転生愉悦部の徒然日記 作:零課
「さてさて・・・えーと君たちはどの武装で行くの?」
早速武装の準備のために控室に移動。三人のワルキューレのみんなもどうしたものかな? とこ首をひねるがすぐに三種類の武器を取り出す。
「私達の方は基本にシンプルな武装で行こうと思います」
「私達は翼で空を飛べる分補助装備を制限されている代わりに武器を3つ持てるようにしているの。だから基本はこの三種でおにーさんを補助しちゃうよ?」
「今回の場合、NPCデータは無いですからね。皆さんの動きを理解して動くべきですからね。カルデアの勇士の采配楽しみですよ」
そう言って三名が取り出すのは高高度誘導ミサイルのMSファルコン、アサルトライフルの優等生のX900ーオーキッド、ロケットランチャーの完成形の一つグラントMTZ の3つ。対空と物量処理。狙撃と爆風。近接戦対応とワルキューレの皆さんの大きな翼の機動力を見ればなるほど。これはいいのかも。
じゃあ私の方も選ぶ武装はある程度決まったかもしれない。ライサンダーと、MLRAで対空補助の備えと大物、物量でも貫通の一撃で対処できるようにできるようにして・・・後は補助装備は連投できるハンドグレネードのマウスに、軽量アシストアーマーで動き回れるようにしていく感じで。
「君たちとの戦闘の連携は一応できるとは思うけど、ここの興行で補助をできるほどの腕前。頼りにしていきますよ」
「「「はい。よろしくお願いします」」」
おお、息のあった声。きれいな声も相まって耳に優しい。うーむ。しかし・・・フェンサーとウイングダイバーのいいとこ取りかつレンジャーの武装・・・大真面目にこれは対空最強格では?
「でも開催までもう少し時間あるし、よければこれからの戦いの前に互いに事を知るために少し話をしておかないかな? カルデアの話も色々あるからそっちにはいい話もあるかも?」
「ふふふ。ではではありがたいのでぜひ。カルデアの話。特異点でのことも聞いてはいますが大雑把なものですし、勇士から直々に前代未聞の大事件とその戦い。教えてくだされば」
「あ、いいねいいねー! ストームチームの話もだけど本当にいろいろなところの話もさー」
「楽しみです。偉大な戦士たち。ぜひヴァルハラにつれていきたい人も多いですし」
華奈とストームチームはヤバい勧誘をされそうな空気を感じつつ、ちょっとの間お話を。しかし、EDFのアーマーや軍服ではなくみんなの水着姿なのは、やっぱり色気と娯楽のためだろうか? 眼福だけど。
「さあ、準備はできているよね? いざ・・・スタート!」
おっきーの号令と同時にゲートが開いて、すぐさま目の前に現れる近未来の町並み、誰が言ったかゲーミング都市。EDFで見れる場所だが、そこから遠くに見える町並みに入ってくるプライマーと怪物の軍勢。あの物量を改めてみるとケルト兵の軍勢以上の迫力だ。
「初撃はもらいます!」
マシュがそう言ってプラネット・バスターを容赦なく叩き込んでいく。が。アンドロイドや怪物は倒せるが巨大アンドロイドは倒せていない。相当に固い!?
「ふむ・・・おそらく、確か通信、複数人で受ける際はオンライン補正? をうけるというがそれのせいだろうか。これは堅実な動きをしつつマシュの砲撃を如何に通すか、もしくは元達の助けをしつつポイントを稼ぐのがいいな」
「一体一体が油断ならねえ兵士ってか。そんならこっちも武器の試し甲斐があるってものさ! そぉら!」
レンジャーの武器、スレイドとスローター、零号弾を使って近接戦を見事に対処していくジークフリートと、刀を使って軽快に動き回る北斎。
「先輩! 予想以上に相手は固いです! これは訓練のときのパターンで行くべきかと!」
ただ、レンジャーの貫通武器、ショットガンにかんしゃく玉系統で叩き込んでも大型アンドロイドはまだしも、小型までも少し粘る。これはおそらくオンライン補整よりも上の体力に調整しているのかも。
確か、最大で4人のチームを4つの同時参加も可能とおっきーは言っていたしその分固くしないとすぐに終わっちゃうんだろうね。だからこそか。うーん。それなら・・・僕とマシュは高台の方に移動で、北斎とジークフリートは遊撃に移行してマシュはプラネット・バスターで大型アンドロイドを。僕はグラントで爆風で敵を巻き込んで、合間に零号弾で牽制。
そこにジークフリートのスレイドや北斎の刀でとどめを刺して陣形を維持。という形で行こう。
「よし! 僕たちで基本は前に出てジリジリ敵を削っていこう! 多分元さんならこれの意図を読んでくれるはず」
「了解した。俺達なら上手く壁になるし、そこにあのメンバーの機動力で遊撃をさせたほうが効率よくポイントを稼ぎつつ前に進めるはずだ」
「合間合間にいるプロテウス? ってーやつを壁と雑魚削りに活かしつつ動くっきゃねーと。いやーただ暴れるだけじゃあだめとは興行ってのは難しいねえ」
そうは言うもやっぱり北斎達の動きは見事でスルスルと敵を削っていくしどうにか形は維持できている。そして、そこに上空から降り注ぐミサイルの雨が敵を打ち砕き、ライサンダーの弾丸が特にいるクルールの砲兵たちへの牽制をしてくれている。
後衛にすぐに下がって誘導ミサイルとスナイパー、そしてグラントでの狙撃支援になってくれている元さんたちとワルキューレのみんなが動いてくれている。本当にみんなの動きがすごい。僕たちがどうしようか考えている間に動いていないとこれは出来ないよ。
「藤丸くん、マシュ、ジークフリート。お栄さん。この陣形で敵を削っていきたいけど、少し提案がある。それは・・・」
「それは、できる限り敵を多く削る爆破攻撃は散らしておいておっきーたちの攻撃を誘発させよう」
私の通信での提案を聞いて、藤丸くんたちはすぐさま疑問を投げかける。
「それは、一体どういうことですか? できる限り敵を倒してこっちも倒れないようにしないとポイント稼ぐ前に倒れて興行で勝利できないですよ?」
「うん。それは確かだし、それ以前に敵が硬いからみんなでの連携を求められる前提の強さになっている。だけど、それで私達が目の前のエネミーに必死に攻撃を仕掛けて削ればそこを漁夫の利を狙うように刑部姫たちは動くと思うんだ。
実際、あちらの動きを見ても常に設置武器とサブ兵器で足止めをしつつ狙撃武器でこっちへの支援もするがちまちまだろう?」
このゲームはたしかに敵を多く倒せば勝利する。だけどここで敵の硬さを前にクリアを確実にするために火力を集中させて敵を削り堅実に行こうとすればその削れたエネミーをおっきーたちが横から奪い去りポイントだけ持っていかれる。そういう戦法をしてきそうだと考えているのだ。
現にワルキューレに砲兵クルールの弾道予測をしてもらうために上空から動きを見てもらえば刑部姫、黒ひげ、アン、メアリーのチームはセントリーガンにバイナリー弾、エレクトロンコプターなどで足止めをしつつこっちの方にも車線を維持しつつも距離を取っている形になる。
「なるほど! それでこっちはある程度敵を散らしつつ動くことにしていこうと。ですが、そうなるとどう動くつもりです?」
「それなんだけど、ちょうど今僕たちと刑部姫のチームはスタートが両端からの方向になっていて真ん中がエネミーを十字砲火しやすいと同時に、そこに相手がなだれ込みやすい。だからそこから僕らは多方向に攻撃を仕掛けずに最低限の牽制をしながら前の敵を掃射して、砲兵クルールをマシュと私、藤丸くんたちの遠距離攻撃で倒してポイントを稼いで、ワルキューレ達のミサイルで眼の前の敵を削って、北斎たちでとどめを刺す。
そういう形でポイントを稼いで行きつつ前に前進して大型アンドロイドたちに密集した火力を叩き込むプランはどうだろう? NPCデータも最低限プロテウスがあるってことはおそらく後半の増援もありそうだし」
「ふむ。悪くはない。リバーサーは持ってきているし、マシュの盾をつかいつつ2チームで前進しつつポイントを確実に狙う形だな」
「それに焦ったやっこさんらが自ら支援をしてくれりゃあ万々歳ってなもんだ。ここはマスター以外にもこの興行のゲームで訓練をしていた奴らが多いのが活きたねえ。ささ、クリアと勝利の同時獲得に向けて突っ走ろうじゃねえか!」
北斎の言葉にみんなも応えて連携を更に深めていく。ミサイルで前線の支援と狙撃での砲兵削り。ロケットランチャーでの爆破での強引な突破の火線を絞りこんで全身開始。クルールは厄介だが、そこは高高度から強襲できるファルコンミサイルで盾を上向きに固定できれば後は撃ち放題。
火力の決定打になっている藤丸たちにポイントを取らせるように動いていくぞ。
「うわー! まーちゃんたちの対応早!? しかも変に焦らずにあの硬さと火砲に対応できるってどうなっているのよ! くろひーたちがすごくEDFシリーズに慣れているからもしもとは思ったけど対応早すぎない!?」
「いやーまあ、マシュ氏とマスター氏は華奈先生にしごかれていますからなあ。いやーこっちの戦術までもすぐに見抜くとは」
あっちでなんかおっきーの悲鳴が聞こえつつ前に出ているおっきー達のメンバー。あっちも前線に出て狙撃をしているけど、そこはさすがベテラン? もしくはやり込んでいる分の腕があるのか。
セントリーガンに、バイナリー、テルミット弾でクモやアリたちの攻撃の方向性を絞ってからブレイザーとスレイドで前に出つつ、アンとメアリーが前衛と狙撃でこっちの削ったやつを横取りしたり突破口を切り開いている。
「あっちも前に出て大型アンドロイドのポイントを奪いに来たようだね。こっちは潰れ役になるから藤丸くんたちは気にせず攻めまくって!」
「男だねえ元は! さあ、タコ型エイリアンどもは切り刻んで刺し身にしてやる! おれは春画のようにならねえぞ!」
おっきーたちの方はもう目もくれずにひたすら前に出て、クルール達の前に躍り出る北斎は砲兵クルールの弱点である乱戦、近接戦の弱に付け込む形で刃でズバズバと切り捨ててまるでだるま落としのように足を切り落として頭を一刀両断するさまは豪快だ。
・・・・・・・そういえばサバフェスで触手のエロ本出していたなあ・・・
こっちはフェンサーのマシュがいるおかげでガトリングやプラネット・バスターで突破力は高いし、近接戦の方はクルールにも強くでられる。大型アンドロイド相手だとおっきーたちが強いけど、ここでポイントを稼げばきっといける!
「ここからだって巻き返せる! そっちは数と連携で上回っているけど、ここからでてくるプロメテウスの投入でどんどんそっちもポイントを稼ぐのは難しくなるからね。負けないわよまーちゃん!」
「乱戦は海賊の本領。さあ、マスターたちも油断大敵ですぞー?」
「こっちだって負けないよ! あ、でも突っ込みすぎないようにね。ミサイルが危ないから!」
追いついてきた黒ひげたちも負けないと気合を入れるのを見て僕らも負けじと攻撃を激しくしてアンドロイドにひたすら攻撃を集中。
「後方からプロテウスもできてきた。ここからはNPCが奪うか私達が奪うか、刑部姫たちが奪うかのタイムアタックになる。急いで攻め上げていくよ!」
「了解! マシュ、皆も行こう!」
後もう一押し。ポイントはこっちがまだ勝っているし、維持して見せる!
「くぅう~・・・負けちゃった・・・」
結局、勝負の方は最初に早く動いて砲兵クルールをしばいてポイントを稼いでいた僕らのチームがそのままどうにかこうにか逃げ切る形で勝利。最後の乱戦の方だともはやミサイルやロケランでの爆破で相手を削りおっきーたちにもポイントを稼ぎやすくする形になったけども。
先んずれは人を制す。とはよく言うし、ちゃんと考えた拙速はいいものなんだってよく分かる結果だと言える。行き当たりばったりはダメだけど。
「はい、刑部姫さん。わたしたちの勝利です」
「はぁー・・・これでカジノの支配人はできるけど、興行の顔役は出来ないから、原稿に戻るしか無いかなあ・・・きよひーに殺されませんように。はいこれ。勝利の証の勲章」
そういっておっきーは北斎に勲章をくれる。今回の興行の中でもポイントを一番稼いだMVP北斎にくれるそれはきれいなメダル型のものだった。
「おう、ありがとな!」
「ああ、刑部姫さん。顔役のことですが、元さんと私達で代役を努めようと思います。元さんの場合戦術の対応と理解にも知識が深そうですし、まずは軽い対応としてもいいかと」
「うーん。そうしよっか。ここの興行とカジノも人気だからね。それじゃ、よろしくー」
「うふふふ・・・ありがとうございます皆さん。さてさて。おっきー? 今回貴女が逃げている間に溜め込んでいるネタの打ち合わせに行きますよ? 逃げようとしてもだめですからね」
「ひぃっ! じゃ、じゃあ・・・その・・・とりあえず今度サービスするから今私を助け・・・あ、いえなんでも・・・・!」
それ多分禁句だよおっきー。それを言う前に清姫のさらなる威圧でいよいよ震える子鹿になっちゃったおっきーがドナドナされるのを見送って僕らはとりあえずワルキューレの皆さんからの興行報酬を受け取ってホテルに戻ることに。
これにて第一カジノ突破