変境で育てられた自称常識人   作:レイジャック

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書くようなことはないので前書きは割愛します!!





許せ……読者……


刀は友達!!時々トラブルの元……

学校生活が始まって4ヶ月過ぎた今日、職人、神条零次の朝は早い……

 

本日は朝から気分のいい目覚めである。早朝からご近所をランニングしてまずはウォーミングアップをする。次に自宅にて素振りをし、汗が流れ始めるとシャワー浴びて制服に着替えて朝食をとる。登校する前にコーヒーを飲みながらテレビをつけて優雅なひと時を過ごす。これが職人の日課だ……職人要素が皆無なのは気のせいだ。

 

「コーヒーが美味い!この一杯の為に生きていると言っても過言ではないな……」

 

朝から飲むコーヒーの美味しさに機嫌が良くなりながらテレビを見ると、丁度ニュースが始まった。

 

「……このニュースは確か授業が始まる時間だったような気がするが、気のせいだな。うん」

 

わざと右上にある時間表記を見ずにニュースに集中してコーヒーを飲む。この時だけが至福なので誰にも邪魔はさせないと1人馬鹿な事を考えていると、今見ているニュースから最近テレビで見るようになった人物と政治家との口論が繰り広げられていた。

 

「朱音様も大変だよなぁ、危機を救う為に身を挺したのにこの仕打ちとか……無いわぁ、マジあり得ないわぁ。つーか、政治家の掌返しっぷりが凄すぎて最早尊敬するレベルだわぁ」

 

他人事のように感想を言いながらも見ていて気分が悪くなったので、テレビを消した。

 

「さてと、俺も現実見ないといけないよな……行っても先生に叱られるし、行かなくても羽島学長から叱られるとか……詰んだわぁ」

 

そんな事言いながらも準備を整えて残りのコーヒーを全て飲み干し、歯を磨いてから学校へ向かった。

 

 

学校に着くと毎度の遅刻してきた時と同じく自然に教室に入り席に着く。いつ頃かは忘れたが、最初の方は先生に見つかって説教されていたのも今ではため息を吐くだけで何も言われなくなっていた。後で叱られるから今は何も言わないだけなんだけどね……

 

「おはよう遅刻の常習犯」

 

「たっつんか……おはよう」

 

「たっつんとか言うなよ、一瞬背筋が凍ったぞ……」

 

「じゃあ半蔵で」

 

「だから、半蔵言うな!!俺は達夫だ!!」

 

「はいはい、朝から元気だな達夫」

 

「何で零次はそんなに平然としていられるんだ?お前遅刻だからな?」

 

「達夫、人と言うのはどんな事でもすぐに適応してしまう存在だ……慣れって怖いよな」

 

「そんな事に慣れんなよ!?少しは改善しろよな」

 

「だが断る!!」

 

「お前な……はぁ、やっぱもういいや」

 

「達夫、人間諦めが肝心だぜ?」

 

「何か腹立つ」

 

「巨人の元監督?」

 

「それは原辰の……ってそんなことはどうでもいいんだよ!」

 

「分かってるよ、本当は名前が分からないんだろ?大丈夫、それでも俺はお前の友人だ。だから落ち着こう……な?」

 

「名前ぐらい知ってるわ!巨人舐めんなよ!!」

 

「分かった分かった、一旦落ち着け。Be cool」

 

「何でだろう、今なら荒魂を倒せる気がしてきた」

 

「それじゃあ行ってみようか!」

 

「行かねーよ!……はぁ、零次の相手は疲れる」

 

「疲れたのか?保健室で休んできたらどうだ?」

 

「……もういい。一々反応していたらキリがない」

 

「ふっ、やっと気づいたか」

 

「わざとか!?わざとなのか!?」

 

「……それよりさ、最近学校の生徒の人数少なくなってないか」

 

「無視するなよ……そういえばそうだな」

 

「達夫は何か知らないのか?」

 

「ん〜、思い当たるとすればアレしかないな」

 

「アレって?」

 

「ほら、今朝もニュースでやってただろ?刀使に対する世論調査のインタビュー」

 

「……今日もやっていたのか」

 

「見てないのか?」

 

「その時は寝てた」

 

「その時間に起きてないのかよ……そりゃ遅刻もするか」

 

「今日はたまたまだ!何時もは起きてるぞ?」

 

「怪しいな……」

 

「マジだって!信じてくれよ」

 

「まあそういう事にしておく」

 

「絶対信じてないだろ……それで、どうしてそのインタビューとここの生徒が少なくなっているのが関係あるんだ?」

 

「それは単純な事だ。刀使に対する風当たりが悪くなればそんなとこに親が通わせたいと思わなくなるだろ?」

 

「まあ、普通の親ならそうだな」

 

「その結果、転校させる親が続出してここから人が少なくなったんじゃないか?ま、俺の予想だけどな」

 

「そういう事か……酷い話だな」

 

「確かにな、刀使のお陰で荒魂の被害が少なくなっているのにな……まあ、あんな事があったから仕方ないとは思うけど」

 

「……4ヶ月前の事か」

 

「そうそう、あの事件から刀使が批判されるようになったんだよな……これからどうなるのやら」

 

「まあ、なるようにしかならないだろ……それに、刀使が命賭けて守ってるんだ。今は無理でも少しずつ理解してくれると思うぞ?」

 

「……零次って偶にいい事言うよな」

 

「そうか?別にこれくらい普通だろ」

 

「……本当お前は変わった奴だな」

 

「どうした急に?」

 

「いや、何でもない。気にしないでくれ」

 

「お、おう」

 

達夫の態度の変化に戸惑うが、本人から気にしないように言われたのでその事に触れないようにして、現在実施中の先生による授業に関係ない雑談に耳を向ける。

 

「そう言う事だから、御刀は荒魂に対抗する為の唯一の武器なんだ。刀使にしか使えないとは言っても文字通り刀として使えるんだけどな」

 

「本当に授業に関係無い雑談だな……」

 

「それは今更だろ零次……そうだ、御刀の事で零次に頼みたい事があるんだった」

 

「頼み?職人の俺に頼むからには当然相応の対価を要求する」

 

「いや、払わないからな」

 

「それではその依頼を拒否するしかないな」

 

「面倒な奴だな……それじゃあ、頼まないよ。あーあ、せっかく美人な科学者のいる所に行ってほし「よし、依頼を受けるぞ!用件を教えろ!いや、教えて下さい!」……本当にブレないな」

 

「美人が居るところに神条零次は存在する、これ常識」

 

「そんな常識あってたまるか!……依頼を受けてくれるという事でいいんだな?」

 

「合点だ!べらんめぇ!」

 

「キャラ変わってない?まあいいや、依頼を受けてくれるなら」

 

「おうよ!どんな事でもどんと来いや!」

 

「お、おう。それじゃあまずは依頼内容を説明しないとな……零次、今から話す内容は他言無用で「俺、口、堅い、早く教えろ」……実は今から数ヶ月前に御刀を拾ったんだ」

 

「拾った?御刀を?」

 

「まあ信じられないよな。俺も未だに信じられないんだけどね。でも山奥にあったんだよ、通常とは違う状態で」

 

「おお、運が良いな」

 

「最初は俺もそう思ったさ、だけどその御刀は鞘に収まっていたにもかかわらず錆びていたんだ」

 

「鞘に入っているのに錆びている?誰かがわざとそうしたのか?」

 

「そうだろうな、と言うかそれしか考えられない。錆びているのが御刀だけで鞘は綺麗なまま箱に入っていたからな」

 

「ん?もしかして、拾ったんじゃなくて盗んだのか?御刀が入っている箱を……」

 

「……仕方ないじゃないか!箱の中身が御刀なんて知らなかったんだよ!俺はてっきりお宝か財宝が入っていると思ってたんだ……」

 

「まさかまさか、山奥とは言っても建物から持ち帰ったなんて事は……流石にないか」

 

「……」

 

「おいおい、冗談だろ……よし、この話は聞かなかった事にする」

 

「待って!お願いだから話を聞いてくれ!」

 

「いやだって、これ以上聞いたら共犯者に「科学者は美人な上にセクシーダイナマイト」話を続けてくれ」

 

「今だけは零次が単純な奴で良かったと思う……それでその箱を持ち帰った俺は、流石に罪悪感を感じて戻しに行こうとしたんだけどさ……道を覚えてないんだ」

 

「方向音痴だったのか」

 

「そうじゃない!あの時は夜で周りは暗かったし、森の中でクマを見かけて慌てて逃げていたらその場所に着いたんだ。帰り道も気分が良いまま下山したから道順も覚えてない……まさかこんな事になるとは思いもしなかったよ」

 

「確かに財宝ならまだ隠しようがあるけど御刀はな……売るのも怪しまれるし、かと言って刀剣類管理局とかに渡すにも何処から入手したのか聞かれるだろうしな。いっそ海の底に沈めるのはどうだ?」

 

「無理だ。御刀とは言え珠鋼から作られているんだ。荒魂が湧くかもしれないだろ?」

 

「そう言えば、珠鋼を精製する際に不純物であるノロが出るんだったな」

 

「そう、そしてノロがたくさん集まると荒魂になる」

 

「だけど荒魂になるとはいえ、御刀の場所に出るわけじゃないだろ?」

 

「万が一を考えてだ。もしかしたら荒魂は珠鋼に引き寄せられているかもしれないだろ?もしそうなら、御刀も珠鋼から生成されているんだからそこに荒魂が集まる可能性がある」

 

「考え過ぎだろ……確かに無いとは言えないが」

 

「だからこそ、こうして零次に頼んでるんだ。せめてこの御刀を誰かに預け……引き取って欲しい」

 

「言い直す必要なかったよな?」

 

「とにかく、そう言うわけだ。零次、その御刀を引き取ってくれないか?」

 

「おい!引き取ってくれとはどう言う事だ!ゴミでもないんだからそんな事言うなよ!?」

 

「それなんだけどさ……ほら、錆びているから間違いでもないだろ?」

 

「そんなの押しつけるなよ!せめて錆びていない状態の物ならまだ分かるが……それに、何で俺なんだよ?」

 

「それはだな、零次なら例え御刀を拾ったとしても怪しまれないと思うんだよね」

 

「何でやねん!」

 

「だって、零次って変わってるじゃん?それにこの学校でかなり有名だし、御刀拾ってきても不思議に思う人はいないはずだ」

 

「いやいや、それはどういう事だよ?」

 

「知らない?この学校の噂」

 

「噂?俺の?」

 

「そうだ。今や学内で零次を知らない人はいないと思うぞ?」

 

「……ちなみにどんな噂なんだ?」

 

「それは……零次、絶対に怒らないで聞いてくれよ?お前はこの学内で変人として噂されているんだ」

 

「……ねぇ、ちょっと殴っていい?」

 

「だから怒るなって言っただろ!?」

 

「そうは言ってもねぇ……俺が何かしたのかよ」

 

「いやいや、自覚しろよな。先生方の中では大遅刻魔と呼ばれてるぞ?それと、昼休みにいつもわざわざ外に出て数十本の御刀を研いでいるから、生徒と先生からは研磨の職人として有名になってるよ」

 

「初耳だ……そんな事言われていたのか」

 

「まあ、自業自得だな。外に出て研がなくてもいいのに、何故昼休みはいつも外に出ているんだ?」

 

「だってさ、いつも授業で使ってる場所だと息が詰まるんだもの……そんな場所より外に出てやった方が良いに決まってるじゃないか」

 

「それはそうかもしれないが、だからと言って何故わざわざ昼休みを使ってまで御刀を研いでいるんだ?」

 

「え?だって、研ぐスピードが早くなれば授業のある時すぐに終わらせてサボれるじゃん?」

 

「……そんな考え方をする奴は零次以外いないだろうな」

 

「なん……だと……!?お前だって授業をサボりたいと思った事が1度や2度あるはずだろ?」

 

「それはあるけど、昼休みを犠牲にしてまでやろうとはしない」

 

「……マジか」

 

「マジだ」

 

「それじゃあ、俺は変人として今まで見られていたのか……」

 

「……落ち込んでいるとこ悪いけど、話が途中だから再開してもいいか?」

 

「……ああ」

 

「凄い落ち込みようだな……えーっと、それじゃあ御刀を引き取ってくれるという事でいいんだな?」

 

「もう好きにしろ……」

 

「ありがとう零次!これで俺の肩の荷が降りる!」

 

「俺は変人……ははっ、笑えないぜ……いや笑えているのか?……笑うって何だ?」

 

「おーい、零次ー。戻ってこーい……駄目だな……あ、あー、そういえばその御刀って研いでも研いでも錆びたままなんだよなー。これ以上は誰か詳しい人に聞かないとだよなー。そういえば、この前民間企業になったとこへ行けば何か分かるかもなー、そこの科学者の女性は美人でセクシーダイナマイトで挨拶がわりにハグしてくれるかもなー「達夫!その場所について詳しく!」お、おう」

 

「いやぁ、達夫がこんなにも俺を頼ってくれて嬉しいぞ」

 

「復活早いなお前……それで、その場所の事を教えれば良いんだな?」

 

「ああ、美人でセクシーダイナマイトで挨拶がわりにハグしてくれる科学者がいる場所を教えてくれ」

 

「何か違くないそれ?目的を忘れてないか?」

 

「そんな事はない、ついでに御刀についても聞くさ」

 

「そっちが本題だろ!本当にブレないな!?」

 

「細かい事を気にするな。それより早く教えてくれ」

 

「はいはい、分かったよ。まあ聞けば大体の場所は分かると思うけどね。特別希少金属利用研究所といって、以前までは特別希少金属研究開発機構として運営されていたんだ。だけど今は、刀剣類管理局の体制が変わってからは民間の研究機関として再スタートしたんだ」

 

「そこの場所は知っている。そうかぁ、民間企業になったのか」

 

「これも4ヶ月前の事が絡んでるんだろうな。ま、民間企業になったからこそ敷居も下がって訪れやすくなったからこっちとしては嬉しい限りだけどな」

 

「そうだな。でも、実際俺たちのような一般人が中に入れるのか?」

 

「……零次お前なら出来る。己の欲望に忠実なお前ならどんな困難にも立ち向かえる……俺は信じてるぜ!」

 

「何という人任せ……だが、美人に会うためならどんな汚い手を使ってでも会いに行ってみせる!」

 

「いや、汚い手は使うなよ……それじゃ、御刀は放課後渡すな」

 

「おうよ!」

 

丁度チャイムが鳴って授業が終了し、先生が退室して行く。

 

「あーそうだ、神条、ちょっと着いて来い」

 

「やっぱりそうなるよねー」

 

案の定遅刻した事の説教をされる事となり、ため息をつきながら先生に着いて行って別室にて、1対1のバトルが繰り広げられた。

 

「神条、何か言いたい事はあるか?」

 

「俺思うんだ、悪いのは朝早くから授業が始まる時間であって俺は悪くないって……」

 

「いい加減にしろぉぉぉぉぉ!!」

 

「申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!」

 

本日も俺の土下座が見事に決まった……俺の土下座に敵うものはいない!!

 

 

 

授業時間を無視して昼休みが終わるまで正座したままの状態で、先生から説教を受けた俺は心身共に疲れ果てながらも何とか午後の授業を受け放課後を迎えられた。授業中に何度か腹が鳴っている事も気にせずに必死に授業を完遂させたせいもあり、放課後に達夫から御刀を引き取るとすぐに自宅へ帰宅する事にした。

 

「腹減った……肉が食べたい……今日は贅沢にM店でバーガー食べよう」

 

疲れた時こそ肉を食べろ、師匠の言葉をふと思い出す。その師匠の言葉もあり、何が何でもバーガーを食べる事を決意してM店へと足を運ぶ。

 

「待っていろよ!メガマーーーーーーー……は無かったから、次にボリュームのあるバーガーでいいや……さあ、お店に急げ!!」

 

もう腹が減った俺を止めるものは誰もいない!普段通らない道を使って向かう途中、正面から邪魔をする存在が立ちはだかるのも気にせず、避けて通ろうとするとまたも目の前に移動して邪魔をする。

 

「貴様は俺の邪魔をするか……いいだろう、それならば貴様を排除するのみ!腹が減った俺の前に現れた事を後悔しながら朽ち果てろ!!」

 

手元にある引き取ったばかりの御刀を鞘から抜き出し居合斬りを喰らわせる。巨体な邪魔者は胴体を半分に切り離されて絶命し、地面に倒れていくのを尻目に御刀を鞘にしまいながら再度走り出した。

 

「バーガーァァァァァァァッ!!!」

 

例え後始末を忘れている事に気付いても足を止めない。足を止めた時、それは俺の命が尽きる時だと自己暗示を掛けて後ろで騒がしくなっているのも無視してただひたすらM店を目指した。

 

「おい!荒魂が倒れてるぞ!」

 

「嘘ぉ!さっきまで動いていたわよね?」

 

「すみません!この付近に荒魂が出現したので皆さんは避難して下さい!」

 

「もしかして刀使さんですか?」

 

「はい。後は私達に任せて皆さんは避難を」

 

「あのー、あそこにいる荒魂以外にもまだいるんですか?」

 

「え?」

 

「え?だって荒魂ならついさっき、叫びながら誰かが討伐していきましたよ?ほら、もう動いていないでしょ?」

 

「嘘っ!そんな筈は……本当だ、荒魂が討伐されてる……」

 

「それで、他にいるんですか?」

 

「いえ、他に反応はないのであそこにいる荒魂だけです」

 

「そうですか。良かったぁ、他にもいなくて」

 

「すみませんが念の為、この場から離れて下さい」

 

「ああ、分かったよ。お仕事ご苦労様」

 

「それじゃ私も仕事があるので……刀使さんもお仕事頑張って下さい」

 

「ありがとうございます……ふぅ、周囲に民間人はいないわね……それにしても、この荒魂は一体誰が?」

 

残された刀使は答えの分からないまま1人悩みながらもノロの回収をする為、電話をかけて手配をお願いした……

 

 

_____________________________________

 

 

邪魔者を排除した後、倒れる事もなく何とか目的地に辿り着き店内に入って、レジで持ち帰り用に6個ほどバーガーとMサイズのシェイクを1つ注文した。品物が出来上がるまでの間は周囲から視線を感じるも理由が分からないまま呼ばれるまでスマホをいじる。少ししてから呼ばれて品物を受け取ると店内で食べずに店の外に出て、歩きながらバーガーを食べて帰宅する。

 

「そういえば御刀を持ちながら店内に入ってたんだ……通りで周りからの視線が痛かったのか」

 

帰宅してから理由に気づくも時すでに遅し、過ぎ去った事を気にしても仕方ないので全て食べ終えたバーガーが包まれていた紙とシェイクの容器をゴミ箱に捨て、お腹が満たされて眠くなってきたのでそのまま部屋に戻り制服をハンガーに掛けてから下着のままベットに入って寝た。

 

 

 

 

 

翌日の休日、心身共に全快した事により考える時間と余裕が出来たので、昨日の事を思い出す。

 

「……この御刀錆びてるんだよな?普通に斬れたぞ?ん〜〜〜、考えられる理由が思い当たらない……まあ、美人科学者に聞けばわかるだろ!それはいいとして、昨日のあれって荒魂だったような気がしたが気のせいだったのかな?俺は刀使じゃないから御刀の力は使えないし、錆びてるし。あーでも、昨日先生が言ったように刀としては使えるらしいから討伐は可能なのか?……これも美人科学者に聞こう」

 

もうどんな事でも美人に聞けばそれだけ長い時間お話できるので、深くは考えずに休日を満喫する事にした。そうして、夜までダラダラと過ごしながらいつ頃会いに行こうか悩んでいると、重大な事に気付いてしまった。

 

「民間企業とはいえいつでも働いてる訳じゃない、殆どの民間企業は確か土日休みのはず……つまり、会えるのは平日のみという事だ……俺学校じゃん!詰んだぁぁぁぁ!!!!……いや待てよ?学校を休めばいいんじゃないか?……それだ!!思い立ったが吉日というし週明け早々に訪ねるとしようか」

 

完璧な作戦を思いついた俺は、週明けの登校日に休む事を事前に半蔵……じゃなくて達夫に連絡する。

 

『お前馬鹿なの?』

 

「天才と馬鹿は紙一重って言うだろ?」

 

『零次は確実に馬鹿の方だからな?』

 

「そう嫉妬するなよ。もっと心が広い人間になれって」

 

『……まあ、何を言っても無駄だろうな。一応先生には休むように伝えとくよ』

 

「さっすが達夫!分かってるな!」

 

『俺にも責任は少しあるからな、今回だけは協力してやるよ』

 

「あざっす!それじゃそろそろ明日に備えて寝るわ!おやすみ!」

 

『本当に零次はマイペー……』

 

返事も待たず達夫との通話を終了してスマホを机に置き、部屋着のままベットに入る。

 

「明日か〜、どんな人なんだろうな〜。やべぇ、興奮して眠れないわ……取り敢えず電気消そう」

 

部屋の電気を消して尚も明日訪れる場所で働いているという女性が、一体どんな人なのか想像していると段々と眠気が襲ってきて数分もしないうちに眠りについた。

 

 

_________________________________

 

 

 

「……うへへぇ、セクシーダイナマイトからのハグはええですなぁ」

 

気味が悪い寝言を言いながらも熟睡しているとスマホのアラームが鳴った。

 

「『心の〜メモ〜リア〜、涙が零〜れても』……何時だ?……もうこんな時間か、ふぁ〜あ、眠いな……取り敢えず着替えるか」

 

すっかり寝起きが悪くなってしまい未だに2度寝しそうな状態でベットから這いずり出て、部屋着を脱ぎ捨てタンスからジーンズと白Tに着替え最後にクローゼットから制服ではなく黒のジャケットを羽織る。

 

「これで最後にこの伊達眼鏡をかければ……変装完了!」

 

雀の涙程度しか効果がない伊達眼鏡をかけると、問題の御刀を竹刀袋に入れて紐を肩にかけてから一階に降りてコーヒーを飲まずに玄関で靴を履き、家を出て鍵をかけてから目的地までの移動の為に駅付近のタクシー乗り場までゆっくり歩いて行った。

 

 

タクシー乗り場で柄の良さそうなおっちゃんに声をかけて目的地までの送迎を頼み込み、了承を得てからおっちゃんのタクシーに乗り込んで向かう。そして、到着までの間はおっちゃんと世間話を楽しんだ。

 

「娘が刀使になりたいって言い出して正直困ってるんだよ」

 

「最近刀使に対して風当たり強いですからね〜」

 

「そうなんだよなぁ。4ヶ月前なら別に反対もしなかったんだがな」

 

「こればかりはどうしようもないですね。おっちゃん、1つアドバイス出来るとしたら、しっかり娘さんの話を聞いてからじっくり自分の気持ちを伝えて話し合った方が良いですよ」

 

「やっぱそうだよなぁ、でも娘に嫌われたくないし……」

 

「それなら尚更のことです。まずは一歩を踏み出さないと何も始まりませんよ?」

 

「ん〜……よしっ!今日帰ったら話してみるか!」

 

「その意気だおっちゃん!大丈夫、娘さんもおっちゃんの本音を聞けば分かってくれるって」

 

「そうだといいが、どうなることやら」

 

「本音を伝えても刀使になりたいと言うかどうかは分かりませんけど、娘さんの事を大切に思うなら絶対に聞いてあげた方が良いよ。後で後悔して取り返しのつかない事になる前に……」

 

「なんだ兄ちゃん?何か後悔してる事でもあるのかい?」

 

「少しだけね……おっちゃんここら辺で降ろしてくれ」

 

「ん?いいのか?」

 

「ちょっと外の空気を吸いながら歩きたい気分なので……」

 

「そうか、それじゃここでいいかな?」

 

「ああ、ここでいいよ。はいおっちゃん」

 

「おいおい、そんなに金は掛かってないぞ?」

 

「いいんだよおっちゃん、釣りは要らない……その代わり、娘さんをこれからどんな事があっても大切にして下さい」

 

「はぁ。変な兄ちゃんだな……まあ、言われなくてもそのつもりだけどな」

 

「ですよねー」

 

「……本当に釣りはいらないのか?」

 

「ああ、遠慮しないでくれ。これで美味いもんでも食って仕事終わりに頑張ってくれ」

 

「人の心配をしてくれるとは……くぅ〜!泣けてくる!兄ちゃんに約束する。絶対に今日話してみるよ!」

 

「おう!頑張ってくれ!それじゃな!」

 

「ありがとな!」

 

多めに代金を支払ってからおっちゃんと別れ目的地付近を少し歩く。

 

「こんなご時世でも刀使になりたい子もいるのか……世界は広いな」

 

刀使の学校を転校させる親が増える一方のこのご時世、刀使は本当に希少だ。

 

「少しだけでも刀使達の手伝いが出来ればなぁ……まあ今の俺にはどうすることも出来ないか……っと、着いたな」

 

この世の未来が少し心配になりながらも、今の俺には何も出来ないので考える事を放棄して目的の建物の中に入る。

 

「相変わらず金かかってるよなぁ。まさに税金の無駄遣い!……今は民間企業だから違うか」

 

誰かに聞かれれば怒られるのも気にせず感想を述べた後、入り口の扉から誰かに声を掛けようと周囲を見回すが誰も居ない。

 

「うわぁ、やっちまったな。今は休憩時間かよ……スマホでもいじって時間潰すか……あれ?ない!なんで!?……あ、机に置いたままだった……仕方ない、丁度誰も居ないから御刀でバランスゲームでもするか」

 

肝心のスマホを家に忘れてきたので止む無く、手持ちの御刀を竹刀袋から取り出して鞘の底の方を掌の上に乗せて、1人でバランスゲームをして時間を潰した……

 

「お?意外に難しいな。それに何だか楽しくなってきたぞ!目指せギネス更新!……ギネスあるか分かんないけど……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さあさあ、やっと波瀾編突入しましたぜ!これで作者のネタがバンバン浮かんで……こないだと!?


作者が困った時は取り敢えず男性キャラばかり登場させていると思っているあなた!その通りです!!


女性キャラは口調が難しいんだよ……仕方ないだろ……作者の文才が皆無なのが1番悪いんだけどね!!


次回!あれが登場します!お楽しみに!!
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