下ネタ描写及び、R17.9有り
ご都合主義ばっか
頭を空っぽにしてご覧下さい
お前らの嫁だろ、早くなんとかしろよ
※この小説に登場する人物達は全員、特殊な訓練を受けています。
決して真似しないで下さい。
※この小説の季節は、10月上旬頃となっています。
side 提督
──第603鎮守府、客室──
17:30。
「……丁度、散布から3時間が経過したか」
何時もなら、山のような書類と
時計を見ながら小声でぼやくと、
「妖精さん達が言うには、きっかり6時間で効果が切れる。なら、あと3時間ですね」
俺の隣でドアを警戒するように睨みながら、野原主任が小声でそう言った。
「幾らフラストレーションが溜まっているとはいえ、やり過ぎではないでしょうか?」
「俺もそう思います」
確かに、やり過ぎだ。けれど、こうなった原因は俺にもある。
大規模反攻作戦の後処理やら、魚介類の対応やらで忙しく、妖精さん達の事を気に掛けてあげる余裕が無かった。
もっと彼女達……彼?どっちだろう?ともかく、妖精さん達をケアしていれば、こんな事は起きなかった。
「マジで妖精さん達、フリーダム過ぎ──へっきしっ!」
「ちょっ!?野原主任ッッ!大きな音出さないでくださいッ!!」
念の為、ビー○マグナム型麻酔銃を構え、窓の外を警戒する。
「すっ、すみませんッ!!」
大きな音を出すな、と言ったが、野原主任は決して大きな音を。正確にはくしゃみだが、出したわけじゃない。寧ろ、かなり静かな音だ。
しかし、今は一瞬でも大きな音を出すのはNGだ。何故なら、
……はい。何時も通り、説明タイムに突入すんぞ。
今から約3時間前。工廠で妖精さん達を監視していた野原主任から、フラストレーションが溜まりに溜まった妖精さん達が、俺や皆に内緒でゾンビウィルスを作成し、散布しようとしていると報告を受けた。
野原主任が妖精さんを
野原主任や夕張、加賀さんが必死に阻止しようとしたが、散布されてしまった。それが、今から3時間前に起きた出来事だ。
最初、内線でその報告を受けた時は、どうせ何時もみたいにすぐ平和になるだろう。そう楽観視していたが、結果は大惨事になってしまった。
そのせいで、皆に朗報──明後日から業者が来て、生け捕りにした魚介類を引き取ってくれるから、魚料理三昧の日々とは
閑話休題。
現在、
ちなみに、不在の18名だが、以下の通りだ。
千歳さん、瑞鶴、葛城、大鳳、長門さん、扶桑さん、山城、榛名、那智さん、熊野さん、名取さん、能代さん、由良、阿武隈、涼月、文月、吹雪、五月雨。
……涼月が不在で良かった。もし待機組だったら、確実に
なんてったって涼月は、
閑話休題。
……ゾンビ化じゃないのかって?あと、何故俺と野原主任は
・魚介類の対応で、鎮守府がお通夜状態。
・暗い雰囲気を吹っ飛ばしたい
・今日は世界ゾンビデー
・ゾンビウィルスばら蒔いて、お祭り騒ぎにしようぜ!
・ついでに、某アニメみたいにアイドル活動してもらおう!
・某アニメの彼女達はゾンビではなく、
・じゃあ、
・
・
・R18-G的な事は決して起きない
・6時間経てば、効果が切れる
・勿論、後遺症等は一切残らない
……との事。色々言いたいけど、一つだけ。
誰だよ!あのアニメ見せた奴!俺、まだ1話しか見てないんだけど!早く録画した2話以降を見たい!……じゃなくて。
妖精さん、君達のお陰で鎮守府はお祭り騒ぎになりました。暗い雰囲気は吹っ飛びました。けど、吹っ飛ばし過ぎだと思います。
あと、
……訂正。約一名。
……話を戻そう。
散布されたゾンビウィルスに
まず、皮膚の色が変わる。具体的には、深海棲艦のような白い色になる。ただ、全身の皮膚が白くなるわけじゃない。斑模様みたいに、所々白くなる程度だ。
この状態は
これを第1段階と呼称する。
現在、鎮守府に待機していた鈴谷と足柄、木曾、夕張の4名が該当している。
この4名には、自室に待機してもらっている。
次に、第1段階が進行すると、皮膚の色は同じだが、段々まともに喋る事が出来なくなり、デンジャラス・ラブ・ゾンビ化した涼月みたいな唸り声を出すようになる。
更に、瞳の色が
ただ、理性は第1段階同様、ちゃんと残っている。
これが、第2段階。
該当者は、同じく待機組だった
この3名も、上記の4名同様、自室待機してもらっている。
続いて、第2段階が更に進行すると、肌が全て白くなり、
おまけに、瞳の色が
そして、二足歩行で移動する事が出来なくなり、四つん這い、または這って移動するようになる。
これが、第3段階。
該当者は、翔鶴、加賀さん、
……第1、第2段階は理性がちゃんと残っているから、遭遇しても大丈夫だが、第3段階になると、襲い掛かって来るようになる。
……何故そんな事を知っているのかって?
3時間程前、加賀さんと野原主任が執務室に来たんだが、加賀さんの外見が突然変化し、襲いかかって来て、
……何でだよ。何で
野原主任が
……まぁいいや。本当は良くないが、一々ツッコミ入れていたら、時間が足りなくなる。
んで、その後は
そして、加賀さんだけでなく、第3段階に突入した翔鶴にも見付かり、二人に追いかけ回された。
……何度か押し倒され、
それを何度も繰り返し、十数分前。ようやく
……おっと。何故、
説明ばっかで嫌になっていると思うが、もう少しだけ付き合ってくれ。
単刀直入に言うと、妖精さんが教えてくれた。以上。
……詳細を語ると更に長くなるから、割愛させてもらうぞ。
「……少佐、先程廊下に仕掛けたセンサーが反応しています」
長々と説明タイムに突入していると、野原主任が端末を見ながら、焦った顔でそう言ってきた。
マジかよ。長々と説明したせいで、疲れているんだ。勘弁してくれ。
「気配を消してください」
「……了解」
泣き言を言っている場合じゃない。気持ちを切り替えろ。
野原主任の指示通り、気配を消し、ドアに向かって俺はビー○マグナムを。野原主任は万能バールを構え、待機。すると、
ドア越しに、
恐らく、第3段階に突入した誰かが来ている。
……近付いている。
……怖い。心臓がバクバク言ってて、うるさい。
……あれ?這いずる音と、唸り声が聞こえなくなったぞ?
(まさか、俺達の気配を察知したのか?)
もしそうだったらマズい。現に、犬みたいに匂いを嗅ぐような鼻息が聞こえる。
このままだと、俺と野原主任の存在を察知して、ドアをぶち破って侵入して来る恐れがある。
一応、バリケードを築いているが、気休めにもならないだろう。急いで窓から脱出しないと。
そんな事を考えながら、そっと野原主任の顔を見ると、俺と同じ事を考えていたのか、無言で頷いた。
……よし。音を立てずに窓を開けて逃げよう。
ゆっくりと、慎重に音を立てないよう、背後にある窓へ身体を向けると──
(<⚫>)(<⚫>)
「」
「」
(<⚫>)(<⚫>)
窓に、2体の
その光景を見て、野原主任と仲良く硬直していると、廊下に居る
(……状況を整理しよう)
ドアの外──廊下には、誰か分からんが、
ドアを開けるには、バリケードを退かす必要がある。退かしても、廊下に居る
もしくは、退かそうとしている間に、窓にいる
窓には、
……これ、詰んでるね。
……良し。
「野原主任、
俺と野原主任が居る事がバレているから、普通の声量で声を掛ける。
「……持っていませんよ。というか、
「何って、決まってますよ。
「少佐、俺達が居るのは現実です。バイ○ハザードみたいな事になってますが、ゲームの世界じゃないです。現実逃避しないでください」
「あれま、ダメか。てっきり出来ると思っていたんだけどなぁ。そうかそうか、ダメかぁ。なら、やる事はただ一つ。
もう遠慮しねェ!容赦しねェ!慈悲も情けも与えず!狩ってやらァ!!
今まで後処理やら魚介類の対処やらで、ストレスとか色々溜まっている。抑えてきたが、俺の理性が崩壊した。
つまり、
誰かが言っていた。襲っていいのは、襲われる覚悟のある奴だけだ、と。
なら、襲ってやろうじゃねぇか。
今まで受け身でいたが、これからは攻めになってやる!
ビー○マグナム型麻酔銃の出力を、最小から7割まで上昇させる。そして、窓に張り付いている
直後、凄まじい発砲音と、これまた凄まじい光が銃口から放たれ、強烈な反動が襲いかかって来た。
しかし、両手でしっかり持ち、足も射撃の姿勢で撃ったから、狙いを外す事なく、
「「ヴォ゙オ゙オ゙オ゙オ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ゙ッ゙!゙!゙?゙」」
命中!
直撃を喰らった
「ちょっ、少佐!?あんた、今自分が何したか、分かってんのォ!!?」
「
ついカッとなってやった。反省も後悔も一切していない。
「アンタ、この騒動が起きてから、例え襲われても、部下を傷付けたくないって言ってましたよね!?麻酔銃を撃つとしても、最小出力以外で撃たない、って言ってましたよね!?今、思っきし出力上げてぶっ放しましたよ!!?」
「あれ?そんな事言いましたっけ?」
言ったような気がするけど、覚えていねぇや。
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!゙!゙!゙」
おっと。廊下に居た
麻酔銃を捨て、俺目がけてル○ンダイブして来た
「はいだらああああああ!!!」
ノーザンライトボオオォォォオオオム!!!
決まったあああああアアアアアアアア!!!
頭が畳にめり込んだあああああぁぁぁ!!!
数回ビク付くと、そのまま動かなくなったァ!!!
「……良し。野原主任、安全な所を探しましょう」
えっと、麻酔銃……あった。投げ捨てたけど、壊れて……いないね。
「……少佐、あんた、えげつないな──って!ヤバい!騒ぎを聞き付けて、集まって来やがった!」
野原主任が焦った声で、窓の外を見ながらそう言ってきた。
集まって来た?丁度いい。皆纏めて
……いや。
壊れた窓から外を見ると、加賀さんと翔鶴が這いながら、こちらに向かって来るのが見えた。
あの二人には、約3時間近くも追いかけ回された。それに、
「今度は俺が、
「……少佐、大丈夫ですか?自分が何言っているか、分かってます?あと、目からハイライト消えてますよ?」
「ちょっくら二人の処○膜ブチ破って、パパになってくるわ。フリじゃねーぞ?俺はマジだ。本気と書いて、マジと読む。今日から俺は、
「少佐、冷静になってください──」
「みんなこれからは家族だ!!!」
「妖怪・みんな家族だ!は404小隊にお帰り下さい……じゃなくて、ダメだこりゃ──って、少佐!?」
野原主任が何か言っているが、俺は無視して窓から外に出て、2人目掛けて疾走。
「「ぉ゙お゙ぉ゙ぉ゙お゙お゙お゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!゙!゙!゙」」
おーおー、元気いい唸り声だなァ!そうじゃなきゃ、やり甲斐が無い!!
今の俺はリミッター解除状態だ!負ける気がしねェ!!
「はははははははは!!!」
……………………。
…………。
……。
──第603鎮守府、
19:00。
「……何が、みんなこれからは家族だ!だよ……何が、ちょっくら処○膜ぶち破ってくる、だよ……」
賢者モードなう。……じゃなくて、なんつーことを口走ったんだ?俺は。アホか?……アホだな。
つーか、なんだよ、アレ。俺が2人を襲ったら、なんか
……はい。再び説明タイムに突入します。
今から約1時間程前。度重なる恐怖やらストレスやらで、俺の精神が崩壊寸前に陥り、暴走。
何をとち狂ったのか、「襲われるのなら、襲ってもいいんじゃね?」と考え、加賀さんと翔鶴を襲ったんだけど、返り討ちにされました。
いや、マジで一瞬、何が起きたのか理解出来なかった。
加賀さんに最大出力の麻酔銃をぶっ放し、動きを止めたのを確認した後。
翔鶴が飛びかかって来たから、秋雲にやったように勢いを利用してノーザンライトボムぶちかまそうとしたら、拘束から逃れて投げ飛ばされた。
……詳しく話すと長くなるから、簡単に説明するとだな、左腕を翔鶴の首に回して、右腕を股下に差し込んで持ち上げた瞬間、一瞬で
「何が何だか、分からねぇ……」
翔鶴だけじゃない。加賀さんも、最大出力の麻酔弾を撃ち込んだのに、すぐに起き上がって翔鶴同様、
……あの動きと速さ、まるでゴで始まって、リで終わる虫みたいだったなぁ。
閑話休題。
ズボンのベルトを引き千切られ、CAST OFFされそうになったが、野原主任が2人の顔面に麻酔弾をぶち込んでくれたお陰で隙が生まれ、急いで2人から離れる事が出来た。
……ただ、顔面に麻酔弾をぶち込まれた事で激怒したのか、野原主任は2人にダブルラリアットぶちかまされて、ダウンしちまった。
救助しようと思ったけど、2人が追いかけて来たから、泣く泣く断念し、逃走する事にした。
途中、第3段階に突入した
(……マジで怖かった)
常識と理性を捨てて襲うと決意したのに、2人の狂気に当てられたせいで、正気に戻っちまった。
(ただでさえ
例えるなら、怒り喰らうイビ○ジョーみたいに、禍々しいオーラを顔全体に纏うような……。やめよう。思い出すだけでも、キ○タマが縮み上がる。
閑話休題。
狂気に充ちた2人と
それだけでなく、ずっと逃げ続けていたせいか、流石に体力が持たなくなり、地下にある営倉へ逃げ込む事にした。
何度か、他の比較的無事な娘達の部屋に逃げ込もうと思ったけど、何時第3段階に突入するか分からないから、やめた。
俺、嫌だよ?安心している時に第3段階に突入して襲われるの。
……話が脱線したな。
とにかく、俺は今、地下の営倉に逃げ込み、ドアの前にバリケードを築いて篭城しています。
そうそう。営倉の入口だが、第603鎮守府の敷地内の一番奥に小さな小屋が立てられていて、その小屋の床に入口を作り、そこから営倉に行く事が出来る。
尚、隠し床の為、非常に見付けにくい。
現在、営倉への入口を知っているのは
(……そういや、もうそろそろ
腕時計で時間を確認しながら、そんな事を考える。
もし帰って来たら、助けを求よう──いや、待て。
(もしかしたら、帰って来た娘達も
散布から5時間近く経つが、恐らく未だゾンビウィルスが空気中に漂っている筈。
……
「ザッケンナー!!」
これ以上増えたら、俺、確実に精神崩壊するよ?泣くよ?幼児退行して、赤ちゃんみたいに泣くよ?
『ゔお゙お゙お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙…゙…゙…゙…゙』
「」
『ゔお゙お゙お゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙…゙…゙…゙…゙』
……聞こえた。唸り声が。確かに聞こえた。聞き間違いじゃない。
唸り声だけでなく、階段を這うように降りる音も聞こえる。
……やっちまった。思わず大声出したから、気付かれちまったようだ。
今、俺が居る営倉は、目の前にあるバリケードを築いた扉以外、出入口は無い。
いや。空気を送り込む為のエアダクトが1つあるな。
ただ、人が通れない大きさだ。
……唸り声と這いずるような音が、どんどん近付いてくる。怖い。俺は何時から、ホラー映画の世界に迷い込んだんだ?
『ヴォ゙オ゙オ゙オ゙オ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!゙!゙!゙』
「マ"マ"ーーーーーーーッ!!」
ひいぃぃ!?扉ァ!!叩いてきたァ!?怖い怖い怖い!!映画やゲームなんかの比じゃないよ!!めっちゃ怖い!!
『I゙'゙m゙ ゙y゙o゙u゙r゙ ゙M゙o゙t゙h゙e゙r゙…゙…゙』
「違う!お前はママじゃないッ!!」
お前、その声、
あと、君、俺がここに逃げ込むまでは唸り声しか出せなかったけど、今は少しだけ喋れるようになったの?何で?もしかして、理性戻ってきてるの?
『I゙'゙m゙ ゙y゙o゙u゙r゙ ゙M゙o゙t゙h゙e゙r゙r゙r゙r゙r゙r゙r゙!゙!゙!゙』
「お"ぎ"ゃ"あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゙!゙!゙」
戻ってない!絶対理性戻ってない!!狂ったように扉に体当たりだのしまくってる!!妖精さん特製の素材で出来た頑丈な扉が、凹んでるううぅぅぅぅううう!!?
『ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙♡♡』
おいィ!?俺の悲鳴を聞いて、益々強く扉を叩き出しやがったぞ!?しかも、心做しか楽しそうな唸り声出してるし!!
……楽しそうな唸り声って何だよ。唸り声に楽しそうもへったくりもあるか!!何考えて──ひいぃぃ!!?手が!扉に、手の跡がくっきりとォ!!?どんだけ力込めて叩いてんだよ!!?
「もう嫌だ!夢なら醒めてくれ!」
毎日毎日、書類の山と
……あれ?静かになった。
頭を抱え泣いていると、何時の間にか、あんなにも荒々しい息と、狂気を孕んだ笑い声──いや。
更に、気配まで消えている。
……助かった?
……油断するな。
翔鶴の事だ。きっと、今も扉の前に居て、チャンスを伺っている筈。
それか、侵入可能な箇所を探す為、移動したのかもしれない。
だが、此処──
エアダクトがあるが、さっき説明した通り、とてもじゃないが人が通れる大きさじゃない。
……マジで助かった?
「ォ゛オ゛…゛…゛オ゛お゛ぉ゛ォ゛ォ゛ぉ゛…゛…゛♡」
「」
「ァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙…゙…゙…゙…゙♡」
……嘘、だよね?
背後から翔鶴の
急いで振り返ると──
先程まで、扉の前で狂ったように暴れていた翔鶴が。
約1時間程前。突然、
ダイヤのような形をした、黒いカチューシャ?を頭に付け。
袖が分離した、肩出し黒縦セーター……でいいのか?それを着て、黒のオーバーニーソックスを穿き。
そして、黒のゴツいロングブーツを穿いた、深海棲艦みたいに
「ゔぁ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙…゙…゙…゙…゙♡♡♡」
デンジャラス・ラブ・ゾンビと化した
「ゔびい゙い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙…゙…゙♡♡♡」
ヨツンヴァイン……間違えた。四つん這いで、ニタニタ笑いながら、エアダクトから這い出て、こちらにゆっくりと迫りながら。
瞳孔をカッ広げ、
その距離、約1m。
「ズズミ゙ダイ゙…゙…゙ノ゙ガ…゙…゙?゙」
はい。進みたいです。けど、進めません。
扉を開けて逃げたいが、バリケードを山のように積んでいるから、今すぐ逃げる事は出来ない。
急いでバリケードを片しても、間に合わない。
……あ、詰んでる。終わった。
──────────────
───────
──
──第603鎮守府、執務室──
06:30。
本日の天気、雨。気温14℃。肌寒い。
「て、提督……」
「…………」
「その、大本営から封筒が……その……」
「…………」
「うぅ……そんなに警戒しないで……」
「無理」
ごめんよ、
昨日やらかした事に対して、何度も謝罪してきた。深く反省しているのは理解している。しているが、許容範囲を超えた恐怖を味わったせいで、警戒を解く事が出来ないんだ。
だから、ショットガン型麻酔銃を君に向けるのは、仕方の無い事なんだ。
背中にバズーカ型麻酔砲を2つ装備しているのも、仕方の無い事なんだ。
腰部に、チェー○マインを装備しているのも、仕方の無い事なんだ。
「お願いします……警戒を解いてください……」
「そうしたいけど、無理だ」
半泣きで懇願してきたけど、無理。良心が痛むけど、無理。
だって君、
昨日、
「ゆっくりと、封筒を置け。置いたら、ゆっくりと下がれ。いいな?」
ポンプアクションをして、麻酔弾を何時でも撃てるようにしながら、本日の秘書艦、翔鶴にそう指示した。
「こんな……こんなのって、あんまりよ……」
……言われた通りに書類を置いたら、手で顔を覆って泣き出しちゃった。物凄い罪悪感がががが。
……もう許してやろうぜ?昨日、ゾンビウィルスに
昨日、営倉で
いや、マジで危なかった。今まで何度か
……温かかった。
……忘れろ。忘れてくれ。
閑話休題。
昨日起きたゾンビ騒動だが、話すとエラく長くなるから、簡潔に説明させてもらうと、
・俺、翔鶴に喰われかける
・翔鶴、理性を取り戻し、喰うのをやめる
・19:40頃。
・ゾンビパニック発生
・けど、すぐに効果が切れた為、大惨事にはならなかった
・
・現在、暴走していた娘達全員、お通夜ムード
以上。いや、マジで
ちなみに、
これについては話すと長くなるから、機会があれば説明してやる。
(……仕事しよ)
まだまだ説明したい事があるが、今は目の前の書類を捌く事に集中しないと、徹夜コースが確定しちまう。悪いが、ここまでだ。
……翔鶴がどうやってエアダクトから侵入してきたのか、気になる?
それはだな、器用に関節を外したり、元に戻したりしながら進んだから、侵入出来たそうだ。
翔鶴本人が教えてくれた。
……はい、この話終わり。俺は仕事を再開するぞ。
……えっと、まずは──さっき翔鶴が差し出してきた封筒を確認しよう。
麻酔銃を机の端に置き、ペーパーナイフで開封し、中身を確認。
どれどれ──
「て、提督!?」
……何で……どうして……俺、何かやらかしたのか……?
こんなの……嘘だよね……嘘だと言ってよ、バー○ィ!
「あ、あの、書類に何か、悪い事でも書かれていたのですか?」
書類に書かれていた内容を見て、執務机にヘドバンすると、翔鶴が慌てたような、心配するような声でそう言ってきた。
うん。悪い事だね。少なくとも、俺にとっては。
……何でだよ……何でこのタイミングで届くんだよ……
ケッコンカッコカリと、ジュウコンカッコカリの書類一式が。
(しかも、今日10:00までに、指輪も届くし)
勘弁してください。
side 提督 out
───────
────
─
次回予告
何故、我々妖精さん達がゾンビウィルスを作成し、散布したのか。
フラストレーションが溜まっていた事もありますが、ちゃんと目的があって作成・散布しました。
……いえ、世界ゾンビデーだから、というのもありますが、1番の目的は、
提督さんに
第124話・発覚
「パパだ……パパになるんだ……」
【補足的なナニか】
・ビームマグナム型麻酔銃…本編16話にて初登場した、対
その名の通り、「機動戦士ガンダムユニコーン」に登場する武器、ビームマグナムのような形をしている。かなり重い。
弾数は6発。手動リロード式。麻酔弾は出力調整が可能で、特殊なビーム状となって発射される。勿論、撃たれた
最小出力で撃つと反動は殆ど無く、炭酸飲料の蓋を開けた時の音よりもショボい音と、これまたショボい光が出るが、最大出力で撃つと、本家ビームマグナムと同じ発砲音が鳴り、膨大な光が発射され、凄まじい反動に襲われる。
・デンジャラス・ラブ・ゾンビ化…第603鎮守府所属、秋月型防空駆逐艦三番艦、涼月の適性者が、愛と己の性欲欲望に素直になった状態を指す。
「仮面ライダーエグゼイド」に登場する「デンジャラス・ゾンビ」が、名前の元ネタになっている。
・万能バール…大本営技術課の職員達と妖精さん達が設計・開発した、その名の通り様々なシチュエーションに対応出来る万能なバールを指す。
様々なギミックが仕込まれており、工具としては勿論、暴徒化した艦娘の鎮圧にも使える優れ物。麻酔弾も撃てます!
・某アニメ…「ゾンビランドサガ」を指す。
ネタバレが含まれる為、気になった方は各自で調べてください(他力本願)
・タイプライター…ゲーム、「バイオハザード」シリーズに登場するアイテムの一つを指す。
これを使う事で、ゲームのセーブやデータのロードが出来る。
・これからはみんな、家族だ!!…ソーシャルゲーム、「ドールズフロントライン」に登場する「UMP9」の台詞が元ネタ。
中の人は「能登麻美子」さんが演じている。
・怒り喰らうイビルジョー…「モンスターハンター」シリーズに登場する「イビルジョー」が、極度の飢餓に達して変貌し、更に凶暴になった個体を指す
生命の危機に瀕している為、何をしでかすか分からないまるで、この小説に登場するヤベー奴らみたいな状態。
・チェーンマイン…「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」に登場するモビルスーツ、「ケンプファー」が装備した武装を指す。
・嘘だと言ってよ、バーニィ!…上記の「ポケットの中の戦争」の、第5話のサブタイトルが元ネタ。
正確な表記は、「嘘だといってよ、バーニィ」。
・艦娘の装束が変化…coming soon
以上、補足終了。
ローソンの翔鶴と瑞鶴の店内放送……いい(語彙力)
ローソンに住み着いて、聞き続けたい