幻想と科学が混ざった世界で   作:spare ribs

3 / 20


二話とは少し間を空けて投稿。
戦闘回になります。




三話 戦闘訓練

 

ヒーロー基礎学の時間は敵との戦闘を考慮した屋内対人戦闘訓練という内容だった。クジで二人一組のチームを作り、その後ヒーロー側と(ヴィラン)側に分けられる。制限時間15分の間にヴィランが核兵器を守りヒーローはそれを回収するという流れである。また、両チームとも捕獲用テープというものが支給されており、相手に巻きつければ確保の証となる。

今回悠月はFチームでヴィラン側となり、パートナーは一つ前の出席番号の尾白。そして対戦相手であるヒーロー側はHチームの常闇と蛙吹となった。

 

「この際だからお互いに出来ることについて話さないかい?」

 

 

現在悠月は核の初期位置のところへ尾白と一緒に歩いている最中である。ヴィランチームがビルに入ってから五分間設けられたセッティングを行い、ヒーローチームを迎え撃つ。尾白が今提案したのはどういう作戦にしていくか、そのために聞いたのだろう。

 

「そうだな。まあ、おめぇの個性は分かりやすいけど」

 

「あはは、そうだね」

 

彼の個性は“尻尾”。その名の通り大きめの尻尾がある。ただ身体の方もそうなのだが、しっかりとした筋肉がついており強烈な一撃を放てるようである。実際、彼自身の体重を尻尾で支えられるほどの力と操作性があるようだ。戦闘服(コスチューム)は道着で接近戦が得意な印象である。

ちなみに悠月の戦闘服は黒のインナー(プロテクター付き)に灰色主体のジップアップパーカー、そして動きやすさ重視のジーンズである。見た目に力は入れておらず機能性を重視した結果だった。

 

 

「さて、僕のはこんな感じかな。良かったら回夜くんの個性も教えてくれないか?」

 

 

今度は悠月が話す番になった。しかし彼は何処か悩んだような顔を浮かべており、会話が止まってしまう。

 

「どうしたの?もしかして何か不都合とかある?」

 

 

悠月がそのままでいることに尾白が聞いてくる。その表情はどこか心配そうだ。

 

「いや、なんでもねぇ。俺が出来るのは________」

 

 

 

 

 

 

少年説明中………

 

 

 

 

 

 

「____俺についてはこんなもんだ。次に相手チームについてだが……なんだ?」

 

「いや、想像してたのよりスゴいものだなーと……」

 

「とりあえず互いに戦闘できる力がある。次は相手の個性と対処についてだ」

 

説明している間に核の初期位置に着いた。悠月について驚いた様子の尾白であったが、セッティングの時間はとうに始まってるので一刻も早くという風に進める。

 

「う、うん。まず蛙吹さんだね。あの子は蛙っぽいことは大体できる個性らしいよ。昨日話した時に個性聞いたから間違いないと思う」

 

「もう一人の個性について何か知ってるか?」

 

「常闇くんだったから………影のようなモンスターを出してたね」

 

「ああ……アイツか」

 

周りに興味はない悠月であったが、個性把握テストの時は一応、全員の個性をざっと確認していた。その中で黒い鳥のような顔をした奴がいたのを思い出す。確かに影っぽいモンスターに命令していた。

悠月は目を閉じ思考する。相手の個性、ビルの構造。核を守るというルール状、その気になれば()()()()()()()のは可能なのだが、それでは経験にならないだろう。自分だけで解決することになるし、訓練にならない。この授業の意図は即席のチームでどれだけ連携をとって対処していくかになる。ならばそれに最低限は(のっと)るべきだ。

 

 

「時間も少ねぇ。早速準備するぞ」

 

 

 

 

✳︎

 

 

 

 

少し時が進み……

訓練開始の合図が出され、ヒーロー側である常闇と蛙吹はビルの内部を探索していた。

 

「ダークシャドウちゃんがいてくれて助かるわ。安心して進むことができる」

 

「適材適所だ。周りの確認は任せておけ。ダークシャドウ、この調子で頼む」

 

『アイヨ!』

 

開始までに見ていた地図を頭の中で思い出しながら、核が置かれている場所を探っていく二人。常闇の個性は核や人を一発で探し出すことは出来ないが、索敵力においては人並み以上であった。ダークシャドウで先の確認を行わせ、敵がいてもいなくても自分は安全な位置で対処ができる。

 

「ここも無しか……だいぶ上の階まで来たな」

 

「ケロ、次の階で待ち構えてる可能性もあるわ。注意していきましょ」

 

「ああ、そうだな」

 

今回訓練を行っているビルは六階建てで今は四階フロアにいる。今のところ核が置いてある気配はなかったが、それでもいつ敵と遭遇するか分からないので最大限の警戒を敷きながら二人は進んで行く。

少し歩き、次のフロアへの階段を上がって五階に辿り着く。ここまで何もなかった分注意して探索するが、ここである変化があった。

 

 

「これは………」

 

「きっと敵チームの仕業だわ」

 

 

 

 

 

 

道が瓦礫(がれき)の山で塞がれていた。

 

 

 

 

 

ドラム缶や床や壁の一部、机といったものまで急造で作られたものだと分かる。それなりの高さがあり不安定だ。このまま瓦礫をよじ登ろうとすれば崩れる危険があるだろう。もう一方の道を見るが同じように瓦礫の山があった。

この瓦礫の向こう側を曲がった先にまだ確認していない部屋へのドアがある。その先に行くにはこの障害物を超えていくしかない。

 

「ダークシャドウがいれば瓦礫はどかせるが………」

 

ここで悩む点がいくつかある。一つは瓦礫をどかすのに時間がかかること。これはダークシャドウに任せれば問題ないのだが………

 

「音が響くわね」

 

「ああ。瓦礫が崩れればそれなりの反響がある。向こうもそれを見越してるはずだから聞かれるのは避けられないな」

 

 

何処にいるか分からない敵に対して最低限の声で話す二人。不自然に何かを動かす音がしていれば、その発生源は自分達が仕掛けた障害物辺りだと予測がつく。これではヒーロー側が使える奇襲が意味をなさない。しかし、静かに下ろそうとすればその分時間が掛かってしまう。どちらにしてもヒーローチームにとってはかなりの痛手となるだろう。

 

「常闇ちゃん大丈夫。私に任せて」

 

「何か策があるのか?」

 

「蛙っぽいことはできるって言ったわね。私が瓦礫より上の高さまで壁を登って舌で常闇ちゃんを引き上げる。そうすれば問題は解決するわ」

 

 

蛙吹の個性は吸着性を生かして壁に張りついたり、二十メートルほど伸ばせる舌は人一人なら持ち上げることが可能である。他にも強靭な脚力やぴりっとする程度の毒性の粘液を吐くことができたりと様々な芸当がある。

そして彼女の冷静な判断力と洞察力は自身のやるべきことを即座に導くことができる。

 

「そんなことが………よし、早速だが頼んだ」

 

「ケロ、任せて」

 

 

蛙吹は壁を登り始める。順調に上に登っていくのだが、急造で作られているので所々瓦礫の隙間から向かい側を見れる箇所がある。

蛙吹は途中、その隙間から偶然覗けたのだが、その先で……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深淵のような蒼い瞳と目が合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「常闇ちゃん、敵が______!!」

 

 

「遅せぇよ______」

 

 

その瞬間、()()()()()がヒーローチームを襲った。

常闇はあまりの風圧に踏ん張りが効かず、蛙吹も壁から離れて宙に投げ出される。それだけではない。積み上げられていた瓦礫が散弾のように二人に向かってきていた。

 

「瓦礫を防ぎながら蛙吹を助けろ!!」

 

『アイヨ!!』

 

 

瓦礫にぶつかったり下敷きになったりしたらタダでは済まない。常闇はダークシャドウに命令して防御を固める。

腕を伸ばし蛙吹を回収してから自身の身体で瓦礫を受け止めていくダークシャドウ。結局、十数メートル飛ばされて壁に激突する形で勢いが止まった。その後に来る瓦礫もダークシャドウが防ぎ、なんとか凌ぎきる。

 

「くそ、一体なんなんだ」

 

「どうやら気づかれていたようね。油断してたわ」

 

この先を守るかのように立っている一人の男子。今回の敵である回夜悠月がそこにいた。

 

「随分と手荒い歓迎だな」

 

「あ?こっちにとってテメェらは歓迎の対象に入ってねぇからな」

 

「確かにそうね」

 

尾白の姿がまだ見えないが、恐らく核を守っているのだろう。少なくても奇襲の面は失敗に終わってしまった。

それでもこの場では二対一である。数ではこちら側が有利なのだが、悠月の個性がまだ不明だ。先ほどの攻撃がどのようにして繰り出されたのか分からないが長く考えることは出来ない。ここで時間稼ぎをされたらヒーローチームの勝ちは遠くなるからだ。

 

「この状況だ。俺とダークシャドウが回夜の相手をする。その間に蛙吹は奥の部屋もしくは上の階に核がないか確認してくれ」

 

「分かったわ。あと、梅雨ちゃんと呼んで」

 

回夜に聞かれないよう小声で作戦を伝える。そんな彼は二人が話していても動いてくる様子はない。自分からは仕掛けては来ないようだ。

 

「よし、行くぞダークシャドウ!!」

 

『アイヨ!』

 

ダークシャドウが先行して悠月に突撃していく。蛙吹は再び壁に張りついて行き、隙を見て上から通るようだ。ビル内の廊下は光がそれほど入らず、ダークシャドウにとっては絶好のフィールドだ。ここなら充分に力を出せる。

『オラアアアアア!』とダークシャドウが右腕を伸ばす。それに対し悠月は足を曲げ、踏ん張る態勢になり………

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

「ゲロ!?」

 

「悪いが、オメェを通す訳にはいかねぇ」

 

一瞬の内に蛙吹の目の前まで移動した悠月は蛙吹の首根っこを掴み、真下に投げつける。彼のことを追っていたダークシャドウは突然蛙吹が投げられたことに反応し、何とか彼女を受け止めた。

それを見た悠月は壁を垂直に着地して方向変換。再び足元を爆発のような音を立てて高速で移動し、ダークシャドウの目の前に現れた。

 

 

「吹っ飛べ____」

 

 

強烈な蹴りがダークシャドウの顔面を捉え、爆発の音が響く。一撃は蛙吹ごと廊下の壁を突き破り、隣の部屋まで飛ばした。

ほんのわずかな瞬間に状況が変わったことに常闇は驚く。あの爆発は恐らく回夜の個性だと思われるが、爆発の音は響いているのに()()()()()()()()()()のだ。崩れた壁からダークシャドウが出てお返しに攻撃するが、跳躍して避けられる。

 

「(く………身体強化の個性か?それとも目に見えない爆発を起こして移動しているのか、どちらにせよあの速さと攻撃力だ。不利なのはこちらの方……)ダークシャドウ、回夜の動き対処できるか?」

 

 

『ギリギリダナ』とダークシャドウは返す。相手の個性が分からないが先程の攻防で常闇は戦闘を避けて核の捜索に行きたいところだった。

_____少しの静寂の中、ガコンッと音がする。その音が合図かのように悠月が仕掛けた。

近くに散乱していた瓦礫に触れる。すると宙に浮かび上がったと思えば常闇に向かって猛スピードで放たれた。

 

「ダークシャドウ!!」

 

『アイヨ!』

 

奇襲された時と同じようにダークシャドウが瓦礫を凌ぐ。統一性がない攻撃に驚かされるが悠月の周囲の瓦礫はごく一部だ。攻撃はすぐに止むはずだと常闇は判断し後ろに下がりながら逃げる機会をつくる。これを見た悠月は手を掲げ_______

 

 

「頭上に注意だ」

 

 

 

警告と共に上から()()()()()()()

 

 

 

真下にいたダークシャドウは『グエ!!』と声を漏らし押さえつけられた。すぐに起き上がるかと思ったが、まるで()()()()()()()()()()()かのように動けない。予想外の出来事に動きが止まる中、彼は気づくのが遅れた。

敵は一人ではない。視線が机に向かっていたことで()()()猛スピードでこちらに接近していることに。

 

「な……いつの間に!?」

 

「行くよ、常闇くん!!」

 

 

尾白は自分の個性である尻尾を奮い、その場にあったドラム缶を常闇に向け弾き飛ばす。何とか回避するのだが、尾白はその間に一気に距離を詰めて本命の一撃を腹に入れた。

 

「がはっ……」

 

常闇は大きく後ろに下がる。どうやら衝撃の緩和と距離を取るために後ろに飛んだようで、苦しそうな顔をしながらもどうにか立ち上がる。

尾白は追撃を入れるために地を蹴る。その手には捕獲用のテープを握られていた。恐らく迅速に行動不能にするためなのだろう。雄叫びの共に尻尾が再度奮われる。ある程度退いたので一旦逃げることはできそうなのだが、常闇は違う選択をする。

 

 

尻尾の攻撃を半ば転がるかのようにして前に進んだ。

 

 

「なっ!?」

 

尾白の尻尾は宙を切る。常闇はそのまま散乱した瓦礫を飛び越えながら悠月のいる方面に走る。

 

「闇を糧にしろダークシャドウ!!」

 

『ラアアアアアアアアア!!!』

 

 

呼び掛けに答えるように漆黒の影が大きくなり、動きを封じている机をその手で潰す。自由になったダークシャドウは前方にいた悠月に向かって襲いかかった。

常闇が無理して前に出た理由。それはダークシャドウの制御である。常闇の個性黒影(ダークシャドウ)は闇が深いほど凶暴性が増し制御が難しくなる。この空間内は闇を充分満たされており、一応は操れるという段階であった。しかし、尾白の一撃を受けて自分とダークシャドウは今も離れた位置にいる。態勢を立て直すためにも、自分の目に入る範囲に留まりたいのだ。

 

蓄えた力で拘束を外し常闇自身も無茶をしたことが功を奏して、今度はこちらが不意を付いた形となる。ダークシャドウの攻撃は回避不可能まで迫り、悠月は動く様子はない。

 

 

 

 

 

 

攻撃は決まった_____

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、想像した展開ではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

『ガアアア…………!』

 

 

 

 

ダークシャドウの攻撃が()()()()()()()()

 

 

 

ダークシャドウは渾身の右ストレート。対する悠月は前腕部分で防いだだけである。普通なら悠月が殴り飛ばされるか良くても後ろに下がるだろう。しかし、予想は違った。不可視の防御に阻まれたのか、それとも謎の力が働いたのか。結果的にダークシャドウが押し負けた。その間にも悠月は次の行動に移っていた。

今度は先程以上の瓦礫が宙に浮かび上がり、全方位からダークシャドウに向かって撃ち出される。ダークシャドウは衝撃と重さで伏せる状態となり、床に縫い付けられた。必死にもがいて脱出しようとするが動けない。謎の力が先程よりも強く働いて押し潰しているようだ。

 

「影のモンスターとは言ってるがその身は実体をもっている。壁があれば阻まれるし、縛る手段があれば動きは止まる。どうやら透過はできねぇみたいだし、これでLock(ロック)だ」

 

 

悠月は戦闘の間、常闇の個性であるダークシャドウを重点的に観察していた。相手チームの攻撃の要で最も不可解要素であるからだ。

そして彼は話していないが、大事なのがもう一つ。常闇は戦闘を個性に頼っているところがある。予想はついていたが、尾白との対応で確定した。ならば方法は簡単だ。常闇と影のモンスターを引き離せば良い。常闇を行動不能にする方が対処は簡単だ。

 

(まあ、先にコイツを抑えれたんだけどな……)

 

 

動きが止まっていた常闇を後ろから尾白がテープを巻く。これで彼は確保扱いになった。悔しそうな顔をする常闇であったが、彼は気を引き締めていたままだ。

 

「予定はズレたが役目は果たした」

 

「どういうことだい?」

 

 

尾白が聞く。常闇の眼はまだ諦めてなどいなかった。

 

「蛙吹が今何処にいるか分かるか?」

 

「そういえば回夜くんが思いっきり吹っ飛ばしてたよね」

 

 

崩れた壁の向こうに目を向ける。そこに蛙吹の姿はいなかった。彼女がいないことに尾白はだんだんと青ざめた顔をしていく。

 

「もしかして回夜くん、相当強く蹴ってたから………」

 

「んな訳ねぇだろ。ちゃんと加減した」

 

「ああ。ダークシャドウが受け止めたから蛙吹は大丈夫だ」

 

 

安心したかのように息を吐くが、ここでとある疑問が浮かぶ。

 

「ということは彼女は今何処に?」

 

ダークシャドウと一緒に壁を突き破った先の部屋。そこに蛙吹の姿は無い。元々常闇たちが索敵していた部屋で訓練開始前と違う点とするならば窓は開いていることだろう。この場にいないということは何処かに移動したはず。突き破った壁から出た姿は見られなかったので、残っているのは窓からしかない。

 

 

「俺たちの作戦はこうだ」

 

 

常闇は話し始める。

二人は開始前に核の場所を予想しながらその後どのように攻めていくか話し合っていた。そこで蛙吹は自身の個性を利用した作戦を思いつく。

彼女は“蛙”の個性により、先程の戦闘の際にも見せた垂直な壁でも張り付いて移動することが出来る。これを生かして蛙吹は静かにビルの窓を開け、外に出る。常闇は正面、蛙吹は外の窓からと二手に分かれて奇襲する。これが元々の作戦であった。

 

結果は逆に奇襲される形になったのだが、二人が自分に集中していたお陰で外からの侵入を考慮してなかった。捕まる直前、常闇に外側から五階の未探索の部屋の様子を見たが核がなく、上の階に行くと蛙吹から連絡を受けた。

 

「この間にも核を探しているだろう。そろそろ見つけるはずさ」

 

作戦の内容を話したのもあり、時間は稼いだ。後はこのまま核を見つけてもらうのを祈るのみなのだが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ、そんなことか(・・・・・・)

 

 

 

 

 

その一言で現実に戻された。

 

 

 

常闇は驚愕と疑問を浮かばせる。

なぜそんなに落ち着いていられる?回夜と尾白の隙を突いて蛙吹を行かせたはず。だがそれにしては終了の合図が遅い。探すのに手間取っているのか?

ここで回夜を見る。その顔はまるで全て分かってるというような表情だった。

 

 

「じゃあ聞こうか。()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 

 

身体が何かに掴まれた気がした。

 

 

 

「どういうことだ。今まで探したが核なんてなかった。だったら上の階にあるはずだろ」

 

常闇の必死な様子に悠月はため息をつく。説明するのが面倒くさかったからだ。しかし何も言わなくても後が大変と判断した悠月は仕方なく話す。

 

「まあ普通はそうだろうな。ヴィランチームの立ち回りとしては二人で核を守るか一人が遊撃に向かうのが定石だ。今回の俺たちも二人で核を守る(・・・・・・・)立ち回りをしていた」

 

「何を言ってる?核なんて近くには………」

 

 

常闇は気づく。近くにあるということはこの階に核はあるはず。瓦礫を積む作業だけで五分の猶予(ゆうよ)は無くなるはずだ。核を初期位置から移動させるとしてもそこまで遠くには動かせられないはず。

 

だったら残りは…………

 

悠月はくいっと首を使い行ってみなと促す。確保扱いの常闇だがまさかという顔立ちで廊下の奥に進む。その先の光景を見て驚愕を(あらわ)にした。

 

 

「そう。瓦礫超えて()()()()()()()()()()()。さっきまでいた場所や外からじゃ見えねぇよな。テメェらが確認しに行ってねぇ部屋のドア前に()()俺たちは核を置いた」

 

 

ここで終了の合図が鳴る。時間切れにより勝者は(ヴィラン)チームになった。

 

 

 




チーム分け
Fチーム 回夜、尾白 Iチーム 口田、葉隠
他は原作と同じになってます。本当はIチームに悠月・尾白を入れる方が自然だったけど小文字の「エル」と間違えるかと思い、少々変更。

壁に張り付く蛙吹さん
→出来ること多くて強い。ケロイン。

風グワー瓦礫フワー攻撃ガキーン
→その正体は何話か先になりますかね。

『闇を糧にしろ』
ダークシャドウが身動きを封じられてる時点で闇を取り入れていました。なので『糧にしろ』じゃなく『糧にした』が正しい。
だってカッコイイじゃん?あの場であの言い方はまさにチュウニー。

『Lock(ロック)』だ。
→鍵を閉める時のlockと岩石のrockをかけた。個人的にお気に入りだったので使ってみたかったんや…………

『誰が上の階に核があると______
→錯覚していた?』 常闇「何……だと…………」

冷えなかった人
→巡り合わせが悪かったな。今回は肉体労働だったがいつか燃えてもらおう(宿命)

Q,結局悠月たち何したの?
A,次回説明が少し入ります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。