俺がクー・フーリンなのは絶対に間違っている 作:神崎真
50階層。そこはダンジョンにおいて数少ない、モンスターが発生しない休憩場所だ。俺たちロキファミリアは49階層を踏破し、現在この50階層で野営をしている。
少し身の上話をするとしようか。
前に少し語ったが、俺は転生者だ。死んだと思ったら赤子になって捨てられていた。そんな俺を拾ってくれたのは、ロキファミリアの主神ロキ。俺が入っていた籠にクー・フーリンの名が刻まれていた為にこの名を名付けられた。⌒,_ゝ⌒)重くないか?その(殴ッ
冗談はさておき、今は俺の愛槍として活躍しているゲイ・ボルクだが、俺の成長と共にその能力が解放される仕様で、
他にも、強くなるにつれて街の人の反応が…みたいな話もあるが、これ以上過去を話すと、
それにしても、平和だなぁ(感覚麻痺)。
第2話 兄の背
探し人は、少し離れた場所に1人ポツンと立っていた。頭部を除いた全身を覆う竜胆色の戦装束の上に、ルーン文字が刻まれた深紅の外套を纏った、戦士然とした佇まいの青年。その背中に声を掛ける。
「………クー」
「ん?なんだ、アイズもサボりか?」
振り返った、真紅の双眸が私を捉える。戦っている時の覇気は鳴りを潜め、自然体な笑みで私を迎えてくれた。
「違う。……その、さっきはありがとう。それと、迷惑かけてごめん」
「おー、次から気をつけるんだぞ」
怒られるのを覚悟して、身を硬くしていた私は、そのあっけらかんとした対応に思わず尋ねる。
「……怒らないの?」
「もうフィン達にどやされたんだろう?なら俺から言うことはないな」
まあ、あんまり心配を掛けさせないでくれると助かるがな。と続け、快活に笑うと、木の幹に立て掛けていた、丸盾と槍を手に取る。
「さてと、サボりがバレる前に戻るか」
そう言って背を向けて歩き出す。私は何故か不安に駆られて、その背に手を伸ばす。
「どうした?行こうぜ、アイズ」
その声を聞いて、積もっていた不安が無くなる。誤魔化す様に早足で隣まで行き、足並みを揃える。
私に兄は居ないけど、こんな人が兄だったならーー。
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サボりがバレない内に戻ったクー・フーリンは、何食わぬ顔で食事を済ませ、作戦会議に出席する。
「それじゃあ、今後のことを確認しよう。
遠征の目的は未到達階層の開拓、これは変わらない。けど今回は、59階層を目指す前に『
「
フィンはティオネの発言に頷くと、クエストの内容を説明する。要約すると、51階層にある『カドモスの泉』から水を採取する事。その為に少数精鋭のパーティーを二つ組むとまで告げると、ティオナが疑問を口にする。
「何でパーティーを二つに分けるの?」
「注文されている量が厄介でね。ただでさえ回収できる水が限られてる、要求量を満たす為には二箇所回らなければいけない」
更に、カドモスの泉は大人数で移動できないと付け足して、パーティーメンバーの選抜に移る。
一班:
二班:フィン、ベート、ガレス、クー・フーリン。
「……なぁ、一班、大丈夫か?」
「ンー……」
4人中3人がアレな為に、フィンは暫し考る。
「ティオネ、君だけが頼りだ!」
「ーーお任せください!!」
その一連の流れを見て、クー・フーリンは胸中で呟く。
(………うわぁ、チョロ)
「何か言ったクー?」
「い、いや、なんでもねえよ」
こうして、それぞれの班が決まり。51階層へと出発した。
次話は出来るだけ早くあげたいです。