ここから先は……自重も設定も何もかも御構い無しだ!
今こそ見せてやる……本当のご都合主義とやらを!!
初めて俺に剣の指導をしてくれる事になったあの日からジャックと名乗る爺さんを師匠と呼ばされ、過酷な訓練の日々が始まった。
師匠は日帰りではなく泊まり込みで雇われたみたいで訓練というより修行と呼ぶのが相応しい程の事を、朝と夜、休日は朝から夜まで半強制的にやらされた。弱音を吐けば体を動かせと言われ休もうとすれば別の事をやらされて休む暇がなくなり、泣きじゃくるものなら問答無用で近接格闘術?とかいうのでこの術を体に直接叩き込むと言って抵抗出来ないまま投げられたり、ひどい時は4股の関節全てを外された後に自分でどうにかしろと言って放置される事もあった……あれは鬼だ、しかも人が通らない場所でこの状態にされれば最悪餓死する。最初はどうせその内迎えに来ると思ってたけど、夜になっても誰も人が来なかった。暗闇の中で1人になったせいで気配に敏感になってしまった。1日過ぎても来なくて段々と死の恐怖を感じ体を動かすも関節を外されたままでは何も出来ない。大声で助けを呼ぶも誰も人が通らない場所なので意味がない。そして、疲れてしまって寝て起きると状況は変わらず2日過ぎた。人は3日食べなくても生きていけると言うが、それは安全で安堵出来る場所に居るからであってこのような絶望的な環境では生きていけない……最早精神が崩壊しそうになりかけながらも必死にあの手この手を使ったりした……まあ、手は動かせないんだけど……今度は無意味に動くのではなく利用できるものは利用してみた。手足が動かせないなら頭を使って這いずり、コンクリートの壁まで近づいた後は動かせる体の部位をフル動員して体をひねり壁にぶつける。少しずつずらしながら何回も体をぶつけているとようやく腕の右側が戻った。痛みには既にその時には慣れていたので容赦なく腕の左、右足、左足の順に戻してから立ち上がり、フラフラになりながら家に帰還した。はっきりこの出来事は二度と体験したくない……それから帰宅して師匠に会うと何故か凄い驚かれた。いや、これやったのアンタだろ……詳しく聞くと、次の日に迎えに行って説教するつもりでいたらしい。大抵の人はこれで黙るとか恐ろしい事を言っていたがスルーした。怖くて聞けやしない……あれから2年が過ぎて俺も丸くなった……泣きじゃくるなんてしたらどうなるか知っていればそりゃ丸くなるのも無理はないだろうけどさ……
今日もいつものように無茶難題を押し付けられて修行をこなす。師匠も流石は俺の両親が雇っただけはありネジが何本も飛んでいる。最近こっそり耳にしたが、どこまで鍛えられるかそれが今の1番の楽しみだ、なんて事を両親と酒を飲みながら言っていた。この時俺は決心した、早くこの家から出て行こう!と……
「まあ、それも今日までだけどね」
そうなのだ、あれから2年という事は両親が海外旅行に行く……つまり!この日々ともおさらば出来るという事だ!!今日はそのせいでいつも以上にランニングのペースも早くなりこれなら余裕で修行も終わる。嬉し過ぎて思わず他人の家の屋根から別の屋根に飛び移ってしまうぐらいだ!!常識?俺は常識人だよ?
「おい、今子供が飛んでなかったか?」
「ちょっwwwお前www忍者じゃないんだからそんなわけないだろwwwアニメの見過ぎだwwww」
「いやでも、確かにあそこに……あれいない?見間違いか?」
「あたりまえだwwwwwバァーローーwwww」
「てめぇ!!笑い過ぎだろ!!」
「あれあれ?おこ?おこなの?沸点低すぎwww」
危ない危ないどうやら人がいたみたいだ、師匠から人に見つからないように走るように言われていたのに少し調子に乗りすぎたな。何か喧嘩してるみたいだけど……俺は悪くない!!
「さてと、そろそろ帰るか……帰りは師匠から教わった瞬進で見つからないようにして帰ろう」
今度は見つからないように師匠以外には目で追えない、瞬進を使って住宅街を移動して自宅に戻ったが、この事が荒魂と間違われていた事を彼は知らない……
「おいwww今何か飛んでたwww荒魂じゃねwww」
「おいおいそれはないだろ……たぶん」
「いやいや、忍者みたいな子供よりは1十分アリエールジェルウォッシュwwww」
「てめぇの口も洗ってやるぞこの野郎!!!」
「上等だwwwかかってこいやwwww俺はお前の頭の中を洗ってやるwwww」
もう一つ、ここで壮絶なバトルがあった事も彼は知らない……
帰宅後、シャワーを浴びたあとに事件は起こった……
「私達2人だけで旅行に行くから零次はちゃんと学校に通うように、それと今から親戚に会いに行くので準備してね♪」
「……嘘だ!!」
「いいえ本当よ、私の姉妹の家族に会いに行く事はお父さんから聞いている筈なんだけど……ねぇ?」
「ええと、お父さんは先週あたりに零次に伝えたんだけど」
「……嘘だ!」
「いや伝えたよ……その時凄い喜んで外に出て木刀振ってたじゃないか」
「……あっ」
「思い出したかい?」
思い出したけど、あの時喜んでいたのはあと1週間で修行も終わるから喜んでいただけなのだ。ふっ、全く、勘違いされるとは思っていなかったぜ!
「そんな事はいいよ、それよりも2人だけで旅行に行くのは「それもその時言ったよ」え?」
「しかも、寂しいならもう少し後にしようか聞いたけど、もう1人で大丈夫だから心配しないで2人で楽しんできてって言ってくれたじゃないか」
「そんな事は……言ってましたね……うん……」
「零次はどこか具合でも悪いのかい?こんな大事な事を忘れるなんて、病院に連れて行った方がいいのかな?」
「そうね、そうした方が良さそうね」
「大丈夫大丈夫!今のはその、ほらちょっとど忘れしたみたいなボケだから!」
「そ、そうか……なんとも分かりづらいボケだね」
「ま、まあね……それよりも、2人が居なくなると家事は俺がやる事になるんだよね。出来るかな?」
「ふふっ、心配しなくても大丈夫よ!そんな事もあろうかと既にある人に頼んでいるから」
「おいおいおい、それってまさか……」
「そう!零次もご存知のジャックさん!」
「嘘……だーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
その時、転生して2度目の希望を打ち砕かれた……そして俺は、何かに目覚めてしまう……
「そうだ、子供ならイタズラしても心配かけても文句を言われるのが普通なんだ……よし、家出しよう」
「零次、ぶつぶつ言い出してどうかしたのか?やはり病院に……」
「ううん!何でもない!早くその親戚に会いたいなぁって!今すぐ準備してくるね!」
両親の返事も待たずに部屋に戻り準備を始めた。
「くっくっく、こうなれば家出を成功させてサバイバル生活を始めた方がマシだ。丁度師匠からは剣術以外にも格闘術とか教えてもらっているから大丈夫だろう……だが、師匠は手強いから入念な準備が必要だ。少し時間がかかるが人生がかかっているから慎重にしないといけないな……今に見てろよ師匠、師匠から教わった術がどれ程のものか教えた事を後悔させてやる……ふっふっふ!フーーーーハッハッハッハッハ!!!」
「零次ー近所迷惑よーー」
「ごめんなさーい!!……少し興奮してしまったな、一先ずは親戚に会いに行った後に考えるか……」
着替えを済ませ特に他に荷物がないのでそのまま出て行く。
「よしっ!準備OKだよ!母さん、父さん」
「それじゃ、みんなの準備も出来たので行きましょうか」
「そういえば、師匠は?」
「それなら大丈夫よ、今日は古い友人に会いに行くって言っていたからね。帰りは明日の夜になるんじゃないかな」
「明日の夜か……」
「零次は寂しいのかな?」
「全然全くこれっぽっちもそんな考えはないよ」
「そんなに言う事ないんじゃないかな……」
「2人とも早く行くわよ〜」
「はーい、お父さん達も行こうか」
「了解!!」
「……もう何も聞かないでおくよ」
何故か渋い顔をしながら父さんにそう言われた。普通にしていたつもりなんだがどこかおかしかっただろうか?まあいい、まずは親戚に会いに行くミッションを達成するのが先決だ……神条零次!出る!!
To be continue……
誤字も脱字もそんな確認してる暇はない!!
早く投稿しなきゃいけない使命感が俺を突き動かす!
秘技!ブラインドタッチ!!