はい、状況説明いたしましょう。ただ今、三頭犬の隠し扉を通って、悪魔の罠を撃退し、進んで来たところですね。今私達がいる部屋には、数多くの鍵鳥が飛んでおりまして。そのどれか1つを箒を使って、取るんですよ。そのはずなのにっ!無いっ!箒が無いっ!どこにいったんだよぉ!まぁね、まぁねぇ・・・原作、どうして箒持ってかなかったのかなぁ?って思ってたけどさぁ!今ここで実践しなくても良いじゃん?ねぇ?どうきりぬけろと?ねぇ!
「どうやって・・・鍵を取れば良いんだろう」
セイランを呼び出して・・・いや、ダメか。部屋が小さすぎ。じゃ、私が鷲になって・・・ダメか。おお、そうだ!こんな時のために!じゃじゃ〜ん!このハンドバッグですよ!私は右腕をバッグに突っ込んで探るけど、なかなか見つからん。よーし。杖を向けて、唱えた。
「アクシオ、ホワイトテール!」
うわおっ!呪文の効果は絶大で、私の愛箒が飛び出してきた。
「な、何その箒・・・」
「私の愛箒」
「へ、へぇぇ・・・」
「その箒で何をするの?」
そんなハーマイオニーの問いにたいし、私は単純明快簡潔に答えた。
「鍵を取る」
「「「え」」」
ロンたちの表情が固まる。
「取れるの?」
「もちろん」
これでも、クィディッチは上手い方である。ってか、大丈夫かなぁ?一応手入れは簡単にしてたけど、もう1年ぐらい乗ってない。
「ハリーも手伝ってね」
「う、うん・・・?」
ハリーに取り寄せたブラックバードを手渡す。
「まぁ、ニンバス2000には及ばないかもしれないけど、箒としてのレベルは高いから」
「は、はぁ・・・」
ハリーがブラックバードにまたがる。私もホワイトテールにまたがった。
「んじゃ、ちょっと待っててね」
よしょっと。空中に舞い上がる。
「ええっと・・・あれかな」
「あの、羽が折れてるやつ?」
「うん」
とりあえずその鍵を追う。ああ・・・やっぱこの箒・・・いいわぁ(ちょっとやばい人)ちょっと前に倒れただけで加速できるし。学校のやつとはちがうねー。まぁ学校のは多分安いやつなんだろうし。
「回り込んでねー、ハリー」
「オ、オッケー」
ハリーの方に鍵を追い込んで、ゲッツゥ!私達は地面に降り立った。
「鍵。取れたよ」
(・Д・)←みたいな顔してるロン・ハーマイオニーの目の前で鍵を振りながら言った。
「おーい?」
反応なし。
「おーい」
やっぱり反応無し。
「おい。返事しろい」
「ティ、ティアナってほんと何でも出来るのね・・・」
いやぁ何でも出来るわけではないけど。
「今度さぁ、練習付き合ってよー」
「まぁいいけど」
「おー」
てなわけで。鍵を無事とった私達は、ドアを開け、次の部屋へと進んだ。ん、ちょい待ち?アクシオで取ればよかったのでは?・・・うん。考えないようにしよう。うん。世の中には知らない方がいいこともあるさ。うん。
「チェス・・・?」
ロンが呟く声が聞こえた。そうですね。チェスですね。普通の(私が苦手とする)チェスの1セットが並んでいた。普通と変わらない・・・大きさ以外はね。にしても大きいなぁ。
「チェスに勝たなきゃ向こうに行けない・・・と、いうことなのかな?」
「そうみたいだね」
「どうやればいいのかしら」
「多分・・・僕達がチェスの駒にならなきゃいけないんだ」
ロンが、馬に乗った騎士みたいな形の駒に触れると、石に命が吹き込まれた。
「あのー、向こうに行くには、私達やっぱチェスしなきゃだめっすかねぇ?」
うんうんと騎士が頷いた。
「ちょっと考えさせてください」
かくして、私達4人は頭を付き合わせることになったのである。そういえば、3人寄れば文殊の知恵って言われるけど、4人寄ったら・・・最強の頭?
「僕達4人がひとつずつ黒い駒の役目をしないといけないんだ」
「うん、そうみたいだね」
「あー・・・気を悪くしないでくれよ。でも3人ともチェスはあまり得意じゃなさそうだし・・・」
あなたの言う通り!私、チェス苦手っすー。
「気なんか悪くするわけないじゃない」
事実だし。
「何をしたらいいのか言ってくれ」
「じゃあ、ハリーはビショップ。ハーマイオニーはルークの代わりをして。ティアナは・・・あー、クイーンで」
「「「オッケー」」」
ふっ。いくらチェスを知らない私でも、クイーンぐらい分かるよ。チェスの駒の中で一番強い駒でしょ。
「ロンは?」
「僕はナイトになるよ」
チェスの駒達は、ロンの言葉を聞いていたかのように、黒のナイト達はチェス盤を降りて私達に持ち場を譲った。
「白が先手なんだ」
そこらへん、オセロと違うよね。あ、白のポーンが動いた。ロンは冷静に黒駒に動きを指示している。この頭の回転が勉強の時もあったら、天才だったのにね。
「ティアナ、右に3つ進んで」
ロンとついになっている、もう一方のナイトが取られた。ううー、ショッキングゥ。クイーンがナイトを床に叩きつけて、チェス盤の外に引きずり出したのだ。よくこれクィレル勝てたよな。いやヴォルデモートが、チェス強かったのかな?
「ハ、ハーマイオニー。進んで、そのビショップを取って」
震え声でロンが言った。
私達も走り回り(動き回り)白駒を取っていく。
「詰めが近い」
ロンが呟いた。
「うーん・・・やっぱり・・・僕が取られるしか」
「だめだよロン!」
「これがチェスなんだよ!犠牲を払わなくちゃ勝てないんだよ!クイーンが僕を取ったら、ハリー!君がチェックメイトするんだ!」
そ、そんなに過激(?)なゲームなのか、チェスって!もっと・・・こう、貴族達が遊ぶ優雅なゲームだと思ってたぜいって、そんなこと思ってる場合じゃないか。
「でも・・・」
「あいつらを止めるんだろ!急がないといけないんだ!」
「・・・分かった・・・」
「いいかい。グズグズせずに行くんだよ」
ロンが青ざめた顔で前に進みでる。間髪入れず、白のクイーンが飛びかかり、プロボクサーもびっくりな完璧なストレートをロンの頭に打ち込み、盤外へ引きずっていった。ロンは気絶しているようで、血が流れているのが見えた。
「ロン・・・」
ハリーが呟いて、左へ3つ進んだ。キングが王冠を投げ、ゲームセット。チェスの駒が左右に分かれてお辞儀をする。
「ロン!」
ロンに駆け寄った。脈を測ると、ちゃんと動いている。死んではいないみたいで、良かった。包帯をバッグから取り出して、手早く巻く。一応応急処置のつもり。
「ハーマイオニー、ロンを看てて」
「え・・・でも」
「大丈夫よ、ハーマイオニー。私を信頼して」
「わ、分かったわ」
「私たちは行きましょう、ハリー」
「うん」
扉を開けて中に入ると、長机の上に大小様々な薬瓶が並んでいた。と、巻紙が置かれている。まぁ中身を要約すると、7つの瓶のうち、3つは毒薬、2つはお酒、1つは前に進める薬、もう1つは後ろに戻れる薬。で、問題はどれか、だけれども・・・。
「と、解けるの?」
「うーん・・・多分。ちょっと集中させて」
こういうパズルはあまり得意じゃないんですが。紙とペンで考えを整理する。考えること5分ちょい。ようやく答えが分かった。
「わかったわ、ハリー!」
ポンと広げた手のひらに拳骨をぶつける。それぞれの瓶を指差しながら言う。
「この瓶は、黒い火を通り抜けられる薬が入ってる。・・・で、こっちの瓶が、戻れる薬」
「1人分しかないよ・・・君が戻る薬を飲んで。僕は先に進む」
「・・・本気で言ってるの?」
「本気さ。もしヴォルデモートがいたとしても、僕は1度は幸運だったんだ。もしかすると、2度目も幸運かもしれないだろう?」
「確かにね」
微笑む。
「じゃぁ、飲むよ」
ごくっとハリーが薬を飲んだ。
「・・・毒じゃないよね?」
「確証なかったのかい⁉︎」
「い、いやー・・・間違えてはいないと思うけど」
「めっちゃ冷たいけど、毒ではないみたいだよ」
「良かった・・・んじゃ、進んで」
後で私も行くから・・・とは言わず。
「うん」
ハリーが炎の中へ進んでいった。