カルデアに変態ヒーロー達が集結するというだけのお話。笑っていただけましたらありがたいデス。

なお、短編の単発です。

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カルデアに、別の版権キャラが英霊としてやってきたら、というのはいろんな方がやられているかとおもいますが、では、毛色のかわったヒーローが来たら……。


第1話

「問おう。あなたが私のマスターか?」

 

 立香(女)は呆然とした。

 

 初めて召還し、やってきた英霊はとても有り得ない人物だったのだ。

 

 有り得ない。

 

 そう、どこの誰かは知らないけれど、身体はみんな知っている。

 

 頭は赤いマスクで隠され、顔はわからない。だが、その身体は、全くなんにもナッシング!!ブラもパンツもナッシング!!清々しいほどに全裸!!全裸!!ゼンラーマン!!いや、女の人だけど!!

 

 堂々とマスターの前に仁王立ちし、一切の羞恥心の欠片すらも無い。

 

 立香(女)は、あわ、あわ、あわわわわ、と慌て、そして叫んだ。

 

「変態やぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 と。

 

 そう、この物語は、本来fgoでは来るはずのない、変態ヒーロー達が集ってしまう、そんな物語である。

 

「私はけっこう仮面!疾風のように現れて、たっぷり見せて去ってイク!!」

 

 おっぴろげーーーっ!!腰くねくねーっ!!

 

「見せないで下さい服着て下さーーーい!!」

 

【けっこう仮面(ライダー)】★★★★

 

 けっこう仮面は1970年代に限定的な地域で活躍したスーパーヒロインである。当時スパルタ学園という学校にて悪の学園運営並びに教師たちと戦い、学園に自由と平和をもたらした、全裸の戦士である。

 

 その活躍は今となっては色んな問題により、おそらくはもう映像化出来ないと思われるが、その復活を望む紳士たちは多く、多感な少年時代に彼女との遭遇を夢見た者達は多かったという。

 

 愛と正義と全裸の戦士は、今ここに復活した!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 その後、強制退去させようとした立香だったが、ドクターロマニもダ・ヴィンチちゃんも、★4の英霊だと言うことが判明して、退去させるのを許さなかった。

 

 けっこう仮面という英霊など誰も知らなかったが、どこかの世界線で活躍していた人物なのだろうと二人は説明したが、あんな全裸な人物がどうやって活躍出来るんだよ、と立香はトホホーとため息を吐いた。

 

 苦労して集めた聖晶石はあと27。つまりノルマはあと9回。カルデアはまだまだ戦力不足である。

 

 気を取り直して立香は再び召還に取りかかった。

 

 ふぃん、ふぃん、ふぃん、ふぃふぃふぃぃぃぃぃっ!!

 

 召喚陣に三重の輪が光る!!

 

 ばしゅうううううっ!!

 

 雷が走り、大きなフラッシュ!!

 

「問おう……あなたが私のマスターか?ふぉぉぉぉっ!!」

 

フラッシュが止み、立香の目の前には何か白い、それでいてもっこりとしたものが。

 

「…………」

 

 ナニ、これ?

 

 思わず、それを指でつついてしまう立香。それはぽにゅん、ぽにゅん、としていて何か生暖かった。

 

「それは、私のおいなりさんだ!」

 

 声のした方、つまり立香の上を見ると……。女性の下着を被った、変態がいた。

 

 では、この何かもっこりしたものは…………。

 

「いぃぃやぁぁぁあぁあああああああっ!!」

 

 二回目の召喚で現れたそれは。

 

 変態仮面。

 

 女性の下着を被り、ビキニパンツと網タイツを履く、変態界のスーパーヒーローであった。

 

【変態仮面(バーサーカー)】★★★★

 

 変態仮面は1990年代初頭に活躍していたヒーローである。様々な悪と戦う、変態ヒーロー界では金字塔を立てたヒーローである。

 

 その正体は色丞 狂介という紅優高校に通う拳法部所属の少年である。誤って女性用パンティを被ってしまったことがきっかけで正義のヒーロー・変態仮面に目覚め、その力を正義の為に使い、悪を倒してきたのである。正義を愛するヒーローとしての力は強い。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「えぐっ、えぐっ、もうやだぁぁぁぁっ」

 

 召喚した変態仮面もまた、ドクターロマニとダ・ヴィンチちゃんの「「★4だからっ!!」」という言葉によって退去させてはいけなくなった立香。

 

 初めて見たおいなりさん。初めて触ったおいなりさん。

 

 もう、トラウマ物である。というかうら若き乙女がそんなもん触ってしまったら、そりゃあそのショックたるやイカほどのものだろうか。イカ臭さが手に付いたような気がして立香はもう洗面所で手をゴシゴシと洗って、また再び召喚陣の前に立った。

 

「ううっ、もう変態来ないよ……ね?」

 

 恐る恐る、召喚を始める立香。

 

 変態なんてもう嫌だ。変態のマスターなんてイヤァァァ。とぶつぶつと呟きながらも、召喚陣に光を灯す。

 

 三回目、種火★★。四回目、霊装の瞑想。

 

「あ……英霊じゃないのも召喚されるんだ……」

 

 少し、立香はホッとした。内心、サーヴァントってみんなあんな変態ばかりだったらどうしようと思っていたのだ。だから英霊でなくてよかった、などと思っていたら……。

 

 五回目。

 

 ふたたび三重の輪が光を放った。

 

 立香は変態じゃありませんように、変態じゃありませんように、と心の奥底で祈った。

 

 そして顕れるサーヴァント。

 

 それは、一人の少年だった。どう見てもまだ小学生ぐらいの半ズボンを履いた子供で、立香はかなり安心した。こんな子供が、変態だとは思わなかったからだ。

 

「えーっと、君は?」

 

 少年は、何も言わなかった。だが、おもむろに半ズボンとパンツを脱ぎ、そして。

 

「へぇぇんちん!!」

 

 と叫んだ。

 

 ぎゅん、ぎゅん、ぎゅぉぉぉぉぉっ!!

 

 すると、少年の下半身のまだ幼いアレがすごい勢いで回転し始めた。

 

 立香はぺたり、と座り込んでしまった。

 

「また、変態……」

 

「ポコイダーーーーっ!!」

 

 少年は、変態変身ヒーローだったのである。

 

「トイレーイン!ワンツースリー、ズボンおろせー♪」

 

【へんちんポコイダー】★★★

 

 1976年頃に活躍したヒーローであり、その正体は落ちこぼれだが正義感の強い小学生、変珍太がへんちんした姿である。

 

 正義のヒーローに憧れる少年が、へんちんーと言ってみたらアレが回り、正義のヒーローになってしまったという、なかなか摩訶不思議なヒーローである。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「……立香クン、君は何か変態を呼び出す天才なのかい?」

 

 ダ・ヴィンチちゃんが苦笑しながらそう言いつつ、精神的なショックでテーブルにへたり込んだ立香の前にコーヒーを出した。

 

「私だって好き好んであんな……あんな……」

 

「先輩、ガッツですガッツ!というかめげないで!」

 

 その隣では健気に両腕をぎゅっとして立香を励ますマシュ。

 

 職員達が、「今、ぎゅっとしたな?」「ああ、ぎゅっとした」とマシュを見てそんな事を言ったが、そこにどこからか現れたけっこう仮面がぷりんぷりーんとちちしり太ももを揺らして走り去って行った。

 

「……俺、疲れてんのかな?いや、見間違いだな、ははは」

 

「そうだな、全裸の女の人なんて……」

 

「ああ、居るわけ無い居るわけ無いっと。早く昼飯食って作業に戻ろうぜ?」

 

「おっ?今日の昼飯はジャパニーズ・スシかぁ。たしかコレって、リツカの国じゃ、イナーリ?つーんだっけ?」

 

「え?稲荷なんてあったの?」

 

 職員の言葉に立香は顔を上げて、その稲荷寿司を見た。

 

「それは、私のおいなりさんだ……!」

 

 職員が器用に箸で摘まんだそれを見て、立香は再び悲鳴を上げる。

 

「いぃぃぃぃっ、やぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」

 

 そう、それは変態仮面のおいなりさんだった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ふぇぇぇぇ、ひどいよぉ、ひどいよぉ、なんで変態ばかりなのよぉぉっ」

 

 立香は、そう嘆きつつも再び召喚陣の前に立たされた。今度は隣にマシュがついてくれていた。

 

 あまりに立香の精神状態が不安定になっていたからである。それに、マシュとしても変態だらけの休憩室に居たくなかったのもある。

 

 とはいえ、マシュは立香ほどショックをうけてはいないのだが。

 

 召喚を再開し、六回目は種火だった。七回目も同様である。

 

 

そして八回目、召喚陣に灯った光の輪は一重。また概念霊装だった。星を抱えた綺麗な尼さんが書かれたカードであった。

 

「ああっ、これって星5霊装じゃないですか!マスター、すごいです!!」

 

「そ、そうなの?じゃあ、これマシュが装備するといいんじゃない?」

 

「え?いいんですか?えへへ、では」

 

 マシュはその霊装、『魔性菩薩』をポケットにしまった。

 

 再び、召喚陣に光が灯る。九回目もまた尼さんの霊装だった。

 

「あ、またこれ来た」

 

「ええ、でも綺麗な尼さんですよね、この絵の人。優しそうな感じで」

 

「うん、霊装と言うからには多分元になった人が居るんだろうね。地球を抱えてるって事は、やっぱり地球を守った人なのかもね。はぁ、そんな英霊が来てくれたらなぁ」

 

 マスターはカードの絵を見ながらため息を吐いた。

 

 なにしろ今まで来た三人が三人とも変態なのである。まともなサーヴァントに来て欲しいところだ。

 

 このままでは立香は変態を率いて戦いに赴かねばならないのだ。そんなのは嫌過ぎる。

 

 立香は、手に持ったカードの『優しそうな』女性に祈った。

 

「どうか、こんな素敵な英霊さんが来てくれます良うに!!」

 

……そうして、召喚陣の輪が三本光を放って回りだした。

 

 フォン、フォン、フォン、フォン、フォン!!

 

 回る召喚陣の下に金の電光がバチバチバチと走る。これは金サーヴァントが現れる兆候である。

 

 マシュはゴクリと固唾を飲み込んだ。これはすごいサーヴァントが来るに違いないと思った。

 

 そして、ばしゅうううううっ!!とフラッシュが眩く光り、サーヴァントが顕れた。

 

「アルターエゴ、殺生院キアラ。救いを求める声を聞いて参上いたしました」

 

「来たぁぁぁぁっ!!本当に来てくれたよ、マシュ、カードの優しそうな尼さんが来たーーーっ!ありがとう、ありがとう、まともなサーヴァントさんだぁ!!」

 

「先輩、やりましたね!!ああっ、これでカルデアに初めてまともなサーヴァントさんが!!」

 

 二人は手に手を取って喜んだ。

 

 何しろ、普通に服を着ている。それに優しそうな眼差し。それにセリフだって、『救いを求める声を聞いて参上』なのだ。

 

 これは天に祈りが通じたに違いない、と立香は感動していた。

 

 何しろ思わず『殺生院キアラ』に抱きついてしまうぐらいに嬉しかったのである。

 

「あらあら?マスター。そんなに喜んでいただけたというならば、私来た甲斐があったというもので御座います、うふふふふ……」

 

 立香は知らない。

 

 そう、まさかこの殺生院キアラもまた、三人の変態ヒーロー達以上の変態性欲者だと言うことに。

 

 そして、さらにまさか、後々に変態ヒーロー達と共にこの殺生院キアラと戦う羽目になるなど……。

 

 それもまた、後の話である。

 

こうして、立香は世界を股にかける戦いに身を投じて行くのであるが、行った先々で変態ヒーロー達は大活躍する事となる。

 

 まぁ、それもまた違う時、違う世界の話というものであろう。

 

 オワレッ!! 





けっこう仮面対殺生院キアラとか、変態仮面対殺生院キアラとか、ポコイダー対殺生院キアラ……いや、ポコイダーは小学生なので、キアラはやばい、キアラは。

ポコイダー逃げてぇぇぇっ!!

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