その問いかけに頷いた。
 頷く以外に、自分の持つ術はなかった。それが最善策で、最適解だった。
 悔いはないと言えば嘘になる、かも知れない。諦めのようなものが胸の奥でぐるぐるととぐろを巻いていて、ヤケになっていたのもある。
 でも、多分。ここで頷かなければ、いずれ自分は空っぽのままに死んでいたのだから。
 前に進ませてくれただけ「あの存在」はありがたいと思う事にする。
 さあ、手を伸ばせ。手を伸ばせ。手を伸ばせ。
 数少ない機会を摑み取れ。

 永い永い時を越え、今。

 ──君に会いに行ってみせる。

  導入()
  交渉2018年04月04日(水) 00:50()
  DOGEZA2018年04月04日(水) 14:38
  夜目遠目マスターの内
X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ