ゴマ粒程度の推理要素があるので、ふわっとした頭で考えて行ってください。
要望があれば、設定とか答え合わせとかするかもしれませんね。…まあ、ほぼ無さそうですけど
では、どうぞー
「ざっんねーん!不正解でーす♪」
「は?フザけんなよ!どう考えても正解だろ!?」
「あーもう…その台詞、聞き飽きたんだよねー。
そんなキミに1つだけ、いい事を教えてあげよっか!
《
はいどーん。今回もふせーかい。こーゆーのをボッシュートって言うらしいね、今の
「さーて、お仕事おー………いつの間にか増えてるぅ…ホンットもう勘弁してよねー」
「もー………しゃーなしか。
さて…切り替えて次、行っちゃうぞー!」
___________________
真っ暗な空間。そこには1人の青年が、光を放つ太陽のように色を魅せていた。
彼が辺りを確認すると、後ろには目が痛くなる程真っ白な空間が。
意識すら塗り潰されそうな恐ろしさから目を背け、黒い空間の方を向き直すと
「おっ?漸くこっちに気付いたね!
さっきまではいなかった少年………少年?
何か中性的過ぎて、お子様と形容するのが適当であるくらいの子供がいた。
「し、ご?」
「そう!死後、だよ!キミは死んじゃいましたー、残念だったねー?」
「そう…か。俺がいなくなってから、何か変わったこととかはあったのか?」
「さぁねー。ボクにはそんな権限ないしー、あったとしても真面目に答えてあげないよ?あと、ボクの事はー"
急激に増える情報に必死に絞り出した言葉は、更に情報を増やし青年を更に困惑させる事に留まった。
情報を軽く整理し終わり、『それもそうか、偉い奴ならこんな暗い所にいないだろうしな』等と割と失礼なことを考える青年。
偉い人は自分の立場を高く見せる為に、明るかったり小綺麗だったりする事が多いだろうという青年の偏見である。まぁ、今まで青年生きていた中でその偏見が外れた事は無かったのだが。
「むー…中々冷静だね、最近の人間は。昔は面白いくらいに慌てふためいて見てるだけでも暇つぶしになったのにー」
中々に恐ろしいことを言いながら此方を詰まらなさそうに見上げる"カミサマ"。折角だ、相手が止まっているうちに観察をしてしまおうと考えた青年は、動き回っていてよくわからなかった所に目を向けた。
身に付けているのはボロボロのローブ…否、最早布切れに近いだろうか。髪は、黒い空間でも決して埋もれない、不思議な漆黒。ここ迄でも十二分に浮いているだろうが、更に異彩を際立たせているモノ。
それは目だった。右が黒、左が黄金と、左右で色が違う瞳。実際に居るらしいことは知っていたが、ここまで心奪われるものだったとは。
「ん?あー…この眼?そんなにいいものでもないよ?
ボクのは『
爛々と光る右眼に対し自嘲気味に小さく笑ったその姿。青年には、少し寂しそうに映った。
「………もしかして片目、見えないのか?」
「うん、そーだよ。
………あ、なになにー?心配してくれてるのっ?ありがとー♪」
おどけたように言う"カミサマ"。青年は痛々し過ぎて目を背けそうだった。
「あー…うん。ヘンな空気にしてごめんね?じゃー、本題といこうか_____
_____こほん。さぁ、御耳を拝借!
今から御聞かせしますのは、
"カミサマ"は今迄の雰囲気を払拭するかのように芝居がかった口調で話し始める。
「さて、そこでアナタサマに推理して頂きたいのデス!」
「…推理?」
「そう!しかし、内容を教えて貰わねバ、出来るものもままなりマセん…勿論、これは詐欺等ではゴザいませんので、確りとお教え致しまショウ♪」
仰々しく体を動かし、コロコロと表情を変えるその顔は、煌々と輝く左眼も相まって小馬鹿にしたようにも道化にも見える。
実際はただの道化でなく、涙の様なフェイスペイントがあるのでピエロの真似のようだが。『一体いつの間に…てか、無駄に手が込んでるな』と嘆息する青年。同時に軽い違和感が彼を襲う。口調だけではないナニか………
そんな青年をよそに、話は進む。
「今から御聞かせしますワタクシの話カラ、
「………。いや、今はいいか。で?教えるって何だ?問題なんだから、アンタが答えを知ってないと駄目だろ?」
「ふーム……その辺は解釈の違いですかね?ワタクシの口からは、これ以上のことは言いカネます」
先程から青年を襲っていた、激しい違和感。その原因を理解した青年は…思い切って、尋ねることにしたらしい。
「………おい、アンタ」
「ハイ、なんでしょう?」
「アンタは"カミサマ"なのか?それとも___」
「おっと、それ以上はイケません。アナタサマも…流石に消えたくはナイでしょう?」
どうやら、比喩ではないようだ。暗闇なので見にくいが、幾千、幾万…下手をすれば億にも届きそうな様々な形の黒い刃が、青年に切っ先を向けていた。
「………っ。話を遮って、悪かったな。続けてくれ」
「分かって頂ケタ様で、何よりでございます♪さて、前座はココまで。
それでは語らせて頂きまショウ_____
『大昔、神によって災いが地上に降り注ぎました。天変地異で収まるものではなく、それはそれは大きな…
神々は互いに協力し合い、全力を持って何とか収めることに成功しました。…が、主神は全知全能の神。この災いにより、この神話が信仰を失う未来を視てしまったのです。そこで主神は、
これにより、神話は子供という必要悪を作ることによって信仰を取り戻しました。』
………さて、今御聞きして頂いた物語が、とある神話のお話でゴザイマス。イカガだったでしょうか?」
「………今のは、真実…なのか?」
「サァ、ワタクシには判りカネますね。話を戻しますト、
………難しい、所の話ではない。
神話を絞り込んだところで、外国の…しかも大昔の名前だ。当てられる確率等、たかが知れているだろう。だが…
『何だ、簡単じゃないか』とストンと胸に落ちた答えを、青年は口に出す。
「答えは_____
_____アンタだよ、"カミサマ"」
「…お見事、よーく気付いたねっ♪
100点満点だよー!」
そう言って"カミサマ"は、ぱぁっと花が咲いた様に笑顔を浮かべた。
「はっ、馬鹿にしてんのか?ヒントなら、アホらしくなるくらいにはあったじゃねぇか」
「えー?でもでも、今迄に来た人間の不正解率は驚異の100%だぜ?」
「そいつ等がマジの馬鹿だっただけだ、同列に扱わないでくれ…」
苦笑交じりに話す青年と、笑みを絶やさない"カミサマ"。"カミサマ"は笑みを浮かべたまま、然しふわふわとした空気を潜めて言った。
「…さて、お遊びはここまでかな。キミは、さっきの問いに正解した。
って事は、ボクの正体にも薄々どころか、確信を持ってるんじゃないかなっ?」
言っていいものか、と言わんばかりに言い淀む青年。今までで最も長い沈黙の後、言葉を続けた。
「……………ああ。
"カミサマ"、アンタの神名は…
間違っていないのなら、これで点数を上乗せしてくれると嬉しいね」
「うんうん!文句無し、だよー!特別に180点を差し上げよう♪」
微妙な点数、と顔を歪ませる青年をよそに、"カミサマ"はそれまで喜色で染まっていた顔を少し歪ませる。右眼が少し悲しげに光った気がするが、それでも続ける。
「でもね?さっきの話の通り、ボクにも人間としての名前が
あっ、そーだ!今のボクはとっても気分がいいからねっ、キミに名付ける権利を与えようー♪」
「………は?い、いいのかよ!?真名って、相手を縛るものだとかよくあるけど…」
「どーせ、ボクなんか縛ったところでイイコトとかないしー。キミだって、ボクを使ってどーとかしないでしょ?
ほらほら、はーやーくー!」
大人よりも早く過ぎ去る時の中で生きる子供が、待てないと言うかの様に_____まぁ、見た目は子供に違いないのだが_____急かす"カミサマ"。余り其方には詳しくもない頭を捻り、青年が考えた名前は_____
「そ、それなら………キ、キヅナ!『
「キヅナ…うんっ、悪くないかもね♪」
名前としては、ただ『
"カミサマ"…否、希繋はいたく気に入ったらしい。顔に笑顔を戻し、比喩ではなく左眼をキラキラと輝かせ続けた。
「それじゃあ、さよーなら。楽しかったよ」
「は?」
青年は、今までよりも
一瞬だけ呆けた顔をした後…心の底から、笑った。
「なーんだ。そんな顔もできんじゃん。
それに、らしくねーぜ?アンタが_____
_____『
それから、青年の意識は2度と戻ることは無かった。
「さぁーて!くだらない遊びも済んだし…次は何しよーかなーっと♪」
_____『ゴメンナサイ』
瞳も髪も黒く染め上げられている少年は。
只々、言葉を繰り返す。
届く筈の無い想いを紡ぎながら。
その姿は、雫と共に消えた。