どうせ自己満で書くんだったら、自分の好きな要素は多少話が崩れそうでも入れるっきゃないよね!!
私は可愛かった。誰もが口にしては笑うくらい可愛かった。
自分でも容姿に自信はあった。初めのころはさておき、別段、可愛いと言われることに抵抗はなかった。
というか寧ろ、嬉しかった。外見でとは言え、自分は褒められ持て囃されていた。スカウトをかけられたことだってある。
……嬉しかった。けど、そのまま誉め言葉を享受するのも嫌で努力はした。陰で色々言われていることは知っていたから。
陣の中から姿を現す男を呆然と眺めていた。
触媒なんて持ってなかった。だからきっと、彼は自分のように中身が屈折していて面倒な奴なんだろう。
体にぴったりとした皮の鎧、棚引く外套、整った顔に羨ましいほど長いまつ毛、泣き黒子。
筋肉は引き締まり主張も薄く、ちょちょいっと手を加えるだけで化けそうだ。
彼は膝をつき朗々と名乗りを上げ
「サーヴァ……失礼、貴女はもしや、あの、魅了殺しをかけていない、のでは?」
ない。しかし声もいいと来た。この湧き上がる嫉妬は何だろう。
十人中十人が美しいと答えるであろう程の美青年は、自分と出会って間もないというのに既に顔面は蒼白だ。そんな顔も普通に写真に映えるだろう。
「は?」
意図は分からないが頷く。そんなものかける必要があるのだろうか。
「!!!!」
青年ははくはくと声にならないまま口を開閉させた。一体何がこの美青年を恐怖させているのだろう。
「あの、」
「……失礼、今からでもしていただけますか」
否と言ったらどんな顔をするのだろう。興味はある。
まあ初手からそんな無駄を負う気はない。
「はあ」
素直に少ない魔力をかき集め、体裁は取り繕った。
ホっとした顔で彼は息をつく。
青年は心から申し訳なさそうにしている。
そして、まだ自分が立っていることに気が付き謝罪を口にし、いつの間にか彼は跪いていた。
「主の前で取り乱してしまい申し訳ありません。わ、が名はディルムッド・オディナ。……その、この頬にある黒子は贈り物でして、女性を……誰彼構わず魅了するという性質を持っているのです」
「……」
「主が、その。優れた魔術師で心から嬉しく、思います」
話がなんとなく分かってきた。サーヴァントが口にした名前に心当たりはないが、それはおいおい。
口を覆うマフラーの下で口角が吊り上がっていくのが止められない。
「……ということは、さぞかし女性の観察眼は潤っているんだろうな」
「はっ……? いや、それはその、……あ。……え、え?」
そこで青年は違和感に気が付く。まともに発されていなかったマスターの声が、およそ女性の物ではないことに気が付く。
彼は驚愕のあまり放心状態だ。
そう。そのまま誉め言葉を享受するのも嫌で努力はした。陰で色々言われていることは知っていたから。
走りこんだ。スクワットだって、腕立てだって。なんだってした。プロテインだって自棄になって飲んだ。
悲しいかな自分は筋肉が全くついてくれなかった。それも第二次性徴が来るまでの話。
ゆっくりと、だが着実に体質が変わっていった俺は。気づかずに同じペースの筋トレを続けたことにより、あっけなくゴツゴツと可愛げのない男の体になってしまったのである。
「可愛い」は姿を消した。当たり前だ。これが朗らかでよくドジを踏むとか弄り易い性格ならあったかもしれない。しかし俺は幼少期から無口で根暗でインドアで。勉強も何も大体は出来る可愛げのない美少年だったのだ。
簡単に言うと授業で友達を紹介しましょう! とかでも「小っちゃくて可愛い」くらいしか、みんなに言えることはなかったのだ。
「褒めて貰えて嬉しいよ。プレイボーイさんにも喋らない限り
「その、」
「謝らないで、俺はすごく嬉しいんだ。そこで謝られたら水を差される」
「は、はっ!」
彼は一層深く頭を下げる。……なんか調子狂うぞ。
彼のクラスはセイバー。戦争において最優と謳われる。
あまりに
だから今は。褒められたのもあるし不問にしておこうと思った。
夜目遠目笠の内 夜の暗がり、少し遠くから、または笠をかぶった顔の一部を見たときに女性は実際より美しく見えるものということ。
やってしまったセイバーディルと男の娘。可愛いからね仕方ない。
六月まで無理とか言っておいてやればできるじゃないか! 次もがんばれよ!!
今までの題名が酷すぎるんで方向を修正していく。え? 前のも修正しろ? もしいい題名が思いついたらやりますね。
所でステータスとかまとめたのを書いたりとかした方が良いんでしょうか。私気になります。