レグルスの子供たち   作:サボテンダーイオウ

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わたしがたどり着いたのは全部が真っ白な世界。

そこには、大きな、大きな、ドラゴンがいた。

わたしなんかちっぽけにみえてしまうくらいとても大きいの。口から見える牙で噛まれたら痛そうだわ。

と思ったら、小さな小さなクペがドラゴンの体の下から這い出てきた。

よたよたと羽を一生懸命動かしてわたし目指して飛んでくる。

 

「レティ!」

「クペ!!」

 

わたしの胸に飛び込んでくるクペ。わたしは嬉しくてぎゅっと抱きしめた。クペもしがみ付いて離れないくらいに抱き着いた。

 

「バハムートが力を貸してくれたクポ」

「ば、はむーと?」

 

バハムートってなんだろう。あ、ドラゴンが機嫌悪そうに唸った。

なんだか嫌われてるのかな。ちょっとシュンとしてしまった。するとわたしの足元に柔らかい毛並みを擦りつけてくる動物がいた。

 

「レティ」

「カーバンクル!」

 

さっきぶりの新しい友達の存在に気がついてわたしは嬉しくてその小さな体を抱き上げた。

 

「良かった、無事にたどり着けたね」

「カーバンクルもわたしを探してくれていたの?」

「当たり前だよ!」

 

ペロンと鼻を舐められてわたしはくすぐったくて顔を離した。

 

「あれ、でもわたしカーバンクルと話せてる…?」

「ここはクリスタルの影響を受ける場所だからさ」

 

カーバンクルがいうクリスタルって何なのかわからないけど、とにかくここが真っ白なのがクリスタルと関係あるらしい。わたしは一旦カーバンクルを下して辺りを見渡してみた。なんだか不思議な場所だった。綺麗なキラキラがそこらじゅうに舞ってて思わずそれに手を差し伸べてみると手に触れる直前で消えちゃうの。でも嫌な感じは全然なくて、むしろあったかい。じんわりとわたしのこころを温めてくれるみたい。

クペがわたしの肩に体を乗せてほっぺを軽くつついた。

 

「レティ、バハムートが構ってほしいみたいクポ」

「バハムート?」

「コホン!」

 

誰かがわざとらしい咳をした。わたしはびっくりして辺りを見渡したけどその声の持ち主らしい者はいない。あれ、聞き間違いかな。

こてんと首を傾げて不思議だなーと思っていると、

 

「レティーシア。クリスタルの輝きを放つ娘よ」

 

と声を掛けられた。わたしよりもずっと上から声がしてつられて上を見上げるとドラゴンと視線があった。もしかして?という意味でクペとカーバンクルを交互に見つめると、二匹は「「うん」」と頷いた。

勘違いじゃなかったみたい。

 

「……ドラゴン、しゃべれたんだ」

「我はバハムート。先に言っておくが我はお前を嫌ったりなどしていないぞ」

「そうなの?」

「そうだ」

 

わたし、バハムートに嫌われてるとか言ったかな。言ってないと思うけど。

なんだか変な感じだ。

 

「ミラの血を受け継ぐもの。レティーシア、覚えておけ。我らはお前を選んだ」

「えらんだ?」

「お前の道を阻むものがあるなら全て灰と化してやる。お前が憂うことあるならばその原因を取り除いてやる。いいか、我らとお前の絆は決して何者にも断ち切ることなど不可能なのだ」

 

フン!と鼻息荒くなってる。自信満々みたい。

わたしは初めてバハムートと会ったんだけどいいのかな。それともうちょっとわかりやすく言ってほしい。

 

「つまり一人じゃないってことよ」

 

びっくりした!絵本に出てくる氷の女王様が出てきたよ。

 

「オレもオレも!」

 

今度は炎をまとった……おじさん?

 

「おじさんじゃない、イフリートだ!覚えとけ、忘れんじゃねぇぞ」

「私はシヴァよ、レティ。これからよろしくね」

 

何がなんだかわからない。

けど、なんだか歓迎、されてる?みたい。

 

他にもわたしに声を掛けてくれる…人、じゃないか。

ようせいさんかな。そう!ようせいさんがいっぱいいるの。

タイタンもリヴァイアサンもいたよ!

すごくにぎやかになった。さっきまで一人だとおもってたのがうそみたい。

きっとカーバンクルもようせいさんなのね。

 

「うーん、近いような遠いような。まぁー今はそれでいいよ。きっと大きくなったらわかるから」

「うん!」

「さ、レティ。そろそろ元の世界へ帰らないと。君は長い間ずっと眠っているはずだからそろそろ起きないとね」

 

そういってカーバンクルはこっちだよとわたしを何処かへ導こうとした。

そう、帰らなきゃ。ノクトが心配してる。母上も。

あの人は、きっと心配なんかしていない。

 

ううん、忘れよう。わたしには関係ないもの。

クペを連れてわたしは帰ろうとした。続こうとした歩みを途中で止めた。

 

「……また会える?」

「会えるよ!だって僕たちは君とずっと一緒だもん」

 

振り返れば皆がにこやかにわたしを送り出してくれてる。バハムートは変わらず偉そうだけど。わたしは皆に手を振った。

 

「バイバイ!またねー」

 

今度こそ、わたしはカーバンクルの後に続いて歩いて行った。

どうしてか、指先がほんのり温かかった。まるで、誰かが手を握っていてくれているみたいに。

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