ブラック・アマゾンズ    作:爆走ボンバー人間

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仮面ライダーアマゾンズを見たら無性に書きたくなりました


プロローグ

ある日、何の前触れもなく平和な世界は崩れ去った。

世界に突如として現れた寄生生物「ガストレア」によって人間は総人口の何割かを食い殺された。ガストレアは動植物の遺伝子を元にしており、遺伝子を複数持つステージごとに強さが上がっていきその姿も変異し、短時間での進化を可能とする生物である。さらにこの生物が持つガストレア細胞は、強い生殖機能を持ち傷を即座に修復させ、さらに人間に感染し感染した者をガストレア化させる正に悪魔の細胞であった。人類はガストレアに抵抗し戦うが、通常の攻撃では急所に当てない限り即座に修復しさらに感染によりガストレアの数は増えていき、戦いは苦戦を強いられるばかりだった。街は焼き尽くされ、土地のほとんどはガストレアに占拠され、環境もガストレア細胞によって汚染されていき、人口も食料も住む土地も悉く人類は奪われてきました。人々はガストレアの侵略に恐怖し、いつ自分の下に襲ってくるか不安な日々を送ることしかできませんでした。もはや人類は滅びの時を待つ事しか出来なかった。

 

 

 

だが、人間は絶滅することはなかった。

ガストレアが苦手とする電磁波を発し、その回復能力を阻害する効果を持つ漆黒の金属「バラニウム鉱石」を発見し、首都の周囲にバラニウムを積み重ねた壁「モノリス」を建設する事でガストレアの侵入を防ぎ人類は安住の地を築くことに成功したのである。

しかし、完全に脅威がなくなったわけではない。壁の向こうは無数のガストレアが徘徊しており、壁の内側に侵入するガストレアも存在する。そんな脅威に対抗するために人類は民関警備会社、通称「民警」を作り上げ、

今では数十万の民警が存在しガストレアとの生存をかけた戦いを繰り広げている。

 

これは本来、人の陰謀と野望が渦巻く中、人類とガストレアのどちらかが生き残るかを掛けた戦いの物語である。だが、この世界は本来の世界とは違うifの世界であり本来存在しないものがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハアッ、ハアッ…!」

 

ガストレアによって崩壊された街がそのまま残された街のはずれ「外周区」で一人の幼い少女が必死に何かから逃げていた。息が切れ、体が苦しくても少女は走り必死に逃げ続ける。

 

「ハアッ、…キャッ!?」

 

だが逃げ続けている中、運悪く石に躓いてしまい少女の体は硬い地面に打ちつけられる。打ち付けた痛みが少女を襲うが少女は直ぐにその場を離れようとするが、それが叶う事はなかった。

 

バンッ!!

 

「ウグッ!?あぐぅ…!」

 

少女の後方から撃鉄の音が鳴り響き少女の脚を銃弾が被弾し、銃弾によって抉られた脚から血が流れる

 

「たくっ…手間取らせやがって!害獣の癖に逃げてんじゃねえよ!!」

 

少女の後方からは数人の大人が走り寄り、その手にはバットや鉄パイプ、果てには拳銃までも握られていた。そんな今からどこかに襲撃でもかけるような凶器を持った大人たちは少女を逃がさないように取り囲む。少女は大人達の鬼のような形相を見て、これから起こる事であろう惨劇に恐怖と痛みにより目尻に涙をためる

 

「この紅眼が!死んじまえ!」

 

「てめえらのせいで!てめえらのような化け物のせいで!」

 

「俺たちの苦しみを味わえ!」

 

「絶対に許さねえ!殺してやる!!」

 

大人たちは少女に罵声を浴びせていく。だが少女は別にこの大人たちの事など全く知らないし、こんなことを言われるような悪さをしたわけでもない.

少女は顔の造形や茶髪ということからこの少女が日本人という事が分かるのだが、少女のその目だけは血のような真っ赤な眼だった。少女は親の胎内にいる時、ガストレアの体液を浴びたことで生まれた時から体内にガストレア細胞を持っているのだ。胎内にいる赤子はガストレア細胞によって遺伝子が組み換わり、生まれてくる子は全て女児になり、感情が高ぶるとガストレアと同様の紅い眼になるのである。人々はその身に自分たちを襲った怪物と同じ細胞を持つそんな彼女たちの事を総じて「呪われた子どもたち」、「紅眼」、「赤鬼」などと呼び怨嗟の眼で見るのである。ほとんどの母親は生まれた時にその紅い眼を見ると発狂し川へと赤子を捨てるなどして殺してしまう。生き残ったとしても、彼女たちに対する世間の眼は厳しく居場所がないため、外周区のマンホールなどで生活している。そして時たま、ガストレアの恨みを持つ者達が彼女たちを報復の対象として少女たちに暴行、殺害などをしているのだ。さらに彼女たちに人権は無いために誰も止めるどころかそれをいいように眺めたりし、幼い少女たちが殺されていく様を見ているのである。この少女も大人たちから標的として狙われ、今滅多打ちにされているのだ。

 

普通10にも満たない少女が大人にバットなどで暴行されれば当たり所によれば骨が砕け、数分で殺してしまうだろう。けれど、少女はまだ生きている。大人たちは頭等は狙ってはいないが決して手加減などはせず、本気で殴りつけている

 

「クソッ!まだ死なねえのか…」

 

「本当に化け物だ、な!!」

 

「でも好都合だ。思いっきり殴っても死なねえんだからな、いいサンドバックだぜ」

 

「そうだな!オラ、へばってんじゃねえぞ。もっと泣き叫んでみろや!」

 

ドゴッ!!ガンッ!!バキッ!!

 

「アァ…!アグゥ…!カハッ!」

 

バットや拳、蹴りを打ちこまれ少女から小さな苦痛の声と骨が砕ける音が聞こえてくる。しかし、少女の体に出来た裂傷などが直ぐに皮膚でふさがり始め数十秒後には傷跡さえ消える驚異的な回復をしていた。彼女たちに内包されたガストレア細胞の恩恵によって普通ではありえない速度で治癒されるのだ。だが、皮肉にもその回復能力のせいで傷がすぐふさがり死ににくいことによって、大人たちは遠慮なく少女を痛ぶり続ける。少女は直ぐに傷がふさがるとはいえ、痛覚などは人と大差がないため少女の体は痛みと恐怖に支配されていく。

 

「おい、もういいだろう?とっとと殺しちまおうぜ」

 

「チッ!まだまだやり足りねえが、まぁいいか」

 

「おい、いい事思いついたぜ!この化け物が何回撃たれたら死ぬか賭けしようぜ!」

 

「お、いいねwww。じゃあ俺から!六回だ!」

 

少女の命をまるで玩具のように使い、賭けごとをする大人たちは狂っているように見えるだろう。だが、こと呪われた少女たち…いや、ガストレアに対する憎悪はそれほどまでに人の根深いところまで侵食されているのだ。彼らにとってこの行為もストレスが溜まった者が、虫をいじめ殺す感覚でやっているようなものなのである。

少女は自分に向けられた銃口を見てあそこから自分に放たれる鉛玉によって自分がどんな目にあうのか、幼いながらもそれを察して少女は身を縮ませて体の震えを抑えようとするが、体は意思とは関係なく震え続ける。男が銃口を向けて、その指を引き金にかけた時…

 

 

 

 

ズドオオオオォォォォォォォォンンン!!!

 

 

 

「…は?」

 

男たちの後ろで突然、何か巨大なものが落ちたような轟音が鳴り響いた。その場にいる男たちと少女は突然な事に頭が回らず、呆然としている。いや、その現実を認識する事を拒絶していた。男たちはゆっくりと後ろを振り向くとその存在を視認する

 

そいつは大人の男たちよりもはるかに巨大な体をしたパンダのような生き物だった。だが、一般的な可愛らしいイメージのあるパンダではなく、右腕からはうねうねと動く触手が生えその腕を覆い尽くしており脚はブヨブヨな肉質の脚で顔は舌を垂らしており、その目は血のように紅く不気味な光を発していた。

 

それは先程まで彼らが貶していた本来の元凶、そして少女の中に宿る細胞の元の一つである人類の敵…

 

「ガ、ガ、ガストレアだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

「逃げろおおおぉぉぉぉ!!?」

 

「うわあぁぁぁぁぁ!!?あああああぁぁぁぁぁ!!?」

 

一人の男が恐怖の叫びを皮切りに他の者達も眼の前の現実を認識し、叫び声を上げながらガストレアを背に少女を置いて走り出す。最早少女の事を気にする事もせず本物の、少女とは違う自分たちを殺す怪物を前に彼らは戦うこともせず、恐怖のまま逃げまどう

 

だが、眼の前の怪物はみすみす自分の餌を見逃すなどという愚行は犯さなかった。モデル・パンダのガストレアは体を前屈みから直立にする。その巨体の体重をかけられたブヨブヨの脚はバネのように縮み、一気に伸びあがりその巨体は弧を描きながら跳びあがり男たちの前に落ち、着地をすると同時に右腕を伸ばして、

その触手で男たちを捕まえる。

 

「ひいいぃぃぃぃぃぃッ!?」

 

「嫌だアァァァ!?助けてぇぇぇ!!」

 

「死にたくないよぉぉぉぉ!!?」

 

「誰かあああぁぁぁぁ!!?助けてくれぇぇぇぇぇ!!!」

 

男たちは涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら死から逃れようと懇願する。だが、助けを求めようとここは人など全く来ない外周区である。いるのはガストレアと先程、自分たちが殺そうとした少女ぐらいだ。助けなど来るはずもなかった。ガストレアはそんな男たちを早く食べたいのか、よだれを垂らしその口を大きく開け男たちを放り込む。男たちは最後まで叫び続けるが、ガストレアの口へと消えていく。

 

バクンッ!!ゴキュ!グチュグチュグチュ、ゴクン。

 

何度か租借したあとガストレアは餌たちを呑みこむ。そして次のターゲットである少女に眼を向ける。少女は未だ恐怖から体が動かず、ただ怪物が自分に近づいてくるのを見ていることしか出来なかった。先程、自分を殺そうとした大人たちが食われるのを見ても、何も思えないほどに少女は恐怖に縛りつくされていた。

 

今までの自分の事が走馬灯のように駆け巡るがどれも良い思いで等なかった。自分が物心着いた時から一人で親の顔など見た事はなく、どこへ行っても白い眼で見られ暴行されるだけだった。自分は何もしていないのになぜこんな目に会うのかも少女は分からず、出来るだけ人に出会わないようにひっそりと生きるしかなかった。でも、路地裏でたまたま自分と同じくらいの子どもが家族で楽しそうにしているのを見て、なぜ自分はあの子と違うのか?あの子と自分の何が違うのか分からなかった。でもその光景を見て少女は一度でいい、少しだけでいいから…

 

あの家族のような…暖かいものが欲しかった

 

 

だが、そんな少女の願いは認められず、許されず、それが叶う事はなく怪物に殺される

 

触手が近づくなか少女は全てを諦め、眼を閉じる

 

 

 

だが、そんな少女を助ける者がいた

 

ギャアワアアアアアアアア!!!

 

「…え?」

 

ガストレアの苦しむような声が聞こえ、眼を開くと目の前には一人、いやある一匹の存在が立っていた

 

その姿は全身が緑で腕や足、背中には黒く鋭いカッターが生えており腰には奇妙なベルトが巻かれているトカゲのような存在だった。

その足場には切られた触手の残骸が転がっており、ガストレアもところどころ切り刻まれており頭部は無残に潰されていた。この事からこのトカゲ人間があのガストレアを殺したのだろう。そして背中を向けていたトカゲ人間が正面に向き直り、少女はその目を見た

 

そのトカゲ人間は紅い眼をしていた

 

この事から少女は眼の前の存在がさっきの怪物と、自分とおなじ化物だと分かった

 

トカゲ人間はこちらに手を伸ばしてくる

 

結局は死が遠のいただけだと理解すると、少女は変な希望を抱いた事を後悔した。あの怪物かこのトカゲ人間が自分を食うかの違いだけだった

 

だが、トカゲ人間はその伸ばした手を少女の頭に乗せ、優しく撫でる

 

少女は戸惑った。頭に置かれた手は固く、ゴツゴツとしているが決して自分を傷つけることはなく頭を撫でるその手が気持ちよく、不思議と胸のあたりがポカポカとしてきた

 

それは今まで感じた事のない不思議な感覚だった

 

少女はまだ知らないが、これが少女の求めていた願いの正体なのかもしれない

 

そして少女にそれを与えた存在は、本来の…いや、もう一つの姿へと変える

 

茶色のダッフルコートに黒のワイシャツ、茶色のチノパンといった人間の姿へと……

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は人間でもなければ、ガストレアでもなく、ましてやこの少女とも違った第四の生物

 

 

 

生物兵器…仮面ライダーアマゾンオメガ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




出来るだけ続けたいです

五月に放映される「最後の審判」早く観たいです
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