俺、自分の能力判らないですけど、どうしたら良いですか?   作:一一 一

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今回短めなので、今日中にもう一話投稿します!!


外伝~とある母親の日常~

「おかあさん! きょうね? がっこうでね? たくさんはっぴょうしたの!」

 

「ふふっ、たくさんはっぴょうしたの? すごいじゃない」

 

「へへー♪」

 

「それでね? ゆかちゃんといっしょにおままごとしたんだよ!」

 

「楽しかった?」

 

「うん!」

 

全くこの子は何てかわいいのかしら。

 

片手に買い物袋、もう片方の手で愛娘と手を繋ぎながらふとそんな事を考える。だって!

「がんばったんだよ?だからほめてっ!」

と言っているようなもなのよ? それで誉めると「へへー」ってはにかみながら照れるのよ? かわいくないわけないじゃない!

 

親バカなのは自覚している、だけどあの人が残してくれたこの子に甘くなっちゃうのは仕方ないとも思う。

 

夫はこはるを産まれてからすぐに他界してしまいここまで女でひとつで育ててきた。

両親ともに他界してしいるため誰かに相談もできずに今まで育ててきたけれど、我ながらこの子は素直な子に育っていると思う。

学校での出来事や友達との事を楽しそうに話す姿を見ているとあの人を感じられる。

 

 

 

そんな愛娘と手を繋いで歩いていると、気品溢れる御婦人が重そうな荷物をもって歩道橋の階段を上ろうとしていた。

 

「ねぇ、おかあさん。あのおばさんおにもつおもそうだね」

 

「そうだね?あの人困ってそうだね?」

 

「こはるあのおばさんなすけてくる!」

 

こはるが御婦人の元に走っていく。

 

「だいじょうぶ~? おばさん?」

 

「有り難う。こんな老い耄れの事を気にしてくれて。お嬢さんは優しいのね?」

 

そう言って階段を昇ろうとしてるけど……本当に大丈夫かしら?

 

「なんのっ、これしき!」

 

いやいや、無理しちゃだめでしょ。……あぁあぁ、息切れてるじゃない……。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」

 

「おばあちゃん、おにもつもってあげるよ!」

 

「大丈夫ですよ?お嬢さんは気にしないで?」

 

「だいじょうぶ!」

 

そう言うとこはるは重そうな、私でも持てなさそうな荷物を片手でひょいっと軽々と持ち上げて、タタッ、と階段を掛け上がる。

 

「これは……驚きました。お子さん力持ちなんですね?」

 

明らかに力持ちじゃ済まされないレベルですけどね。

そう、この子は生まれつき常人の2、3倍の身体能力を持っていた。何故かは分からないけど。

普通なら人と大きく違っていたり優れてと威張りそうなものだけどこの子は威張るどころかクラスのいじめっこから友達を守っているらしい。そこもこの子が真っ直ぐ育ってくれてると思う由縁なのだ。何処に出しても恥ずかしくない自慢の愛娘だ。

 

「おばさん、あかあさん、はやく! はやく!」

 

「そんなに急かさなくても行くわよ」

 

「良くできたお子さんですね」

 

「我ながら自慢の愛娘です」

 

「こんな老い耄れのためにあんなに思い荷物を……」

 

「そんな事言わないでくださいよ、あの子は大丈夫ですから。それにまだまだお若いじゃないですか」

 

「ふふっ、これでも今年で86になりますのよ?」

 

「えっ!」

 

86!?嘘っ!?もっと若いと思ってた……。

 

「どうされました?鳩が豆鉄砲を食らったようなかおおなされて?」

 

「っ、す、すいません。つい驚いてしまって・・・」

 

「いえいえおきになさらず。皆さんその様なお顔をなされますので」

 

そう言って悪戯な笑みを、ふふっ、と浮かべる御婦人。

 

なんと言う風格と気品、若い頃は相当モテたんだろうなぁ。

 

「其れでは行きましょうか、お子さんも待っていますし」

 

「そ、そうですね、ははは」

 

二人で階段を昇る。

 

「おそいよぉ、待ちくたびれちゃった」

 

「御免なさいね? 少しお話をしていたのよ」

 

「うん! いいよ!」

 

いいのか、娘よ・・・。

 

「あ、そう言えば貴方のお名前を教えてくださるかしら?」

 

「こはるだよ!」

 

「こはるさんね? 可愛いお名前ね?」

 

「ありがとう! おばさん何て言うお名前なの?」

 

「私? 私は美枝子(みえこ)よ」

 

「みえこさんだね!」

 

「ふふっ、そうよ。それからこはるさん、どうもありがとう」

 

「どういたしまして!」

 

「お母さんも、有り難う御座います」

 

「あ、い、いえ、此方こそお役に立てたなら幸いです」

 

「ふふっ、其れでは失礼します。」

 

そう言って優雅な御婦人はこれまた優雅に去っていった。

 

「なんだか気品溢れる御婦人だったなぁ」

 

「きひん?」

 

どうやら口に出していたようだ

 

私「そう、気品。あの人のような人に使う言葉だよ」

 

こはる「ならこはるもさっきのおばさんみたいになりたい!」

 

「なれるといね?」

 

こはる「うん!」

 

全く可愛いなぁ。あ、そうだ。

 

「こはる、明日は公園にピクニックに行かない?」

 

「本当!?やったぁー!」

 

ふふ、喜んでる喜んでる。さて、明日はサンドイッチでも作ろうかな?

 

そんな事を考えていた私は思ってもみなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

まさか明日がこはるとの最後の日になるなんて。




いやぁ、自分の文才力の無さに豆腐メンタルが押し潰されそうになってますw

感想、評価など、もうよかったらおねがいします。

次話もお楽しみに!
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