ぬるい。
ぬるすぎる!
こんなんじゃ、俺は満足しないぞ!
提督候補生達の考えが甘過ぎる!
どいつもこいつも、根性が無い。
こんな奴らに指揮されたくないね。
そう思っていた。
※現在、活動報告にてアンケートを実施しています。よろしければご協力お願いします。
──5年10ヶ月前──
「お前らは何処に行く?ちなみに、佐世保」
「同じく、佐世保の養成所」
「あたしは舞鶴の方」
「私も舞鶴です」
「俺は横須賀だ」
検査を受けて暫くして、学校を卒業した俺達は予定通り艦娘養成所へ行く事にした。しかし、姉貴達とは別々の所だった。
「まぁ、仕方ないよね。適性者って少ないから」
三女が相変わらずのんびりとした口調で言う。
「小まめに連絡を取りましょう?」
四女が寂しそうな顔をしながら言った。
「あんたら、頑張ってきな。落第したら、承知しないよ!!」
母ちゃん、鬼の形相で言わないで。怖いよ。
「「「「「はい!頑張ります!!!」」」」」
姉妹全員、直立不動になって返事をした。落第なんてしたら、全身の関節を外される。だから、絶対落第なんて出来ない。
それから、母ちゃんと父ちゃんに見送られ、養成所へ向かった。
──5年数ヶ月前──
「そこだな」
主砲から演習用の砲弾が放たれ、的を撃ち抜いた。
右目に眼帯を付けるようになったから、距離感とかが上手く掴めなくて少し不安だったが当てられた。
『次!』
「はい!」
無線から長門教官の指示が聞こえた。
艤装を操り、次の的へ移動した。
………………。
「ほう、中々いい腕だな」
「ありがとうございます!」
実技訓練を終え、陸に戻ると本日の実技の教官、長門教官から褒められた。
(まさか、あの時見た艦娘が教官だとは)
子どもの頃、母ちゃんに連れられて見に行った総合火力演習で、指揮を執っていた艦娘──長門型戦艦一番艦、長門──俺が艦娘になるきっかけを作ってくれた艦娘が目の前に居て、俺を褒めてくれた。めっちゃ嬉しい。
(色々話したいな)
けど、今は実技の訓練中。私情を挟むのはマズいから我慢しよう。
「どうした?何か聞きたいことでもあるのか?」
「あっ、いえ、その……」
いかん、考え事をしていたから、顔に出てしまったみたいだ。
「遠慮しなくていい。まだ準備に時間がかかる。どうした?」
「あー……その、私事になってしまうのですが……」
現在、次に訓練を行う艦娘候補生達が艤装の最終確認を妖精さん達から受けている為、こうして長門と会話が出来る。
「構わないさ」
「実は……」
…………。
「ほう、そうなのか」
「は、はい」
長門教官に憧れて艦娘になった事を話すと、嬉しそうに破顔した。それから、長門教官と少しだけ会話をした。
「…おっと、そろそろ次の娘達を見なければならないから、ここまでだ」
「はい、ありがとうございます!」
海上を見ると、次の訓練を行う艦娘候補生達が待機していた。
(もっと話したいな……)
けど、教官役の艦娘は皆忙しい。次に会話できるのは何時になることやら。
──────────────
(すっかり慣れたな)
自主トレ──ランニング──を終え、俺は呟いた。
養成所に入って数ヶ月が過ぎた。
初めて艤装と接続した際、右目が光に対して過敏に反応する様になった為、眼帯を付ける事にした。そのせいで最初は距離感が掴めないわ、右側が見えないわで苦労したが、今じゃ慣れたのか、眼帯を付ける前と同じように振る舞えるようになった。
最初は何故こうなった、と苛立ったが、今は割り切って何とも思っていない。
(それに、なんかカッコイイからいいや)
他の艦娘候補生達にそう言うと、ポジティブだな、と引き攣った顔で言われた。どうしてそんな顔をするんだ?そう聞いたが、誰も答えてくれなかった。
さて、シャワーでも浴びて汗を流すか。
(……あっ、長門教官だ)
クールダウンする為に、ゆっくり歩いていると、俺の憧れの人を見かけ、思わず顔が綻ぶ。声をかけようかな?そう思っていると、長門教官は早歩きで何処かに行ってしまった。
(やっぱり、忙しいんだな)
艦娘候補生である俺と違い、長門教官は仕事が多い。他の教官役の艦娘達も、忙しそうにしている。
(さっさとシャワー浴びて、勉強しよう)
明日、座学の小テストがある。みっともない成績を取るわけにはいかない。クールダウンもしたし、部屋に戻って着替えとタオルを取りに行こう。
(あれ、長門教官?)
寮舎の階段を登り、ふと窓の外を見ると、中庭に長門教官の姿があった。コソコソしている。どうしたんだ?
(……えっ?)
双眼鏡を取り出して、何処かを見ている。何を見ているんだ?
艦娘の力を使い、視力を上げ、長門教官が見る先を確認すると、
(駆逐艦娘寮?)
俺より歳下の艦娘候補生達が居る、駆逐艦娘寮を覗いていた。……え、嘘?マジ?
(笑ってる……)
すっげぇ嬉しそうな顔してる。
……あ、陸奥教官が鬼の形相しながら長門教官の背後から忍び寄ってる。肩叩いた。長門教官が振り返ると、満面の笑みから真顔になった。
『ヴェアアアアアアアアアアア!!!!』
変な叫び声あげた。どっからそんな声出してんですか。
……あ、逃げ出した。陸奥教官が追いかけて行った。
「……見なかったことにしよう」
俺は何も見ていない。さっさとシャワー浴びて勉強しよう。
──────────────
「……」
長門教官が駆逐艦娘寮を覗いているのを目撃してから数週間が過ぎた。あれは見間違いだと思っていたが、ついに決定的瞬間を見てしまった。
『初霜……荒潮……満潮……ウヘヘ……今回は豊作だァ…』
「……」
先日から、他の艦種──駆逐艦娘、重巡洋艦娘、戦艦娘、空母艦娘──と合同で訓練を行うようになった時、聞いてしまった。
駆逐艦娘を見て、グヘヘと笑いながら危ない発言をする長門教官を。
(まさか、ロリコンだったとは……)
見間違い、聞き間違いだと思いたかった。しかし、
『長門って、小さい娘が好きな、危険な奴なのよ……』
陸奥教官からそう教えられた。確定した。
悲報・長門教官はロリコン。
(……でも、いいさ)
人には欠点の一つや二つ、あるもんだ。気にするな。
それよりも。
(あの娘、大丈夫か?)
先程組んだ駆逐艦娘、確か防空駆逐艦っていう、珍しい適性者の娘。俺と一緒に航行したが、派手にすっ転んで顔面を強打していた。声をかけたが、無反応だった
(しっかし、参ったな)
無反応でも構わず声をかけ続けたら、「構わないで!」と怒鳴られた。周りに居た奴ら──駆逐艦娘達──は、えっと……涼月、だったな。涼月の事なんて放っておけ、って言っていた。どうやら未だまともに航行が出来ず、砲撃や雷撃も外すそうだ。
「……相談してみるか」
お節介だと分かってる。それでも、見て見ぬフリなんて出来ない。
──────────────
「……はぁ」
気分が重い。
涼月の事を教官役の艦娘や提督達に相談したが、帰ってきた言葉は冷たい物だった。
『出来損ないは淘汰されるべき』
(……厳しいねぇ)
艦娘は軍属になる。軍人だから厳しいとは思っていたが、ここまでとは思わなかった。
助け合い精神は無いのかよ。
「木曾、そろそろ時間よ?」
「あっ、今行く!」
ルームメイトの一人──俺と同じ軽巡洋艦娘の矢矧──に声をかけられる。いっけね、急がないと。俺達は講堂へ向かった。
………………。
「これより、提督候補生との合同訓練を受けてもらう」
壇上に立つ藤原准将がそう言った。
先日通達された、提督候補生達との合同訓練。それがついに始まる。
(提督候補生。つまり、艦娘を指揮する存在、か)
指揮する者が無能だと、幾ら艦娘が有能でも実力を完全に発揮する事が出来ない。いつだか座学でそう教わった。
(どれ程のものか、見させてくれ)
──────────────
「……」
ふざけるな。
何だよ、アレは。
(駆逐艦娘を盾にしろ、だなんて!)
今日組んだ提督候補生の指示を思い出し、腸が煮えくり返った。
(あんなの、勝利じゃない!)
装甲や火力が低い駆逐艦娘を囮にして、火力のある戦艦や空母で相手を仕留める。ふざけている。
(厳重注意を受けたから、今後しないと思うが……)
駆逐艦娘を囮にする戦法──通称、捨て艦戦法──を行った提督候補生は、教官役の提督達に呼び出され、厳重注意をされたそうだ。
(胸糞が悪い)
盾になれ、と言われた駆逐艦娘。怯えていたな……。
少し、気にかけるか。確か、名前は、
(早霜、だったな)
あんなに怯えて。可哀想だ。
───────
「……」
どいつもこいつも、だらしない。
まだ候補生だから、指揮が覚束無いのは仕方ない。だがな!
(何で簡単に諦めるんだよ!)
少しくらいの劣勢なら、幾らでも巻き返せる。なのに、簡単に諦める提督候補生が多い。多過ぎる!
(俺が励まして士気を上げてどうすんだよ)
それは
何度も劣勢になった。それでも俺は最後まで諦めず、味方の艦娘候補生達を励まし、戦い続けた。
(ガッツのある奴は居ないのかねぇ……)
悲しくなるぜ。
……おっと、そろそろ時間だな。準備をしないと。
………………。
「よろしく頼む」
「あぁ、こちらこそ」
今日はこいつとか。
渡良瀬が今日組む提督候補生か。今まで何度か艦隊指揮を受けてきたが、指揮は平凡。提督候補生達の中では、言葉は悪いが普通だ。さて、演習ではどんな指揮をしてくれるのやら。
………………。
演習が始まって数分が経過した。今回は水雷戦隊同士の戦闘を想定した演習だ。
こっちは、軽巡洋艦娘の俺一人と、駆逐艦娘五人──満潮、時雨、海風、秋雲、初霜──だ。相手も軽巡洋艦娘一人と、駆逐艦娘五人。
実力は互角。足の速さを生かし、縦横無尽に動き回る。相手も動き回るから、中々攻撃を当てられない。しかし、
「ぐあっ!?」
「秋雲!?」
相手駆逐艦娘が放った砲弾が、運悪く秋雲に直撃してしまった。体制を崩し、転倒してしまった。
「ぐぅ……私に構わず、先に行けェ!」
ニヤリと不敵に笑いながら秋雲が言った。おいおい、そんな事言われたら、
「助けたくなるじゃねぇか!」
構わず秋雲の元へ向かう。本当は見捨てるべきだった。教本にも書かれている。でもな、見捨てるなんて事、俺には出来ねぇ!
しかし、助けに向かった所を狙い撃ちにされた。幸い、掠っただけで済んだ。損傷は小破。
「なんか、すんません」
「気にすんな。仲間だろ?」
秋雲の手を掴み、立たせる。秋雲は中破していた。
主砲の砲塔と魚雷発射管がひしゃげている。
「さぁて、どうすっかねぇ?」
向こうは全員無傷。ここから勝つにはどうすりゃいい?
そう思った時だった。
『木曾、大丈夫か?』
無線から渡良瀬提督候補生の声が聞こえた。
「大丈夫だ。けど、秋雲が中破しちまった」
正直に報告する。今まで組んだ奴らは「戦力ダウンした」だの、「劣勢になった」だの言う。さて、渡良瀬は何て言う?
『分かった。まだ終わってない。巻き返すぞ!』
……おっ?巻き返す、って言ったか。少しだけ感心した。
「けど、どうするんだ?」
秋雲と一緒に移動し、4人と合流しながら聞いた。
『当たらないなら、派手にやるまでだ!』
「……ほう?」
派手にやる?どうするんだ?
『魚雷は、まだ残っているな?』
「あぁ。秋雲以外、まだ残っている」
秋雲は中破しているから、魚雷を撃つ事は出来ない。だが、それ以外は未だ魚雷が残っているから撃てる。
『一斉に魚雷を扇状に撃ってくれ。その後、砲撃で牽制しつつ、接近して砲撃で仕留めてくれ』
「了解」
相手側は開始早々、魚雷を撃ってきた。しかし、こっちは渡良瀬の指示で温存してきた。
「雷撃開始だ!構えろ!」
駆逐艦娘達に指示を出す。魚雷発射管を、相手に向ける。
「──今だ、放てッ!」
叫ぶ。そして魚雷が一斉に解き放たれる。
すかさず、砲撃で牽制。
魚雷と砲撃が同時に来た事に慌てたのか、相手の動きが鈍くなる。
魚雷は殆ど外れてしまったが、何本か直撃させる事に成功。2人を大破判定にする事が出来た。更に、砲撃で一人を中破に追い込めた。
『一気に攻めろ!』
無線から指示が飛んできた。
まだまだ粗いが、やる気はある奴みたいだ。少しだけ気に入ったぜ。
「突撃だ!俺に続け!!」
戦速を一杯にして、相手へと肉薄。さぁ、行くぞ!!
………………。
「……ははっ」
面白い。
「……はははは!」
まさか、あんな指揮をするとはな。
結果は、俺達の勝利だった。
肉薄し、全弾撃ち尽くすまで砲撃を行った。
あまり褒められた戦い方じゃないが、経験を積めばまともになるだろう。
最高だった。贅沢を言わせてもらえば、もっと周りを良く見て欲しかったが、それは今後に期待だな。それよりも、
(最後まで諦めていなかった)
そう。今までの奴らは不利になるとやる気を無くしていたが、渡良瀬は違った。むしろ、まだまだこれからだ!と、逆にやる気を出していた。
(そうそう、ああいうのを望んでいたんだよ!)
姉貴の言葉を借りるが、いいねぇ、痺れるねぇ。
(次に組むのは何時だ?)
早に戻ったら、予定表を確認しよう。
───────
「1ヶ月間、よろしく頼む」
「こちらこそ」
あれから更に数週間が過ぎた。藤原准将から「希望する提督候補生と1ヶ月間、共に過ごせ」と言われ、俺は迷わず渡良瀬提督候補生を選んだ。そして、運良くこいつと組む事が出来た。
(最高の気分だ)
こいつとなら、何処までも行ける気がする。
(それにしても)
最近、他の艦娘候補生達から熱っぽい視線を感じるようになった。何でだ?
それに、俺の事を「キャプテン」と呼ぶ娘が増えてきた。
どうやら、演習や訓練をしている時、よく俺が周りを励ますから、「キャプテンみたいだ」と言われ、そう呼ばれるようになった。渡良瀬の奴も時々その名で呼んでくる。
(まぁ、悪くない)
キャプテン、か。いい響きだ。
………………。
「お疲れさん」
「そっちこそ」
本日の訓練を終えると、渡良瀬に労いの言葉をかけられた。気遣いが出来てガッツがある。いい男じゃないか。
(まぁ、色恋沙汰には興味無いんだが )
それよりも、俺は戦いたい。戦って、平和を取り戻したい。
(それにしても、人気者だねぇ)
渡良瀬提督候補生……いや、違うな。相棒は結構モテている。本人は自覚しちゃいないが。
……え?何で渡良瀬の事を相棒って呼ぶのかって?相棒は相棒だ。こいつになら、安心して背中を預けられる。だから相棒だ。
……………………。
「おーい、相棒」
「だから、何で相棒なんだよ」
「相棒は相棒だ」
今までは渡良瀬提督候補生と呼んでいたが、先日から相棒と呼ぶ事にした。
「あー、そうですか。もう相棒でいいよ」
「おっ、認めてくれたか?」
「ああ、うん……おいこら、腕を回すな」
「スキンシップだよ、スキンシップ」
「女性が軽々しく身体を寄せない」
「おっ、恥ずかしいのか?」
「君ねぇ……」
どうやら相棒は身体的接触をあまり好まないようだ。今後は控えよう。
………………。
「もう10周だ!」
「あまり、やり過ると、明日に、疲れ、残すぞ」
「ゼー…ハー…」
「葛城、大丈夫、か?」
「ゼー…ま、まだ…行ける!」
「そうか、んじゃ、あと20周するぞ!」
「やめ、ろ、アホ!」
「うぇっ…」
「はっはっはっ!」
葛城と相棒の3人で自主トレをする。結構ハイペースで走っているのに、根を上げない。いいねぇ、最高だ!
──────────────
「…………」
「そんな顔するなよ。二度と会えないわけじゃないんだ」
「……はぁ」
相棒と過ごして1ヶ月が経った。あっという間だった。
そして、先日受けた実技と座学の試験結果が出て、無事合格出来た。相棒も合格した。
余談だが、提督候補生の何名かは資格無しと判断され、不合格になっていた。艦娘候補生も、何名か不合格になっていた。それはいい。
今日、着任先が発表された。
相棒は、最近出来た第603鎮守府へ着任する事になった。俺は、江ノ島鎮守府。つまり、
(相棒の所で指揮を受けられない!)
悲しい。悲し過ぎる!神は俺を見放した!
(……悲しんでいても、結果が変わるわけじゃないんだ。受け止めよう)
それに、さっき相棒が言った。もう二度と会えなくなるわけじゃない。戦果を挙げて異動願いを出せば、相棒の所へ行けるかもしれないんだ。諦めるのは未だ早い!
──────────────
──5年前、江ノ島鎮守府──
「球磨型軽巡洋艦五番艦、木曾。只今着任しました!」
「うむ、ようこそ、江ノ島鎮守府へ。私は此処の提督、藤原剛准将だ。よろしく頼むぞ」
養成所を卒業した俺は、江ノ島鎮守府に着任した。そして、此処を運営する提督、藤原准将に挨拶をした。
今回、養成所から着任したのは、俺と共に過した鈴谷と、鈴谷の装束に似た服を着た艦娘。合計三人だった。
「さて、早速だが此処を旅行してもらう。千歳、頼んだ」
「はい、畏まりました」
藤原准将が、隣に居た艦娘──千歳という名前らしい──にそう声をかけた。旅行、つまり鎮守府内を見て回って何処に何があるか覚えろって事だな。
「じゃあ、案内するから付いて来てね?」
「「「はい!」」」
……………………。
「……」
窓から外を眺める。既に日は落ちて真っ暗だ。
「キソー、そろそろ消灯時間だよ?」
「ん、分かった」
カーテンを閉め、先程敷いた布団に横になる。
数時間前、千歳さんに鎮守府を案内してもらい、俺達が寝泊まりする部屋に案内された。その後、軽く雑談をし、夕食を摂って入浴を済ませた。
(鈴谷の妹、か)
鈴谷の妹──艦名は熊野──を盗み見る。
言葉は悪いが、あまり似ていない。けど、仲はとても良さそうだ。
(姉妹、ねぇ……)
離れ離れになった姉貴達のことを思い出す。メールで全員艦娘になれた、と連絡が来た。それはいい。いいが、
(少しだけ、寂しいな)
……何を考えているんだ。俺らしくない。
会おうと思えば、会えるんだ。おセンチになるな。
「電気消すよ〜」
「あぁ、頼む」
「おやすみなさい」
「おやすみ〜」
「おやすみ」
電気が消され、部屋が暗くなる。明日から俺は艦娘として本格的なスタートを切る。やってやる。
(憧れていた艦娘になれたんだ)
きっかけを作ってくれた
(活躍してやる)
そして、世界を平和にしてみせる。必ず。
とりあえず、今は休もう。艦娘は身体が資本だからな。
瞼を閉じ、何も考えずに横になり続けた。そのうち、俺は意識を手放した。
───────
────
─
Last Page「木曾 」
女って、怖い生き物なんだな…俺も女だけど、あそこまでとは……
※所々駆け足なのは許してください(震え声)
※現在、活動報告でアンケートを実施しています。よろしければご協力お願いします。
Q:養成所で、榛名が提督を襲う描写されてないじゃん
A:提督の過去編で描写する予定です(ネタ切れ防止の為、敢えて描写していません)。
その他、疑問に思う事がございましたら、活動報告の質問箱にコメントしてやってください。お答え出来る内容でしたら、お答えします。