全く知らない作品に転生させられたけど、知ってる作品の力をフル活用して生きていく   作:ハクリ

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この話は10話『真司「あ、ちょっと渡すものあるから」青兎「これは…」』の話に、ちらっと出てくる事を題材にしているので、そっちを見てからの方が『なんのこっちゃ?』を防げると思います。

そもそもルシッドマンがこの世界で作られた理由…
実は青兎を転生させた神様は、あくまで『PETとナビがいる環境』を提供しただけで、ルシッドマンの製作自体には全く関知しておりません。

また、この話は青兎視点ではなく、真司視点で話が進みます。

それを踏まえてご覧ください。

真司のナビも最後にチラッと登場します。
あと…オリ電脳獣、出します!やりたい放題になってまいりました!





番外編 10.5話 ルシッドマンの『規格』

 

「やっぱダメか…」

 

今俺は、初期型インターネット『プロト』の反乱の折に姿を消した『フォルテ』と呼ばれるナビに対するカウンターとなるナビを作っている…が、その要となるシステムを搭載するナビがうまく作れない。

 

浦川さんが作ったセレナードも確かに優秀だが、上の人間は『セレナードという盾だけじゃなく、フォルテを叩きのめす事ができる矛も作成しろ』などと言ってくる。

 

「元はと言えばお前ら上の人間が、フォルテにあんな仕打ちをしたからだろ…!」

 

ただ、そんな事を言っても始まらない。試行を繰り返さなくては。

 

この科学省には、もう光先生もコサック博士もいない。光先生の息子さんである祐一朗さんが科学者としてのトップだと言えるが…彼は今、自分の行いを悔いている真っ最中だ。そんな彼に更に重荷を背負わせるわけにはいかない。

 

「…汎用型のネットナビをベースにするのは不可能じゃないかな、これ…」

 

上の人間は、フォルテに対抗出来るナビを大幅に増やすため、一般にも出回っている汎用型のネットナビに組み込めるプログラムをと言っているが…どう足掻いても叶う事がなかった。

 

「やっぱ、プログラムを運用する事を目的として、別の規格で作るべきかな…?」

 

そうなれば、何をベースに考えるかだ。

 

ケモノ型や無機物型も高性能ではあるが、やはり応用という点を取れば人型が1番か。

 

ただ、それだけじゃ足りない…なにか、何かないか…

 

「…そうだ、確か昔…」

 

そう言いながら、過去の文献を漁る。

 

そこに記されていたのは

 

『電脳神フォルトエル』

 

『電脳竜ドラグサイバー』

 

「…確かこいつらは、他の2体と違って科学省の管理下にあったはず…上の人間にバレないようにコンタクト出来るかだな…」

 

 

…結論を言うと成功した。

 

ドラグサイバーの汎用性とフォルトエルの守護の力、フォルテの持つゲットアビリティプログラムをモデルに作った専用プログラム『ルシッドプログラム』をインストールして、『ルシッドマン』が完成した。

 

意外だったのは、他の科学者…それも光先生相手ですら話を聞こうともしなかったドラグサイバーが、俺のコンタクトにはしっかり応えてくれた事だ。

 

ただ、やはりというべきか、無断で電脳獣とコンタクトを取った事で上の人間からは糾弾を浴びた。しかし、規格がオーダー通りではないとはいえ、フォルテのカウンターとなり得るナビを作成したとして、祐一朗さんの観察下での研究を義務付けられるのみとなった。

 

けど、

 

「こんな目的で作ったなんて…口が裂けても言えないよなぁ…」

 

青兎もルシッドマンも、ルシッドマンの本来の目的なんか知らずに生きて欲しい。それが父親としての願い。

 

「…なぁフォルテ、今はどこほっつき歩いてるんだよ。コサック博士、ずっとお前の帰りを待ってるんだぞ」

 

こっちは、一科学者としての願い…けど、

 

「俺も、もう一度お前に会いたいよ、フォルテ…」

 

俺はただ、あの時未熟だった俺に、乱暴ながらも改善点を言い続けてくれた恩人に、ただお礼を言いたいだけなんだ。

 

 

 

 

「…あの時の夢か…」

 

『真司、具合は?』

 

「大丈夫…慣れたから。ふぅ、ちょっと水でも飲むか…」

 

そう言いながら、台所の水道を使おうとして

 

スカスカ…

 

「…あれ?」

 

『水が、出ないな…』

 

「…ボトルとかでの貯蓄は?」

 

『真司が寝る前に確認した時は、2Lが7本に500mlが13本、250mlが22本のはずだ』

 

「ヤバいな…!」

 

けど俺は、光博士と共同研究しているから、自由に動けないし…!

 

「青兎に、頼るしかないか…」

 

『…歯痒いな』

 

「子供を守ってやるのが大人の責務なのにな…そんな子供に助けられてばっかりだ…」

 

『守られるだけが子供ではない…ということだろう。青兎は間違いなく強いさ』

 

「…その強さに甘えるだけじゃダメだよな。ウラで情報収集、頼めるか?」

 

『分かった。トレーニングのついでにやっておこう』

 

「頼む。プラグイン…スワローマンexe、トランスミッション!」

 

サーーッ!

 

俺に出来ることはする。

 

けど、俺はもう雁字搦めだ。

 

「頼むぞ、青兎…」

 

 




本文だと、文字数稼ぎと取られかねないので、こちらでごっそり解説。

電脳神フォルトエル
(ティファールは邪道さんからアイデアのベースを頂きました)

グレイガとファルザーの戦いにおける被害を抑えるために造られた防御システム。
亀に似たフォルムをしており、その堅牢な甲羅は城壁の様に、いかなる破壊も寄せ付けない。図体は大きいが、その割にはスピードは早め。

亀に似せたのは、その大きな甲羅で破壊の渦から電脳を守るという想いが込められている…のが5割。あと半分は開発者の趣味だったりする。

グレイガとファルザーの戦いに巻き込まれていながら、ファルザーのように暴走する電脳獣とはならずに(これには後述の電脳竜も関与している)その使命を果たし、被害をエリア1つに食い止めた電脳獣事件の功労者。故に電脳獣というよりは電脳神と呼ばれている事が多いので、この解説でもその名称を使用している。

現在は科学省の中枢サーバーの奥の奥…科学省の人間でも、いまや片手で数えられるほどの人間しか知らないエリアに、電脳獣による被害を繰り返さないために存在しており、電脳獣事件から幾年も経った今なお、フォルトエルを『電脳の守り神』として崇める科学者も多い。



電脳竜ドラグサイバー
(魚介(改)さんからアイデアのベースを頂きました)

元はウラインターネット最深部のシークレットエリアにおいて、自然発生した竜型のウイルスが他のウイルスを喰らって成長し、電脳獣事件の際シークレットエリアを死守する為に、セレナードに力を与えられた存在。

単純な強さではグレイガにやや劣り、機動力もファルザーにはほんの少し敵わないが、ドラグサイバーの真骨頂はその電脳獣に迫る力を、他者に与えることが出来るというもの。電脳竜と呼ばれているのも、自身はフォルトエルに力を与えていた事がほとんどのため、暴走を引き起こしていないから。

これによりフォルトエルは堅牢な甲羅に加え、ドラグサイバーの力も活用する事で、フォルトエル自体のエネルギーを制御不可能なレベルまで引き上げずとも、電脳への被害を最小限に食い止めることが出来た。つまり電脳獣事件の影の功労者である。

現在ドラグサイバーは、シークレットエリアでセレナードを守る為に居座っている為、コンタクトを取るのは至難。それに加え気を許せる者としか意思疎通を図ろうとしない為、一応の管理下にあるとはいえ、厄介者として扱われることも多い。

姿自体はメタリックなスカイブルーのドラグレッダー。真司の声に応えた理由がよくわかる。


上記のドラグサイバーの『他者に自身の力を与える能力』を『他者に過ぎた力を強制的に与える攻めの力』と解釈し、それを守護の力で反転させ『他者の力(データ)を自分に付与する能力』が『ルシッドプログラム』。
しかし、それだけだと守護の反転による影響で、力を蓄える目的が守護のみとなる為、守護の方面では心強くなるが、矛としての役割が無くなってしまう。

その反転を部分的に解除して、蓄えた力(データ)を武装としてロードし、形作るためのプログラムが『ガジェットプログラム』である。

この2つが合わさる事で、本来あるべき『フォルテへのカウンター』としてのルシッドマンの姿が完成すると言える。

解説だけで1000文字超えてる…
という訳で、この作品の世界においては、電脳獣は電脳四獣となりました笑

内訳は、

玄武→フォルトエル
白虎→グレイガ
朱雀→ファルザー
青龍→ドラグサイバー

となります。なんという偶然…

アイデアを考えてくださった、ティファールは邪道さん、魚介(改)さん、ありがとうございます!

次は作者のトラウマ、水道局シナリオです…

活動報告にこのエグゼ小説におけるリクエスト箱も設置してるので、希望する展開やこんな事してみたら?こんなキャラって出せる?などはそちらに送ってください(感想はダメですよ。消されちゃいますので)。流石に倫理的にアウトなやつは弾きますが。

それでは感想等よろしくお願いします。
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