合法ロリがゆく   作:さくい

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少女ブリーダー編
少女の育成日記1


 ,月-日

 ノロノロの実を食べた海賊を海に沈めた翌日の朝、つまりは今日の朝にモンキー・D・ルフィが真剣な表情をして私に話しかけてきました。

 

 はて何でしょう? そう思いながら要件を聞いてみると、何ともまぁ予想外の事が起きたのです。

 

 

 会った時から型破りというか底抜けに明るい彼が、頭を下げて、思い詰めたような声音でこう言ったのです。

 

 修行をつけてほしい、と。

 

 どうやら私達(主に私)の戦闘能力を見て、この先の海を進むのに今の自分の力では仲間達を守れないと悟ったとか何とか。

 そして、その船長の様子を見た仲間達もモンキー・D・ルフィに続く形で頭を下げたのです。

 船長だけに負担は掛けられないとかなんとか。

 

 そんなお互いを思い合っている、海賊にしてはとても海賊らしくない麦わら海賊団だからか、気がつけば私は了承の返事を返していました。

 

 

 ,月?日 育成日記一日目

 今日からモンキー・D・ルフィ率いる麦わら海賊団を鍛えます。せっかくなので、航海日記から育成日記に一時変更する事にしました。

 

 それでですね、無人島で行う事にしまして取り敢えず全員の実力をちゃんと把握する為に一度死闘してみました。

 

 結果、全員が私的には不合格。その中でモンキー・D・ルフィとロロノア・ゾロがまあよかったかなぁ程度でした。

 

 

 ええ、ダメダメです。まるで昔の私みたいにダメダメでした。ですので、今日から半年という短い期間を目安に厳しくやってみようと思います。

 何故なら、私達には私達の航海があるのです。ですから、彼等にあまり時間を割きたくないというのが本音ですね。

 

 さてさて、リィナを鍛えるような優しい優しい鍛錬にするつもりはありません。

 文字通りに殺す気でやっていこうと思います。

 それに、殺されかける仲間達を見た誰かが「やめろ〜!!」とか言って覚醒するかもしれないですしね。

 

 はい、実際に国にいた頃二階建ての家より大きいトカゲに私が殺されかけた時に兄がそう言って覚醒した事があるのです。

 あの時に覇王色の覇気に完全に目覚め、しかも身体のリミッターが外れてトカゲごと山を両断してみせたのには驚きました。

 まあ、つまりその成果は実証されているわけです。

 

 

(月¿日 育成日記二日目

 早速今日の朝から麦わら海賊団を死ぬ寸前まで追い詰めてみました。

 船長であるモンキー・D・ルフィをボロボロにして氷漬けにして船員を煽り、煽った船員を文字通りに半殺しにしてモンキー・D・ルフィを煽る。

 それを夕方まで続けた結果、皆さん虫の息で地面に転がっています。

 

 取り敢えずシンが手当てして一命を取り留めていますが……ふぅむ、もう少し追い詰めても良かったでしょうか。

 

 仲間が殺されそうになった時の皆さんのブチ切れ感というか、怒気というか……絶対許さない! みたいな雰囲気は心地よかったんですけど、それだけでしたし。

 もがくだけで只の一度も反撃をする事は出来なかったんですよねぇ。

 

 そんな訳で、怪我の治療に三日程休息時間を設けてからまたやる事にしましょうか。

 

 

 ¿月^日 育成日記18日目

 今日も今日とて麦わら海賊団の面々を半殺しにしています。

 最初の頃はウソップやナミがヘタレて逃げてばかりでしたが、二人が逃げた分の負担を他の船員に掛けていると素直に参加する様になりました。

 

 ちなみにですが、私へのヘイトが溜まってきている様に感じます。

 多分修行の内容が彼らの考えていたものと違ったのでしょう。

 そのヘイトが溜まって爆発する時が楽しみですね。

 

 

 ¿月・日 育成日記30日目

 今日で麦わら海賊団に修行をつけてから一月経ちました。この一ヶ月、麦わら海賊団の一味を如何鍛えていったのか軽くまとめてみましょうか。

 

 まず修行の前半に逃げていたウソップとナミの二人。

 

 ウソップとナミは腕力や常の度胸がなかったので回避と敵の隙をついた中・遠距離攻撃を主体にして鍛えました。

 二人共痛いのが嫌だからか、私達の攻撃を泣いて喜んで逃げていました。それを追い駆けるリィナの笑顔はとても愛らしかったです。

 

 

 次に仲間になって日が浅いというトニートニー・チョッパーとニコ・ロビンの二人。

 

 トニートニー・チョッパーも前者二人同様怯えるのが得意でしたが、貴方が逃げる事で仲間が辛い目に遭う事を懇切丁寧に話すと覚悟を決めてクソ度胸を発揮しました。

 

 ランブルボールという動物系悪魔の実の形態変化を操作する丸薬を駆使して私達に肉弾戦を仕掛けて来たのです。

 それをシンが微笑みながら受け止めて島の反対側まで直球ストレートでストライクでした。

 

 

 ニコ・ロビンはハナハナの実の能力で体の一部を任意の場所に咲かせるという面白い能力を持っていて且つ、常時冷静な判断が出来ており咄嗟の判断もしっかりしていました。

 

 ただ、本人に力やタフネスといったフィジカル面で優秀と言えるものがなかったのです。

 よって、ニコ・ロビンにはハナハナの実を行使しての敵の撹乱や奇襲、そして追い詰められた時の護身術や逃げ方を重点的に鍛えていきました。

 

 

 サンジは足技が得意というだけあって脚力が一味で頭抜けて高かったです。

 ですのでサンジには最初、氷塊を背負って只管に砂浜や森を走ってもらいました。終わりのないエンドレスマラソンです。

 足を止めそうになったら、彼の目の前にエッチなお姉さんの本を出すと元気を取り戻して爆走していたのは大変面白かったです。

 

 中盤からは、シンとずっと格闘です。私やリィナとは頑としてやろうとしませんでした。なんでも女とは戦わない主義なんだそうです。

 その紳士さに感心したシンが一層力を入れていました。

 

 

 ゾロは剣士だそうです。私も剣を使いますが完全に我流ですので、基礎のしっかりしているコウタロウに全面的に任せました。

 コウタロウの剣戟の嵐が凄かったとだけ。

 

 

 そして最後にモンキー・D・ルフィ。彼は徒手空拳のバリバリ近接型です。ただ、腕や足を伸ばして戦えるので通常の近接型より厄介なタイプと言ったところでしょうか。

 

 彼に対しては私が主に相手をしました。

 殴って蹴ってど突いて叩きまくりました。能力は使っていませんが、武装色の覇気を使ってやっています。その方が彼の痛がり方が大きいので。

 

 まあ、流石は船長というか何というか。度胸とタフネス、そして絶対に諦めない意志の強さは感嘆に値するものでした。

 

 彼は絶対に強くなると感じました。

 

 ですので遠慮なく死ぬ一歩手前まで殴り倒しています。こういう手合いは追い詰めれば追い詰める程劇的に成長するものですから。

 それに、どうせ肉を食べれば復活する不思議な身体ですからね。遠慮する必要がありません。

 

 

 ……こうやってまとめてみると差はありますけど、確実に成長しているのがわかりますね。

 あと数日経ってから一度、成長度合いの確認も兼ねて全員と殺し合い前提でやってみましょうか。

 

 因みに私に溜まっていたヘイトですが、ある時を境に風船が萎むように消えたのは何故なのでしょうか。

 

 ……たしか、モンキー・D・ルフィに楽しみにしていたシン特製のショートケーキを食べられて怒った辺りからヘイトが無くなっていったような……。

 

 流石に覇王色の覇気と冷気を組み合わせてガッツリ怒ったのがまずかったですかね……。

 でも仕方ないんですよ。

 そうしないとイライラのあまりに麦わら海賊団を文字通りに潰しかねなかったのですから。

 

 ええ、ですから、私は悪くありません。


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