息子の真之と自動車修理工場を営む如月義之は今日も近場の河原へとやって来た。家族の為に遊郭へと身を売った妻を取り戻すため父は闘い続け、子は遠い母との記憶に身を馳せながら父を助けた。全ては再び家族が一つになるため。工場業が軌道に乗り始めてもなお一向に迎えにいこうとしない父に子は憎悪と失望をぶつける。その背景にはには悲しき真実があった。馴染みの場所でふと自らの軌跡を回顧する父は何を思うのか。
  プロローグ 昭和16年1月3日()
  第一話()
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