やはり俺の高校生活はどこかズレている   作:葱沢 桐ノ丞

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久々の更新です

(いるかは分かりませんが)お待ちしていた皆様、本当に申し訳ありません

では第4話をどうぞ


4話 なぜ戸塚彩加はあんなに可愛いのだろうか

 

4限の終了のチャイムが鳴り響き、クラスメイトの皆は銘々に昼食をとるために動き出す。

俺も柏原と一緒に昼食を食べるために動き始めていたのだが

 

「あ゙あ゙!!購買で買うの忘れてた!!」

「やっちまったな」

「てことでカンパして」

「やだよ命の源、焼きそばパン」

 

と、まあ俺は昼食を購入し忘れ某アニメ会社制作のアニメのオープニングの歌詞で柏原にカンパを募りその曲のまま返された

てかよくまあ焼きそばパン持ってたな、おい

 

「まあとにかく今から購買行ってくるから先食べててくれ」

「おう。きーつけてな。あ、あとついでにコーラ買ってきてくれ」

「はいよー」

 

♢

 

購買でいくつかパンを買い教室へ戻ろうとしていた時、ふと見知った後ろ姿が視界に入る。そちらに向け足を運ぶとやはり彼であった

 

「やあ比企谷君」

「んあ?ああ、山崎か」

 

購買で買ったであろうツナおにぎりを口に運ぶ彼に声をかけ隣に腰を下ろす。女テニの子が自主練をしているのかポンポンと一定の感覚で打たれるボールの音が聴いていて心地よい

 

「…いい場所だね」

「だろ。俺のベストプレイスだ」

 

そんなたわいもない話をしながら俺も自身の食料を口に運ぶ。今日のお昼はメロンパンにした。ふわっとした食感と共に口腔内に広がる甘み。最高である。そんな事を考えているとひゅうっと風が吹く。朝方は海から吹き付ける潮風が、元いた場所に帰るように陸かららの風向きに変わった

 

「あー、すっげえ最高。一定間隔で聴こえるボールの音にこの良い風。ずっとここにいたい…」

「めちゃくちゃ気に入ってるな、おい」

 

くそ。校内にこんな場所があるならもっと早く知っておきたかった

 

「あれ?ヒッキーにユウくんじゃん」

 

落ち着いた雰囲気に眠気を誘われながら風を感じていた時、聞き覚えのある声に呼ばれた。というか聞き覚えどころか毎日のように部室で聞いているし俺と比企谷君を今の呼び方で呼ぶ人物など1人しか知らない。だからあえて聞こえていないふりをする

 

「なんでこんなとこいんの?」

「普段ここで飯食ってんだよ。山崎はたまたまだ」

「へー、そーなん。なんで?教室で食べれば良くない?」

「・・・」

 

おい由比ヶ浜、今の言葉が比企谷君の心をどれだけ傷つけたか自覚あんのか?いや、ないでしょうね、アホの子だし。まあ悪気があった訳では無いのはわかるが

 

「で、由比ヶ浜はなんでここにいんの?」

 

比企谷君が心に少しの傷を負い黙りこくってしまったので仕方なく話題を振る

 

「それそれっ!じつはね、ゆきのんとのゲームでジャン負けしてー、罰ゲームってやつ?」

「俺と話すことがですか…」

 

あっ、比企谷君かなりダメージ受けて自虐に走っちゃってる。これあかんやつや

 

「ち、違う違う!負けた人がジュース買ってくるってだけだよ!」

 

あー、なるほどね。でも雪ノ下さんがそんな物に乗りそうにもない。むしろ「自分の糧は自分で手に入れるわ。」とか言いそうなんだけどなあ

 

「ゆきのん、最初は『自分の糧くらい自分で手に入れるわ。そんな行為でささやかな征服欲を満たして何が嬉しいの?』とか言って渋ってたんだけどね」

 

あ、やっぱり言ってたんだ。てか雪ノ下さんのモノマネが死ぬほど似てないな

 

「まあ、雪ノ下さんらしいね、うん」

「けど『自信ないんだ?』って言ってたら乗ってきた」

 

うっわ、思いっ切り挑発してるし雪ノ下さんもそんな挑発に乗っちゃうのかよ

 

「でさ、ゆきのん勝った瞬間、無言で小さくガッツポーズしてて…、もうなんかすっごい可愛かった…」

 

なん…だと…!?その様子めっちゃ見たかったわ。てか想像してみるだけで可愛いし。目の前で見てみたいものだ…

 

そんな通常の思考からズレたことを考えているうちに何故か話は入学式の事になっていた

 

曰く、比企谷君は入学式当日、犬を助けて事故にあっているらしい。ん?入学式当日に犬を助けて事故?そういや親が誰かがその日に犬を助けてもらって助けてくれた人が車と衝突したとか言う話をしていた事があったな…。あれ誰だったかな。ご近所さんだったような記憶があるんだけど…

 

そんな話をしながら由比ヶ浜は真っ赤になった顔を(なんで真っ赤になってるのかは話をちゃんと聞いてなかったから知らん)誤魔化すように笑ってテニスコートを見る。それにつられて俺も比企谷君も視線をそちらに向けると壁打ちをしていた女テニの子が汗を拭いながら戻ってくるところだった。

 

「おーい!さいちゃーん!」

 

由比ヶ浜が手を振って声をかける。呼ばんでいい、呼ばんで。

その子は由比ヶ浜に気づくと、とててっとこちらに向かって走り寄ってくる。

うん、可愛いからさっきのはチャラにしておこう

 

「よっす。練習?」

「うん。うちの部、すっごい弱いからお昼も練習しないと…。お昼も使わせてくださいってずっとお願いしてたらやっと最近OKが出たんだ。由比ヶ浜さんと比企谷くんと山崎くんはここで何してるの?」

 

うっわ、健気。可愛い上に健気ってもう素晴らしすぎるやん。笑顔も最高だし。守りたい、この笑顔。あれ?でもなんで俺の事知ってるん?

 

「さいちゃん、授業でもテニスやってるのに昼練もしてるんだ。大変だねー」

「ううん。好きでやってる事だし。あ、そう言えば比企谷くん、テニスうまいよね」

 

突然話を振られ戸惑いお前誰的な表情を浮かべる比企谷君。それより先にへーっと感心する由比ヶ浜。おい、由比ヶ浜。そろそろ誰か教えてくれや

 

「そーなん?」

「うん、フォームがとっても綺麗なんだよ」

「い、いやー照れるなー。はっはっはっ。で、誰?

うん。俺もわからん

 

最後の方は由比ヶ浜と俺だけに聞こえるくらいの声で相手に配慮していたため俺もそれに習って答えるがそれをぶち壊しにするのが由比ヶ浜である

 

「っはあぁ!?ヒッキー同じクラスじゃん!体育一緒でしょ!?それにユウくんは1年の時同じクラスでしょ!なんで名前覚えてないの!?信じられない!」

「ばっかお前、超覚えてるよ!うっかり忘れちゃっただけだよ!っつーか、女子とは体育ちげぇだろ」

「そうだぞ、由比ヶ浜。1年の時のクラスメイトだったからド忘れしているだけだ。それも女子だから特に。てかなんで1年の時のクラス知ってんだよ」

 

俺たちの気遣い台無しにしやがって…。俺達がこの子の名前知らないの丸わかりじゃねぇか。まあ比企谷君の場合は現クラスメイトなんだから知らないというのはちょっとあれだけどさあ

 

「あ、あはは。やっぱりぼくの名前覚えてないよね…。戸塚彩加です」

「い、いや悪い。クラス替えからあんまり時間たってないから、つい、こうね、ね」

「ほんとすまない。1年の時なんざ友達と話してること多かったのと親友以外に頼るつもりがなかった上にクラスになんてほとんど目を向けてなかった」

「比企谷くんも1年の時クラスメイトだったんだよ?それにぼく、柏原くんとは結構話をしたことあるんだけどなあ…。やっぱりぼく影薄いから…」

 

おいおい、比企谷君。言い訳出来てな…ん?今なんて?比企谷君も1年の時、同じクラスだっただと!?あっれえ、なんで俺知らなかったんだろうか。そういや確か入学してから1ヶ月ほど休んでた奴いたなあ。覚えてなくてほんとすまない。

てかこの子ぼくっ子なのか。最高やな!!しかし柏原とかなり話したことがあるだと?親友よ、ようやくお前にも春が来たのか?

 

「それにぼく、男なんだけどなあ…。そんなに弱そうに見えるかな?」

「「え」」

 

俺と比企谷君の声がハモり、一瞬、ピタッと動きと思考が停止する。それから2人してバッと由比ヶ浜の方を見る。嘘やんな?え?冗談やんな?と視線で問うと由比ヶ浜はうんうんと頷く

ええ〜、ホントでござるか〜?でゅふふふ、冗談でござろう?え、冗談やんな?え、冗談じゃないってことは男の娘?え、何それ最高やないか。うん

 

そんな疑いと期待の眼差しに気づいた戸塚君(君でいいのか?)は真っ赤な顔で俯いてから、上目遣いで俺たちを見ると手がゆっくりハーフパンツに伸びる。その動きがいやに艶めかしく、さらに期待していまう自分がいる。こふっ。もうダメかもしんない

 

「…証拠、見せてもいいよ?」

 

ガラガラと俺の中で何かが崩壊する音が聞こえ、俺の右耳で聞き覚えのあるキャラの声が囁く。

『いいじゃん、いいじゃん。見せてもらおうよ。もしかしたらすっごくラッキーなことになるかもしれないよ?』うん、そうだな。なかなかあるチャンスじゃあないしな。

『待ちたまえ』おお、来たか。右耳で聞こえたキャラの相方として描かれることの多い似たキャラが。『全く君は何を言ってるんだ?そんな事しなくても彼が男というならそれでいいじゃないか』

『ええー、デオンは真面目すぎるんだよ。どうせなら上も脱いでもらうのはどうかな』おいおい、最初のキャラよ、なんて素晴らしい提案をしてくれてんだ。

俺の理性というものは最初のキャラの影響により半ば蒸発していた

 

「そういう事なら上m」

 

スパーンっと子気味のいい音を発しながら由比ヶ浜に頭をはたかれたことにより俺の発言は途切れてしまう

ええ、最後まで言わせてくれよ。ほら、比企谷君が謝ったじゃないか。まあ瞳にたまった涙をぶんぶんと振り払ってからにっこり笑う姿が可愛いからいいけどさあ。てかあれだな。これはいつか戸塚くんにあのコスプレしてもらいたいな。きっと似合う。だってあのキャラも一応性別不詳だし。これは決定だな。うん

 

そんな暴走している思考の端で昼休み終了を告げるチャイムが聴こえてくる

 

「戻ろっか」

 

戸塚君の言葉に由比ヶ浜も後に続く。あっれ、そういえば何か忘れているような…

 

「あっ」

「ん?どうした?」

「ジュース買ってきてくれって言われてたの忘れてた…」

「あっ!私もだ」

 

♢

 

それから何日か過ぎた放課後。部室のドアを開けると

 

「無理ね」

「いや無理ってお前さー」

「無理なものは無理よ」

 

何故か比企谷君と雪ノ下さんが言い争っていた

 

事の発端は比企谷君が戸塚君から相談された事をさらに雪ノ下さんに相談したことから始まるらしい。

なんでも比企谷君がテニス部に入部して力を貸してほしいと言われたそうだ。それを雪ノ下さんが一刀両断して軽く言い争いのようなものに発展したらしい

 

「なるほど。確かに集団行動に適してない比企谷君が入部したところで意味はあまりないかな。それでも戸塚君の力になってあげることは可能じゃないのかな?」

「くっ、ここにも敵がいたか」

「いやいや、僕は中立だよ?ほら比企谷君、この部活の理念は?」

「そうか、その手があったか。それなら今から」

 

比企谷君が教室から出ようとして戸に手をかけると同時にその戸が開かれる

 

「やっはろー!」

 

そしてお気楽そうな明るい声で間の抜けた挨拶が教室にこだまする。その挨拶に少しズッコケそうになりながら返事をする

 

「おう、なんか今日はやけに楽しそうだな?」

「ふふん、今日は依頼人を連れてきてあげたの。ほら、さいちゃん」

「あ、うん。あ、比企谷くんに山崎くん」

 

とててっと俺と比企谷君の方に歩み寄り、比企谷君の袖口をきゅっと握る。ああ、かわいい。和む。これで男とか世の中どうなってんだか…

 

「ほら、あたしも奉仕部の一員じゃん?だからちょっとは働こうと思って」

「由比ヶ浜さん」

「ゆきのん、お礼とかそういうの全然いいから。部員として当たり前のことをしただけだから」

「由比ヶ浜さん、別にあなたは部員ではないのだけれど…」

「違うんだ!?」

 

あっれえ!?この前部員として数えてたよね?え?どゆこと?

 

「ええ。入部届をもらっていないし、顧問の承認もないから部員ではないわね」

 

あー、そういう事ね。ルールに則った場合はまだ入部扱いじゃない、と。でも心では認めてるんだよな。ツンデレか

 

「書くよ!入部届けくらい何枚でも書くよっ!仲間に入れてよっ!」

 

どんだけこの空間気に入ってんだよ。雪ノ下さんに懐きすぎだろ、おい

 

「で、戸塚彩加くん、だったかしら?何かご用かしら?」

「あ、あの…、テニスを強く、してくれる、んだよ、ね?」

 

最初こそは雪ノ下さんを見ていたが冷たい視線に射抜かれているのに耐えきれなくなったのか語尾に向かうにつれて戸塚君の視線は比企谷君の方へと動いていた。うん、小動物のようでかわいい。比企谷君、ちょっと立場変わってくんね?

 

「由比ヶ浜さんがどんな説明をしたのか知らないけれど、奉仕部は便利屋ではないわ」

「ついでに言うと万事屋〇ちゃんでもな、すいません何でもないです」

 

戸塚君の気を紛らわせようと少し冗談を挟もうとしたが思いっきり睨まれてしまった。怖すぎだろ…

 

「あなたの手伝いをし自立を促すだけ。強くなるもならないもあなた次第よ」

 

その言葉を聞き落胆したように肩を下げる戸塚君。きっと由比ヶ浜に調子のいいこと吹き込まれたんだろうな。ゆきのんがいるから大丈夫とかって

他のふたりは由比ヶ浜の方に視線を向ける。その視線に気づき由比ヶ浜は顔を上げる

 

「へ?何?」

「何、ではないわ。あなたの無責任な発言で1人の少年の淡い希望が打ち砕かれたのよ」

 

雪ノ下さんの容赦ない言葉は由比ヶ浜に襲いかかるが小首を捻る

 

「んん?でもさー、ゆきのんとヒッキーなら何とかできるでしょ?」

 

あら、俺は戦力外ですか。そうですか。まあ、運動苦手だしね。とゆうか嫌いだし、やらないで済むならそれに越したことはないな、うん

 

「・・・・・・ふぅん。あなたも言うようになったわね、由比ヶ浜さん。そこの男はともかく、私を試すような発言をするなんて」

 

ニヤッと、雪ノ下さんが笑う。普段クールな感じなので何故かかっこよく感じてしまう。

しっかしこれはやばいスイッチ入ったんじゃないのか?これは早々に逃げておいた方が身のためだろうな。

そう思いこっそりカバンを手に取り気配を消しながら扉の方へ向かう。よし、バレてないバレてない。今のうちに

 

「山崎くん?どこへ行くのかしら?」

「ひっ!?いや、あの、喉が渇いてきたから飲み物でも買いに行こうかなって」

「カバンを持って?飲み物を買うだけなら財布だけでもいいわよね?」

「いやー、ほら、カバンの中身とか見られると嫌やん?だから」

「あなた1人逃げようたってそうはいかないわよ?」

「・・・うぃす」

 

バレてるー。こうなってしまってはもうダメだ。作戦を変更せねば

 

「戸塚くん、あなたの依頼を受けるわ。あなたのテニスの技術向上を助ければいいのよね?」

「は、はい、そうです。ぼ、ぼくがうまくなれば、みんな一緒に頑張ってくれる、と思う」

 

凍てつく氷の(ような)視線を俺から向けられ威圧されたのか、戸塚君は比企谷君の背中に隠れながら答える。ほんと戸塚君って小動物のような感じだよなと感じながらもどこで逃げるかを思案する。うん、テニスコートへ向かう時にでも姿を消せばいいか。後からが怖いけど

 

「ふむ、戸塚くんは放課後はテニスの練習があるのよね?では、お昼休みに特訓をしましょう。コートに集合でいいかしら?」

 

おっ、お昼休みか。逃げるにはうってつけのタイミングだな。これは勝った

 

「それって、・・・・・・俺も?」

「当然でしょう、比企谷くん。ああ、山崎くん、あなたもよ」

 

うそーん。逃亡失敗やん

 

♢

 

時は流れ次の日の昼休み。俺は昨日の案件からどう逃げようかと考えながらテニスコートに向けて重い足で廊下を歩いていた。そんな時、痛い笑い声と見知った人影が目に入る。おお、あれは比企谷君と材木座君ではないか。よし、上手いこと行けばズラかれる。

 

「やあ、比企谷君に材木座君。こんな所で奇遇だね。何してんの?」

「おお、貴殿は!」

「山崎か。いいタイミングで来てくれた」

 

え?いいタイミング?どゆこと?

 

「俺たちはこれから用事があるんだ。な、山崎」

「あ、うん。そうだね」

「ば、バカな。八幡と山崎殿に予定なんてあるわけが」

「酷い言われようだな、おい」

 

ほんとひでぇや。材木座君は俺の行動パターン知らんやろ?え、もしかしてストーキングしてて知ってるとかあるん?怖すぎやろ

 

「や、ほんと予定あるから」

「た、頼む。このプロットだけでも受けってはくれぬか!?」

「プロット!?読む!今すぐ読むよ!」

「おい。ほんとそろそろ行かねーと氷漬けにされんぞ」

 

んだよ、プロットだぜ?そっちの方が大切やん?

興奮のあまり材木座君の肩を掴んだその時である

 

「おーい、比企谷くーん、山崎くーん」

 

元気な少し高めの声が聞こえてくる。

こんな声のことをソプラノだっけアルトだっけ?と考えていると戸塚君が比企谷君の腕に飛びついているのが目に入る

なんだかなぁ。ほんと男って信じられんよなあ

 

「ちょうどよかった、一緒に行こ?」

「お、おう…」

「あ、俺は材木座君の書いたプロットを読んでか」

「は、八幡…。そ、その御仁は…」

 

材木座君が驚愕の表情を浮かべ比企谷君と戸塚君を交互に見る

 

「き、貴様っ!裏切っていたのかっ!?」

「や、裏切るってなんだよ…」

「黙れっ!半端イケメン!失敗美少年!ぼっちだからと憐れんでやっていれば調子に乗りおって…」

「半端と失敗は余計だ」

「そうだぜ、材木座君。比企谷君は普通にイケメンで美少年だからな」

 

ほんと羨ましいよな。メガネかけたらさらにかっこよくなると思うんだが…。

そんな思考を他所に材木座君は鬼の形相で唸りながら比企谷君を睨みつける

 

「絶対に許さない…」

「材木座君、ステイ。戸塚君は男だ。…たぶん」

「嘘だ!!こんな可愛い子が男の子なはずがない!」

「確かに可愛いがそれが真実なんだ…」

「そんな、可愛いとか、ちょっと…困るな」

 

戸塚君は俺と材木座君の発言に少し頬を染めながら比企谷君の影に半ば隠れる

 

「あの、比企谷君達の、お友達?」

「いや、どうだろうな…」

「どちらかと言うと同業者?」

「ふんっ。貴様らのような輩共が我の強敵でも同類でもあるはずがない」

 

ええ、そんな拗ねないでよ。気持ちは分からんでもないけどさあ。何となく思ってたけど材木座君って超めんどくさいんじゃないだろうか

 

「戸塚、山崎、行こう」

「せやな。遅れたらあとが怖い」

 

そう同意し俺はしぶしぶながらも足をテニスコートに向けて進める。しかし、戸塚君が動かないことに気が付き歩みを止める

 

「材木座くん、だっけ。比企谷くんと山崎くんのお友達なら、ぼくともお友達になれる、かな。そうだと嬉しいんだけど。ぼく、男子の友達ってあんまり多くない、から」

 

そう言って戸塚君は、はにかむように微笑む。かー!可愛すぎかよ。ハニカミ王子なんて目のもんじゃねえ。本当のイケメン天使はここにいる

 

と、またしてもアホみたいな思考に囚われているうちに比企谷君達はテニスコートに向かい始めていたためその後を追う

 

この集団、傍から見るとあれだな。まるでドラクエだな。みんな、雪ノ下さんというラスボス倒すの頑張ろうな

 

 

ちなみにテニスコートに着いた我らがパーティーは死ぬ1歩手前の筋トレにより全滅した





投稿していなかったあいだにバンドリ始めてその影響で二次創作小説探してたらとある方のものにハマりましてね。
その小説のオリ主がなんとまあ救われないことか…。おかげでそういった小説にも目覚めてしまいました


ではまた次回の更新でお会いしましょう。シーユー
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