やはり俺の高校生活はどこかズレている   作:葱沢 桐ノ丞

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新作の投稿です、はい。
急に俺ガイルが書きたくなったから仕方ないね。
ではまたあとがきで


原作1巻
1話 とにかく山﨑祐介もひねくれている


高校生活を振り返って

2年E組 山崎祐介

 

青春と女性は嘘であり悪であり、そして虚無である。

青春と言う者達と女性は常に自己と周囲に偽りの自分を見せる。偽りを演じてこそ自己と他者を繋げ同じ感動を、喜びを分かち合おうとする。それはそれでいい事なのだろう。だが悪い事ばかりだ。

例を挙げよう。彼らは集団で目標を決め、それを執拗に攻撃する。いわゆる、イジメだ。しかし青春を謳歌する者達はこれはいじりでイジメでは無いという。それが内輪ならばいじりで済むのだろう。だが内輪ではない者達に被害が出るのはもはやイジメである。それは青春とはいえないのではないだろうか?そんなことする人間とはどうなるべきか

 

結論を言おう。

人類、滅びろ

 

───────────────────

 

国語教師の平塚静は額に青筋を浮かべ口元をヒクヒクさせながら俺が書いたレポートを読み上げる。ああ、ここはこう表現してこう書いておけばもっと読みやすいな、さっきから平塚先生の口元、ヒクヒクしてるし片側顔面痙攣の初期状態かな、などと考えながら平塚先生の表情を探りながら呼び出された理由を考える。

なるほど分かったぞ。この読みにくい表現をどうにかしろということを伝えるため呼び出されたのか。

・・・ええ、違いますね。知ってた。知ってましたとも。

 

「なぁ、山崎。私が授業で出した課題は何で提出日はいつだったかな?」

「えっと、確か『高校生活を振り返って』というテーマの作文で提出日は先週だったと思いますが」

「うん、そうだな。提出日は過ぎているがやってきたということは認めてやろう。それはこれに比べると些細な問題だからな。で、なぜ君はヘイト文のような犯行声明のような物を書き上げてるんだ?テロリストなのか?それとも差別主義者なのか?はたまた、ただのバカなのか?」

 

平塚先生はため息をつくと哀れみを含んだ目で見つめてくる

やめて、そんな目で俺を見ないで。照れちゃうから

 

そんな事を考えていると俺が書いた作文で頭をはたかれた。

 

「真面目に聞け」

「はい」

「で、この作文はなんだ?こんなふざけた作文を書いてきたのは2人目でうんざりしてるが一応言い訳くらいは聞いてやる」

 

気づいたら平塚先生の口角は吊り上がり素晴らしいまでに込められた目力でコチラを睨みつけていた。怖いよ、この先生。何なの元ヤンなの?

 

「おい、話を聞いているのか?」

「ひゃいっ。お、俺はちゃんと高校生活を振り返ってますよ?むしろ小学生ぐらいまで振り返ったぐらいですよ?と言うか女性のくだりはほぼ小学生の頃ですけどね」

 

早口になりすぎた。人と話すのは苦手で緊張しすぎたせいで最後の方は自分でも何言ってるのか分からなかった

 

「うん、分かったから1度落ち着こうな」

「あ、はい」

 

あかん、テンパりすぎたで。どのくらいテンパりすぎたかというと思考している時につい関西弁が出るくらい

 

「まあ、お前の過去なんてものはこの際、どうでもいい。で、これはどうする?」

「書き直してきます。それで万事OKですね。それでは」

 

そう言って回れ右した俺の頭を平塚先生が掴む。そう、頭皮マッサージのように・・・。って痛い、痛い!どっからそんな力でてんの!?

 

「まあ、まて山崎。お前確か部活してなかったよな?」

「いえ、工作研究会に所属してますが?」

「それは今年度からは廃部になっただろ」

「あ、ああ。そうでしたね。って、痛い!痛い!先生、徐々に力を強くするのやめて!」

 

そう言うとああ、という感じで離してくれた。そして思い出す。去年入っていた同好会が部員人数が足りないのと実績が不明瞭だとかで廃部になったことを。生徒会、ぜってぇ許さねぇ

 

「つまり放課後は時間が有り余ってるって訳だな」

「ええ、まあそうではありますけど俺は帰って積んでいる作業を消化したいのですが・・・」

「ほう、積んでいる作業か。例えば?」

「メタギアとかFFとか」

 

正直に答えると再び視界に肌色の線がよぎり顔の横を風が通り過ぎる

 

「次は当てるぞ?」

「すみませんでした」

「まあいい。とりあえず付いてこい」

 

そう言って平塚先生は職員室から出ていく。そして俺はその後を追いかける。てか先生、歩くスピード早すぎません?追いつくのに軽く小走りしましたよ!?

 

「で、どこに行くんですか?方角的には特別棟の方だと思うのですが」

「来ればわかるさ」

「はあ」

 

リノリウムの床が小君のいい音を響かせる。その音を聴きながら俺は平塚先生の背中から外に視線を移す。ここ総武高校の校舎の形は少し歪だ。空の上から見下ろすと漢字の口によく似ている。道路側に教室棟、その向かいに特別棟があり両棟は二階の渡廊下で繋がっておりこれが四角形を形成する。

その四角形の中には中庭がありそこはリア充共の聖地になっている。だから廊下から中庭を見ると嫌でもリア充共が目に入ってしまう。

マジでウザったい。

しかしそんな事は問題ではない。正直どうでもいいとすら思っている。

問題なのは特別棟に向かっているという事だ。特別棟にはいくつかの文化部の部室があり俺もつい一月ほど前までは毎日のように通っていたが今では授業などで利用するぐらいにしか用がなくなっていた。

もしや平塚先生は俺に授業の準備を手伝えとでも言うつもりなのだろうか?

 

「付いたぞ」

 

先生が立ち止まったのは何の変哲もない教室だった。

プレートには何も書かれておらず今は空き教室だということがわかる。だがしかし、中からは人がいる気配が醸し出されていた。

俺がそれに警戒していると先生はからりと戸を開けた。

まず目に入ったのは教室の後ろに積み上げられた机と椅子だ。それだけ見ればこの教室が倉庫として使われていると思うだろう。

次に目に付いたのは教室の中央より少し前辺りにいくつか机を並べその端と端に椅子を置き、そこに座って本を読む少女と少年の姿だった。

少年は扉が空いたことに気づくと視線をチラリとコチラに向け、また視線を本に戻した。

ふむ、ラノベを読んでるのか。後でどんなのが好きなのか話しかけてみるかな。

その一方で少女は本に栞を挟みこみ顔をあげた。

 

「平塚先生。何度目になるかは分かりませんが入る時にはノックを、とお願いしているはずですが?」

 

端正な顔立ちに流れる黒髪。学校の指定の制服を着ているはずなのに有象無象の女子達とはまるで違って見えた。

 

「ノックをしても君達が返事をした試しがないじゃないか」

「返事をする間もなく先生が入ってきてるんですが?」

 

平塚先生の言葉に本から視線を外さずに少年が答える。

 

「で、そっちは?」

 

俺の事を言ってるのだろう。俺はこの2人を知っている。2年J組の雪ノ下雪乃と2年F組の比企谷八幡。

無論、名前と顔を知っているだけで会話をした事は無い。クラスが違うからね。仕方ないね。

 

「彼は山崎。入部希望者だ」

 

そう、俺は山崎!この部の入部希望者や!ん?入部?どゆこと?

 

「あの、平塚先生?入部希望者ってどゆことです?」

 

というかそもそもここ何部やねん。というか2人しかおらへんのに部なんか?せやったら工作研究会も存続してても良かったんちゃうの?部員俺だけやけど。

 

なんて事を考えながら平塚先生の言葉を待つ

 

「君にはペナルティとしてここの部活動を命じる。異論反論抗議質問口応えは認めない。いいな?」

 

先生は一気に喋り終えると分かったな?と言うように目で威圧してきた。

それに俺はコクコクと頷くことしか出来ない

 

「というわけで、見ればわかると思うが彼もなかなかに根性が腐っている。人とのコミュニケーションの仕方を学ばせてやれば少しはまともになるだろう。こいつも置いてやってくれるか。彼の捻くれた思考体質の更生が私の新たな依頼だ」

 

先生が2人に向き直って言うと雪ノ下さんが面倒くさそうに口を開く。

 

「お断りします。そこの男だけでも苦労しているのに、同属な男がもう一人増えるのは私の精神が参ってしまいます」

 

嘘つけ。そこまでピシャリと言いきれる奴はそう簡単に精神は参らねえよ。

 

「安心したまえ雪ノ下。比企谷と比べるとコミュニケーションが取れるだけまだマシな方だ。まあ世間一般で求められるコミュニケーション能力には程遠いがな」

「いやいや、普通にコミュニケーションは取れてるでしょう?」

「なるほど・・・。それはかなりマシですね」

「なんで俺を引き合いに出すんすか」

 

平塚先生の説得と比企谷くんの実績が功を成したのか、俺が一切望まない形で雪ノ下さんは結論を出す。

 

「まあ、先生からの依頼である以上無碍には出来ませんし、彼よりコミュニケーションが取れるというのであれば・・・。承りました」

 

その微妙な表情で承るのは辞めてくれ。心が痛む

 

「そうか。なら、後のことは頼んだぞ」

 

とだけ言い残しさっさと帰って行ってしまう。

ええぇ、俺はもうこっちに残らなきゃダメなの?

 

「とりあえずあなたも座るといいわ」

「あ、ああ。そうするよ」

 

教室の後方に積み上げられたイスを1つ取りそれに座る

 

「初めまして、山崎くん。雪ノ下雪乃です」

「あ、ああ。始まして。って俺の名前知ってるのか」

「ええ、一応同学年の人達の名前だけは知っているつもりよ」

「俺の事は知らなかったみたいだけどな」

「あら、前にも言ったことがあると思うけれどそれはあなたの矮小さに目もくれなかったことが原因だし、何よりあなたの存在からつい目を逸らしたくなってしまった私の心の弱さが悪い、と」

「だからそうやって俺が悪いと言う結論いたらないでくれ」

 

うん、なんだか色々とカオスだな。というか雪ノ下さん、比企谷君のこと前から知ってましたね。それも悪い意味で

 

「あはは。それでここはなに部なんです?平塚先生には連れてこられるだけ連れてこられてなに部なのか聞かされてないので…」

「お前もかよ…」

「えーと、比企谷君だっけ?確かヒキタニ君とか呼ばれてる」

「ああ、多分そのヒキタニ君ってのは俺のことだろうよ」

 

比企谷君は皮肉めいた口調で返してくる

 

「まあ、説明されないとこの部活がなんなのかわかんねえわな」

「そうね、クイズをしましょう」

「クイズ?」

「ええ。ここが何部か当ててご覧なさいな。ヒントは今、私たちがこうしていることよ」

「またそれかよ。実質ノーヒントクイズ」

 

なるほど。ノーヒントでこの部が何か当てなくてはいけないのか。難しいな

雪ノ下さんは今、こうしている事がヒントだと言った。この人数で廃部となっていないということは生徒会からの部費の補助が必要ないからだろう。その上、平塚先生は俺の更生が依頼だと言っていた。そして今している事はただ同級生と話をしているだけ。つまり

 

「カウンセリング部か?」

「その心は?」

「部員人数が少ないにも関わらず部活として成立している事と平塚先生が俺の更生と言って依頼したこと。そして今している事は話をしているだけだ。つまりこれは俺の更生に必要な事柄を探り出そうとしている。以上のことからカウンセリング部を導き出した」

「やっぱそういう考えになるよなあ」

「そうね、ハズレよ。けれど当たらずとも遠からずといったところかしら」

 

む、ハズレか。しかし遠からず、か。なんか悔しいな

 

「正解は奉仕部よ。ようこそ山崎くん。歓迎するわ」

 

そう言って微笑んだ彼女が俺には輝いて見え、とても眩しかった




ということで第1話でございました
一応数話書きだめてはいるのですができるだけ一定間隔で投稿したいと考えていますのでその辺りはよろしくお願いします

感想、評価、お気に入り登録、誤字報告をよろしくお願いしますお願いしますm(_ _)m

それでは
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