集合場所を決め忘れました。
夏休み。私の朝は、クリーチャーの作ってくれた朝御飯で始まる。うん。いや、私が手伝ってないわけじゃないんだよ?むしろ、最初の方は、手伝おうとした。したけど、手伝い始めて2日で青い顔したクリーチャーから、「お願いですからお料理は私に任せて、お座りになっていてください」と言われた。・・・解せぬ。
まあそれはともかく。パンケーキを食べ終わって、食後のコーヒーを飲みながら、日刊預言者新聞を読む。一面大見出し記事で、こんな記事が載っていた。
『ギルデロイ・ロックハート氏が新刊を発表!』
あー、もうそんな年か。ロックハートな。あのナルシスト野郎。まあまあ好きなキャラではあったけど(面白いし)、現実世界で会うとしたら・・・殺したくなるかもなっ☆・・・まぁ冗談は置いといて。石化を解く薬とかも作っておかないとなぁ。幸い、マンドラゴラは畑にいっぱい生えているのである。
・・・と、その時。コンコン、と窓を叩く音がした。小さい音で、クリーチャーは気づいていないようだったから、窓の方に行くと、アガサが窓際にとまってこちらを見ている。お、ハーマイオニーからの返事を運んできたのかな。
「今開けるからね〜」
と言いながらガラッと窓を開けると、アガサが中に入ってきた。片足に結び付けられていた手紙を取った。片手で誇らしげなアガサを撫でながらもう一方の手で手紙を開ける。え〜っと、なになに?
【ティアナへ
手紙をありがとう。その分だと元気そうね。良かったわ。ロンからの手紙で知っていると思いますが、ロンはハリーを救い出しに行ったんですって。本当に心配だわ。大丈夫かしらね?
そうそう、話は変わるけど、宿題は終わった?・・・まああなたのことだから、もうとっくに終わっているんでしょうけどね。私は勉強でとても忙しくしています。
私たち、水曜日に新しい教科書を買いに行くのだけど、ダイアゴン横丁で会えませんか?
返事を待っています。では。
ハーマイオニー】
と、読み終わった瞬間、頰の横すれすれを何かがビュッと通り過ぎていった。どうやらエロールらしい。・・・よし、これからあいつのことはデンジャラススピード違反きちがいフクロウと呼ぼう(長い)その後を学校のコノハズクが悠々と追って中に入ってきた。
1枚ずつ手紙を外して封を開ける。エロールが運ぶ手紙は、ロンの筆跡で書かれていた。
【ティアナへ
元気?前の手紙で書いたけど、あれ、成功したよ!・・・まぁ、お母さんには叱られちゃったけどね。まったく危なくなかったぜ?ハーマイオニーもお母さんも心配しすぎなんだよな。
ハーマイオニーは、勉強で忙しくしてるんだってさ。あいつもやるよな。どんだけ勉強好きなんだっての。そういえば、水曜日にダイアゴン横丁でハーマイオニーと約束してるんだけど、ティアナは行ける?
じゃあ、もし行けるならまた水曜日に。
ロン、ハリーより】
次に学校からの手紙を開ける。
【二年生は次の本を準備すること。
・基本呪文集(二学年用)(ミランダ・ゴズホーク著)
・泣き妖怪バンシーとのナウな休日 (ギルデロイ・ロックハート著)
・クールおばけとのクールな散策 (ギルデロイ・ロックハート著)
・鬼婆とのオツな休暇 (ギルデロイ・ロックハート著)
・トロールとのとろい旅 (ギルデロイ・ロックハート著)
・バンパイアとバッチリ船旅 (ギルデロイ・ロックハート著)
・狼男との大いなる山歩き (ギルデロイ・ロックハート著)
・雪男とゆっくり一年 (ギルデロイ・ロックハート著)】
見事なまでに「ギルデロイ・ロックハート」で埋められた教科書リストだった。
ここまで自分が好きかww
水曜日にダイアゴン横丁ね。クリーチャーに行っておかないとな。
さて。とんでとんで水曜日。チェックのスカートに半袖のブラウスという優等生コーデに身を包んだ私は、ダイアゴン横丁に来ていた。ちなみに、クリーチャーは今回はお留守番である。
・・・そういえば、どこに集合するんだろ・・・。まさか私、約束において二番目に大事なことを忘れていた・・・⁉︎お、落ち着け落ち着け私。原作でのハリーの様子を思い出すんだ。えっと、まず
うわー、どうしよ。まずい、まずいぞ。このままだとハーマイオニー達に会えない上、学用品も買えないことになるかもしれな・・・
ツンツン。
突然肩を突かれる。振り返ると、目の前にハーマイオニーが。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ⁉︎」
「ど、どうしたの・・・?」
「い、いた・・・」
「え」
それから5分後。私の全力投球悲鳴を耳元で聞き、固まったハーマイオニーに状況を説明し終わったところである。
「なるほどね・・・そういえば、集合場所決めてなかったわね」
そ、そういえばって・・・ハーマイオニーって、変なとこ抜けてるよなぁ。
「ハリーともロンとも会えてなかったのは、そういうわけね」
「そういうわけだよ」
「そうね・・・探しに行った方がいい・・・のかしら?」
「当たり前でしょう!」
なんでこの人語尾に「?」つけてるんだよ。なんかその一言でハーマイオニーが前世で読んだラノベのクールキャラに見えてきたわ。
「じゃあ探しに行きましょう。はぐれるといけないから、2人で」
「うん」
でもなぁ、それにしても、こんな右を向いても左を向いても人がいっぱいいるのに12歳の少年2人を、12歳の少女2人が探せるのでしょうか?チッチッチ・・・無理!無理無理無理〜っ!!という思いを胸に秘めつつ、ハーマイオニーと通りに歩き出す私であった・・・。
10分後。見つからず。
20分後。まだ見つかってない。
30分後。・・・そろそろ疲れてきたんだが。
40分後。足がキリキリと痛んできた私達の目に、頭一つ突き抜けた人の姿が飛び込んできた。私の目には救世主に見えたよ。
「ハ、ハグリッド〜っ!!」
「す、すいません、通してください」
人を掻き分けながらどうにかこうにかハグリッドのもとにたどり着いた。
「あ、ティアナ、ハーマイオニー」
「ハリー!やっと会えた・・・私としたことが、集合場所を決めるのを忘れてしまって」
「そうだよね!僕だけはぶられたのかと・・・」
「そんなわけないでしょう?」
さすがに主人公ははぶれんわ。
「よかったあ・・・」
あはははは・・・私の足は今にも死にそうだよ。
最近、ネットで恋愛小説を読むのにはまっています。私も、ちゃんとした恋愛小説かければいいのに。。。