東方project ~幻想の少女と七つの鍵~   作:リュオネイル

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なんかFGOのアビゲイルをみてたらなんとなく(武器の棒鍵状の杖とか)使ってみたくて書きました!

至らぬ点は多々あるかと思いますし矛盾とか色々あるかもしれません。その際は、暖かい目で見守ってください!

では、第一本目どうぞ!( っ・ω・)っ


一本目 幻想の地への誘い(強制)

 俺は今、とある人達との約束の場所に向かい歩いている。

 俺の名前は神ヶ崎(かみがさき)(けん)。どこにでもいる普通の高校三年生だ。……まぁ有り体に言って『普通』と言われてもどこまでが普通でどこまでが普通でないかは誰にも分からないが。

 趣味は読書。あとはまだほんの少ししか(かじ)った程度だが家事もやっている。ちなみに言うと料理はご飯を炒めてそこに炒飯の素をぶっ掛けるだけだが。……え?それは料理と言えるのか、だって?まぁそんな細かいことは気にしてたら駄目だぞ?

 

「あ、ケン君!ケーンくーん!」

 

 と、自己紹介をしていたら約束していた人物の一人が俺を発見して手を振って呼び掛けた。

 

「ハーンさん、そんなに呼ばなくても……自分はハーンさん達が見えているんですから」

「良いじゃない、私がケン君を呼びたかったんだから♪」

 

 俺がハーンさんと呼んでいる大声で手を振って呼び掛けてくる人に呆れながら歩み寄ると、ハーンさんは太陽のような笑みを浮かべる。

 このハーンさん、フルネームをマエリベリー・ハーンといってとある大学のサークル『()(ふう)倶楽部(くらぶ)』のメンバーの一人で、いろいろとあって知り合った人だ。

 

「は、はぁ……まぁそれは良いんですけど」

「ごめ~ん!待たせちゃった?!」

 

 俺の後ろの方で切羽詰まった感じの声が聞こえてきて、振り返ってみると走ってきたのか、肩で息をしているブラウンの髪に白と黒を基調にした服装をした少女がいた。

 彼女の名前は宇佐美(うさみ)(れん)()。通称(といっても俺だけの呼び名だが)宇佐美さん。宇佐美さんもハーンさんと同様、秘封倶楽部のメンバーの一人だ。

 

「遅いよ蓮子。ケン君もそうだけど、たまには早めに来てほしいわね」

「す、すんません……」

「いやぁゴメンゴメン、某有名な青い頭の丸い猫型ロボットの展覧会があってたくさんの行列があったからさ~……タハハ」

 

 腰に手を当て頬を膨らませて怒ってますよアピールをするハーンさんに対し俺は申し訳なさそうに謝り、宇佐美さんは苦笑いを浮かべながらいつものように冗談を言う。俺がこの二人に会う前でも、ハーンさんと宇佐美さんの集合は大体こんな感じだったらしい。……宇佐美さん、たまには集合場所に先に着いていてくださいよ。

 

「もぅ……まぁ良いわ。それで蓮子、『例の場所』は?」

「もうすでに調べてあるよ。それにはまず電車に乗って行こうか」

 

 宇佐美さんが『例の場所』についての経路を案内される。まず最初に電車に乗り、次に降りた駅の近くのバス停に行ってバスに乗ること一時間。そしてある神社が建てられている山のバス停に止まったところで降りた。

 

「……うん。この山で間違いないね」

「っていうことは、この山がそうなのね蓮子?」

「えぇ。最近『神隠し』が起こっているっていう、寂れた神社がある山がここよ」

 

 そう。俺たちの目指していた『例の場所』というのは、神隠しの事件が多発しているという神社のことだ。……正直、幽霊とかそういう心霊的な類いのは結構信じる方だから神隠しの発生する場所なんか行きたくなかったが、ハーンさんがどうしても来てほしいって言うから来たのだが……。

 

「さぁて!じゃあ早速調査開始よ!メリー!ケン!怪しいところとかあったらすぐに言ってね!」

「はいはい、分かったわよ」

「うぃっす」

 

 さて、そんなこんなで目的地の神社にたどり着くや否やボロボロになって寂れた神社を指さして高らかに宣言する宇佐美さんに呆れながらも調査をし始めるハーンさんと俺。

 

「う~ん…………これといって怪しいものなんて……というか、こんな寂れた神社で怪しいところなんてあるのかな?」

 

 今俺は、鳥居から向かって右側の林の中に入り、怪しい祠とか札が貼ってある石とかそういうのを探していた。

 

「まぁ何もないのが一番良いんだけれど……ん?なんだこれ?」

 

 何もないことを祈りつつ改めて地面に視線を向けて探し始めると、俺の右手の近くにあるものがあることに気づいた。

 

「……これって、鍵か?」

 

 そこにあったのは全体が黒色の長さ数㎝ほどの棒鍵で、錆び付いた様子は特に見えなかった。

 

「とりあえず、ハーンさんや宇佐美さんに報告するか」

 

 誰かの落とし物だろうと最初は思ったが、よくよく考えてみればこの山は近くの村でも五百メートルは離れている村外れの山。しかも最近神隠し事件が勃発しているということから益々人が立ち入らなくなった山だ。そんな山にやって来る人なんて犯罪者か変質者、もしくは俺達みたいな変り者位だな。

 そう思った俺は神社の周りなどを物色している宇佐美さんやその近くを調査しているハーンさんに声をかけに行った。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

「それで?ケンが見つけた鍵の場所ってのがここなの?」

 

 そう言って額に手のひらを(かざ)して辺りの林の木々を見回した。

 あれからハーンさんら二人に発見した鍵を見せてもしかしたら神隠しの手掛かりかもしれないということで鍵を見つけた場所まで案内している。

 

「そっス。大体この辺りで祠とか探してたら、茂みの下から鍵が見つかって……」

「う~ん、こんな山に鍵だけってたしかに怪しいけど……」

「神社の物置の扉とかの南京錠の鍵とかじゃない?子供がイタズラで隠したとか……」

「いや、それはないんじゃないっスか?だって子供が来るにしたって遠い距離ですし、この鍵だって見て分かるように結構新しい感じがするんスよ。まるで昨日か今日くらいに落ちてたみたいで、おかしくないっスか?」

 

 俺が自分の推論を宇佐美さんに説明すると宇佐美さんも納得してくれたのか、顎に人さし指の腹と親指を添えて考えるしぐさをとって思案する。

 

「ねぇねぇケン君。この鍵ってどこの鍵なのかな?」

 

 宇佐美さんが思案中、もう片方の隣りにいるハーンさんが肩越しに俺の持っている鍵を覗き込みながら聞いてくる。

 

「う~ん、それは分からないっスね。この神社に南京錠とかかかっている扉とかありました?」

「ううん。そういう扉は見かけなかったわね。……となると、この鍵は一体何なのかしらね?」

「う~ん……どこの鍵なんでしょう?」

「……あ~、け、ケン君?」

 

 ハーンさんの疑問に俺も頭を巡らして思案する。すると宇佐美さんの方から肩を叩かれ、宇佐美さんの方を向く。

 

「はい?どうかしたんスか?」

「……あの扉、何?」

 

 宇佐美さんが指をさしていてその方を向いてみるとそこにあったのは黒の木の板で出来た人一人分の扉だった。扉のドアノブには鍵穴があった。

 

「……何でしょうね?」

「ケン君、さっきはあの扉ありましたか?」

「いや、自分がこの鍵を見つけたときはあの扉はなかったはずっスが……」

「というか、何でこの林に扉が?明らかに怪しすぎるでしょ?」

 

 突如として現れた怪しげな扉に疑心暗鬼に陥る俺たち三人。しかし、この鍵がもしかしたらこの扉の鍵ではないか?そんな風に思う自分がいる。だから思いきっていってみることにした。

 

「……開けて、みます?」

「「えっ!?」」

 

 案の定、驚いている二人。

 

「いやだって、鍵持ってるのって自分だけだし……」

「いやいや!?だからってケン君が行く必要はないんじゃないの!?」

「そ、そうだよ!何も実際に行く必要はないんだし!」

 

 必死に止める二人。しかし、何故か知らないがここまで来たら引き返すことなんてしたくない。

 

「まぁ大丈夫じゃないっスか?たしかに行く必要はないかもしれないっスけど、自分がこの扉を開けて神隠しに遭うか否か……どちらか一方に結果は現れるはずっス。もし神隠しに本当に遭ったらハーンさん達はこんな方法で神隠しにあったって立証できますし、遭わなかったら遭わなかったでそれで良いじゃないっスか」

「……た、たしかにそうだけど……」

「だ、だったら!メリー!メリーの能力で境界、結界の境界が見えない!?」

 

 あぁ、そういえばハーンさんや宇佐美さんには俺たち一般人にはない特殊能力とかがあるんだっけ。 たしか、ハーンさんは……【結界の境目が見える程度の能力】、だっけ?んで、宇佐美さんの能力が、【星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる程度の能力】だったな。……能力がない俺からすると後ろに【程度】って付くのがどうにも解せないんだけどなぁ。

 

「そ、そうね!分かったわ蓮子!」

 

 宇佐美さんの提案にどこか焦りながらも同意し扉の方に視線を向けた。それから少し経って視線を宇佐美さんと俺の方に戻した。その表情は何が起こったのか分からないといった感じだった。

 

「………………」

「ど、どうだったのメリー!?」

「………………見れなかった」

「……は?」

「見れなかったのよ……あの扉から、結界の境界が」

 

 どうやらハーンさんも宇佐美さんにも意外だったらしく二人とも放心したような表情だった。

 しかし、結界の境界が見れなかった……つまり、結界がないってことなのか?まぁでも開けてみるに越したことはないだろう。

 そう思った俺は鍵を片手に、扉の方へ歩み寄った。

 

「………………」

 

 扉の前に立った俺は棒鍵の先端部を鍵穴に差し込み、左右に捻りガチャリと音がたち、鍵のロックが開くのを実感した。

 

「っ!いけない、ケン君!」

「ちょっ、何勝手に開けてるのさ!」

 

 ドアが開く音で我に返ったのか、二人は俺の方へ走ってきた。そして俺はドアノブに手をかけ、捻って扉を開けた。その瞬間だった。

 

「っ!?な、なんだこれ────」

 

 突如、扉の向こうから無数の紫の触手のようなものが伸びたと思ったら俺の全身を掴み、扉の奥へと引きずり込まれた。

 そして、俺の意識は引きずり込まれたショックで闇へと堕ちた。




どうでしたか?これでも一応伝えたいことは伝えたと思うのですが……。

出来たら、感想などを送っていただけるとありがたいです!感想は私作者の励みになりますので!

皆様の御愛読を楽しみに待ってます!それでは皆様、また次回~!(*・ω・)ノ
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