別に関係無いけど、最近のマイブームは『ラーメン大好き小泉さん』です。
小泉さん可愛い。
転生者~なんて言っても、生前の私自身はどこにでもいるヒキニートだった。
ここで私の事を長々と語っても誰も興味は無いと思うし、それ以前に文字数が勿体ないからバッサリとカットします。
そーゆーのは後から部分的に語っていけばいいでしょ。
私は一人でいるのが好きな『ボッチ』で、他人との会話が苦手な『コミュ症』で、人並みの勇気も無ければ根性も無い『ヘタレ』。
取り敢えずはこれだけ分かってくれていれば十分だと思う。
私が死んだ切っ掛けも、これまた実にテンプレなのです。
普段は滅多に家から出ようとしない私が、ちょっとした気紛れでコンビニに行こうと軽い気持ちで外出したのが運の尽き。
その途中で居眠り運転の大型トラックに轢かれて見事な人肉のミンチが一人前出来上がりましたとさ。ちゃんちゃん。
その後、私はテンプレその2の真っ白な空間にいて、そこで神を自称する謎の男性と遭遇したのですよ。
その彼が言うには、私は生前に何も成す事無く死亡した為、転生をしてもう一度人生をやり直せ……と言われた。
ぶっちゃけ言って、そんなのは真っ平御免だった。
どこぞのチートゲーマーの兄妹も言っていたじゃないか。
『リアルなんて無理ゲー』だと。
それには私も激しく同意する。
唯でさえ小、中、高を卒業して栄光の引き籠りになるまで苦労したのに、またあの苦労を私にしろってか?
それはちょっと酷いんじゃないか?
天国……は無いと思うから、とっとと地獄にでも落としてくれない?
……と言えたらどれだけよかったか……。
人間相手でさえ会話の度に緊張MAXなのに、自称とは言え神を相手にそんな大それた事は絶対に言えない。
言う前に緊張でストレスがマッハになって私がまた死ぬ。
結局、私は何も抗議が出来ずに、流されるがまま転生する事になった。
転生先はランダムで、どこの世界に行くかは全く不明らしい。
少なくとも、生前と同じ世界だけは絶対に無いらしいが。
転生の際に神様は私に転生者のお約束とも言うべき『特典』を授けてくれたのだが、それがまたエライものだった。
一応、よくある『頭脳&身体能力チート』とかじゃない事は明記しておく。
勿論、他の作品のチートな能力とかでもない。
どんな特典なのか、それはネタバレになるからここでは言うのはやめておこう。
因みに、私の女体化は特典ではなくて『罰』らしい。
性別を入れ替えて心機一転頑張れって事か?
このこと自体は特に気にはしなかったけど。
神様は特典の他に私に『設定』も与えてくれた。
これは簡単に言うと、私の存在をちゃんと世界に認識させて『異物』として排除されないようにする処置らしい。
それにより、私に授けてくれた特典もこの設定のお蔭で違和感無く使う事が出来る。
これを怠った連中が俗に言う『踏み台転生者』と呼ばれる連中なんだと。
そりゃ、いきなりポッと出のアホみたいなチート野郎が同じように違和感しかないチートな能力を持っていれば、どんな馬鹿でも速攻で怪しむに決まっている。
それを聞かされて、私はめっちゃ納得した。
もしかして、この神様って本当は凄くいい奴?
なんて思っていた私がアホだったと、転生してから思い知らされた。
神が私に与えた『設定』の全ては知らないが、少なくとも自分の『体』が関係している事は明らかだった。
この体のお蔭で、前世以上に普段の生活を苦労させてしまった……!
神……絶対に許すまじ…!
まぁ……『おじいちゃん』に会わせてくれたことは素直に感謝してるけど。
転生後も色々な事があって、自分がいる世界が『インフィニット・ストラトス』であると知り、紆余曲折の果てにIS学園に入学する羽目になってしまった。
この時点で、私の考えた第二の人生設計が全てご破算になったのは言うまでもない。
そして、連鎖的におじいちゃんの存在自体が私に与えられた特典だと思い知った。
何故なら、おじいちゃんとの出会いが私の専用機取得フラグになっていたから。
こうなったら、せめて原作キャラ達と別のクラスになる事を心から祈り、連中には一切近づかずにひっそりとモブキャラライフを満喫しよう!
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なんて思っていた時期が私にもありました。
「はぁ~……」
どうも、私は今、IS学園の一年一組の教室にて盛大な溜息を吐いております。
何事も無く入学式を終えた私達は、自分達がこれから一年間過ごす事になる教室へと案内されたのだが、そこが一組なのを知ってリアルに絶望した。
なんでよりにもよって一組なんだよ……。
ここは原作キャラの巣窟じゃないか……。
せめてもの救いは、自分の席が窓側の一番後ろである事か。
今日も天気が良くてお日様がぽかぽかだな~♡ あはは~♡(現実逃避)
少しだけ周囲を見てみると、いるわいるわ……私が知っている原作キャラ達が。
数席離れた場所にはイギリスの代表候補生であるセシリア・オルコットが。
私のいる列の一番前には天災兎の実の妹である篠ノ之箒。
あと、教室で堂々とお菓子を食べている布仏本音もいる。
今更だけど、仮にも名門校であるIS学園の教室でお菓子を食べてもいいのか……?
普通の学校でも怒られて没収されるとおもうけど。
(で、極めつけは……)
教壇の真ん前に位置している席に座って肩身が狭そうにしている男が、原作主人公の『織斑一夏』。
私が一番嫌いなキャラの一人でもある。
こいつにだけは絶対に接触しないようにしないと。
最重要警戒人物の一人に指定しよう。
今はとにかく、誰にも話しかけられないように極限まで気配を薄くしてジッとしているが吉。
(おじいちゃん……)
入学前におじいちゃんから渡された、左腕に装着している機械的なデザインをした鉛色のリングにそっと触れる。
これだけで少し精神が回復していくようだ……。
つーか、どうでもいいからとっとと来てくれないかな?
私にとって学校の教室なんて拷問部屋と同じなんですけど。
(早く帰りたい……)
未だ見ぬ自分に割り当てられた学生寮の部屋を夢見ながら妄想に耽っていると、教室のドアが開く音が聞こえた。
「全員揃ってますね~。それじゃあ、今からSHRを始めますよ~」
来た!
入ってきたのは一組の副担任である山田真耶先生。
緑色の髪と眼鏡が特徴的な人物。
この人も原作キャラの一人であるが、私の中では警戒心は薄い。
なんつーか……いい人過ぎて、下手に警戒とかしたら逆に罪悪感で死にそうになる。
(すげー胸……)
山田先生がなんか色々と言っているが、私の視線は彼女の爆乳に向けられていた。
童顔爆乳な美人眼鏡っ子教師とか、ふつーに有り得ない……。
この世界の日本人は色々とおかしい。
主に体のスタイル的な意味で。
「ん……?」
次々と女子達が立って何かを話している。
これは……もしかして自己紹介か!?
ま…不味い!! 私は板垣の『い』だから、織斑一夏の『お』よりも早く来る!
アイツよりも後だったら、有耶無耶になって自己紹介なんてクソ面倒くさいことをしなくて済むのに!
私が密かに焦っている内に、自分の順番が回ってきてしまった。
「では次、板垣さん。お願いします」
「は……い……」
し…心臓がバクバクして振動が体全体にまで伝わってくるみたいだ……!
な…何を話せばいい……?
まずは名前だろ? そして……趣味か? 趣味でも話せばいいのか?
よ…よし! それでいこう! 速攻で言って、速攻で席に座ろう!
前世でこんな局面、何度だって乗り切ってきたじゃないか!
「ひっ!?」
きょ…教室中の視線が全部こっちを向いてる……!
この視線のレーザーマシンガンは完全に凶器だ……!
「あの……板垣さん?」
「ひゃ…ひゃいっ!?」
「だ…大丈夫ですか?」
と…とにかく! 今はとっとと自己紹介を終わらせる事だけを考えよう!
「い……板垣……弥生……です」
よし言った! 言ってやったぞ!
自分の名前を言えた事に情けなくも感動した私は、自分でも驚くような速度で席に座った。
「そ…それだけですか? 趣味とか……」
「………………」
もう自己紹介は終わったんだから、野暮な事を聞いてくるんじゃねぇよ!!!
私の趣味とかどうでもいいだろうが!!!
(あの感じ……まさか昔、イジメとかにあっていたんじゃ……)
な…なんだ? 山田先生のこっちを見る視線が急に慈愛に満ちてるんですけど?
(板垣弥生さん……。あの子の事はよく見るようにしておいた方がいいかもしれない……)
なんだろう……。
どこかで建たなくてもいいフラグが建ったような気がする……。
私の後も自己紹介は続いていき、遂に織斑一夏の番となった。
しかし、案の定と言うべきか、奴はボケ~っとして近くで呼んでいる山田先生の事が全く視界に入っていない。
最終的に彼は気が付いたが、自己紹介までの流れは私が知っている通りだった。
「以上です!」
はい出た。最初の馬鹿発言。
周りの女子達と同じように呆れながらも内心は爆笑していると、静かに教室の扉が再び開かれて、そこから織斑一夏に匹敵するレベルの最重要危険人物が姿を現した。
奴さんの出席簿の一撃が炸裂し、教室内に実にいい音が響き渡った。
黒いスーツを着た彼女こそが、この一組の担任にして織斑一夏の実の姉でもある『織斑千冬』その人である。
また何か話しているが、私には関係ない事なので無視することに。
そんな事よりも、今はこの後に来る事態に備えて予め通販で購入しておいた高級耳栓を装備してっと。
「「「「「「キャ~~~~~~~~~~!!!!」」」」」」
し…振動が凄い……!
耳栓をしていてもこの威力かよ……!
なんか女子共がぺちゃくちゃと話しているけど、喉が痛くならないのかね?
あ、なんかまた叩かれてやんの。
うむ、実に愉悦。
様子を見て静かになったと判断して、ようやく耳栓を外すことが出来た。
耳栓解除と同時にチャイムが鳴り、教壇の前に立つシスコン暴力女のありがた~い話があった。
どうでもいいんで普通に聞き流したけど。
しかし、あの女はあれだな。人の皮を被った鬼だな。うん。間違いない。
……織斑一夏はいつまで立っている気だ?
・・・・・
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・
な…なんとか二時間目の授業まで終了した……。
いくらエリート校だからと言って、なにも入学式の日から早速、授業をしなくてもいいと思うんですけど?
まぁ、勉強自体は嫌いじゃないからいいんだけど。
昔はやる事が無い時は暇つぶしに勉強してたぐらいだし。
そういや、一時間目の休み時間に織斑一夏の奴が剣道ポニーテール女に連れられてどっかに行ってたな。
ま、どうせ原作通りの事しか話してないんだろ?
二人の会話の内容とか、心底どうでもいいわ。
休み時間は持参したMP3に装着してあるワイヤレスイヤホンを耳に付けて何も聞こえない振りをする。
と言っても、何も曲を聞いていない訳じゃないんだけどね。
音量を小さくして周囲の状況はすぐに察知できるようにしてある。
本当は教室から出て一人になれる場所でのんびりと過ごしたいんだけど、まだ私は校舎の中を完全に把握しているわけじゃない。
だから、初日は否が応でもこんな事をするしかないのだ。
(あ……)
堂々とした歩き方でセシリア・オルコットがワンサマーの方に歩いて行ったぞ。
これはあれか。原作にもある二人のファーストコンタクトか。
あの発言は聞いてるだけで不快になるから、ここは音量を上げて本当に聞かないようにしよう。
あ~…やっぱJam projectは最高だわ~…。
曲に聞き入っていると、金髪イギリス女が自分の席に戻った。
そのタイミングでMP3のスイッチを切ると、丁度チャイムが鳴った。
ちゃんと時間を計っていたのか、チャイムと同時に担任と副担任が入ってきた。
暴力行為さえなければ教師として優秀なのかもしれない。
その暴力が全ての利点を消滅させてるんだけど。
三時間目は確か、実戦で使用する各種装備の特性について……だったっけ?
「三時間目は実戦で使用する各種装備の特性について説明していこうと思う」
よかった。私の記憶は正しかったようだ。
「だが、その前に再来週に開催されるクラス対抗戦に出場するクラス代表を決定しておかないとな」
…………そういや、それがありましたね。
一つ一つの困難を乗り越えるのに必死で、すっかり忘却の彼方に行ってましたよ。
まさかとは思うけど……私が推薦されたりとかはしないよな……?
やば……想像しただけで胃が痛くなってきた……!
早く、この時間が終わらないかな……私を一切巻き込まない形で。
序盤は流石に勘違い要素は殆どありません。
でも、次回以降は少しずつ勘違いさせていきたいです。
今の私にはこれが精一杯です。