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詳細については、活動報告の「ネタ募集」をご覧下さい。
・今日も第603鎮守府は平和です
・おや?千歳さんの様子が……
・こんなの五月雨じゃない。
R17.9有
来いよ運営。垢BANなんか捨てて、かかってこい
お前らの嫁だろ、早くなんとかしろよ
※この小説内の季節は、9月上旬頃となっています。
side 提督
──第603鎮守府、翔鶴・瑞鶴私室──
五月雨達が派遣されてきた翌日。
大規模反攻作戦開始まで、あと3日。
04:00。
「……んぁ?」
ふと、意識が覚醒した。しかし、眠いから目は閉じたままだ。
(なんか、暑いな)
クーラーは……ついている。稼働音が聞こえるし、時折涼しい風が身体に当たるから、止まってはいない。
なら、どうしてこんなに暑いんだ?
疑問に思っていると、少しずつ目が醒めてきた。
それと同時に、俺の両隣から、寝息が聞こえてきた。
(……何で
ゆっくりと目を開け、周りを見ると、二人が俺の両隣で眠る姿が視界に入ってきた。
何故二人が俺の部屋に居るんだ?まさか、夜這いか!?
……いや、違う。昨夜、五月雨がヤベー奴だと判明し。 更に歓迎会の時、夕張が五月雨と鉢合わせして、少しだけドンパチ賑やかになり。夕張のメンタルケアをし。その後、千歳さんを労ったりして、精神的に疲れたから癒される為、二人の部屋で一緒に寝る事にしたんだった。
分かっていると思うが、二人に如何わしい事は一切していないぞ?
逆に、二人に如何わしい事をされそうになったが、
(……良く眠ってる)
ふと、俺の右隣で眠っている瑞稀の寝顔を見る。
髪は普段のツインテールではなく、下ろしている為、別人に見える。ツインテールもいいけど、下ろした髪型も可愛い。
頭を撫でたい衝動に駆られたが、起こしてしまう恐れがある。
壁に掛けられた時計を見ると、4時になったばかり。起床時間まで、まだ1時間以上ある。やめておこう。
(静流は……こっちも、良く眠ってる)
次に、俺の左隣で眠っている静流の寝顔を見る。
……あっ、静流のパジャマが少しだけ肌蹴ている。その為、立派な胸部装甲を覆う
(黒か。しかも、レースが沢山付いている)
ハッキリ言う。エロい。それにしても胸大きいな。大きいだけでなく、形も良い。
……何見てんだよ。やめろ。
しかし、目を逸らす事が出来ない。
(……触りたい)
……何を考えているんだ?やめろ。幾ら俺に好意を寄せてくれているとはいえ、寝ている時に。意識が無い時にそういう事をするのは失礼だ。せめて、触るなら起きている時に──
(イカン、下半身に血が集まってきた!)
落ち着け!冷静になれ!おい俺の
完全にテント張ってる。仰向けに寝ているから、余計に目立つ。おまけに、ムラムラして仕方ない。
(こんなのを見られたら、「楽にしてあげる」とか言って、襲われるかもしれん)
いや、かもしれない、じゃない。確実に襲われる。
早く鎮めないとマズい。必死に鎮めようと、目を閉じて無心になるが、何ヶ月も発散させていないせいか、一向に大人しくならない。
(ダメだ、鎮まりそうにない)
こうなったら、一旦俺の部屋に戻って着替えて、ジョギングして気を紛らわそう。
……いや、待てよ?
(俺の部屋に盗聴器を仕掛けているらしいが、2人は寝ている。こっそり抜け出して自室に戻って発散しても、バレない!)
チャンスだ。この機会を逃すわけにはいかない。
かれこれ何ヶ月も我慢してきたが、正直もう限界が来ている。
さっさと部屋に戻って、発散させるぞ!
音を立てないように、細心の注意を払いながら、ゆっくりと上半身を起こす。緊張しているせいか、俺の
完全に上半身を起こした後、素早く瑞稀と静流を見る。寝ている。
よし、次はゆっくりと立ち上がるぞ。
バレないよう、ゆっくり……ゆっくり……──
「……んぅ……」
「!?」
足に力を入れて立とうとした瞬間、瑞稀が
気付かれた!?……いや、違う。寝返りを打っただけだ。
暫く様子を見たが、寝ている。大丈夫そうだ。ついでに、静流を見る。……うん、彼女も寝ている。
一旦深呼吸して落ち着こう。……良し、立とう。
足に力を入れて、ゆっくりと立つ。
急いで二人を見る。……寝ている。バレていない。
さて、気付かれる前に部屋を出よう。
足音を立てないよう、注意しながらドアへ向かう。
ドアまで、あと1m。
50cm。
10cm。
……到達。振り返り、二人を見ると……寝ている。良し良し。
慌てず、靴を履いて、ドアの鍵を開けて、ドアノブを掴んで──
「──ッッ」
開ける前に、素早く振り返る。
何時ものパターンなら、ドアを開けようとした瞬間に、「何処へ行く気?」と声を掛けられ、失敗に終わる。俺は学習した。だから、振り返った。
(……寝ている)
振り返ると、そこにはハイライトの消えた目で、俺の直ぐ後ろに立つ瑞稀と静流の姿──ではなく、静かに寝息を立てて眠る二人の姿が視界に入ってきた。
……今回は大丈夫そうだ。よし、今のうちに部屋を出よう。
焦らず、慌てず、素早く靴を履き、音を立てないよう最新の注意を払いながら、ドアを開ける。
……よし、出れた。あとはドアを閉めて──やった。出れた。
……あっ、鍵開いたままだ。どうしよう。
……ま、いっか。
………………。
──第603鎮守府、提督私室──
「……無事、到着っと」
ふふ。ふふふふふっ。ふはははははは!!!やった!やったぞ!!!
……おっと、喜んでる場合じゃない。今は一分一秒も無駄に出来ない。さっさと発散させて、楽になろう。
モタモタしていたら、二人が起きて俺が居ない事に気付き、盗聴器を作動させる恐れがある。
クーラーを付けていないから、部屋の中に熱が篭っていて滅茶苦茶暑いが、我慢だ。
(えーと、
PCを起動させて、新規フォルダのお宝画像を使おうかな?いや、PCは起動するのに時間がかかる。やめておこう。
スマホは……直ぐに電源がつくけど、如何わしい画像を一切入れていないから、役に立たない。
……一ヶ月くらい前。休養状態の時、時雨が誤送信してきたお宝画像があるだろ、って?そんな物は無い。消した。
……そうだ、瑞稀と静流を使おう!
(昨夜、二人に色々やられたから、それをネタにすれば!)
一夜が明けたが、しっかり覚えている。
瑞稀と静流にノーザンライトボムをぶちかます際、二人の身体に触れた。その感触を、俺の身体はしっかりと覚えている。
二人の身体の感触を思い出していたら、
……よし。これなら
ネタは決まった。そうと決まれば、さっさと発散させよう。
えっと、ティッシュとゴミ箱。それから、確実に独特の臭いが出るから、誤魔化す為にファ○リーズを用意して、窓を開ける。
……準備万端。ようやく苦しみから開放される。
ジャージを脱いで、次にパンツを──
「《
──脱ごうとしたら、真後ろから、ブラー効果の効いた野○伊織さんそっくりの声が聞こえてきた。
……幻聴かな?裏瑞鶴(仮名)の嗜虐的な声が聞こえてきたんですが。いや、幻聴だな。
「《もう一度聞くよ。
……幻聴じゃなかった。
恐る恐る振り返ると、髪と肌の色が真っ白で。額に二本の角を生やし。瞳の色が真紅の裏瑞鶴(仮名)さんが、ニヤニヤ笑いながら俺を見ていた。
そういや、まだ彼女の名前を決めていなかったな。色々考えているけど、全く思いつかない。早く名前を決めてあげなきゃ……じゃなくて。ちくしょう。ちくしょう!!あと少しだったのに。本当に、あと少しで発散出来たのに!!
「《だんまりかい?ふふっ》」
裏瑞鶴(仮名)さん、ニヤニヤ笑いながら迫って来ないでください。離れて?
「《おやおや。随分と元気がいいみたいじゃない。ふふふ》」
あっ、こら。俺の
「な、なぁ。さっきまで、部屋で寝ていたんじゃ……あと、何時の間に部屋に入った?」
疑問に思った事を聞こう。
部屋を出るまで、何度も確認した。規則正しく寝息を立てて、気持ち良さそうに寝ていたじゃん。もしかして、演技だったの?だとしたら凄い演技力だ。君、女優になったら?
あと、部屋に入ってすぐに鍵を閉めたのに、どうやって侵入して来たの?
「《
準の部屋は、ピッキングツールで開けて入った》」
「成程。納得した。説明してくれてありがとう。色々言いたい事があるけど、一言。ピッキングするの、やめて?」
「《ピッキングは乙女の嗜みだから、やめないよ》」
やめようよ。
「《……随分と辛そうだね。手伝ってあげようか?》」
ニヤニヤしていた裏瑞鶴(仮名)が、突然真剣な顔になってそう言ってきた。
「いや、いい。結構だ」
とても魅力的な提案だけど、お断りします。
断ったけど、絶対聞き入れてくれないだろうな。恐らく実力行使してくるだろうから、急いで迎撃体制を取ると、
「《分かった。やめる》」
「……えっ!?」
今、なんて言った?やめる?
「《だから、やめる──手伝わない、って言った》」
嘘やろ。あっさり引き下がったぞ。その証拠に、俺から離れてくれた。
てっきり「だが断る!」とか言って、強制的にお手伝いしてくると思ったんだけど。
「……あの、ガン見しないで?」
おーい、真剣な顔のまま、
「《気にしないで》」
「いや、気にするよ」
俺、見られて喜ぶ性癖なんて無いから、恥ずかしいです。ほら、俺の
「《私の事は空気だと思って、気にせず発散して。絶対に何もしない。手を出したりしない。誓うわ》」
「嫌だよ!見られながら発散するって、どんな羞恥プレイだよ!?いいから、見ないで!!!」
そう言ったが、裏瑞鶴(仮名)の視線は俺の
「《遅かれ早かれ、瑞稀や静流。そして、準に好意を寄せる娘達に見られるのだから、気にしない。練習だと思って、私の目の前で発散しな》」
「お断りします!」
いやまぁ、確かにそうだけどさぁ……。
「《いいから、さっさと
「絶対嫌だ!あと卑猥なこと言わない!」
「《相変わらずウブだねぇ。分かったよ、一人にしてあげる。もう何ヶ月も発散出来ていないんでしょ?瑞稀や静流、皆には黙っておいてあげるから、安心して己の欲望をぶちまけな》」
…………。
「……さて、発散するか」
色々あったが、裏瑞鶴(仮名)は部屋から出て行き、一人にしてくれた。
せっかくのチャンスなんだ。ふいにしたくない。
よーし、発散するぞ!
パンツを脱ぎ、いざ、発散しようとした瞬間、瑞鶴──瑞稀が突入してきた為、失敗に終わりました。
後で分かった事だけど、裏瑞鶴(仮名)が俺の部屋から出て、自室──翔鶴と瑞鶴の私室に向かっている途中、眠っていた瑞稀の意識が覚醒し、裏瑞鶴(仮名)の魂から俺が一人で発散しようとしている情報を得て、一瞬で身体のコントロールを奪って俺の部屋に突撃したらしい。
勿論、裏瑞鶴(仮名)は必死に抑えようとしてくれたらしいけど、
話を戻そう。部屋に瑞稀がやって来て、俺のCAST OFFした下半身を見て、瑞稀もCAST OFF。そしてそのままル○ンダイブされ、襲われました。
俺、言ったよね?大規模反攻作戦が終わって落ち着くまで、そういった行為はしない、って。けど、瑞稀は、
『迷った時は、
そう言って襲ってきやがった。
確かに、瑞稀を襲いたい衝動に駆られ、迷ったけど、ダメだよ、従っちゃ。理性働かせよう?
必死に説得するも、
危うく
今回ばかりは冗談抜きで、マジで危なかった。
どれ位危なかったか説明するとだな、
俺の
こう言えば、どれ位危なかったかお分かり頂けるだろうか。
ちなみに、
咄嗟に、瑞稀の股間に電気あんまをぶちかましてダウンを奪わなかったら、瑞稀の
……はぁ。ムラムラして仕方ない。このままだと、ふとした拍子に
ちなみに、瑞稀は現在、正気に戻ったのか大人しくなっている。頼むから、大規模反攻作戦が終わるまで、大人しくしてくれ。
言い忘れたが、それらの出来事は二人──いや、裏瑞鶴(仮名)を含めて、三人だけの秘密にしている。これがバレたら、瑞稀が他の娘達に袋叩きにされかねん。
この秘密は、絶対墓場まで持っていく。絶対にだ。
……………………。
──第603鎮守府、執務室──
16:30。
「提督さん、午後の演習で負傷した方達ですが、長門さんと山城さん以外、全員復帰したそうです。破損した艤装は、全部修理が終わったみたい」
「そうか。長門教官と山城は、あとどれ位で復帰出来る?それと、資材と艤装パーツはどれ位消費した?」
内線が入り、俺の代わりに受話器を取った本日の秘書艦、由良が報告してくれた。
「長門さんと山城さん共に、あと三十分以内に復帰出来るそうです。消費した資材と艤装パーツだけど、合計で──」
「分かった。消費した資材と艤装パーツを、報告書に纏めてくれ」
「了解しました」
しかし、資材の消費量は予想よりも少ないな。
……派遣されてきた娘達の艤装には、どんなギミックが搭載されているか気になるって?すまん、思い出すだけで胃が痛くなるから、割愛させてもらう。
閑話休題。
長門教官と山城。二人はまだ入渠槽から出られないか。まぁ、あんな事をしたんだから、仕方ない。
……何をしたか説明するとだな、アレだ。
もうね、正直言ってアホかと。二人とも、艦娘らしい戦い方しよう?背中に背負ってる艤装は飾りですか?
つーか、山城。君は何で、榛名と扶桑さんを瞬殺した長門教官と、ほぼ互角の殴り合いが出来るの?バカなの?死ぬの?
……落ち着け。これ以上考えるな。考えたら、俺の胃と精神によろしくない。忘れよう。
……よし、気を取り直して、お仕事しよう。
えっと、由良から聞いた資材の消費量と、現在
……うん、大丈夫だ。まだまだ余裕がある。ウチの娘達と、派遣されてきた娘達を含めて全力出撃させても、大規模反攻作戦中に枯渇しないで済みそうだ。
……内線が入った。受話器に手を伸ばそうとしたが、先に由良が取ってしまった。早いな。
「はい、こちら執務室です。……はい……はい……了解しました。直ぐに向かいます」
「どうした?」
「摩耶さんから内線が入りました。五月雨さんがやらかしていて、対処しきれないので応援を要請されました」
「……分かった。すまんが由良、対応を頼む」
「了解です」
そう言うと、由良は執務室を出て行ってしまった。
……はぁ。胃が痛む。万年筆を置き、溜息を吐く。
今の所、そこまで胃は痛んでいない。激痛に襲われる前に胃薬を飲んでおこう。
……おっと、ノックされた。
「誰だ?」
引き出しから胃薬を取り出そうとしたが、一旦仕舞って声をかけた。
『こちら、吹雪型駆逐艦一番艦、吹雪です!報告書が完成しましたので、お持ちしました!』
「入ってくれ」
吹雪か。胃薬を飲む姿を見せたら、余計な不安を与える恐れがある。今飲むのはやめて、我慢しよう。幸い、そこまで痛くないし。
「失礼します!こちら、報告書になります」
「ありがとう」
報告書を受け取り、内容を確認。
吹雪が提出してくれた報告書は、吹雪の艤装に関する物だ。
どうやら昨日、此処に来てから吹雪の艤装──主機の調子が悪かったらしく、工廠妖精さん達が修理を行った。
本来なら夕張も修理に携わるのだが、五月雨のせいで携わる事が出来なかった。
閑話休題。そして本日正午頃、修理が完了し、異常が無いか確認する為、吹雪に装着してもらい、近海で試験航行をしてもらった。
……それにしても、艤装の反応速度が速い。いや、速過ぎる。並の艦娘だったら、まともに扱えないぞ、これ。それなのに、吹雪は軽々と扱っている。
流石、横須賀鎮守府所属の艦娘。どう鍛えれば、軽々と扱えるようになるんだろう?吹雪に聞いてみるか。
報告書を見ながら、そんな事を考えていた時だった。
「ぐっ!?」
い、痛ぇ!胃が、痛み出した。胃薬飲もう。この痛みは、我慢出来る痛さじゃない。吹雪に情けない姿を見せてしまうが、やむを得ない。
妖精さんの素敵技術で作られた魔法瓶と胃薬を、引き出しから取り出し、胃薬を服用。続いて、魔法瓶に入れておいた白湯をコップに注ぎ、飲む。
……ふぅ、楽になった。流石、医療妖精さん特製、スーパー胃薬。直ぐに効果が現れてくれた。いやぁ、それにしても痛かった。
「だ、大丈夫ですか?」
「大丈夫だ、問題ない」
一息ついていると、吹雪が心配そうに声をかけてくれた。
心配かけてごめんよ。本当に大丈夫だから──
『これより、逃げた大嘘つきを【自主規制】します!!』
『ぎゃああああああああああああ!!!』
「……」
──五月雨のドスの効いた声と、夕張の悲鳴が外から聞こえてきた。
窓から外を見ると──夕張と五月雨が鬼ごっこしているね。楽しそう。
……くそっ。また胃が痛んできた。吹雪、ごめん。たった今、大丈夫じゃなくなったわ。胃薬追加で飲もう。
……あ、口から血が出てきた。それだけじゃない。目と鼻からも出血している。急いで胃薬飲んで止血しなきゃ。
……胃薬に止血効果あったっけ?いや、無いな。何で胃薬に止血効果があると思ったんだ?しっかりしろ、俺。
執務室の窓から海を眺めながら、胃薬を白湯で流し込む。
ふと思った。夕張の護衛をしていた摩耶と夕立。そして、応援に駆けつけた由良が居ない。まさか、五月雨にやられたのか?
……もう、何も考えたくない。俺は考えることをやめた。
……うん、
「あ、あの、渡良瀬司令官」
「なんだい、
吹雪が、心配そうな顔をしながら俺に声をかけてきた。
「その、えーと……」
「?」
どうした?顔を引き攣らせて。
「目と鼻と口から大量に血を流しています。今すぐ医務室に行った方が良いのでは……」
「大丈夫だよ」
ニッコリと微笑みながら、俺は吹雪に穏やかな声で返答した。
俺なら大丈夫だ。これは、余分な血液を排出する為に、目と鼻と口から血を流しているだけだから。
決して、外から聞こえる夕張と五月雨のやり取りを聞いて、出血しているわけじゃない──
『貴女の産道を通ってきた気がするんです!』
『ごめんちょっと何言ってるのか分からない』
嘘言いました。外で夕張を追い回す、五月雨のブッ飛んだ発言を聞いたせいで、出血しています。
うん。俺も五月雨が、何言ってるのか分からない。夕張に同意するよ。
『5分程度でいいので、夕張さんの胎内に還らせてください!!』
『NO!絶対に、NO!!』
「五月雨は元気がいいなぁ」
……あっ、五月雨が夕張を押し倒して、スカートを奪った。見ちゃダメだ。目を逸らそう。
……夕張の悲鳴と、タイツが破かれる音が聞こえてきた。これ以上はマズいな。横須賀鎮守府で、五月雨のストッパー役だった吹雪に頼んで、止めてもらおう。
何で吹雪が五月雨のストッパー役なのを知っているか、って?昨夜、歓迎会を開いた時、吹雪本人から教えてもらったんだ。だから、知っている。
「吹雪、大至急五月雨を止めてくれ。やり方は吹雪に任せ──お゙お゙お゙ぼ゙ぼ゙ぼ゙ゔゔぅ゙ぅ゙っ゙っ゙っ゙!゙!゙?゙」
「渡良瀬司令官ッ!?」
いけね、吐血しちゃった。そのせいで、真っ白の提督服が真っ赤に染まってしまった。また汚しちゃった。今月で何着目だ?クリーニングに出さなきゃ。
あと、派手に吐血したせいで血液不足に陥ったからか、ふらついちゃった。あっ、これ、倒れるね。
……と思ったけど、吹雪が慌てて俺を抱きかかえて支えてくれた。
お陰で倒れずに済んだけど、吹雪の装束に俺の血がかかり、赤く染めてしまった。ごめんよ。
「医務室に運びます!気をしっかり持って下さい!!」
あー……視界がぼやけてきた。
まだ、仕事が沢山あるのに……あー、ダメだこりゃ。意識飛ぶわ。
『
俺の意識が完全になくなる直前、千歳さんの雄叫びが聞こえた気がした。
side 提督 out
───────
────
─
次回予告
千歳さん、助かったっぽい。もし助けに来てくれなかったら、夕張さんの純潔が散らされていたかもしれないっぽい。
……はぁ。毎日毎日、トラブルが絶えないわね。そのせいで、提督さんが苦しんでいる。全く。皆の頭ん中、どうなっているのかしら?何で提督さんに迷惑をかけるのかなぁ?
……あれ?提督さんの事を考えると、お臍の下辺りが熱くなる。それに、この感覚は……う"ぅ"……欲に身を任せたら、提督さんに迷惑かけちゃう!我慢よ、夕立!!
第97話・兆候
「僕の妹がこんなに変態なわけがない」
【補足的なナニか】
・ブラー効果…ぼかし効果の事。詳細は各自でお調べ下さい。
・裏瑞鶴(仮名)…久々の登場第603鎮守府所属、翔鶴型航空母艦二番艦、瑞鶴の適性者、風見瑞稀の魂に宿る存在。色々謎が多い。
裏瑞鶴(仮名)が表の人格として現れると、外見は深海鶴棲姫になる
髪と肌の色が白。
額に角が二本生える。
瞳の色が真紅。
声にブラー効果がつく(深海鶴棲姫の声になる)。
になる模様。尚、感情が昂ると髪が逆立つ。
以上、補足終了。