ハイスクールD×D ~神(兄)と悪魔(弟)~   作:さすらいの旅人

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明けましておめでとうございます。

久々の投稿ですが、今回は番外編を更新しました。



番外編集
番外編 前編


 二学期が始まって平穏な日常生活を送っている中、放課後にクラスメイトの一人から呼び出された。弟のイッセーを連れてきて欲しいとの要望も受けて。

 

 そして、部室でクラスメイトが俺にお願いをしてくる。

 

「兵藤君、お願いがあるの。そこにいる貴方の弟――兵藤一誠くんを貸して下さらない?」

 

 高圧的な物言いで頼んでくるクラスメイト――安倍(あべ)清芽(きよめ)。以前、部活対抗試合でひと悶着を起こしたクラスメイトだ。

 

 因みに俺達がいる部室はいつもいるオカ研の部室ではなく、テニス部の部室だ。当然、目の前にいる安倍はテニス部員で部長でもある。

 

 安倍が現在オカ研部員である俺たち兄弟だけにお願いしてくるって、今回は悪魔のリアス達に聞かれてはいけない事なんだろうか。

 

「えっと……一先ず詳細な理由を聞かせてくれ。いきなりそんな事をお願いされても返答に困るんだが」

 

 いきなりのお願いに俺は少し戸惑いながらも理由を尋ねる。隣に座ってるイッセーも俺と同じ反応をしているし。

 

 イッセー関連の事となると、後々リアス達の耳に入ったら俺が大目玉を食らってしまうのは確実だ。そうなるのを避ける為に、一先ずは理由を聞かないと。

 

 俺の返答を聞いた安倍は説明しようとする。

 

「実は今度父が出張から戻られるわ。貴方の弟くんに私のお助けをして欲しいの」

 

 安倍のお助けって……これは面倒事が確実だな。

 

 イッセーもイッセーで『何で俺なの?』みたいな顔をしているし。

 

「それでイッセーにお助けと言うのはどういう内容なんだ?」

 

 俺が安倍に再度訊く。

 

「父が私に見合いをしろと言うの。私、まだ高校生ですわ。早急すぎると伝えたのだけど、それでも聞く耳を持ってくれなくて……。父は一度決めたら即断即決の強情な方だから」

 

 ほほう、見合いね。

 

「成程。お前は由緒正しい魔物使いの家柄で、親御さんが早く婿を決めようとしてきたって訳か」

 

「その通りよ。流石は兵藤くん、理解が早くて助かるわ」

 

 俺が魔物使いと言った直後、イッセーは嫌な記憶でも思い出したのか身震いしている。多分、あの雪女(クリスティ)の事を。

 

「となると、イッセーにお見合いを阻止して欲しいっていう(たぐい)か? それなら俺でもやれると思うんだが」

 

 すると、安倍は少し申し訳なさそうに言ってくる。

 

「私も最初は兵藤くんにお願いしようと思っていたのだけれど……咄嗟に父には赤龍帝の兵藤一誠くんと言う彼氏がいるから、お見合いは嫌だと伝えたの。失礼なのは承知ですけど、弟くんは有名な赤龍帝だから……」

 

 そう言えば、安倍は俺の正体が聖書の神(わたし)である事を知らないんだったな。リアス達には正体がばれてるから、もう気にせず接していたので少しばかり忘れていたよ。

 

 確かに考えてみれば、(あくまで安倍から見て)多少実力のある無名な兵藤隆誠(おれ)より、伝説のドラゴンを宿した赤龍帝である兵藤一誠(おとうと)の方が良いだろう。ネームバリューのある赤龍帝なら猶更な。

 

 俺が赤龍帝であると誤魔化せれば良いかもしれないが、魔物使いである安倍一家はコチラ側の事情を知ってるちょっとした関係者だ。一般人と違って、容易な誤魔化しなんか通用しない。

 

「それで父に伝えた結果、条件付きであれば、そのお見合いを破断にしてもいいと言ってきたの。もちろん、その日限りで構わないわ。あと出来れば、リアスさん達には内密にしてほしいの」

 

 でしょうね。もしこの場にリアス達がいて、イッセーが安倍の彼氏役をやると聞いた途端、安倍は即座にオカ研の女性陣から敵意を向けられる事になるだろう。部室の空気も物凄く冷え込む程に。

 

「話は分かった。尤も、最終的な決定権は俺じゃなくてイッセーになるんだが……どうする?」

 

 安倍からの話を聞き終えた俺はそう言いながらイッセーに問う。

 

「ま、まぁ、安倍先輩が訳あって俺を彼氏役にして欲しいって頼んできたからな。ここまで聞いて断るってのもなんだし……」

 

 取り敢えずOKのようだ。ま、どうせコイツの事だから、美人な先輩の彼氏役を練習としてやってみるのも悪くないとか思ってるんだろう。

 

 俺から言わせれば、そんな練習は必要無いんだがな。例えばイッセーが、『リアス、俺はお前が好きだ! 俺の彼女になってくれ!』とでも言えばリアスは感涙しながら速攻OKする。尤も、それはリアスだけじゃなくアーシア達も同様だけど。

 

「それじゃイッセーも了承って事で話を受けよう。一応言っておくが、今回は報酬を頼む。ご令嬢のお見合い破談に加担するんだから、流石にタダ働きは勘弁だ」

 

「勿論。それなりのお礼はするわ」

 

 かくして、俺たち兄弟は安倍のお見合い破談をする事となった。イッセーが安倍の彼氏役を演じる事に。決行する日は次の土曜日だ。

 

 オカ研の部室に戻った後、リアスには『クラスメイトの安倍清芽から、人間の俺たち兄弟に相談ついでに頼みがあったから』と遅れた理由を述べた。安倍が悪魔側と深く関わりたくない事を知っているリアスは、怪訝に思いながらも深く追求しなかった。

 

 

 

 

 

 

 約束の土曜日、俺たち兄弟が呼び出されたのは安倍の自宅だ。

 

 因みにリアス達に用事があると言って出掛けている。もし安倍から頼まれた内容を言ったら、アイツ等は絶対に来るからな。

 

 安倍の自宅に辿り着くと、とても大きな洋館が俺達を迎え入れてくれた。庭も広く、館の中も見事だ。俺たち兄弟の家もリアスたち悪魔側によって、地上六階、地下三階の豪邸になっているので負けず劣らずと言ったところだ。

 

 聞けば普段安倍はこの洋館に一人で住んでいるらしい。ご両親は共働きで世界を飛び回る名うての魔物使いで、その父親が久しぶりに帰ってきたと思いきや、突然婚約の話が出てきたんだと。

 

 そして俺達が案内されたのは洋館から渡り廊下を通って辿り着く屋内プールだった。

 

 何故か分からんが、水着を用意された俺達は一応それに着替え、プールサイドに出て行く。その先には俺達と同様水着に着替えてる安倍が佇んでいた。 

 

 こら、イッセー。安倍が布面積の少ない水着を着てるからってガン見してんじゃない。失礼だろうが。もしリアス達がいたら確実にお仕置きされるぞ。

 

 取り敢えずスケベ顔丸出しとなってるイッセーに、俺が腹部に軽く肘打ちをしておいた。それを喰らったイッセーは不満そうに睨みながらも、普通の表情に戻した。

 

「さ、こちらへどうぞ」

 

 安倍がプールサイドに置かれたテーブルへ着くよう促してくれる。

 

 テーブル席に俺たち三人が集まり、安倍が改めて、お見合い破談の条件を切り出した。

 

「父が仰った条件とは――魔物使い同士で競い合う対戦競技ですわ」

 

「と、言いますと?」

 

 イッセーが安倍に聞くと、彼女は指を折りながら答えてくれる。

 

「陸海空の魔物を使っての三番勝負ですわ! 兵藤くん……っと、お二人が兄弟だから紛らわしくなるので、ここは敢えてお名前で呼ばせて頂きますわ」

 

 確かに名字で呼ばれるのは紛らわしいから、安倍の言う通り名前で呼んでくれた方がありがたい。

 

 そして安倍は気を取り直して再開する。

 

「一誠くんが二つ以上父に勝てば婚約の件は破談となります。念の為に言っておきますが、父が勝負に負けた際はキッチリと約束を守りますのでご安心を」

 

 ハハハ~、何か前と似たような事を思い出すな~。親子揃って相手に自分の得意分野で勝負させるとは随分と意地の悪い事で。

 

 俺が内心そう思ってると、イッセーは少し困った顔をしていた。

 

「陸海空ですか……。って言っても俺、魔物使いじゃないからなぁ。自分で戦うならまだしも、魔物を使っての戦いって自信が全くないというか……」

 

「と言うか、安倍。それって完全にイッセーが物凄く不利だろうが」

 

 イッセーは基本的に格闘戦メインだからな。いきなり魔物を使役する競技で戦い、尚且つ勝てとは難しいにも程がある。

 

 不安そうに言うイッセーと文句を垂れる俺に、安倍がどこぞを指さす。

 

「それは問題ありませんわ。こちらが使役する魔物は既に決まっていますの。先ずは陸の魔物! 出ていらっしゃい!」

 

「ホキョォォォオオオオオッ!」

 

「っ! ま、まさか!」

 

 何やら聞き覚えのある咆哮とドラミングにイッセーが身体を強張らせた。

 

 そして俺達の眼前に現れたのは、以前のテニス勝負でダブルス戦をした安倍のパートナー――雪女のクリスティだった。しかもイッセーに対して情熱的な瞳で見ている。

 

「ウホッ♪」

 

「おお、雪女のクリスティじゃないか。久しぶりだな。って事は、お前が陸の魔物担当か」

 

「兄貴! お願いだから、その雪ゴリラを雪女って言わないでくれ! 俺の幻想が打ち砕かれる!」

 

 そう言えば、この愚弟(バカ)は今もクリスティの事を雪女と認めたくないんだったな。往生際の悪い奴だ。

 

 安倍はイッセーの反論を無視するように説明を続けようとする。

 

「陸の魔物対決で、一誠くんにこのクリスティを使役してもらい、父の使役する魔物と競ってもらいます」

 

 イッセーにこの雪女を使えってか……大丈夫か?

 

「ウホ……」

 

 コイツ、さっきからイッセーばかり見ているし。

 

 確か前のテニス勝負で俺達が勝った後、クリスティはイッセーに惚れたんだったな。

 

「次に海の魔物を呼びます。人魚ですわ」

 

 安倍が指を鳴らすと、プール――水中で何かが動き始める。しかも物凄いスピードで泳ぎ回っているな。

 

「人魚! マジっすか!」

 

 イッセーは阿部の人魚と言う報告に、さっきまでショックを受けた様子から一変して顔を輝かせた。

 

 多分、コイツの事だ。どうせ上半身が美女で下半身が魚と言う人魚を想像しているんだろう。

 

 ま、そのイメージは概ね正解だ。嘗て聖書の神(わたし)もイッセーが想像していた人魚をたくさん見た事あるし。

 

「確か人魚は美しい歌声をしていたな」

 

「お、マジ!? うわー、それは楽しみだ!」

 

 さり気なく聖書の神(わたし)が知っている情報を公開すると、それを聞いたイッセーは更に期待感を募らせた。

 

 

 ザバッ!

 

 

 安倍家のプールから人魚が跳びあがってきた。

 

「こちらは人魚のエステリーナですわ」

 

 安倍が紹介してくれたのは――足のついた大型魚類だった。まるでマグロに足が生えたかのようなフォルム。

 

 ……おい、ちょっと待て。俺が想像していた人魚とは全く違うものなんだが……。

 

「ギョギョギョ」

 

 ギョギョギョって……見た目通りの鳴き声かい。

 

 ………あ、思い出した。そういや昔、こういう種類の珍妙な人魚も見たな。

 

 当時の聖書の神(わたし)も最初は少しばかり目を疑ったが、歴とした人魚である事はキチンと確認済みだ。

 

「ちょっと待てぇ! なんですか、この珍妙な生き物は!?」

 

 ギャグ漫画の如く目玉が飛び出るほど驚いているイッセーに安倍は堂々と言う。

 

「人魚ですわ」

 

「やめて! 俺の夢をこれ以上破壊しないで! 涙がさっきから止まらないんです!」

 

 またしてもイッセーの夢が壊れてしまったか。尤も、それはイッセー個人の願望に過ぎないから、世界から見れば知った事じゃない。

 

「おい兄貴! よくも嘘吐きやがったな! 弟の純情を踏み躙りやがって! こんなのが美しい歌声を披露出来る筈がねぇだろ! 魚類じゃねぇか!」

 

「いや、俺もてっきりお前が想像していた人魚だと……」

 

 だから嘘は吐いちゃいないんだが……。

 

「失敬な。エステリーナ、唄って差し上げなさい」

 

 心外と言わんばかりに、安倍が人魚にそう命じる。

 

「ギョギョギョ~♪ ギョソ☆」

 

 随分とハスキーな声で何か歌っていた。一般人視点からすると呪いの歌のようにしか聞こえないぞ。あと、ギョソって何?

 

「止めて下さい! モリで突きたくなりますからっ!」

 

 イッセーはそう叫んでいるが、場合によっては目の前の人魚を見なかった事にすると思う。龍帝拳+ドラゴン波で消し飛ばすついでに記憶消去、みたいな感じで。

 

「……もうヤダ、酷過ぎる」

 

 叫びから一変して、イッセーはくずおれてしまった。

 

 以前に見たウンディーネや雪女に続いて、人魚までもが想像していた内容と全然違っていたからな。イッセーがショックを受けるのは当然かもしれない。

 

 用件が済んだ後にリアスかアーシアにでも慰めてもらえ。

 

 深く落ち込んでいるイッセーに、安倍は悠然と紅茶を飲みながら言う。

 

「まあ、物語に出てくるような人魚も中には存在するそうですけれど、一般的にはこれですわ」

 

「どこが一般的!? どう考えても想像を超えたクリーチャーじゃないですか! 兄貴もそう思うよな!?」

 

「ま、まぁ確かに、あんな不気味な人魚が一般的なのは流石に勘弁だな」

 

 もし安倍がいなかったら、イッセーは速攻で俺にこう訪ねてくるだろう。『兄貴が神様だった頃の人魚は俺が想像していた人魚だったよな!?』と。

 

 多分だけど、生徒会の匙もコレが人魚だと知ったらイッセーと同様にショックを受けるだろう。

 

 すると、話題となっていた人魚のエステリーナがプールサイドに横たわって苦しそうに口をパクパクしている。

 

「ギョギョ……」

 

「あらら大変。酸欠になっていますわね。エラ呼吸だから陸に上がると死にますの」

 

 エラ呼吸って……言われてみりゃ確かに魚だからな。聖書の神(わたし)が過去に見た美しい人魚は陸に上がっても死ななかったけど。

 

「それなら、海に帰してあげて! 深海の底で暮らした方がこの娘にとっても俺にとっても平和ですから!」

 

 イッセーの叫びを再びスルーしている安倍。

 

 俺達が人魚をプールに戻した後、人影が近づいてくる。

 

「お嬢さま。もうすぐお父上がお戻りになられますぞ」

 

 そこへ現れたのは……何と(ちょう)(じん)だった。頭にトサカ、手に羽を纏っている鳥人が。

 

 鳥人の言葉に阿部は頷く。

 

「ええ、わかりました。と、お二人に紹介が遅れましたわね。彼が私専属のボディーガードで、空の魔物担当である鳥人の高橋ですわ。一誠くんに使役していただく魔物でもあります」

 

「高橋!? そんな和名なんですか!?」

 

「落ち着けイッセー。恐らく日本へ来た際、和名に変更したんだろう」

 

「それは違いますわ、隆誠くん。高橋の出身は神戸なので、変更はしてないわ」

 

「嘘!?」

 

「神戸!? 神戸に鳥人なんかいたか!?」

 

「ちょっとまて安倍。鳥人は本来イースター島に住む伝説の魔物だから、日本にはいない筈だぞ」

 

 鳥人が日本に生息してないのは確かだ。なので安倍の言ってる事はおかしい。

 

 俺の疑問に鳥人が疑問に答える。

 

「ああ、それは渡辺家のほうだね。私の先祖は日本に帰化して高橋になった」

 

「………あ、そう」

 

「日本とイースター島、どっちが正確かわかんねぇぇっ! いや、もうどうでもいいや!」

 

 もう突っ込む気にもなれない俺と、深く考えないようにしようと諦め気味のイッセー。

 

「そちらのキミが、お嬢さまが依頼したという伝説ドラゴン――赤龍帝を身に宿す少年かね? ふふふ、なるほど、良い顔つきだ。私は高橋。下の名前は輝く空と書いてスカイと読む。よろしく頼む」

 

 紳士的な振る舞いで握手を求めてくる鳥人の高橋輝空(スカイ)

 

 ――なぁ兄貴。俺、キラキラネームの鳥野郎に目眩がするんだけど。

 

 ――俺もだ。さっきまで突っ込んでたのが段々バカバカしくなってきた。

 

 視線で会話する俺たち兄弟。

 

「はい、よろしくお願いします。出来ればお訊きしたいんですが、無駄に今風に凝った名前で腹が立つのは俺が若いからでしょうか? ルビ振る方も大変だと思うんですが」

 

「ふふふ、若さはいいぞ。私も若い頃は三歩で物事を忘れるという特技があった」

 

「それ、鳥頭じゃないですか!」

 

 何かもう負けるんじゃないかと思うくらいに物凄く不安になってきた。

 

 雪女、人魚、鳥人……字面だけで見るなら、さぞかし頼もしい妖怪や魔物だと思うだろう。

 

 だがイッセー視点では雪ゴリラ、足のついたマグロ、アホな鳥頭の人間だからな。名前の方もクリスティ、エステリーナ、高橋……あ、当の本人であるイッセーも両目から涙が流れてるし。

 

「イッセー、今回は俺も全面的にサポートするから」

 

「マジで助かる」

 

「安倍には悪いが、正直言って勝てる要素が全く見当たらない」

 

「だよなぁ」

 

 安倍には聞こえないようコソコソと話す俺たち兄弟。

 

「そういやさぁ、何で今回阿部先輩の依頼を受けたんだ?」

 

 イッセーの疑問に俺はすぐに答える。

 

「前にあったリアスの婚約の件と同じだったからな。安倍も安倍で、好きな相手は自分で決めたいって以前言ってたし」

 

「……そっか」

 

 リアスの婚約を破断させる為にレーティングゲームで勝利した事を思い出したのか、すぐに納得してくれた。コイツもコイツで、自由な恋愛の方が良いと思っているし。

 

「ま、取り敢えず頑張ってみるわ。でも何かあった時、サポート頼む」

 

「任せろ。ああ、一応言っておくが」

 

 俺はイッセーに忠告をしておく。

 

「いくら安倍の彼氏役するからって、あんまり調子に乗った行動はするなよ? これでもし今回の件がリアス達にバレたら、後々面倒な事になるんだからな」

 

「わ、分かってるって」

 

「もうついでに、リアスはああ見えてかなり嫉妬深いぞ。身内の女にはある程度寛容だが、それ以外だと凄く厳しいって朱乃が言ってたし。だから浮気なんか以ての外だぞ」

 

「そうなのか……? ってか浮気ってなんだよ。俺はまだ部長と付き合ってすらいねぇのに」

 

 いや、もうリアスの中ではイッセーを自分の彼氏と認定してる。もしもイッセーが付き合ってほしいと告白したら速攻OKすると断言できるぞ。それなのに、この愚弟は未だにリアスの想いに気付いていない鈍感野郎だし。

 

 手っ取り早く俺が代理として想いをぶつけさせたいんだが、リアスが『これは私とイッセーの問題だから、リューセーは一切手を出さないで』と釘を刺されている。もどかしいにも程があるよ、全く。

 

「さて、私は父を迎え入れる準備をしてまいりますわ」

 

 俺たち兄弟が会話してる中、安倍が父親を迎えに行った。いよいよ婚約破談作戦がスタートだ。




原作と違って、リアス達は参加していません。
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