追跡鶴   作:EMS-10

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艦○れ公式「由良さんからレシピを教えてもらった夕立のチョコ作り動画、来年のバレンタインまで公開延期します(意訳)」

……泣けるぜ(挨拶)


※警告※
下ネタ及び、R17.9描写有り
勢いしかない
頭を空っぽにしてご覧下さい
第603鎮守府は何時も通り


※この小説に登場する人物達は全員、特殊な訓練を受けています。
 決して真似しないで下さい。

※この小説は、飲酒行為等を推奨する意図は一切ありません。
 予め、ご了承下さい。

※アルコール類の一気飲みは大変危険な行為です。決して真似をしないでください。

※この小説の季節は、10月上旬頃となっています。



第124話・発覚

 

side 提督

 

 

──第603鎮守府、足柄私室──

()開始三十日目。

20:30。

 

 

「何時までメソメソしているんだ?しっかりしろ」

 

 長門さんが言った通り、何時までメソメソしていても、結果が変わるわけじゃない。分かっていますが、まだ立ち直れそうに無いです。

 あと、励ます為に背中を叩いてくれていますが、もう少し加減してください。ちょっと痛いです。

 

「ほら、私が江ノ島鎮守府から持ってきた秘蔵の酒だ。飲んで元気を出せ」

 

 那智さん、気を遣ってくれてありがとうございます。けど俺、お酒苦手なんです。既に何杯か飲んでいるから、ホロ酔い通り越して頭が少し、クラクラしてきています。

 

 しかし、断るのもアレだ。那智さんがグラスに注いでくれたお酒は、達磨という銘柄の最高級品らしい。

 とりあえずこの1杯だけ貰って、あとは水を飲んで酔いを覚まそう。

……度数高いな。けど、美味しくて飲みやすい。

……あ、水飲みたくなってきた。えっと、水……いけね、まだ酒が残っているから、新たにグラス用意しないと──

 

「はい、お水。ゆっくり飲みなさい?」

 

 すまねぇ、足柄。助かる。……ふぅ。少しだけ楽になった。けど、まだ頭がクラクラしている。もっと水を飲んだ方がいいな。

……あ、グラスに水を注いでくれた。ありがとう。

 

 言わなくても分かると思うが、足柄は新たにグラスを用意して、そこに水を注いでくれている。

 

「しかし、とうとう渡良瀬少佐の所に、ケッコンカッコカリとジュウコンカッコカリの書類一式と、指輪が届いたか。おめでとう!」

 

「先程から何度も言っているが、もう一度言わせてもらう。おめでとう、渡良瀬司令!」

 

「これで合法的に、何時でも何処でもズッ婚バッ婚(・ ・ ・ ・ ・ ・)出来るわね!」

 

「長門さん、那智さん、ありがとうございます。足柄、お前は黙れ」

 いやまぁ、確かにそうなんだけどさ、言い方がマズいよ。もっとオブラートに包んで発言しなさい。

 人差し指と中指の間に親指を入れて、親指をウネウネ動かすな。

 

「私の扱いだけ酷くない?」

 

「酷くない。残当(・ ・)だ」

 決して差別してるわけじゃないからね?まぁ、足柄もその事が分かっているから、不機嫌にはなっていない。寧ろ、楽しそうに笑っている。

 

 

 

 

 

 

 さて。今更だが俺は何故、長門さんと那智さん、足柄と酒を飲んでいるのか説明しようと思う。

 

 あれは今から数時間前。大本営からケッコンカッコカリと、ジュウコンカッコカリの書類一式が届いたのがきっかけだ。

 もうね、イタズラにしてはやり過ぎだと思うよ?

 そう思ったけど、イタズラなんかじゃなかった。

 

 書類を見て硬直していると、不審に思った秘書艦の翔鶴が、俺が持っていた書類を見てきやがった。

 その後は皆さんのご想像通り、ドッタンバッタン大騒ぎ!になった。

 

 まず、翔鶴が書類に書かれていた内容──第603鎮守府に、ケッコンカッコカリとジュウコンカッコカリの書類一式が届いた事。

 本日10:00までに指輪が届く事を、放送しやがった。

 

 急いで放送を阻止しようと、装備していた麻酔銃と麻酔砲をぶち込もうとしたけど、手刀で破壊されちまった。

 仕方なくチェーンマ○ンを使おうとしたが、その時には既に放送を終えてしまった。

 

……その後は、()や哨戒に出ていない待機組の俺に好意を抱いてくれている娘達──涼月と由良、榛名が変態(・ ・)……間違えた。編隊(・ ・)を組んで執務室に突撃して来やがった。放送終了から数秒後に。速過ぎない?

 

 あと、君ら、昨日のゾンビ騒動で色々やらかして落ち込んでいたじゃん。復活早くね?

……まぁ、何時までも落ち込まれるよりかは良いから、気にしないけど。

 

 閑話休題。

 

 編隊(・ ・)を組んだ変態共( ・ ・)が執務室に来てからはもうね、ヤバかった。お祭り騒ぎなんてレベルじゃなかった。

 ただ、電話が鳴った事で騒ぎは一時中断された。マジで奇跡的なタイミングだったよ。

 

 

 閑話休題。

 

 

 ナンバーディスプレイを確認すると、江ノ島鎮守府からの電話だった。

 全員に静かにするよう命令し、急いで電話を取ると、藤原大将の低い声が聞こえてきた。

 

 電話の内容だが、予想通り、ケッコンカッコカリとジュウコンカッコカリについてだった。

 何時だったか、俺の所に書類一式と指輪を贈る、って言っていたもんな。

 

 そうそう。電話の内容だが、話すと長くなるから要約すると、

 

 

・ようやく用意する事が出来た

・さっさとケッコンカッコカリしろ

・ジュウコンカッコカリは、今の俺の階級や勲章の数では出来ない

・すれば、罰せられるぞ(最悪、提督の資格を剥奪される)

・ジュウコンカッコカリの書類一式を送った理由は、艦娘達のモチベーションアップの為

・あと、俺から退路を断つ為

・近日中にジュウコンカッコカリの条件が緩和される

・条件については、近日中に公表される

・その条件を満たしたら、ジュウコンカッコカリしていいぞ

・ジュウコンカッコカリをしていなくても、互いに合意の上で避妊をするなら、布団またはベッドの上でドンパチ(・ ・ ・ ・)しても黙認される

・指輪の数が足りなくなったら、遠慮なく言え。用意してやる

・お幸せに

・お前も俺と同じ恐怖と絶望を味わえ

 

 

 という物だった。

 これらを話すと、藤原大将は忙しいからこれで失礼すると言って、電話を切ってしまった。 

 

……色々言いたいけど、二つだけ。

 

 なんですか!電話を切る直前に言った、「お前も俺と同じ恐怖と絶望を味わえ!」って!!

 あと、死にそうな声で「パパだ……パパになるんだ……パパになるのは……良いぞ……」と言ってきましたけど、意味分かりませんよ!藤原大将!!キャラ壊れ過ぎですよ!?というかあなた、どんな恐怖と絶望を味わったんですか!!? 

 

……もし、機会があったら聞いてみよう。

 

……おっと、言い忘れていた。電話に夢中で、執務室に居た娘達を退室させるのを忘れていたせいで、電話の内容を全員に聞かれてしまいました。

 

 

 互いに合意の上で避妊をするなら、黙認される云々も。

 

 

 ご丁寧に、由良(・ ・)がス○ホに搭載されているボイスレコーダーで証拠をバッチリ残しているから、言い逃れは出来ない。

 勿論、由良(・ ・)はその録音した音声データをLIN○で、俺に好意を寄せる娘全員に送信しやがった。一応、機密なんだけどなぁ。やっちまったなぁ。

 

 その後は……すまん。記憶が無い。マジで無いんだ。 気が付けば、18:00になっていて、山ほどあった書類が全部片付いていた。

 何度も確認したが、全て俺の筆跡で書き終わっていた。何時の間に終わらせたんだ?

 

 それに、執務机の上に、高級そうな黒くて四角いケースが11個(・・・)も置かれてあった。

 ドラマとかで見た事があるから、すぐにケッコン指輪(・ ・ ・ ・ ・ ・)の入ったケースだと気付いた。

 

 試しに1つ──提督用と書かれた箱を開けたら、装飾の殆ど無い、シンプルなエンゲージリングが入っていた。

 何となく左薬指に付けたら、サイズが大き過ぎて合っていなかった。しかし、突然光ったと思いきや、フィットしやがった。

 急いで外そうとしたら、アッサリと外れたから良かった。もし外れなかったらどうしようと焦ったよ。

 

 閑話休題。

 

 指輪をケースに仕舞い、とりあえず指輪を金庫に入れようとした時、執務室の壁に翔鶴と涼月が。床に由良と榛名がピクリとも動かず、めり込んでいる事に気付いた。何があった!?もしかしなくても、俺がやったのか?すまん、記憶が全く無いから分からないが、もしそうだったら後でちゃんと謝罪しなきゃ。

 

 どうでもいい事だが、全員ガッツリスカートが捲れていたから、眼福だったな……じゃない!忘れろ!忘れてくれ!!

 

 閑話休題。

 

 急いで壁や床にめり込んでいた娘達を救出し、入渠させた後。夕食を摂る為、食堂に行ったんだが……うん……色々あった……。

 まず、()や哨戒から戻って来た瑞鶴達変態組(・ ・ ・)に詰め寄られ、木曾や鈴谷、足柄。派遣されてきた娘達にからかわれ、それから、大鳳や阿武隈、葛城、扶桑さんに、期待に満ちた目でチラチラ見られて。

 

 それから……それから……あ、そうだ。矢矧(・ ・)海風(・ ・)秋雲(・ ・)、時雨、夕立(・ ・)摩耶(・ ・)初霜(・ ・)早霜(・ ・)千歳さん(・ ・ ・ ・)が、なんつーの?上手く言葉に出来ないが、微妙な顔……って言えばいいのか?そんな顔で俺を見ていたのが印象に残っている。

 

 とにかく、魚介類騒動や昨日のゾンビ騒動のせいで、鎮守府がヤバい雰囲気になりかけている。いや、もうなっている、と言った方がいいな。

 そこに、明るい話題──ケッコンカッコカリとジュウコンカッコカリの話が加わり、更にヤバい事──カオスな事になった。

 

 その後は……なんか色々あった気がするけど、何故か記憶が曖昧なんだ。

 

 気が付けば、夕食を摂り、食堂の椅子に座ってボーッとしていた。

 そしたら、足柄に飲まないか?と誘われ、その誘いに乗り、足柄の部屋で長門さんと那智さん、足柄、俺の四人で酒を飲みながら、ケッコンカッコカリもとい、ジュウコンカッコカリについて色々話し、今に至る。

 

……飲兵衛の千歳さんが居ない理由?千歳さんは昨日のゾンビ騒動で、()から帰還後、ウィルスに感染(・ ・)発症(・ ・)あっという間に(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)第2段階(・・ ・ ・)に突入した事がショックだったのか、自室で大人しくしている。

……後でケアしてあげよう。なんか、疲れた感じの顔をしていたし。

 

 閑話休題。

 

 足柄達と飲みながら色々会話して、このゴタゴタを解決するにはもう、パパになる(・ ・ ・ ・ ・)しか無い、という結論に至った。

 

 そんで、アルコールを摂取した影響なのか、何故か俺は落ち込み、冒頭にあったように長門さんと那智さん、足柄に色々言われ、今に至る。

……逃げてぇ。

 

 

…………。

 

…………。

 

…………。

 

…………逃げる?なぁ、俺。以前、覚悟決めた、って言ったじゃねぇか。ちゃんと責任取る、って言ったじゃねぇか。

 

 何時までうだうだしてんだ!!さっさと抱け(・ ・)!!逃げようとするな!!!

 

 襲われる前に、襲え(・ ・)ッ!!

 

 俺を襲う娘達は、俺という存在に好意を抱いてくれている!!

 俺も、襲う奴らに好意を抱いている!!部下としてだけでなく、一人の女性として!!

 

 勿論、襲わない娘達──普通に接してくれる娘達にも好意を抱いている!!

……あっ、これは親愛的な意味な?言わなくても分かっていると思うけど、一応。

 

 もう襲っちまおうぜ?彼女達もそれを望んでいるし。

……勿論、俺とそういう事を()たいと望んでいる娘とだけ、だぞ?

 

 今まで理性や常識が邪魔していたが、そんなもん、捨てちまえ!!野生解放(・ ・ ・ ・)して喰っちまえ(・ ・ ・ ・ ・)!!

 躊躇うな!互いに合意の上で、避妊をするなら、黙認される!!許される!!なんの問題もないね!!!

 

 忙しい合間を縫って抱く(・ ・)のが嫌?それなら、短い時間でもその分、深く濃く(・ ・ ・ ・)愛せばいい!!時間が足りないなら、濃密さでカバーすればいい!!

……深く濃く愛せばいいって、なんか日本語がおかしい気がするが、気にしない!!

 アルコールが回っているせいで、支離滅裂な思考をしているが、気にしない!!!

 

 今までずっと()()る詐欺ばっかしてきた。けど、今度という今度は本気で()ってやる!!具体的には!今から(・ ・ ・)!!

 明日?先延ばしにするな!!逃げるな!!俺はマジで今夜!!瑞鶴を──瑞稀を抱く(・ ・ ・ ・ ・)!!!

 

……他の娘達は、申し訳ないけど後だ。

 ハジメテ(・ ・ ・ ・)瑞稀(・ ・)と決めている。これは決して譲れない。

 

……昨日、ゾンビィ娼鶴(・ ・ ・ ・ ・ ・)に3分の1程喰われたから、既に卒業(・ ・)しているだろ?

 破っていない(・ ・ ・ ・ ・ ・)から、セーフです。誰がなんと言おうが、セーフです(迫真)

 

 閑話休題。

 

……もし瑞稀(・ ・)が拒否してきたら、どうしよう?先日、勢い余って押し倒したら、怖がられたし。

……その時はその時に考えりゃいい。

 

……医療行為(・ ・ ・ ・)をしてもらう約束?それについては土下座でも何でもして、無かった事にしてもらおう。

 

 

 けど、その前に──

 

 

「酒だァ!酒を持って来ォい!!」

 情けないけど、アルコールの力を借りよう。

 既に結構回っているけど、まだまだ足りない気がする。だから、追加だ!!

 

「おっ、飲むのか?」

 

「ふむ。なら、とことん飲もう!」

 

「長門さん、那智姉さん、提督はお酒に弱いから、これ以上飲ませたらダメよ!止めましょう?」

 

 

「おれは急性アル中になるぞーー!足柄ァァァァ!!!

 おれは人間を超越するッ!足柄ァ!お前のウィスキーでだァァァ!!!」

 今の俺なら出来る気がする。根拠は無いが。何となく超越出来る気がする。

 

 そして、超越したら瑞稀(・ ・)を襲いに行ってやる。全力で処○膜ブチ破って、俺の主砲(・ ・ ・ ・)赤ちゃんのお部屋(○宮)ノック(・ ・ ・)してやる!!

 

 

「一気飲みはやめなさい!それに、超越するなッ!!あとそのウィスキー、結構良い値段したから返しなさい!!」

 

「分かった。返す」

 それならやめよう。

 

「素直かッ!」

 

「えっと、このウィスキーなら大丈夫だな。良し。

 

 WRYYYYYY!!」

 気を取り直して、もう一度。

 今俺が手にしているウィスキーは、コンビニやスーパー等で安く売られているブラックニ○カ・クリア(700ml)だから、飲み干しても大丈夫だろう。

 

 

「奇声上げながら、片手だけで壁に張り付くな!というか、どうやって張り付いているの!?」

 

 

「指に気合いを込める。ただそれだけだ!!片手で壁に張り付くのは、提督の基本技能だぞ!!」

 提督という存在を舐めるなよ?

 

 

「提督の基本技能?んなわけあるかァ!!」

 

 

「いや、基本技能だぞ?横須賀の提督も、渡良瀬少佐のように指だけで壁に張り付いたりする。スパ○ダーマンのようにな」

 

「藤原司令も良くやっているな。だから、何もおかしくないぞ?」

 

「いや、おかしいから……って!一気飲みしようとしない!本当に急性アル中になったらどうするの!?提督の嫁さん達や皆が心配するわよ!!?」

 

 チッ、気付かれたか。あと数秒、長門さんと那智さんの方を見ていれば、一気飲み出来たのに──

 

 

「一気飲みを!するのは!榛名が許しませんッ!!」

 

 

「榛名ァ!!何処から湧いてきたのよ!!?」

 

 

 おぉっとォ?榛名がログインしましたァ!足柄が驚いているゥ!俺は驚いていなァい!!何故なら、榛名ならこの程度、造作もないからだァ!!

 

 

「テーブルの下にずっと居ました!!!」

 

 

 相変わらず気配消すの上手いなァ!!前世は暗殺者だったのかァ!?

……じゃなくて。榛名が居る、という事は、他のヤベー奴らも居るな。

 何故そう思うのかって?ほら、良く言うじゃん。ヤベー奴が1人出現したら、6人(・・)はその部屋に隠れている!って。

 

……えっ?言わない?そんなわけねーだろ。ウチ(第603鎮守府)じゃ常識(・ ・)だぞ?

 ちなみに、向こう(第8492離島鎮守府)も1人出現したら、6人は確実に隠れているそうだ。

 最近増えてきているらしいけど。

 

……ヤベッ!?榛名がウィスキー奪おうと手を伸ばしてきた──って!おうコラ!!さり気なくズボンのベルト外そうとすんな!!こんのドスケベサキュバス!!襲うぞ?

 

「那智、氷を取ってくれ」

 

「承知した」

 

「長門さん、那智姉さん、何で驚いていないの?ねぇ、何で呑気にお酒を飲んでいるの?」

 

 おぉっとォ!足柄が呆れた顔をしながら、長門さんと那智さんにツッコミを入れたァ!!2人の反応は──

 

私の鎮守府(横須賀鎮守府)では、艦娘が音も気配も無く突然現れるのは日常茶飯事だ。赤城とか、古鷹(・ ・)とか。他にも沢山居る(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)が、彼女達のお陰で慣れた」

 

私の所(江ノ島鎮守府)も、長門の所と似たような物だ。だから、気にならない」

 

 一切驚いていなァい!おつまみを食べながら、お酒を飲んでいるゥ!流石、横須賀鎮守府と江ノ島鎮守府所属の艦娘だァ!!

 

「横須賀鎮守府と江ノ島鎮守府の艦娘、どうなってんのよ……。それに、音も気配も無く突然現れるって、まるでゾンビみたいね」

 

 足柄ァ……そんな事言うと、フラグが立つぞォ?ウチのデンジャラス(・ ・ ・ ・ ・ ・)ラブ(・ ・)リィなゾンビ(・ ・ ・)ちゃんが出現しちゃうぞォ?

 

 

「呼ばれた気がしました」

 

 

「畳の下から出てくるなァ!!」

 

 

 イエエェェエエイ!!ほらァ!!フラグ立っちゃったじゃなァい!!

 今度は涼月が畳を持ち上げてログインしましたァ!!それに対し、足柄が鋭いツッコミを入れたァ!!

 さぁさぁ、盛り上がって来たぞォ?このパティーン(・ ・ ・ ・ ・)は瑞鶴や翔鶴、加賀さん辺りもログインしてくる流れだァ!!俺の童○を賭けてもいい!!

 

「ほら、飲んでみろ。アルコールが苦手な人でも飲める奴だ。中々美味いぞ?」

 

「あっ、ホントだ!甘くて飲みやすいです!」

 

「阿武隈、これも飲んでみてくれ。私のオススメだぞ?」

 

「あっ、ありがとうございます!これも美味しい!」

 

 うぇーい( 0w0)ノ!阿武隈が出現したァ!!

 何時の間にか、長門さんと那智さんとお酒を飲んでいるぞォ?おぉっと、阿武隈が飲んでいるのを見ていたら、俺も飲みたくなってきたァ!!ウィスキーを一気飲みしよ。蓋を開けて──ってアレ?ウィスキーが無い!?それに、ベルトを外そうとしている榛名の姿が見当たらない──って、足元に倒れてる。

 

 しかも、頭にでっかいタンコブ出来てる。オマケに、装甲甲板が榛名の隣に置いてある。この装甲甲板は……翔鶴型航空母艦の物だな。という事は──

 

「飲んじゃダメ」

 

 あっるるるゑゑゑ〜?何時の間にか俺の隣に翔鶴が居るぞォ?その距離、約数十cm!!甘ァい吐息が掛かってくるううぅぅ!!俺と同じように、片手だけで壁に張り付いているぞォ??全く気付かなかったぞォ?アルコール回っているから、気配に気付けなかったのかなァ?

 

……じゃなくて。もしかしなくても、榛名をシバいたの、翔鶴なのかな?──あっ!翔鶴が、お髭のオジサンが描かれたウィスキー持ってる!返しなさい!俺はそれを一気飲みして人間を超越しなきゃならないんだ!!

……艤装格納領域(空きスロット)に仕舞われちゃった。

 

「お酒じゃなくて、私の母○乳を飲みなさい?」

 

……デカイな。

……じゃなくて。翔鶴、装束を脱ごうとするな。着ていなさい。襲うぞ?あと、伏字の意味無いよ?ちゃんと伏字に仕事させなさい。それに君、まだ母○出せないじゃん。そのうち出せるようにしてあげるけど。

 というか、壁に張り付きながら脱衣って、凄いね。どうやってんの?何時か壁に張り付きながら、ドンパチヤ(・ ・ ・ ・ ・)るシチュエーションがあるかもしれないから、教えて?

 

「那智姉さん、おつまみ追加するわね」

 

「お、有難い」

 

 おおっとォ?順応したのか、足柄がツッコミを入れなくなったァ!!

……ハイライトが消えている気がするけど、気の所為だね。

 

……さて。そろそろ加賀さんと由良。そして瑞鶴がログインしてきても良い頃なんだけど、未だログインしていない。

 もしかして、居ないのかな?いや、そんは筈ない。絶対何処かに居る。

 

 瑞鶴がログインしたら、速攻で拉致って俺の部屋に連れ込んで、ベッドウェー海戦を開戦するんだ。

……ベッドじゃなくて布団だから、フトンウェー海戦だな。語呂悪い──

 

 

 

 

「(<(((⚫)))><(((⚫)))>)」

 

 

 

 ヒュ〜!見ろよ、あのお目目を!!何時の間にか天井の板を外し、瞳孔をカッ広げ、顔だけ出して俺を見つめる由良が居るゥ!!

 彼女のトレードマーク、サイドテールにした薄い桃色の長い髪は、何故か重力に逆らっていて、垂れ落ちていなァい!!重力ァ!!仕事しろォ!!

 

 

……あっ、もうキャパオーバーだね。部屋が人で一杯だ。

 大規模反攻作戦が始まる前。足柄の部屋に那智さんを泊めさせる事を決め、妖精さん達に頼んで部屋を拡張してもらったけど、限界が来てる。

 これ以上はマズいね。一旦、俺だけ部屋から出よう。

 

「長門さん、那智さん、足柄!今日はありがとうございました!また明日!!」

 急いで壁から降り、ドアを開けて退室!

 結局、瑞鶴と加賀さん、来なかったなぁ。賭けに負けちった。約束通り、○貞を捨てなきゃ。

 

 

……背後から翔鶴達の声が聞こえるが、無視。

 アルコールが中途半端に回っているが、これでも充分勢いに任せられる!さぁさぁ、待ってろよ瑞鶴ゥ!!

……じゃなくて、瑞稀(・ ・)ィ!!今から!襲いに!行くぞォォォォォ!!!

 

 足柄の部屋を出て、足音を一切立てずに廊下を全力疾走!!

 翔鶴と瑞鶴の私室へ向かって、走る!走る!!走る!!!

 もう止まらねェ!!誰にも止められなァい!!

 

 

 

「常識なんか必要ねェ!!理性も要らねェ!!

 憲兵=サンなんか怖くねぇ。

 

 ヤロオォォオオブチ犯したらああァァァアアアッッッ!!!」 

 おぉっと、目的地に到着!!ドアノブを回して──カギが掛かってる。しゃらくせェ!!ブチ破る!!

 

 爺ちゃんが言っていた。

 

 ガムシャラに。必死に。全力で進もうとする奴に、壁や行き止まりなど存在しない、と。

 

 つまり──

 

 

 

 

 

 

 

 

OPEN SESAAAAAAAAME(ぶち犯しに来ましたァァァァァ!!!)!!!」

 今の俺ならドア1枚程度、タックルで簡単にブチ破れる。

 

 

「キャアアアア!?何!?何ッ!!?」

 

 

 おぉっとォ!?ドアを派手にブチ破ってダイナミックお邪魔します!したら、部屋の中でボーッとしていた(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)瑞稀(・ ・)が悲鳴をあげて驚いているゥ!!

 驚かせてごめんね?とりあえず、

 

 

「はぁい、じょーじぃ(瑞稀ぃ)♪夜戦(意味深)しないかい?」

 目的を伝えよう。

 

 

「じゅ、()!?何!?なんか雰囲気が(・ ・ ・ ・)何時もと(・ ・ ・ ・)全然違う(・ ・ ・ ・)んだけど!!?」

 

 雰囲気が違う(・ ・ ・ ・ ・ ・)?それもそうだ。何故なら俺は、今から君を本気で犯す(・ ・ ・ ・ ・)のだから。

 サァ……こっちにおいでェ……??

 

……来てくれない。なら、お姫様抱っこして俺の部屋に連行してやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、待って!怖い!!怖いよ!!あとお酒臭い!!もしかしなくても、酔ってる?ねぇ!?ちょっ!無言で瞳孔をカッ広げながら、ニタニタ笑って迫らないで!?落ち着こう?ね?ねっ?落ち着──怖いって!ハイライト!ハイライトが消えてる!!ね、ねぇ、一旦落ち着こ?ねっ?──あっ、あのっ!?なんでお姫様抱っこを──ま、待って!!分かった!!夜戦(意味深)する!!するから、着替えさせて!!今、普通の下着穿いているの!!せめて、勝負下着を穿かせて──あっ……ぁぁ……ぁぁぁ……待っ……て……待っ──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────

 

 

 

───────

 

 

 

 

 

 

 

──第603鎮守府、工廠──

()開始三十一日目。

06:00。

 

 

 

「いや、だから無理ですって……」

 

「……何故無理なんですか」

 諦めたらそこで試合終了だぞ?諦めんなよ。どうして諦めんだよ!もっと熱くなれよ!技術者魂、見せてくださいよ、野原主任!!

 

「資材が足りません」

 

「んじゃ無理ですね」

 資材が足りないなら諦めよう。ないものねだりしても仕方ない。

 今ある物で最強目指さなきゃ。

 

「良し……妖精さん達!A装備だ!A装備を俺に装着させろ!!」

 デン○ロビウムを造れないのなら!先日妖精さん達が造ってくれたA装備を使うまでよ!!

 

 

<サー!イエッサー!

<提督さん、マジで殺る気(・ ・ ・)のようです

<我々が全力でサポートするぞォ!!

<リベンジじゃー!!

<提督さん!A装備!スーパーベストマッチ!!

<ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!

<Are you ready?

 

 

「……出来てるよ」

 妖精さん達が、封印したA装備を運んで来てくれた。

 さぁ、やるぞ──

 

「出来てるよ、じゃねーよ!やめんかァ!!少佐、あんた戦争がしたいのか!!?」

 

 

「……野原主任。俺がこれからするのは、紛うことなき戦争です。

 

 

 

 

 

 

 

魔王(千歳さん)オカン(矢矧)を討伐する為の、全身全霊を賭けた戦争なんです!!」

 魔王(・ ・)オカン(矢矧)を討伐しない限り、俺は先に進めないんだ。だから、止めないでください!!──あ、コラ!万能バールで破壊しようとするな!!これが無いと、俺は──

 

 

 

 魔王(千歳さん)オカン(矢矧)倒す事が(・ ・ ・ ・)出来なくなる(・ ・ ・ ・ ・ ・)!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昨夜。俺の部屋に瑞稀(・ ・)をお姫様抱っこしてお持ち帰りし、押し倒し、服と下着を脱がせていざ夜戦(意味深)に突入しようとしたんだが、騒ぎを聞き付けた半ギレ状態の魔王(千歳さん)と、同じく半ギレ状態のオカン(矢矧)に、艦載機格納庫とフライパンでボッコボコにされて阻止され、失敗に終わった。

 

……翔鶴達?魔王とオカンにシバかれて、気絶してた。

 

 

 

……あと少し。本当に、あと少しだったのに。

 チクショウ……チクショウ!!!

 

 

 部屋に連れ込む前に。

 押し倒す前に。

 脱がす前に。

 準備運動(・ ・ ・ ・)をする前に。

 瑞稀(・ ・)にしつこい位に何度も確認し、ちゃんと合意してもらった。

 最初は怖がっていたが、段々大人しくなり、最終的には顔を赤らめながら、慈愛に充ちた顔で「来て♡」と言ってくれた。

 一切嫌がっていなかった。一切抵抗されなかった。

 

 

 あと少し。本当にあと少しで本番(・ ・)に突入出来た。

 なのに、何故……何故だよ……何故だあああああァァァァ!!!

 

 

 

……あっ、そうだ。説明するのを忘れる所だった。

 昨夜、足柄の部屋に瑞鶴と加賀さん、扶桑さんが出現しなかった理由だけど、三人曰く、

 

「もう迷惑をかけたくない」

「信じて待つ事にした」

「本能に負けないよう、頑張る」

「何時でも待っています」

 

 との事。良い娘じゃねーか。結婚しよ。

……いや、するのは確定しているじゃん。

 

 

……よーし。彼女達は待ってくれているんだ。お迎えに行かなきゃ、ダメだよな?だから──

 

 

 

「今から魔王(・ ・)オカン(・ ・ ・)を倒しに行くぞオッラァァァン!!!」

 A装備、装着開始──

 

 

「させるかァ!!!」

 

 

 野原主任ァ!邪魔をするなァ!!!

 

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

「……んで、話って何だ?」

 野原主任に説得され、討伐するよりもバレないよう()る方が良い事に気付かされ、正気に戻り、十数分後。

 

 妖精さん達に頼んでA装備を再び封印してもらっている様子を眺めていたら、工廠長妖精さんに声を掛けられた。

 

 工廠長妖精さん曰く、「とても大切な話がある」と真剣な顔と声で言われ、こうして指定された場所──工廠内にある、工具保管室に来た。

 そして、真剣な顔のまま宙に漂う工廠長妖精さんに声を掛け、今に至る。

 

 余談になるが、ここ工具保管室は工廠長妖精さん曰く、彼女(・ ・)専用のサボりスポットらしい。

 その為、他の妖精さん達は、工具保管室に工廠長妖精さんが居る限り、決して近寄らないそうだ。

 これなら、盗み聞きされる心配は無い。

 

……サボりに対して思う事は無いのかって?ちゃんと結果を出すなら、どれだけサボろうが構わないと思っているから、何も言わん。

 

 

<……提督。これから話す事は、とてつもなく大事なことだ。そして、決して誰にも言わないと約束してくれないか?

 

 

「……分かった。約束する」

 彼女──工廠長妖精さんは、昔ながらの職人気質な喋り方や性格をしている妖精さんだが、見た目も服装も女性っぽいから、便宜上彼女と呼ぶ事にする──は、低い声で。相変わらず真剣な顔のままそう言ってきた。

 

<一昨日、ゾンビウィルスを作成し、ばら蒔いて大パニックを起こした理由について、ちゃんと説明しようと思って呼び出した

 

「……そうか。んで、どんな理由があって作成し、ばら蒔いたんだ?」

 色々ツッコミを入れたかったが、それをしたら時間を無駄に浪費するから、続きを促した。

 

<まず、我々のフラストレーションが溜まりに溜まっていたから、発散する為……と言ったが、本当の目的は別にある

 

「本当の目的?」

 

<ま、まぁ……4割位はフラストレーションを発散する為だが、残りの6割は、炙り出す為(・ ・ ・ ・ ・)

 

炙り出す為(・ ・ ・ ・ ・)?」

 一体何を?そう思い、彼女に尋ねた。

 

<ああ。此処、第603鎮守府に所属する艦娘達の本性(・ ・)を──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 提督に対して、好意を抱いている(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)。または、依存している(・ ・ ・ ・ ・ ・)艦娘を炙り出す為(・ ・ ・ ・ ・)に、ゾンビウィルスを作成・散布したんだ

 

 

 

 

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

 





次回予告


 とうとう甘ちゃん(渡良瀬少佐)の所に、地獄への招待状(書類一式と指輪)が届いたか。ふっ……俺達(・ ・)と同じ恐怖と絶望を味わうがいい。
……しかし、よく今まで持ち堪えたな。艦娘達が良い娘ばかり(・ ・ ・ ・ ・ ・)だからか?
……まぁいい。それよりも仕事を再開しよう。
……ほう?全国的に、巨大化した魚介類の出現数が減ってきたか。それに、巨大化した魚介類の需要が高まっている、か。
……なんだ、赤城(・ ・)。俺は忙しいんだ。おふざけなら後に──今、なんて言った?
……第603鎮守府所属の夕立(・ ・)に、覚醒の兆候(・ ・ ・ ・ ・)有り、だと!?


第125話・狂い始める雨


「この気持ち……嗚呼。そう、か。そうなんだね。
 やっと分かった。私、渡良瀬さん(・ ・ ・ ・ ・)の事が、好きなんだ。
 上司としてじゃなくて、一人の男性として(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)
 あはっ♪あははははっ♪あはははははははっ♪







 ヒャッハハハハハハハハハ♪♪」


【補足的なナニか】

・残当…残念ながら当然の結果、の略語。

・ブラックニッカ・クリア…「ニッカウヰスキー」より販売されているウィスキーを指す。
 アルコール度数は37。お値段もお手頃。興味を持った20歳以上の人は買って飲もう!(ダイマ)
 
・1人出現すると、6人は隠れている…第603鎮守府の場合、現段階(・ ・ ・)では瑞鶴、翔鶴、加賀、榛名、由良、阿武隈、涼月が該当(扶桑と葛城、大鳳は良識が邪魔して今の所やらない)。
 第8492離島鎮守府では、川内、神通、金剛、阿賀野、筑摩、羽黒、浜風が該当。最近、山風が追加された。他にも何名か追加される模様。

・ケッコンカッコカリ…鎮守府を運営する提督の資格を持つ人間(男性、女性問わない)と、艦娘の適性を持つ女性(人間)が婚約する事を指す。
 また、大規模鎮守府といった、鎮守府に携わる人。整備士や調理師、憲兵等が艦娘と結ばれる場合も、ケッコンカッコカリと呼ぶ(この小説内では)。

・大規模鎮守府…その名の通り、規模が大きい鎮守府を指す。
 小・中規模鎮守府と違い、提督と艦娘達、妖精さん達の他にも、人間の整備士や調理師、憲兵等が多く駐在している。
 大規模鎮守府では、整備士や調理師、憲兵等とケッコンカッコカリする艦娘が居る(という設定)。

・ジュウコンカッコカリ…修羅場と恐怖と、絶望の宴の開幕を告げる行為艦娘と重婚をした状態を指す。
 ジュウコンカッコカリをする事で、複数の艦娘と婚約を結ぶ事が可能になる。法律?大丈夫だ、問題ない。

・ケッコン、ジュウコンカッコカリをするメリット…coming soon


以上、補足終了。



※暫く頭のおかしい頭の悪い内容と、下ネタ・R17.9満載な勢いしかない展開が続きます。
 予め、ご了承下さい。

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