瑞鶴のケツは安産型。異論は認めない
インフルエンザが流行っています。皆様、充分注意して下さい。
グロテスクな描写が含まれています
とにかく頭の悪い内容
頭を空っぽにしてご覧下さい
※様々な法則が、職務放棄しています。
※この小説に登場する全ての存在は、特殊な訓練を受けています。
決して真似しないで下さい。
※この小説内の季節は、9月下旬頃となっています。
side 足柄
──__海域──
大規模反攻作戦二十日目。
14:35。
『……了解よ。そっちは葛城達に任せるわ』
無線で残党処理班とのやり取りを終えた瑞鶴が、少しだけ呆れたような顔をしながら、無線を切った。
約5分前。残党処理班の第四艦隊旗艦・葛城から、泣きそうな声で無線に報告が入った。
報告によると、第三艦隊と第四艦隊の皆が、残党の索敵中に、多数の巨大化した魚介類──目測、10mの秋刀魚と遭遇したみたい。
『……全く。幾ら巨大でも、魚でしょ?ビビり過ぎよ』
『そう言うな、瑞鶴。恐らくだが、巨大な秋刀魚の姿を見て、本能的恐怖を感じ、一時的にパニックに陥ったのだろう。
生物とは、己より巨大な存在を見ると、本能的に恐怖を感じてしまう。葛城達を責めてやるな』
長門さんが優しそうな声で、瑞鶴にそう言った。
へぇ、良い事言うじゃない。
『こちら、大鳳。魚影及び、敵影なし。引き続き、彩雲で索敵します』
『了解よ、大鳳』
彩雲を飛ばして索敵していた大鳳から、無線が入ってきた。
瑞鶴や、索敵機を搭載している娘達も、彩雲や索敵機を飛ばしているけど、未だ収穫なし。此処周辺には居ないんじゃないかしら?
『あ、あの……此処周辺には、居ないのでは?』
恐る恐るといった風に、名取さんがそう言ってきた。
私もそう思うわ。だから、場所を変えて捜索しないか提案しようとした時だった。
『こちら、初霜。ソナーが反応しました!』
『こちら、吹雪。ソナーに反応が!』
ソナーで海中を調べていた初霜と吹雪から、ほぼ同時に報告が入った。
お仕事の時間ね。気持ちを切り替えなきゃ。
『深度と数は?』
『『深度、約150m。数は1です!!』』
瑞鶴が深度と数を聞くと、初霜と吹雪が同時に答えてくれた。
『総員、戦闘用意!!』
瑞鶴がそう言ってきたから、急いで主砲を構える。準備完了。何時でも来なさい!
(数は1。相手は深海棲艦か。それとも、巨大化した魚介類か)
まぁ、どちらにせよ、何時も通りにやるだけ。向かってくるなら、迎え撃つまでよ!
『──ッッ!!?な、なんて大きさ……』
『これは……
「
無線から、初霜と吹雪の困惑したような声が聞こえてきた。
大きい、という事は、魚介類の可能性が高いわね。
……もしかしたら、巨大化した深海棲艦──潜水艦かもしれないけど。
『す、推定、
『位置は!?』
吹雪の報告をいた瑞鶴が、目標の位置を聞いた。すると、
『足柄さんの真下です!!!』
……え?私の真下?
急いで足元を見ると──
艦娘の力で強化された目が、海中から
……あ、これ、私、狙われてる。
ヤバいわね。このままだと、喰われるわね。
あら、すんごく尖った歯がある。しかも、沢山。噛まれたら痛いでしょうねぇ。
…………。
のんきに解説している場合じゃないわよ!!急いで逃げなきゃ!!あんなのに噛まれたら、死んじゃう!!
『足柄ァ!逃げろォッ!!』
「言われなくても逃げる!超逃げるッ!」
那智姉さんの叫び声が聞こえたのとほぼ同時に、素早く戦速一杯に入れて、その場から離脱。
第一戦速から一気に戦速一杯に入れた事で、急発進してしまい、転倒しそうになるけど、なんとか体勢を整え、
直後、私の背後から轟音と共に大量の海水が噴き上がり、頭上から降り注いできた。
……びしょ濡れになっちゃった。濡れた艦娘の装束が肌に張り付いて気持ち悪い。何度も経験しているけど、慣れそうに無いわね。
『……サメだ』
『……サメですね』
『……ホホジロザメだな』
『……ジ○ーズ?』
『……ジョ○ズですね』
『……いいえ、ジョー○より大きいわ』
瑞鶴、扶桑さん、長門さん、大鳳、名取さん、由良のやり取りを聞きながら、ある程度航行した後。素早く振り返ると──
……危なかった。あと少し遅かったら、確実に喰われていたわね。
『あの大きさなら、フカヒレは何人分取れるのかしら?』
『……くまのん、ちょっと黙ろうか?』
……熊野さん。恐らくだけど、不味いと思うわ。あと、食べない方が良いと思う。だって、磯風カレーの影響で巨大化した恐れが──そういえば、熊野さんは磯風カレーを“美味しい”と平気で食べられる変人だったわね。
あなたなら食べても大丈夫だと思うけど──
『総員、攻撃開始!!』
おっと。考え事をするのは後。今は目の前のジョー○を
瑞鶴の指示に従い、全員がそれぞれの武装を構え、攻撃を開始した。
それぞれの武器から放たれた弾が、○ョーズ目掛けて殺到。あっという間にジョー○の身体はボロボロになり、動きが鈍くなった。
けれど、まだ動いている。大した生命力ね。
『ああっ!フカヒレがぁ!?』
『……くまのん、お願いだから黙ろう?』
……熊野さん。あなた、お嬢様キャラなのに、食い意地張っているわね。もう少しお淑やかになった方が良いんじゃないかしら?
あまりお転婆が過ぎると、鈴谷が精神崩壊するわよ?ただでさえ磯風カレーを食べて平然としているのを見て、壊れかけているのだから。
閑話休題。
さて。私がトドメを刺してあげるわ。
私を喰おうとした事を、後悔させてやる!
「10門の主砲は伊達じゃないのよ!」
狙いを定め、発砲。
放たれた弾は次々にジョー○に直撃。弾着した箇所が、アッサリ
……脆過ぎない?
……いいえ。元はサメだから、当然の結果よね。
今、私が。私達が相手しているのは、深海棲艦じゃない。アレはサメ。
(普段、
職業病、とでも言うべきかしら?……なんか違う気がする。まぁいいわ。
『……死んだ?』
『分からん。確か、ホホジロザメは頭が良いと言われている。もしかしたら、死んだフリをしているだけかもしれないぞ』
『何時だか、テレビで言ってましたね、そんな事』
無数の砲弾を受け、
大鳳が言ったけど、ホホジロザメは頭が良い。もしかしたら、本当に死んだフリをして油断させ、隙を見て襲いかかって来るかもしれない。
だから、しっかり確認した方が良いんだけど、やりたくない。
幾ら武器を持っていても、あの大きさのサメを見ていると、本能的恐怖を感じちゃう。近寄りたくない。
そう思っていると、那智姉さんから無慈悲な言葉が無線から聞こえてきた。
『……よし。見てこい、カ○ロ……じゃなかった。足柄』
「え?嫌よ。というか、なんで私が?あと、それ死亡フラグなんだけど……」
那智姉さん、あなた、実妹に死ねと言うの?嫌よ。私、まだ死にたくないんだけど。
『お前が一番、○ョーズの近くに居るからだ』
「……分かったわよ」
駄々をこねても仕方ない、確認しましょう。
気持ちを切り替え、主砲を構えながら第一戦速に入れ、海上に浮かぶジョ○ズにゆっくり接近。
……うわぁ、グロテスクね。提督が見たら、確実に卒倒するでしょうね。
(……うん。死んでいる)
ジョー○のすぐ側まで近付き、確認。頭が半分以上消え、身体のあちこちに大きな風穴が空いている。
確実に死んでいるわね。
「こちら、足柄。確実に死んで──」
いるわ。そう言おうとした時だった。
『ソナーに感あり!深度、約200!数は……複数!!その内の一つは、目の前のジョー○よりも巨大です!!』
『足柄さんの真下から急速に浮上して来ます!!』
「……へ?」
突然、吹雪と初霜が悲鳴のような声でそう言ってきた。
……え?まさか、また私、狙われてる?
急いで足元を見ると──
目の前のジョー○よりも、
……逃げなきゃ。
命の危機が迫っているというのに、何故か冷静で居られた。
戦速一杯。全力離脱。
素早くジョー○の死体から離れ、ある程度距離を取ってから振り返ると──
先程倒したジョー○よりも、
目測、60m位かしら?
……もうアレ、ホホジロザメじゃない。メガロドンよ。
大き過ぎ。クィン・マ○サよりも大きいわよ。
『『『『『『………………』』』』』』
皆、黙っちゃってる。それもそうか。目の前の光景が、余りにも現実離れしているし。
……妖精さん達や深海棲艦達のお陰で、現実離れした、ぶっ飛んだ出来事が起きても「何時もの事か」で流せていたけど、今見ている光景は、流石に流す事が出来ない。
『まぁ、とても大きい。今度こそ持ち帰って、フカヒレを食べてやりますわ!』
『……好きにして』
……熊野さん。いい加減食べる事を考えるの、やめましょう?
鈴谷。死にそうな声出しているけど、大丈夫?顔を見ると……うわぁ。目が死んでいる。ハイライトが消えてる。
『……総員、攻撃開始。さっさと倒そう?』
瑞鶴、投げやりになっているわ。まぁ、気持ちは分からないでもないけど。
この後、全員で攻撃をして、めっちゃ巨大なホホジロザメを倒した。
あまりにもアッサリ倒せるから、全員拍子抜けしていた、と言っておくわ。
余談になるけど、ホホジロザメの他にも、様々な魚介類──エビやタコ、サケや秋刀魚等。
ただ、あまりにも数が多くて、すぐ弾切れになっちゃった。
けれど、弾が無くなっても全員、近接戦闘でガンガン狩りまくっていたわ。
……海が真っ赤ね。それに、魚介類特有の匂いがキツい。帰ったら、しっかり身体を洗って、匂いや汚れを落とさなきゃ。
そうそう。サメだけど、木っ端微塵になったから、熊野さんが発狂しかけてた。この人、食い意地張りすぎよ……。
side 足柄 out
───────
────
─
side 提督
──第603鎮守府、提督私室──
21:40。
「……少佐、大丈夫ですか?」
「……大丈夫じゃないです」
野原主任、あなたも大丈夫そうじゃないですよ?目が虚ろです。
……もう意味分かんねぇよ。磯風カレー、恐ろし過ぎるだろ。
大本営、お前さぁ……環境や生態系には何の問題もない、って断言してたじゃん。思いっ切り影響出てんじゃねーか。嘘つき。大本営の嘘つき!もう信じねーからな?
出撃した娘達全員が帰還し、報告を聞き、それを纏めて大本営に提出して数時間後。俺は自室で野原主任と今後について話し合っていた。
出撃した娘達によると、深海棲艦は確認されず、安全を確保出来たそうだ。
代わりに、
倒しても倒しても次々に湧いてきて、武器や艦載機の弾薬が空になり、近接戦闘で仕留めまくってもキリがなく、燃料が枯渇寸前に陥った。なので、全員に帰還するよう指示を出した。
出撃組が帰還し、補給と入渠を済ませ、休ませている間。待機組の娘達に出撃してもらい、一匹残らず殲滅してもらおうと思ったが、こちらも燃料が枯渇寸前になるまで狩っても、次々に出現しやがった。
急いで帰還させ、休んでもらった娘達に再び出てもらおうと思ったが、日が暮れた為、断念した。
暗闇で視界が悪い状態で、とんでもない物量の奴らに襲われたら、
そうそう。消費した資材だけど、とんでもない量が、たった一日で
……大規模反攻作戦の時よりも、資材の消費が激しいんですが。
(妖精さん達に消費した資材を教えてもらった時、桁を間違えたんじゃないの?と思っちまったよ)
こりゃあ、節約しないとすぐに枯渇しちまう。
「……しっかし、マズい事になりましたね。下手したら、国際問題になりかねない」
「……とにかく殲滅して、被害を出さないようにしないと」
野原主任が言ったが、このままだと国際問題になる恐れがある。
理由は、
今の所、
艦娘達なら簡単に仕留められるが、一般人──漁師達ではそうも行かない。
一応、身体はデカいが元は魚介類なので、銛とかで倒せるには倒せるが、艦娘と違い、漁師達は海上に浮かぶ事は出来ない。
小回りの利かない船の上で戦う事になるから、かなり危険だ。
もし、世界中の海に
ただでさえ、深海棲艦の影響で漁業が出来る海域が少ないというのに、奴らのせいで漁業が出来なくなったら──
「……少佐、もう寝ましょう?明日も早いですし。
日本近海に奴らが居る間に殲滅。若しくは数を減らして、被害を出さないよう、頑張るしかありません」
「……そう、ですね」
考えたって、事態が好転するするわけじゃない。野原主任が言った通り、今は寝て明日に備えよう。
side 提督 out
───────
────
─
Another side
──有明鎮守府、__海域──
『くっ、弾切れ!?』
『無駄弾を撃ち過ぎよ』
『全弾直撃させています!』
『
『無理ですよ!?』
『無理じゃない。現に、
『分かりましたよ、やりますよ!』
(ほらほら。早くしないと、私が全部仕留めちゃうよ?)
無線から、先輩と同期の娘のやり取りを聞きながら、
狙いは──完璧!
(これで残弾ゼロ。後は近接戦闘で仕留めなきゃ)
『流石ね、
「へっへーん!まぁ、楽勝って奴ですよ!」
やった!先輩に褒められた!この調子なら、先輩達よりも多く狩れて、今日のMVP──
……おっと。こっちに向かって来た。
「へへっ。
態々接近してくれて、ありがとう。
弾が無いから、近接戦闘で仕留めてあげる!!
「第四戦速!突撃!」
一気に加速。勢いを利用して、
蹴りあげた際、スカートが派手に捲れてパンモロしたけど、此処に人間の
『ソナーに感あり!深度、約100m!かなり大きいです!!』
「……お?」
無線から、同期の娘の声が聞こえてきた。なになに?おっきいのが来るの?なら、狩らなきゃ!狩って、
そう思っていると、海中から今まで相手にした魚介類と比べ、遥かに大きいものが出てきた。
『さ、サメだ!ホホジロザメだ!』
『でかああああい!説明不要!!』
『ジョー○よ!!』
『此処は、ア○ティ・ヴィレッジだった……?』
『あんた達、ふざける余裕があるみたいね。帰ったら訓練しましょうか?』
『『『『やめてください死んでしまいます』』』』
うへぇ。皆がふざけたせいで、先輩がキレてる。勘弁して?
かれこれ
「……っと!狩らなきゃ」
ボケっとしてたら、目の前のジョー○に食べられちゃう。
よ〜し、やるぞ〜!
素早く第四戦速にして、ジョー○目掛けて突撃!
ジョー○は私に気付いて、向かってきた。
どんどん近付く。
……うっわぁ。大きい。けど、殺ってやる!!
「いっけぇ〜〜!!」
私を喰おうと、巨大な口を開けているけど、無駄だよ!
戦速一杯にして、更に加速!追い風もあるから、推定だけど、
突然加速した事に驚いたのか、サメの動きが少しだけ鈍くなった。
油断したね?
内心でサメを馬鹿にしながら、勢いを利用して、頭を
直後、サメの頭は
「とったど〜〜!!!」
頭を弾けさせ、素早く
確実に殺った。大物を狩った。最っ高!!今日の
……あーあ。返り血浴びたせいで、全身真っ赤だ。早く帰って、お風呂入りたい。
『うわぁ……迷わず突っ込んで行った。怖くないのかな?』
『相変わらず、イカれているわね』
『流石
『そこに痺れない!憧れない!!』
『……帰ったら訓練よ』
『『『『ガッデム!!』』』』
「えぇ〜!!?」
そりゃないよ。もう、皆がふざけ過ぎたせいで、訓練が確定しちゃったよ!!
『……さて。
「了解!」
先輩からそう指示が入り、私達は撤退する事にした。
第四戦速に入れて、少しずつ巨大化した魚介類達から逃げる。すると、奴らも私達を追いかけてきた。
幸い、私達が殺した魚介類を共食いしているから、数はそんなに多くない。
これなら、無事に帰れそう。
ただ、一つ問題が。
(結構派手に動き回ったから、皆よりも燃料が少ないんだよね……)
今、私達が居る海域は、鎮守府から数百kmも離れている。
燃料の残量を確認すると──あっ、もう切れる。
燃料が切れれば、浮力を失い、泳いで帰るハメになる。
しかも、艤装という重りを付けた状態で。
……ヤバくね?
「あ、あはははは……」
やっちゃった。
……あっ、艤装が止まっちゃった。
直後、私は浮力を失い、海中に沈んでしまった。
素早く海上へ向けて泳ぎ、浮上。
……ヤバいヤバい。後ろから魚介類が追っかけてきているから、逃げなきゃ。
この後、先輩達に曳航してもらった。けれど、私という重りを抱えた事で、燃料が多く消費され、途中で全員仲良く巨大化した魚介類に追われながら、有明鎮守府まで
皆、ごめんなさい。
余談になるけど、何とか全員無事に帰還した後、訓練させられました。鬼!悪魔!休ませてよ!!
Another side out
───────
────
─
次回予告
……はぁ。次から次へと、トラブルが起こるから、気が休まらない。
最近、きよひー──じゃない。五月雨ちゃんは大人しいから平和だけど、何時襲われるか分からないし、異常に巨大化した魚介類が大量発生するわで。もう、嫌になりそう。
……あれ?野原主任、何をされているんですか?
……え?提督に許可を貰って、皆の艤装を改造している?
……何、これ。凄い!あ、あの!私も手伝わせて頂けないでしょうか!!?
第115話・
「……私に、痴女になれと言うの?」
【補足的なナニか】
・ジョーズに登場するサメ…体長約8mのホホジロザメ、という設定。
現実には、このレベルの大きさの個体は、確認されていない。
・見てこい、カルロ…映画「コマンドー」で、兵士が言い放った台詞が元ネタ。これを言われた奴は、死亡フラグが立つ。
・クィン・マンサ…「機動戦士ガンダムZZ」に登場する、全長約40mのモビルスーツが元ネタ。
・アミティ・ヴィレッジ…映画「ジョーズ」に登場する、架空の田舎町。
以上、補足終了。