追跡鶴   作:EMS-10

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 瑞鶴のケツは安産型。異論は認めない

 インフルエンザが流行っています。皆様、充分注意して下さい。


※警告※
グロテスクな描写が含まれています
とにかく頭の悪い内容
頭を空っぽにしてご覧下さい


※様々な法則が、職務放棄しています。

※この小説に登場する全ての存在は、特殊な訓練を受けています。
 決して真似しないで下さい。

※この小説内の季節は、9月下旬頃となっています。



第114話・副業に漁師、始めました

 

side 足柄

 

 

──__海域──

大規模反攻作戦二十日目。

14:35。

 

 

『……了解よ。そっちは葛城達に任せるわ』

 

 無線で残党処理班とのやり取りを終えた瑞鶴が、少しだけ呆れたような顔をしながら、無線を切った。

 

 約5分前。残党処理班の第四艦隊旗艦・葛城から、泣きそうな声で無線に報告が入った。

 報告によると、第三艦隊と第四艦隊の皆が、残党の索敵中に、多数の巨大化した魚介類──目測、10mの秋刀魚と遭遇したみたい。

 

『……全く。幾ら巨大でも、魚でしょ?ビビり過ぎよ』

 

『そう言うな、瑞鶴。恐らくだが、巨大な秋刀魚の姿を見て、本能的恐怖を感じ、一時的にパニックに陥ったのだろう。

 生物とは、己より巨大な存在を見ると、本能的に恐怖を感じてしまう。葛城達を責めてやるな』

 

 長門さんが優しそうな声で、瑞鶴にそう言った。

 へぇ、良い事言うじゃない。

 

『こちら、大鳳。魚影及び、敵影なし。引き続き、彩雲で索敵します』

 

『了解よ、大鳳』

 

 彩雲を飛ばして索敵していた大鳳から、無線が入ってきた。

 

 ISKZ-C弾(・・・・・ ・)を使用した海域周辺を捜索して、かれこれ一時間以上経つ。

 瑞鶴や、索敵機を搭載している娘達も、彩雲や索敵機を飛ばしているけど、未だ収穫なし。此処周辺には居ないんじゃないかしら?

 

『あ、あの……此処周辺には、居ないのでは?』

 

 恐る恐るといった風に、名取さんがそう言ってきた。

 私もそう思うわ。だから、場所を変えて捜索しないか提案しようとした時だった。

 

『こちら、初霜。ソナーが反応しました!』

『こちら、吹雪。ソナーに反応が!』

 

 ソナーで海中を調べていた初霜と吹雪から、ほぼ同時に報告が入った。

 お仕事の時間ね。気持ちを切り替えなきゃ。

 

『深度と数は?』

 

『『深度、約150m。数は1です!!』』

 

 瑞鶴が深度と数を聞くと、初霜と吹雪が同時に答えてくれた。

 

『総員、戦闘用意!!』

 

 瑞鶴がそう言ってきたから、急いで主砲を構える。準備完了。何時でも来なさい!

 

(数は1。相手は深海棲艦か。それとも、巨大化した魚介類か)

 まぁ、どちらにせよ、何時も通りにやるだけ。向かってくるなら、迎え撃つまでよ!

 

『──ッッ!!?な、なんて大きさ……』

『これは……とても大きい(・ ・ ・ ・ ・ ・)です!!』

 

とても大きい(・ ・ ・ ・ ・ ・)?どれ位の大きさか、分かるかしら?」

 無線から、初霜と吹雪の困惑したような声が聞こえてきた。

 大きい、という事は、魚介類の可能性が高いわね。

……もしかしたら、巨大化した深海棲艦──潜水艦かもしれないけど。

 

『す、推定、20m(・・・)以上あります──ッッ!!?目標、急速に浮上してきます!!!』

 

『位置は!?』

 

 吹雪の報告をいた瑞鶴が、目標の位置を聞いた。すると、

 

『足柄さんの真下です!!!』

 

……え?私の真下?

 急いで足元を見ると──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 艦娘の力で強化された目が、海中から巨大な口(・ ・ ・ ・)を開け、私目がけて急浮上して来る魚影(・ ・)らしき姿を捉えた。

 

 

 

……あ、これ、私、狙われてる。

 ヤバいわね。このままだと、喰われるわね。

 あら、すんごく尖った歯がある。しかも、沢山。噛まれたら痛いでしょうねぇ。

 

…………。

 

 のんきに解説している場合じゃないわよ!!急いで逃げなきゃ!!あんなのに噛まれたら、死んじゃう!!

 

『足柄ァ!逃げろォッ!!』

 

「言われなくても逃げる!超逃げるッ!」

 那智姉さんの叫び声が聞こえたのとほぼ同時に、素早く戦速一杯に入れて、その場から離脱。

 

 第一戦速から一気に戦速一杯に入れた事で、急発進してしまい、転倒しそうになるけど、なんとか体勢を整え、巨大な口(・ ・ ・ ・)の範囲から離れる事に成功。

 直後、私の背後から轟音と共に大量の海水が噴き上がり、頭上から降り注いできた。

 

……びしょ濡れになっちゃった。濡れた艦娘の装束が肌に張り付いて気持ち悪い。何度も経験しているけど、慣れそうに無いわね。

 

 

『……サメだ』

『……サメですね』

『……ホホジロザメだな』

『……ジ○ーズ?』

『……ジョ○ズですね』

『……いいえ、ジョー○より大きいわ』

 

 

 瑞鶴、扶桑さん、長門さん、大鳳、名取さん、由良のやり取りを聞きながら、ある程度航行した後。素早く振り返ると──巨大なサメ(・ ・ ・ ・ ・)の姿が視界に入ってきた。

 

……危なかった。あと少し遅かったら、確実に喰われていたわね。

 

 

『あの大きさなら、フカヒレは何人分取れるのかしら?』

『……くまのん、ちょっと黙ろうか?』

 

 

……熊野さん。恐らくだけど、不味いと思うわ。あと、食べない方が良いと思う。だって、磯風カレーの影響で巨大化した恐れが──そういえば、熊野さんは磯風カレーを“美味しい”と平気で食べられる変人だったわね。

 あなたなら食べても大丈夫だと思うけど──

 

『総員、攻撃開始!!』

 

 おっと。考え事をするのは後。今は目の前のジョー○を退治(・ ・)しちゃいましょう。

 

 瑞鶴の指示に従い、全員がそれぞれの武装を構え、攻撃を開始した。

 それぞれの武器から放たれた弾が、○ョーズ目掛けて殺到。あっという間にジョー○の身体はボロボロになり、動きが鈍くなった。

 けれど、まだ動いている。大した生命力ね。

 

 

『ああっ!フカヒレがぁ!?』

『……くまのん、お願いだから黙ろう?』

 

 

……熊野さん。あなた、お嬢様キャラなのに、食い意地張っているわね。もう少しお淑やかになった方が良いんじゃないかしら?

 あまりお転婆が過ぎると、鈴谷が精神崩壊するわよ?ただでさえ磯風カレーを食べて平然としているのを見て、壊れかけているのだから。

 

 閑話休題。

 

 さて。私がトドメを刺してあげるわ。

 私を喰おうとした事を、後悔させてやる!

 

「10門の主砲は伊達じゃないのよ!」

 狙いを定め、発砲。

 放たれた弾は次々にジョー○に直撃。弾着した箇所が、アッサリ砕けた(・ ・ ・)

 

……脆過ぎない?

……いいえ。元はサメだから、当然の結果よね。

 今、私が。私達が相手しているのは、深海棲艦じゃない。アレはサメ。

 

(普段、頑丈な相手(深海棲艦)と戦っているからか、私を含め、全員の感覚が麻痺しているわね……)

 職業病、とでも言うべきかしら?……なんか違う気がする。まぁいいわ。

 

 

『……死んだ?』

『分からん。確か、ホホジロザメは頭が良いと言われている。もしかしたら、死んだフリをしているだけかもしれないぞ』

『何時だか、テレビで言ってましたね、そんな事』

 

 

 無数の砲弾を受け、蜂の巣(・ ・ ・)になり、微動だにせず海上に浮かぶホホジロザメを見ていると、鈴谷と長門さん、大鳳のやり取りが聞こえてきた。

 

 大鳳が言ったけど、ホホジロザメは頭が良い。もしかしたら、本当に死んだフリをして油断させ、隙を見て襲いかかって来るかもしれない。

 だから、しっかり確認した方が良いんだけど、やりたくない。

 幾ら武器を持っていても、あの大きさのサメを見ていると、本能的恐怖を感じちゃう。近寄りたくない。

 

 そう思っていると、那智姉さんから無慈悲な言葉が無線から聞こえてきた。

 

 

『……よし。見てこい、カ○ロ……じゃなかった。足柄』

 

「え?嫌よ。というか、なんで私が?あと、それ死亡フラグなんだけど……」

 那智姉さん、あなた、実妹に死ねと言うの?嫌よ。私、まだ死にたくないんだけど。

 

『お前が一番、○ョーズの近くに居るからだ』

 

「……分かったわよ」

 駄々をこねても仕方ない、確認しましょう。

 

 気持ちを切り替え、主砲を構えながら第一戦速に入れ、海上に浮かぶジョ○ズにゆっくり接近。

……うわぁ、グロテスクね。提督が見たら、確実に卒倒するでしょうね。

 

(……うん。死んでいる)

 ジョー○のすぐ側まで近付き、確認。頭が半分以上消え、身体のあちこちに大きな風穴が空いている。

 確実に死んでいるわね。

 

「こちら、足柄。確実に死んで──」

 いるわ。そう言おうとした時だった。

 

 

『ソナーに感あり!深度、約200!数は……複数!!その内の一つは、目の前のジョー○よりも巨大です!!』

『足柄さんの真下から急速に浮上して来ます!!』

 

 

「……へ?」

 突然、吹雪と初霜が悲鳴のような声でそう言ってきた。

……え?まさか、また私、狙われてる?

 

 

 急いで足元を見ると──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目の前のジョー○よりも、更に巨大な(・ ・ ・ ・ ・)魚影(・ ・)らしき姿が見えた。

 

……逃げなきゃ。

 命の危機が迫っているというのに、何故か冷静で居られた。

 

 戦速一杯。全力離脱。

 素早くジョー○の死体から離れ、ある程度距離を取ってから振り返ると──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 先程倒したジョー○よりも、更に巨大(・ ・ ・ ・)なホホジロザメが海中から飛び出し、死体となったジョー○を丸呑み(・ ・ ・)にした。

 目測、60m位かしら?

……もうアレ、ホホジロザメじゃない。メガロドンよ。

 大き過ぎ。クィン・マ○サよりも大きいわよ。

 

 

『『『『『『………………』』』』』』

 

 

 皆、黙っちゃってる。それもそうか。目の前の光景が、余りにも現実離れしているし。

……妖精さん達や深海棲艦達のお陰で、現実離れした、ぶっ飛んだ出来事が起きても「何時もの事か」で流せていたけど、今見ている光景は、流石に流す事が出来ない。

 

 

『まぁ、とても大きい。今度こそ持ち帰って、フカヒレを食べてやりますわ!』

『……好きにして』

 

 

……熊野さん。いい加減食べる事を考えるの、やめましょう?

 鈴谷。死にそうな声出しているけど、大丈夫?顔を見ると……うわぁ。目が死んでいる。ハイライトが消えてる。

 

 

『……総員、攻撃開始。さっさと倒そう?』

 

 

 瑞鶴、投げやりになっているわ。まぁ、気持ちは分からないでもないけど。

 

 

 

 

 

 この後、全員で攻撃をして、めっちゃ巨大なホホジロザメを倒した。

 あまりにもアッサリ倒せるから、全員拍子抜けしていた、と言っておくわ。

 

 余談になるけど、ホホジロザメの他にも、様々な魚介類──エビやタコ、サケや秋刀魚等。異常に巨大化(・ ・ ・ ・ ・ ・)した様々な魚介類が出現し、襲いかかって来たから狩った。

 

 ただ、あまりにも数が多くて、すぐ弾切れになっちゃった。

 けれど、弾が無くなっても全員、近接戦闘でガンガン狩りまくっていたわ。

……海が真っ赤ね。それに、魚介類特有の匂いがキツい。帰ったら、しっかり身体を洗って、匂いや汚れを落とさなきゃ。

 

 

 そうそう。サメだけど、木っ端微塵になったから、熊野さんが発狂しかけてた。この人、食い意地張りすぎよ……。

 

 

side 足柄 out

 

 

───────

────

 

 

side 提督

 

 

──第603鎮守府、提督私室──

 

 

21:40。

 

 

「……少佐、大丈夫ですか?」

 

「……大丈夫じゃないです」

 野原主任、あなたも大丈夫そうじゃないですよ?目が虚ろです。

 

……もう意味分かんねぇよ。磯風カレー、恐ろし過ぎるだろ。

 大本営、お前さぁ……環境や生態系には何の問題もない、って断言してたじゃん。思いっ切り影響出てんじゃねーか。嘘つき。大本営の嘘つき!もう信じねーからな?

 

 

 出撃した娘達全員が帰還し、報告を聞き、それを纏めて大本営に提出して数時間後。俺は自室で野原主任と今後について話し合っていた。

 

 出撃した娘達によると、深海棲艦は確認されず、安全を確保出来たそうだ。

 代わりに、異常に巨大化(・ ・ ・ ・ ・ ・)した魚介類(・ ・ ・)が大量に出現し、その対応に追われた。

 

 倒しても倒しても次々に湧いてきて、武器や艦載機の弾薬が空になり、近接戦闘で仕留めまくってもキリがなく、燃料が枯渇寸前に陥った。なので、全員に帰還するよう指示を出した。

 

 出撃組が帰還し、補給と入渠を済ませ、休ませている間。待機組の娘達に出撃してもらい、一匹残らず殲滅してもらおうと思ったが、こちらも燃料が枯渇寸前になるまで狩っても、次々に出現しやがった。

 

 急いで帰還させ、休んでもらった娘達に再び出てもらおうと思ったが、日が暮れた為、断念した。

 暗闇で視界が悪い状態で、とんでもない物量の奴らに襲われたら、死亡(轟沈)する恐れがあるからな。

 

 そうそう。消費した資材だけど、とんでもない量が、たった一日で蒸発した(・ ・ ・ ・)

……大規模反攻作戦の時よりも、資材の消費が激しいんですが。

 

(妖精さん達に消費した資材を教えてもらった時、桁を間違えたんじゃないの?と思っちまったよ)

 こりゃあ、節約しないとすぐに枯渇しちまう。

 

「……しっかし、マズい事になりましたね。下手したら、国際問題になりかねない」

 

「……とにかく殲滅して、被害を出さないようにしないと」

 野原主任が言ったが、このままだと国際問題になる恐れがある。

 理由は、ISKZ-C弾(・・・・・ ・)の成分──磯風カレーの影響を受け、異常に巨大化(・ ・ ・ ・ ・ ・)した魚介類(・ ・ ・)が、日本近海のあちこちに出現し、混乱状態に陥っている為だ。

 

 今の所、異常に巨大化(・ ・ ・ ・ ・ ・)した魚介類(・ ・ ・)は日本近海のみに出現しているが、下手したら世界中の海に移動して、被害を出す恐れがある。

 

 艦娘達なら簡単に仕留められるが、一般人──漁師達ではそうも行かない。

 一応、身体はデカいが元は魚介類なので、銛とかで倒せるには倒せるが、艦娘と違い、漁師達は海上に浮かぶ事は出来ない。

 小回りの利かない船の上で戦う事になるから、かなり危険だ。

 

 もし、世界中の海に異常に巨大化(・ ・ ・ ・ ・ ・)した魚介類(・ ・ ・)が出現し、漁師達が奴らと遭遇したら、絶対大なり小なり被害が出る。

 ただでさえ、深海棲艦の影響で漁業が出来る海域が少ないというのに、奴らのせいで漁業が出来なくなったら──

 

「……少佐、もう寝ましょう?明日も早いですし。

 日本近海に奴らが居る間に殲滅。若しくは数を減らして、被害を出さないよう、頑張るしかありません」

 

「……そう、ですね」

 考えたって、事態が好転するするわけじゃない。野原主任が言った通り、今は寝て明日に備えよう。

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

 

 

Another side

 

 

──有明鎮守府、__海域──

 

 

『くっ、弾切れ!?』

『無駄弾を撃ち過ぎよ』

『全弾直撃させています!』

1発で(・・ ・)5匹以上(・・ ・ ・)、ぶち抜けば良いのよ』

『無理ですよ!?』

『無理じゃない。現に、__(・ ・)は1発で5匹以上(・・ ・ ・)仕留めているわ。あなた、__(・ ・)と同期でしょ?』

『分かりましたよ、やりますよ!』

 

 

(ほらほら。早くしないと、私が全部仕留めちゃうよ?)

 無線から、先輩と同期の娘のやり取りを聞きながら、異常に巨大化(・ ・ ・ ・ ・ ・)した秋刀魚達(・ ・ ・ ・)の動きを予測して、主砲を1発、ぶっ放す。

 狙いは──完璧!8匹(・・)仕留めた!!

 

(これで残弾ゼロ。後は近接戦闘で仕留めなきゃ)

 増設弾倉(・ ・ ・ ・)を付けていたけど、流石に何十時間(・ ・ ・ ・)も狩っていたから、空になっちゃった。

 

『流石ね、__(・ ・)!』

 

「へっへーん!まぁ、楽勝って奴ですよ!」

 やった!先輩に褒められた!この調子なら、先輩達よりも多く狩れて、今日のMVP──1番を取れる(・・ ・ ・ ・ ・)!!

……おっと。こっちに向かって来た。

 

「へへっ。まいどあり(・ ・ ・ ・ ・)〜♪」

 態々接近してくれて、ありがとう。

 弾が無いから、近接戦闘で仕留めてあげる!!

 

「第四戦速!突撃!」

 一気に加速。勢いを利用して、片足で蹴り上げて(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)宙に浮いた秋刀魚を、右手で殴る(・ ・ ・ ・ ・)!!

 

 蹴りあげた際、スカートが派手に捲れてパンモロしたけど、此処に人間のオス()は居ないから、気にしない。

 

『ソナーに感あり!深度、約100m!かなり大きいです!!』

 

「……お?」

 無線から、同期の娘の声が聞こえてきた。なになに?おっきいのが来るの?なら、狩らなきゃ!狩って、いっちばーん(・ ・ ・ ・ ・ ・)!取ってやるんだから!

 

 そう思っていると、海中から今まで相手にした魚介類と比べ、遥かに大きいものが出てきた。

 

 

『さ、サメだ!ホホジロザメだ!』

『でかああああい!説明不要!!』

『ジョー○よ!!』

『此処は、ア○ティ・ヴィレッジだった……?』

『あんた達、ふざける余裕があるみたいね。帰ったら訓練しましょうか?』

『『『『やめてください死んでしまいます』』』』

 

 

 うへぇ。皆がふざけたせいで、先輩がキレてる。勘弁して?

 かれこれ何十時間も(・ ・ ・ ・ ・)ぶっ通しで(・ ・ ・ ・ ・)漁師みたいな事をやって疲れているのに、帰ったら訓練って……死ぬよ!

 

「……っと!狩らなきゃ」

 ボケっとしてたら、目の前のジョー○に食べられちゃう。

 よ〜し、やるぞ〜!

 

 素早く第四戦速にして、ジョー○目掛けて突撃!

 ジョー○は私に気付いて、向かってきた。

 どんどん近付く。

……うっわぁ。大きい。けど、殺ってやる!!

 

 

「いっけぇ〜〜!!」

 艤装のギミック(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)作動!狩ってやる!!

 

 私を喰おうと、巨大な口を開けているけど、無駄だよ!

 戦速一杯にして、更に加速!追い風もあるから、推定だけど、60ノット以上(・・ ・ ・ ・ ・ ・)は出てるんじゃないかな?

 

 突然加速した事に驚いたのか、サメの動きが少しだけ鈍くなった。

 油断したね?

 

 内心でサメを馬鹿にしながら、勢いを利用して、頭を殴る(・ ・)!!

 

 直後、サメの頭は弾けた(・ ・ ・)

 

 

「とったど〜〜!!!」

 頭を弾けさせ、素早くドリフト(・ ・ ・ ・)して衝突を回避。

 確実に殺った。大物を狩った。最っ高!!今日のいっちばーん(・ ・ ・ ・ ・ ・)!は、私がもらったね?

 

……あーあ。返り血浴びたせいで、全身真っ赤だ。早く帰って、お風呂入りたい。

 

『うわぁ……迷わず突っ込んで行った。怖くないのかな?』

『相変わらず、イカれているわね』

『流石__(・ ・)!私達に出来ない事を、平然とやってのける!!』

『そこに痺れない!憧れない!!』

『……帰ったら訓練よ』

『『『『ガッデム!!』』』』

 

「えぇ〜!!?」

 そりゃないよ。もう、皆がふざけ過ぎたせいで、訓練が確定しちゃったよ!!

 

『……さて。増設燃料タンク(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)は空。艤装本体の燃料が少なくなった(・ ・ ・ ・ ・ ・)から、帰りましょう』

 

「了解!」

 先輩からそう指示が入り、私達は撤退する事にした。

 第四戦速に入れて、少しずつ巨大化した魚介類達から逃げる。すると、奴らも私達を追いかけてきた。

 

 幸い、私達が殺した魚介類を共食いしているから、数はそんなに多くない。

 これなら、無事に帰れそう。

 ただ、一つ問題が。

 

(結構派手に動き回ったから、皆よりも燃料が少ないんだよね……)

 今、私達が居る海域は、鎮守府から数百kmも離れている。

 燃料の残量を確認すると──あっ、もう切れる。

 燃料が切れれば、浮力を失い、泳いで帰るハメになる。

 しかも、艤装という重りを付けた状態で。

 

……ヤバくね?

 

「あ、あはははは……」

 やっちゃった。

……あっ、艤装が止まっちゃった。

 

 直後、私は浮力を失い、海中に沈んでしまった。

 素早く海上へ向けて泳ぎ、浮上。

 

……ヤバいヤバい。後ろから魚介類が追っかけてきているから、逃げなきゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後、先輩達に曳航してもらった。けれど、私という重りを抱えた事で、燃料が多く消費され、途中で全員仲良く巨大化した魚介類に追われながら、有明鎮守府まで遠泳(・ ・)するハメになりました。

 皆、ごめんなさい。

 

 余談になるけど、何とか全員無事に帰還した後、訓練させられました。鬼!悪魔!休ませてよ!!

 

 

 

 

Another side out

 

 

───────

────

 





次回予告


……はぁ。次から次へと、トラブルが起こるから、気が休まらない。
 最近、きよひー──じゃない。五月雨ちゃんは大人しいから平和だけど、何時襲われるか分からないし、異常に巨大化した魚介類が大量発生するわで。もう、嫌になりそう。
……あれ?野原主任、何をされているんですか?
……え?提督に許可を貰って、皆の艤装を改造している?
……何、これ。凄い!あ、あの!私も手伝わせて頂けないでしょうか!!?


第115話・努力の方向音痴(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)


「……私に、痴女になれと言うの?」


【補足的なナニか】

・ジョーズに登場するサメ…体長約8mのホホジロザメ、という設定。
 現実には、このレベルの大きさの個体は、確認されていない。

・見てこい、カルロ…映画「コマンドー」で、兵士が言い放った台詞が元ネタ。これを言われた奴は、死亡フラグが立つ。

・クィン・マンサ…「機動戦士ガンダムZZ」に登場する、全長約40mのモビルスーツが元ネタ。

・アミティ・ヴィレッジ…映画「ジョーズ」に登場する、架空の田舎町。

以上、補足終了。
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