【完結】ボボボーボ・ボーボボ ハジケウォーズ/フォースの覚醒   作:春風駘蕩

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奥義5:メテオ・レディ・ゴー!

「狙うは怨敵‼︎ 吉良上野介の首でござる!!!」

「あれー⁉︎ 赤穂浪士になってるーーーー!!?」

 

 学園に現れたと言うゾディアーツを倒すため、ボーボボたちは雪原を鎧武者の格好となって駆ける。

 しかしそんな彼らの前に、無数の忍び装束を纏った黒い人影が立ちはだかった。

 

「なんだあいつら⁉︎」

「上級ゾディアーツが操る雑兵、ダスタードだ! 構わず突き進め‼︎」

「上等だ! 見るからにザコっぽいぜ‼︎」

「おれたちが蹴散らしてやるぜーーー!!!」

 

 見た目やザコ兵という言葉に、狩猟パッチと天の助が迷いなく突撃する、が。

 ダスタード二千連弾!!!

 首領パッチと天の助を取り囲んだダスタードたちが、一斉に二人を殴りつけ踏み潰し始めた。

 

「ぎゃああああああ数の暴力ーーー!!!」

「初期のナルトみたいな技出してきた!!?」

 

 一人一人は大した強さはなくとも、それぞれが一般人を上回る能力を持つため、二人は一瞬でボコボコにされていた。

 その数は確かに脅威と、撃退しようと立ち向かうボーボボたちだが、やはりダスタードたちは忍者のような見た目通り、真っ向からぶつかってはこない。

 

「こいつら……意外とすばしっこい‼︎」

「気をつけろ! 数の差で押しつぶされるぞ‼︎」

「ならばオレの出番だな」

 

 不利を悟ったボーボボが前へと出る。

 自らやられにきたようにも見える敵に、ダスタードたちが四方八方から一斉に襲いかかる。

 だが、我らがボーボボが簡単にやられるはずがなかった。

 

 鼻毛真拳奥義『とろろフィールド』!!!

「とろろをまき散らしたーーーーー!!!!」

 

 ヌルヌルした白い粘液に足を取られ、ダスタード達が一斉に転んで行く。やり方はともかく確かに有効な手であった。

 

「よっしゃー!」

「今だいくぜーー!!!」

「へいおやびーん!」

 

 息を吹き返した首領パッチと天の助、破天荒が突然眼鏡をかけ、どこからかパソコンを取り出す。

 オタクのような格好になった三人が、そのままどこかのサイトに繋げ、目にも留まらぬ速さで何か書き込んでいくと、途端に辺りが炎に包まれ始めた。

 

「ハジケリスト協力奥義『けも○レ2炎上事件簿』!!!!」

「数ヶ月間にも及びそうな大惨事だーーーーー!!!」

 

 ネット上の炎上を現実世界に具現化させる荒技にビュティが驚愕の声を上げる。

 しかしやられるだけの敵ではない。接近は不利と判断したのか、くないのような刃物を雨のように無数に投げつけてきた。

 

「危ない! よけろボーボボ‼︎」

 

 イザヨが叫ぶが、二人の距離では間に合わない。

 しかしボーボボは慌てることなく、伸ばした鼻毛である男の体を拘束し。

 

「協力奥義『バカガード』‼︎」

「オンドゥルラギッタンディスカーーーーー!!!!」

「おやびーーーん‼︎」

 

 無理やり引き摺り出して盾にした。

 全身にくないが突き刺さり、首領パッチは血反吐を吐きながらボーボボへの恨みを叫んだ。

 

「いくぞ天の助‼︎ ボーボボに教えてもらった合体技を使うときだ‼︎」

「いややだやめて‼︎ もういやな予感しかしない‼︎」

 

 反撃のため、イザヨが天の助の背後に立って、拳をスタンバイする。

 この配置に嫌という程覚えがある天の助は泣きながら懇願するが、彼女もまたネジが吹っ飛んだ人間であった。

 

「協力奥義『ところてんバルカン』!!!」

「オデノカラダハボドボドダーーーーー!!!!」

「天の助ーーーー!!!」

 

 天の助の体に連続で拳を突き立て、反対側から飛び出たところてんが弾丸のようにダスタードたちに襲いかかる。犠牲のひどい協力技の代表格が、忍者たちを次々に討ち取っていった。

 

「そして!」

 

 パタンとボーボボのアフロが開く。

 その中でくつろいでいた田楽マンを無理やり発射した。

 

「田楽ショットーーー!!!」

「ウゾダドンドコドーーーーーン!!!!」

「いつも通りにみんな武器にされた!!!」

 

 敵は全滅したものの、味方への被害も大きい結果にビュティが絶叫する。

 その下手人はと言うと。

 

「オレの近くにいたこいつらが悪い」

「最悪のヒーローだ!!!」

 

 どこぞの紫の蛇のように、全く反省している様子はなかった。

 無論その犠牲となった首領パッチたちは、血まみれになりながら怨嗟の声を漏らしてボーボボを睨みつけていた。

 

「ボーボボ……いつか絶対殺す……‼︎」

 

 当然の怒りだったが、当の本人は全く気にしていなかった。

 何気に恐ろしいのは、そんな彼の暴挙にその場のノリでついて行くイザヨかもしれない。

 その時ビュティが、何かの音を聞いた。

 

「あれ? なんだろ…」

 

 耳を澄ましてみれば、何か爆発音や雄叫びのようなものが聞こえてくる。

 その音の正体に思い至ったビュティは、慌ててボーボボの元に駆け寄って行った。

 

「ボーボボ! 向こうで誰か戦ってるよ‼︎」

「なんだと⁉︎ ならばまとめてなぎ倒すまで!!!」

「なんで⁉︎ 敵味方関係なく!!?」

 

 顔も見ていない相手までもロックオンする彼を止めようとするが、弾けた彼らはそれぐらいでは止まるはずもなかった。

 

「御用改めであるーーー!!!」

「ダメだ、新撰組になってる‼︎」

 

 江戸の荒くれ集団になってしまってはもう止められない。

 また無駄な犠牲が出てしまうことに、ビュティは顔も知らないだれかに申し訳ない気持ちでいっぱいになる、が。

 

「ほあちゃああああああ‼︎」

「ぎゃああああああああ!!!?」

「見知らぬ誰かの攻撃に巻き込まれたーーー!!!!」

 

 突然横から襲いかかってきた青い衝撃波で、ボーボボたちがまとめて吹っ飛ばされる。とくになにもしていないヘッポコ丸やソフトンも一緒だった。

 

「大丈夫みんな⁉︎」

 

 ボロボロになっている仲間に駆け寄るビュティ。

 血を吐いて倒れる彼らの前に、一人の若者が姿を現した。

 

「遅いぞフォーゼ。敵はあらかた僕が片付けてしまったじゃないか」

 

 それは、プラネタリウムのような模様の施された、中国拳法の達人のような衣装を身に纏い、右肩にアーマーをつけた中世的な青年だった。

 隕石のような形をした半透明な額当てと赤い両目が特徴的な、鋭い目をした青年の登場に、ビュティたちは困惑する。

 

「あの人は⁉︎」

「あいつの名はメテオ。俺と同じ、この学園の守護者だ」

 

 メテオに代わって、イザヨが説明する。

 紹介されたメテオはビュティに頷き、ついで首領パッチと天の助の方を睨みつけた。

 

「さあかかってこい‼︎ オレンジモヤットボールに出来損ないの羊羹野郎!!! それになんか白い変な生物!!!」

「俺たちのこと言ってます⁉︎」

「この人口悪っ!!!!」

 

 拳と殺気を向けられた首領パッチ・天の助・田楽マンの三人は目を剥き、聞いたことのない罵倒に呆然となる。それはビュティも同じだった。

 

「待ってよメテオさん! この三人は敵じゃないよ!!!」

「上等だクソガキ‼︎ 自分の立場教えてやらああああ!!!」

「かかってきやがれゴルァ!!!」

「そこになおりやがれ!!!」

「やめなよ三人とも‼︎ イザヨさんの仲間だよ⁉︎」

 

 怒りがこみ上げてきた三人が襲いかかりそうになるのを必死に抑えるビュティ。

 殺る気満々の三人に、メテオはどう猛な笑みを浮かべた。

 

「いいだろう……敵であろうが味方であろうがその意気だけは買ってやる!」

 

 そして、メテオの両拳に電撃や稲妻や烈風がまとわりつき、龍となって三人に逆に襲いかかった。

 

「ならばくらえ‼︎ 星心大輪拳奥義『ドラゴンロード』!!!!」

「ぎゃああああああゼクロスーーーーー!!!!」

「情け容赦ない一撃が炸裂した!!!!」

 

 拳法ライダーも唸らせるほどの強烈な奥義を食らい、またも黒焦げになった首領パッチたちがゴロゴロと地面に転がって行く。

 その姿はあまりにも哀れすぎた。

 

「いいかげんにしろ」

「ぶっ!!!」

 

 見かねたボーボボとイザヨが同時にメテオの頭を鈍器のようなものでどつく。

 バタンと倒れたメテオの下にどくどくと血が溢れ出るが、ほぼ自業自得であるため何も言わなかった。

 

「イザヨよ……俺がいうのもなんだが、友達はちゃんと選べよ」

「え? なんかこいつおかしかった?」

 

 本気で不思議そうな様子のイザヨにちょっと寒気を感じる一同。

 なんにせよようやく止まってくれたので、ビュティはホッと安堵のため息をついた。

 だがその時、ボーボボの鼻毛が新たな脅威の気配を嗅ぎつけた。

 

「そこにいるのは何者だ!!!」

 

 バッと勢いよく振り向き、戦闘態勢に入るボーボボたち。

 果たしてその先にいたのは。

 

「え? おれ?」

 

 浮き輪を被り、蚊取り線香を頭に乗せたおっさんだった。

 

「誰だテメェーーーーー!!!!」

「ぎゃあああああ!!!!」

 

 シリアスシーンを台無しにする変なおっさんの登場に、思わず無言で虚しい気持ちになってしまうビュティとヘッポコ丸。

 だがそこへ、別の足音が響き渡った。

 

「……ここまでやるなんて、予想外だったわ」

「⁉︎」

 

 かつかつと甲高い音を立て、近づいてくるヒールの音。

 その主である、黒い露出度の高い衣服を身に纏った美女が、ボーボボたちを見据える。

 そして美女は自分の隣に立っている、黒い鋼の騎士のようなロボットに目を向けた。

 

「あいつらが私たちの邪魔にならないうちに………潰してきて。黒騎士」

 

 その瞬間、黒い鋼の騎士の目が、ギラリと真っ赤に光った。

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