「イッチ年生はこっち!イッチ年生はこっち!」
というハグリッドの声に導かれるようにして、1年生たちは、ぞろぞろとそちらの方へ歩いて行く。私達が近づいて行くと、
「よー、ハリー元気か?」
と生徒たちの頭の上から笑いかけてきた。それにしてもでかい。多分、3m以上あるだろう。半巨人だというのもわかる気がする。
「さぁ、ついてこいよ。___もう他にはイッチ年生はいねぇかな?」
と言って、周りを見回した後、
「足下に気ぃつけろ。いいか。よし、イッチ年生はついてこい!」
私達は、暗い道をつまずいたり転んだりしながら進んで行った。
もう5分くらい歩いたかと思われる頃、突然前を歩いていたハグリッドが振り向いて、
「みんな、もうすぐホグワーツに着くぞ!この角を曲がったらだ」
「うぉーーー」
一斉に声が湧き起こった。そこは、暗い湖のほとりで、向こう岸に高い山がそびえ、その上に大きな城が見えた。ハグリッドは、予め用意されてたボートに一人で乗って、こちらに向かって、
「5人ずつボートに乗って!」
私は、たくさん用意されていたボートのうちの1隻にハリー、ロン、ハーマイオニー、ネビルと一緒に乗る。
「すっごい綺麗なお城よね」
ハーマイオニーは夢見がちに言う。
「そうだね」
ハリーも同意した。
「うん、早く行きたいなぁ」
ネビルが幻想的なお城を見ながら答えた。
「僕は、組み分けの方が待ち遠しいよ」
ロンは笑顔で言った。
「ところで、みんな、どこの寮に入りたいの?」
ハリーが切り出した。
ネビルは、
「僕は、グリフィンドールに入りたいんだ。だけど、とても、入れそうにないよ」
ハーマイオニーは、
「私は、グリフィンドールかレイブンクローに入りたいかな」
ロンは、
「うちは、僕の兄さん達が全員グリフィンドールなんだ。
これで僕がスリザリンだったら、なんて言われるか、想像もしたくないよ」
ハリーは、
「僕もスリザリンは嫌だなぁ。
だって、ハグリッドから聞いたけど、あのヴォル___あっごめん__「例のあの人」もスリザリンだったらしいし」
私は、
「私も、ハーマイオニーと同じく、グリフィンドールかレイブンクローがいいわ」
「ふーん、そうなのね」
これはハーマイオニー。
「一緒の寮になれるといいね」
と、これはハリー。
「ところで、ロン。あなた、兄弟全員合わせて何人いるのよ?」
〜雑談は省略します〜
5人でなんだかんだ話していると、やっとボートが着いた。
引率の人がハグリッドから厳格そうな顔つきのマクゴナガル先生に変わる。
マクゴナガル先生から説明があった。
「1年生の皆さん、入学おめでとうございます。
私は変身術を担当している、ミネルバ・マクゴナガルです。
これからあなた方は大広間で組み分けを行います。
4つの寮___グリフィンドール、レイブンクロー、ハッフルパフ、そしてスリザリンのうちのどの寮に所属するかを決める、大事な儀式です。
ホグワーツにいる間、寮生が皆さんの家族、寮の談話室が皆さんの家となります。
ABC順に名前を呼ばれたら前に出てきてください」
私はBだから、結構はやいなぁ。
「それでは、入場します。着いてきてください」
大広間の中には数え切れないぐらいの数のろうそくが立ち並び、大広間を明るく照らし出していた。
上を見てみる。天井なんてないみたいに、満面の星が輝いている。
誰かが、感嘆したようにため息をしていた。
その気持ち、わからなくもない。だって、すっごく綺麗なんだもん。
テーブルは4つに分かれていて、多分4つの寮に分かれているんだと思う。
そこに座っている先輩たちが、こっちを興味深そうに眺めている。
その奥のテーブルは、先生方が座っている。
真ん中のダンブルドアの席の前に椅子が置かれ、その上に古ぼけ、汚ならしい帽子が置かれていた。
全員が入場し終わると、そのとんがり帽子が口らしきものを開けて、
歌を歌い始めた。すっごく綺麗な声で。え〜っと、多分、アルトって言ったんだと思うけど。そんな感じの低い声で。
歌の内容をまとめると、こんな感じ。
「グリフィンドールは勇気ある者、
ハッフルパフは誠実な者、
レイブンクローは賢い者、
スリザリンは狡猾な者が行くところ」
というようにそれぞれの寮についての紹介をしていた。
ちょっと長かったものの、歌い終わった時、みんな拍手していた。
いよいよ組み分けかぁ。私はどこの寮になるんだろ。
ハーマイオニーやロンたちと同じだといいなぁ。
Aの子が全員組み分けされ、とうとう私の番になる。
「ブラック・ティアナ」
私の名前が呼ばれた時、大広間中がザワッとなった。
どうしてだろ。
私は気にせずにその帽子の乗っている椅子に向かって歩いて行った。
椅子に座って、帽子をかぶる。
『ふむふむ。君には、才能がある。だからどの寮に入っても、偉大になれるだろう。
だが、一番大事なことは、君がどの寮に入りたいかだ。
君はどの寮に入りたい?』
「私は___やっぱりグリフィンドールに入りたいです」
「よろしい。それでは、
グリフィンドール!」
私はこうしてはれてグリフィンドール寮の一員となったわけである。
あ、そうそう。ドラコ・マルフォイはもちろんスリザリン、ハーマイオニー、ロン、ハリー、ネビルもグリフィンドールで、原作通りだった。
新入生全員の組み分けが終わった時、ダンブルドアが立ち上がり、あいさつをした。
「おめでとう!新入生の諸君、おめでとう!歓迎会を始める前に、二言、三言、
言わせてもらいたい。そーれ!
わっしょい!こらしょい!どっこらしょい!以上!」
私はおもわず吹き出してしまったけれど、そんな人は少数だった。ほとんどの人は歓声をあげ、拍手をしていた。
あっけにとられた。
なぜなら、今までピカッピカに磨き上げられた、金色の大皿にいつの間にやら食べ物でいっぱいになっていたからだ。それも、ローストチキンにローストポークにローストビーフに、ローストポテトにステーキにアクアパッツァに....
どれもこれも、私の好きなものばかりだ。
でも、イギリスの料理はまずいと聞くので、私はまずローストビーフを1枚とって、一口食べてみた。まぁ、クリーチャーの料理は美味しかったんだけど。
「うまっ」
思わずそんな言葉がもれてしまうほど美味しかった。
私は早速ローストチキンやらローストポークやらを皿に盛りつけた。
「そんなに食べるの?」
「うん!だって、ここの食事、美味しいんだもん」
「まぁ、たしかに美味しいけど、それは食べ過ぎじゃない?」
ハーマイオニーが呆れたように言うと、ハリーまで、
「さっき、汽車の中であれだけ食べてたのに...」
と言う。そうかと思えば、ロンも私の皿を見て、目を丸くしている。
「みんな、大げさだよ。他の人だって、たくさん食べ...」
私は周りを見回した。私と同じくらい食べてる人を探す。
ううう。確かに少ない。ちょっとはいるけど、一年生ではいない....。
「...てない...」
その答えを聞いて、ハーマイオニーは、
「そうでしょ?やっぱりね。あなた、食べ過ぎよ」
ふ、ふーんだ。
「私、いっつもこれぐらい食べてるんだけど...」
「そ、そのカロリーはその細い体のどこにいくの...」
と言って、ハーマイオニーは私の身体をながめまわした。
その後、「ほとんど首無しニック」の登場など色々あったけど、省略。
全員がお腹いっぱいになったところで、食べ物は消え去って、
次の瞬間デザートが現れた。
ありとあらゆる味のアイス、アップルパイ、糖蜜パイ、エクレア、ドーナツ、
ゼリー、果物、チョコパイ...などなど。
私は全てとった。ハリーは糖蜜パイが気に入ったらしく、そればっか食べていた。ハーマイオニーはバニラアイスとアップルパイを食べているところだったが私の皿を見て、目を大皿のように見開いた。
「そんなに食べられるわけ?さっきも相当食べてたのに...」
「うん!デザートは別腹よ♡」
そう言うと、ハーマイオニーもロンもハリーも、化け物でも見るかのような目でこっちを見てきた。うう。マジで泣くぞ。
そんなこんなで歓迎会は終わり、監督生でロンの兄のパーシーに連れられて、寝室に向かった。
「ふわぁぁ」
誰のかもわからないあくびがした時を境目に、みんな、
「ふわぁぁ」 「ふわぁぁ」 「ふわぁぁ」
と、あくびをし始めた。いやぁ、あくびって感染するものなんだねぇ。
この時、始めてそのことに気づいた。
抜け道を2、3回ぐらい通った時、やっと談話室についた。原作通り、入り口にかかっている、「太った婦人」の肖像画に合言葉を言って通してもらうらしい。
合言葉は、「カプ〜ト ドラコニス」。覚えとかないと。
寝室へは、談話室から女子・男子に分かれて階段を登って行くらしい。
寝室についた。4人部屋で、私はハーマイオニー、ラベンダー、パーバティと相部屋だった。私達は、パジャマに着替え(もうトランクとかの荷物は運び込んであった)挨拶もそこそこにベッドに入って、その夜はすとんと眠ってしまった。
ソーレは、かんっぺきにリラックスして寝てた。それはもう、どっちの為のベッドだよってつっこみたくなるぐらい。
主人公は、無事グリフィンドール寮に!ありがちといえば、ありがち・・・?ちなみに、シリウスもエレオノーレも、グリフィンドールです。