あの禁じられた森事件から数日後。試験が始まった。まず最初は呪文学の実技試験。1人ずつ教室に入り、パイナップルを端から端までタップダンスをさせる、というもの。いやぁ、簡単だったね!めっちゃくちゃ!勉強しなくてよかったんじゃね?と、私はめちゃくちゃうざいことを考えておりました。
さて。試験に話を戻すと、次の教科は、変身術。またまた実技試験で、ネズミを嗅ぎタバコ入れに変える。どうせなら豪華な箱にしようと思い、前世で読んだ漫画に出てきた紋章に、適当な宝石を埋め込んだ模様の箱にした。我ながら、うまくできたと思う。
その事をハーマイオニー達に言うと、
「いいなぁ・・・僕なんか尻尾が残ってたよ・・・」
「僕だって、ヒゲが生えてたんだぜ?」
「・・・」
というコメントを羨むような視線とともに頂きました・・・。
次の試験は魔法薬。筆記試験。ほぼほぼ簡単だったけど、強いて言えば、「忘れ薬」の作り方が難しかったかな?ま、全部覚えてた私には大した敵じゃない。
最後の試験は魔法史。1番最後の「鍋が勝手に中身をかき混ぜる大鍋」を発明した風変わりな魔法使い達についての答えを書き終え、見直しをしたら試験は終わり。
校庭に出て行く。
「思ってたよりずっと簡単だったわ!」
「そうね」
「僕、はっきり言って自信ないよ・・・」
「僕も・・・」
「さぁ!試験の答え合わせをしましょう!」
「いい加減にしてよ、ハーマイオニー・・・」
正直、私も同じ気持ちだった。
「嬉しそうな顔をしろよ、ハリー。もう試験は終わったんだぜ。この開放感をもっと味わえよ!」
「でも、ずっと傷が疼くんだ。・・・こんなに続くのは、初めてだよ」
ハリーが額の傷をこすりながら言った。
「マダム・ポンフリーの所に行った方がいいと思うわ」
「僕は病気じゃない!きっと警告だよ・・・何か危険が迫ってる証拠なんだ」
「リラックスしろよ。ダンブルドアがいる限り、石は無事だよ」
「そうかもしれないけど・・・何か忘れてるような気がするんだ。試験のことじゃなくて」
突然ハリーが立ち上がる。やっと気づいたかな?
「どうしたんだよ?」
「今気づいた事があるんだ。すぐにハグリッドに会いに行かなきゃ」
「そうだよ。行かなきゃ。ほら、ロン。ハーマイオニー。立って立って」
ハーマイオニーとロンを立たせてから、ハリーを追う。
「えっ?ちょっと待ってよ」
ハーマイオニー達も急いで追いかけてくる。
「どうしてハグリッドの小屋に行くのさ?」
「おかしいと思わない?ドラゴンが欲しくてたまらないハグリッドの前にたまたまドラゴンの卵を持った人間が現れるかい?・・・急がないと!」
「何が言いたいの?」
私達はハグリッドの小屋に、太陽の日が燦々と降り注ぐ校庭をつっきって走って行った。
「こんにちは、ハグリッド!」
「よう。試験は終わったのかい。茶でも飲むか?」
「うん、ありがt・・・」
「ううん!僕たち急いでるんだ!ハグリッド、ノーバートを手に入れた夜のことを覚えてる?トランプをした相手って、どんな人だった?」
「分からんよ。マントを着とったしな」
絶句。ってか、怪しすぎだよ。そして、そいつに騙されたハグリッドって一体・・・。
「そんなに珍しいこっちゃない。ホッグズ・ヘッドなんてとこにゃぁ・・・村のパブだが・・・おかしな奴がうろちょろしちょる」
「ハグリッド。ホグワーツのこと何か話した?」
「話したかもしれん」
ハグリッドが顔をしかめながら言った。
「うん・・・わしが何をしとるかを聞いたんで・・・森番をしとるって言った・・・で、ずっとドラゴンが欲しかったって言った・・・うん、それからドラゴンの卵を持ってるから、トランプで賭けてもいいって・・・でもちゃんと飼えなきゃ駄目だって言うから・・・だから言ってやったんだ。フラッフィーに比べりゃぁ、ドラゴンなんか楽なもんだって・・・」
「それで、その人はフラッフィーに興味があるみたいだった⁉︎」
ハリーが焦ったように言う。
「そりゃそうだ。三頭犬なんて、そんなに何匹もいないだろう?」
何匹もいたら困っちゃうよ。
「だからな、俺は言ってやったよ。フラッフィーなんて、なだめ方さえ知ってりゃお茶の子さいさいだって。ちょいと音楽を聴かせりゃ、すぐねんねしちまうって・・・」
はあ・・・・。私達は急いで小屋を出て、またまた城に全力疾走した。ああ、疲れるなぁ。ちょっとぐらい持久力ついてきたと思ってたけど、全然じゃん!
「おっと!お前さん達に話しちゃいけなかったんだ!忘れてくれ!おーい!皆、どこに行くんだ?」
やっと玄関ホールに着いた。
「ダンブルドアの所に行かなきゃ!ハグリッドはマントの人物にフラッフィーのなだめ方を、教えてしまった・・・そいつはスネイプかヴォルデモートだったんだ・・・」
しつこいなぁ。クィレルだよ。
「でも・・・校長室ってどこにあるんだろう?」
その時、後ろからマクゴナガルの声がした。
「そこの4人、こんな所で何をしているんです?」
「ダンブルドア先生にお目にかかりたいんです」
ワォ!ハーマイオニー、勇気あるぅ!
「理由は?」
「えっと・・・ちょっと秘密なんです」
それを聞いて、マクゴナガル先生は、さらに眉をしかめた。
「ダンブルドア先生は、10分前にお出かけになりました・・・魔法省に」
「先生がいらっしゃらない⁉︎こんな肝心な時に⁉︎」
「ポッター。ダンブルドア先生は偉大な魔法使いですから、大変ご多忙でいらっしゃる・・・」
「でも、重大なことなんです!」
「ポッター。魔法省の件よりあなたの要件の方が重要だと言うんですか?」
「実は・・・賢者の石の件なんですが・・・」
そう言った。すると、先生の手から本がバラバラと落ちる。
「どうしてそれを・・・?」
「クィ・・・いや、誰かが石を盗もうとしているんです」
「・・・ダンブルドア先生は、明日お帰りになります。あなた達がどうやってあの石のことを知ったのかは分かりませんが、安心なさい。盤石の守りですから、誰も盗むことはできません」
「でも・・・」
「Ms. ブラック。2度同じことは言いません。4人とも外に行きなさい。せっかくの良い天気ですよ」
マクゴナガルは、本を拾い集めながら言った。全て拾い、マクゴナガル先生が絶対に声の届かない場所に行ってから、ハリーが言った。
「今夜だ。今夜、石を手に入れようとするに違いない」
「でも私たちに何が出来るっていうの・・・?」
突然ハーマイオニーが息をのんだ。急いで振り返ると、スネイプが立っていた。
「やあ、こんにちは。諸君、こんな日には室内にいるもんじゃない」
スネイプは歪んだ笑みを顔面に貼り付けながら言った。・・・これじゃ、ハリーがスネイプ黒幕説を訴えるのも無理ないか。
「僕たちは・・・」
「もっと慎重に願いたいものですな。こんなふうにウロウロしているところを人が見たら、何かを企んでいるように見えますぞ」
仕方なく、一旦外に出ようとすると、スネイプが呼び止めた。
「ポッター、警告しておく。これ以上夜中にうろついているのを見かけたら、吾輩が自ら君を退校処分にするぞ。さあ、もう行きたまえ」
そう言い捨てると、スネイプは職員室の方に歩いて行った。
「よし。こうしよう。誰かがスネイプを見張るんだ。ハーマイオニー、君がやってくれ」
「どうして私なのよ?」
「当たり前だろ?フリットウィック先生を待ってるフリをすればいいじゃないか。こんなふうに。ああ、フリットウィック先生。私、14bの答えを間違えてしまったみたいで、とっても心配なんですけど・・・」
あはは、似てる似てる。
「まあ、失礼ね。黙んなさい!」
その後も少しハーマイオニーは食い下がり、結局のところ私とハーマイオニーがやることになった。
「僕達は4回の廊下の外にいるよ。さあ、行こう」
ロンとハリーを見送ってから、私達も歩き出した。すぐに職員室に着く。外に立っていると、スネイプが出てきた。
「何をしているんだ?」
「えっと・・・フ、フリットウィック先生を待ってるんです」
「ならば、吾輩が呼びに行こう」
げっ・・・やっべ。
結局、私達が解放されたのは、それから10分後のことだった。
もうちょっとで賢者の石も終盤へ!投稿初めてもう4ヶ月か(遠い目)