【完結】ボボボーボ・ボーボボ ハジケウォーズ/フォースの覚醒   作:春風駘蕩

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奥義19:究極のコンビネーション

「さぁ…始めましょうか。破壊と愉悦の狂乱を‼」

 

 両腕を掲げたサジタリウスが、手のひらの上にどす黒い光のエネルギーを収束させていく。

 それがボーボボたちに向けて放たれ、開戦の合図となった。

 

「へっ! そんな恰好になったところで、おれ達を越えられると思うなよ‼」

「うおおおおお出番よこせー!!!」

 

 ボーボボたちを待てず、早速突撃して行く首領パッチと天の助、田楽マン。

 案の定三人は、サジタリウスがおもむろに突き出したてから放たれた光に吹き飛ばされていった。

 

「ハァ‼︎」

「ぎゃああああああ!!!」

「あのバカどもは放っておくぞ」

「そうだね」

 

 黒焦げで吹き飛んでいく三人には微塵も構わず、ボーボボとイザヨはサジタリウスを見据えて構える。

 向こうの警戒も、最初からボーボボたちに固定されていた。

 

「一気に決めて、先へ進むぞ‼」

「おうよ!」

「行くぜ‼︎ 鼻毛真拳+コズミック真拳㊙︎合体奥義‼︎」

 

 叫ぶボーボボに合わせて、イザヨが鏡合わせとなるようにポーズをとる。

 そして大きく腕を回し、互いの指を合わせて決めポーズをとった。

 

「「マー、べラス!」」

 

 その瞬間、とてつもないエネルギーがボーボボとイザヨから放たれ、一つの形を作り上げて行く。

 ガラスの球体の中に、無数の丸い入れ物を内包したそれは、ズシンと大きな音を立てて地面に降り立った。

 

聖鼻毛召喚球箱(ボーボボ・ガチャポン)』!!!

「な………なんだこれは!!?」

 

 ビルにも相当する大きさのガチャポンが登場し、サジタリウスが驚愕の声をあげる。

 立ち尽くすサジタリウスに向けて、ボーボボが説明役を担った。

 

「こいつはダイヤルを回すたびに、手助けしてくれる味方が入ったカプセルが飛び出す奥義だ‼︎ 何が出るかは俺にもわからねぇ!!! 中身は自分で確かめやがれ!!!」

「なんて投げやりな奥義!!!」

 

 出てくるものが役に立つのか立たないのかもわからない、まさに運試し(ガチャ)の荒技にビュティが思わずツッコミを入れる。

 しかしやはりこの男は、ためらう様子もなく近寄っていった。

 

「わーい♪ 僕の番僕の番―♪」

 

 持ち主であるボーボボを差し置いて、あほ丸出しの子供の顔になった首領パッチがガチャポンに掴みかかる。

 巨大なダイヤルを全身を使って回すと、ゴロンとし首領パッチと同じぐらいの大きさのカプセルが転がり出た。

 

「やったー! レアガチャでたー‼」

 

 カプセルを開けた首領パッチが歓声をあげ、見せびらかすようにサジタリウスの方に向ける。

 するとカプセルは、目も開けられないほどの神々しい光を放ち始めた。

 

 薙ぎ払え!!! 銀河統一神ゼウス・ザ・コスモ降臨!!!!

 

 どこぞの決闘者(デュエリスト)の顔になった首領パッチにより、三面六手の巨大な武神がカプセルから飛び出した。

 龍の貌を持ち、三種の神器を持った武神は、サジタリウスに向けて凄まじい咆哮を放ってみせた。

 

「初っ端からスゴイのが出た―――――!!!」

 

 目を剥くビュティの目の前で、武神ゼウスは全ての手に武器を構え、サジタリウスに向けて無数の閃光の斬撃を放った。

 その光景はまさに、神々が人類に向けた裁きのごとき神々しさだった。

 

 人神淘汰(ゼウス・クルセイド)!!!!

「ぐわああああ!!? な、何だこの力は…!!?」

 

 強化したはずの自身が押されていることに、サジタリウスは信じられないといった様子だが、降り続ける斬撃の嵐を振りほどくことができずにいた。

 

「よし、次は俺だ!」

 

 威勢良くボーボボがダイヤルを回して、次なるカプセルを取り出す。

 その中には、ピンクを主張としたファンシーなデザインの、女の子向けアニメのキャラクターのコスチュームが入っていた。

 

「わぁ素敵♡ 魔法少女プリティ・ボボみん変身セットだわ♡」

 

 気色の悪い裏声で笑顔を浮かべたボーボボは、いそいそと用意されたカーテンの中に入って着替え始める。

 盗撮魔首領パッチの魔の手を逃れながら、ついにボーボボは変身した姿をお披露目した。

 

「変身完了よ♡」

「気持ち悪っ!!!?」

「いくわよー♡ ピピルマピピルマ―――」

 

 どう見ても女装に失敗したおっさんにしか見えず、仲間にまで多大な悪影響を及ぼすも知らぬ顔をし、ボーボボがステッキを振りかぶる。

 するとボーボボの周囲に闇が立ち込め、絶望した少女たちが変貌するという様々な姿の魔女たちが徘徊し始めた。

 

 きせきもまほうもあるんだよ

「ぐああああ!!?」

「夢も希望もね―――――!!!」

「僕と契約し……ごふっ!!?」

「知らない人が巻き込まれてる⁉ なんで!!?」

 

 ボボみんの命令に従った魔女たちが、一斉にサジタリウスに向けて攻撃を開始する。

 首領パッチの他に一匹奇妙な白い生物が巻き込まれていたが、誰も見覚えのない相手だったためにビュティ以外気にしなかった。

 

(俺ってホントバカ―――)

 

 ボロクソになった首領パッチが墜落し、サジタリウスもたまらず膝をつく。

 それを見て調子に乗った天の助が、いそいそとガチャポンの方へと駆け寄っていった。

 

「よっしゃー! 次は俺だー‼︎」

 

 勢いに乗るように、力強くダイヤルを回す。

 そして現れたのは、割れた盆栽と野球ボールを持った、お冠の様子のカミナリ親父だった。

 

「なにこれ⁉」

「またお前の仕業かあああああ!!!!」

「ぎゃあああああああああああ!!!!」

 

 特に何も悪いことはしていないはずなのに、天の助はカミナリ親父の募りに募った怒りの犠牲になってしまった。

 どさっと倒れた天の助を放置し、首領パッチはヘッポコ丸の背をグイグイと押し出した。

 

「ほらヘッポコ丸! 次はお前の番だぞ‼」

「え⁉ 俺もうこういうのは卒業して…」

「バカ! 空気読め!」

 

 促されるままに、ヘッポコ丸は渋々ダイヤルを回してカプセルを取り出す。

 その中から現れたのは、黒い毛並みに赤いほっぺが特徴的な、熊本県の超有名マスコットキャラクターだった。

 

「く○モン出てきた―――――!!!」

 

 予想外のキャラクターの登場に、ヘッポコ丸は思わずものすごく機敏に動く黒いクマを凝視してしまう。

 するとヘッポコ丸の前に、再び決闘者(デュエリスト)の格好になった首領パッチが歩み出た。

 

「よくそれを引き当てたな、ヘッポコ之内! 俺のターン‼」

「はあ⁉」

「俺はここで、先にあてたガチャの能力を発動! ガチャを五回回し、その中から一つをノーコストで召喚する!!!」

 

 カードの代わりにカプセルを持ったパチ戯が、く○モンに向けて中身を解放する。

 カプセルから解き放たれた鎧の一式が、意志を持つようにく○モンの体に纏われていった。

 

「マジックガチャ発動‼ 不屈の城主の鎧(アンブレイカブルチェイン)をく◯モンに装備!!!」

「これガチャポンって言うかTCG(トレーディング・カード・ゲーム)って言うか遊戯王じゃん!!!」

 

 突っ込むビュティを置き去りにし、く○モンは刀を抜いて天に向けて掲げる。

 するとく○モンの背後に光る靄が生じ、日本全国全ての地域の創造物たちが現れ、行列をなしていった。

 

ハジケ奥義『幻想偶像百鬼夜行(ご当地キャラシンポジウム)』!!!!

「ぐわああああ!!!」

「なんじゃこりゃ―――――!!?」

「ゆるキャラたちの国取り合戦だ――――!!! ガチャが当たっただけでとんでもない技が発動しちゃった!!!!」

 

 く○モンを神輿の上に担いだゆるキャラたちが、サジタリウスに向けて突撃し強烈なダメージを与える。

 血反吐を吐いて吹き飛ばされるサジタリウスだったが、地面を転がりながらそれを耐え切ってみせた。

 

「ぐぬあああああ‼︎ 効かん、効きませんよ―――!!!」

 

 凄まじいオーラを放つサジタリウスに、焦りが生じてしまう。

 相当な傷を負っているはずなのに、いったいいつになったら退くことができるのだろうか。

 

「だめだ、まだ倒れない‼」

「ならば、すべての力を結集するまでだ‼」

 

 ボーボボが勇ましく告げると、首領パッチたちも一緒になってガチャポンの向かって走る。

 そして全員で、ダイヤルを連続で回していった。

 

「オラオラオラ――――!!!」

「連コイン連コイン連コイン!!!」

 

 ガシャガシャガラガラと、何十何百ものカプセルが飛び出てくる。

 その全てが次の瞬間、光とともに解き放たれていった。

 

「我らが戦友たちとの絆‼︎ その身にしかと刻むがいい!!!」

 

 放たれた光が形を成し、やがていくつもの人影を生み出していく。

 あらゆる時代、あらゆる国で活躍してきた一発屋芸人たちが、一斉にサジタリウスに襲いかかっていった。

 

「アイーン!」「残念!」「欧米か!」「あまーい!」「パペットマペット!」「命!」「ゲッツ!」「チッチキチー!」「ワイルドだろぉ⁉︎」「そんなの関係ねぇ!」「コマネチ!」

 戦友(いちれんたくしょう)!!!!!

「ぐわああああああこれが笑いの人類史の重みかああああああ!!!!」

 

 猛烈な一発ギャグの連撃を受け、サジタリウスは全身をバキバキに砕かれながら宙を舞う。

 地面に墜落したサジタリウスは、直後に爆炎に包まれて今度こそ息の根を止められた。

 

「よっしゃあ‼︎ ついに全員ぶっ潰したぞォ!!!」

 

 勝利を喜び、雄叫びをあげる首領パッチたち。

 だが行く末を見守っていたソフトンは、険しい表情でボーボボたちに振り向いた。

 

「いかん! このままでは発射に間に合わんぞ!」

「ならばイザヨ、頼む‼」

「任せろ!」

Rocket On(ロケット・オン)】【Wheel On(ホイール・オン)】【Gyro On(ジャイロ・オン)

 

 ソフトンが全員を再びウンコカーに乗せ、その後ろにロケットとタイヤとプロペラを備えたイザヨがスタンバイする。

 すると次の瞬間、イザヨは渾身の力で自身を発射させた。

 

 コズミック真拳奥義『激情RUNNER』!!!!!

「うおおおおおおおおお!!!」

「速ぇええええ‼︎」

 

 ドンッ‼︎と猛烈な勢いで走り出すウンコカー。

 中にいる面々の悲鳴を無視しながら、イザヨは空港で待つ宇宙船の元へと急ぐのだった。

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