第141話にて、診察を受ける艦娘の中に文月が含まれていなかった為、本文と後書きの一部を加筆修正しました。
この小説をご覧頂いている皆様にご迷惑をお掛けしてしまい、誠に申し訳ございません。
頭の悪い内容
頭を空っぽにしてご覧下さい
こまけぇこたぁいいんだよ
お前らの嫁だろ、早くなんとかしろよ
※この小説内の季節は、12月下旬頃となっています。
side 加賀
──第603鎮守府、執務室──
09:30。
(眠い……)
……瞼が少し重くなってきました。このままでは目を瞑ってしまいそうね。
(準は大丈夫かしら?)
彼も私と同じく、2時間程度しか眠っていない。
少し前、初霜さんと文月さんを連れて大本営へ向かう時は平気そうにしていたけれど、今頃眠気に襲われているかもしれない──
「加賀さん、大丈夫ですか?」
『眠そうな顔をしているわね。昨夜、
「……大丈夫です」
足柄さんに声を掛けられてしまいました。顔を見ると、心配そうな顔をしています。
準に
その為、こうして足柄さんの
(だから、思考している場合ではありません。今は執務に集中しなさい)
気持ちを切り替えて、執務を再開。
今、私は執務をする為、
「あんまり大丈夫そうじゃないんですけど……あ、そうだ!飲み物入れてきますね?緑茶でいいですか?」
『無理してるわね。コーヒー……は苦手です、って何時だか言っていたから、緑茶を淹れてあげましょう』
「はい。お願いします」
気を遣わせてしまった。申し訳ございません、足柄さん。
「はーい」
『本当に眠そう。どれだけ
(
それはもう、理性なんて完全に消え去って、本能に従い獣のように──やめなさい。考えないで!
しかし、無理だった。
昨夜から早朝の間に起きた出来事を、思い出してしまった。
(……うふふっ♡あはははっ♡)
嗚呼……素晴らしい時間でした。
私の胸に夢中になって、必死な顔で
「…………加賀さん、大丈夫ですか?」
『うわぁ……凄い恍惚とした顔をしているわ……』
「…………大丈夫です」
何時の間にか、私の目の前に足柄さんが立っていた。
その手には、緑茶が入れられた湯呑みを載せたトレイを持っている。早いわね。ついさっきお茶を淹れに行ったというのに。
……じゃないわ。見られた。
準に
……良し。
「……足柄さん、お願いがあります」
「何でしょうか?」
『見なかった事にしてください、と頼んでくるのかしら?』
「私を
死にましょう。
「嫌ですよ!?」
『ちょっ!?予想と全然違った!?じゃなくて、そんな事出来ませんよ!頼まれたってやりませんよ!!』
断られてしまった。では、自爆しましょう。海上に出て、爆撃機と雷撃機の爆弾や魚雷を一斉に起爆すれば、死ねるでしょう。
そうと決まれば実行しましょう。執務室の窓を開けて──足柄さん、止めないでください。羽交い締めにしないでくださ……数時間前、こんな風に準に羽交い締めされて、逞しい
……思い出したら気分が高揚してきました──あ、鼻が熱い。これ、鼻血が出そうね。いいえ、出るわね。確実に出る──
「フゴッ!」
あ、出た。噴水の如く、私の鼻から真っ赤なお花が咲きました。やってしまいました。
物凄い量ね。……あ、急に瞼が重たく……なって……──
「ちょっ、加賀さん!?加賀さあああん!?」
side 加賀
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side 提督
──大本営、カウンセリング課──
11:20。
「んじゃ、診察結果を伝えるよ」
「お願いします」
椅子に腰掛けると、カルテを見ながら先生がそう言ってきた。
悪い結果でなければ良いんだが。
加賀さんとのデートを終えた俺は現在、大本営のカウンセリング課に来ている。
いやぁ、それにしても眠い。昨夜……いや、今日か。
……どんな事をしたのか気になる、だと?悪いが今は先生から診察結果を聞く事に集中したいから、お断りします。
機会があれば、何時か教えてやる。
「まず、文月だけど、診察を受けなくても大丈夫な位、精神状態が安定していた」
「そうなんですか?けど、一時期、めっちゃ
おっと、先生が説明を始めてくれた。集中して聞かないと。
文月は一時期、ハイライトが完全に消えて、スケッチブックに大変グロテスクな魚の絵を描きまくっていたんですよ?
その事をカウンセリング課の先生──
「あぁ、その点については大丈夫だ。何度も診察をしたけど、今現在、文月の精神に異常は全く見られていない。後遺症とかも残っていない」
「良かった……」
もし引き摺っていたらどうしようと思っていたよ。
そう思い安堵の溜息を吐いている間にも、橿原先生は文月が
「文月が
「な、成程……」
そうだったのか。そういや、魚介類尽くしの日々を送っていた時、「牛肉で作られたハンバーグを食べたい!」って言っていたな。
業者に魚介類を引き取ってもらえるようになって、牛肉のハンバーグを作って食べさせたら、常に消えていたハイライトが元に戻り、
もしかしたら、その時に文月の精神状態は元に戻っていたのかもしれない。
しかし、万が一がある恐れがあった為、念には念を入れ、こうして診察してもらったんだが……大丈夫みたいだな。良かった。
「──というわけで、文月
それから橿原先生から色々説明され、文月の診察結果については終わりとなった。
そして、初霜の診察結果についての説明を始めてくれた。
「次に、初霜だけど、こちらも文月同様、精神状態は完全に安定している。落ち着きのある
「本当ですか!?」
良かった。本当に良かった。
俺は思わず喜び、椅子から立ち上がってしまった。
「おう。とりあえず、初霜がああなった原因について説明するから、落ち着いてくれ」
「あっ、はい。すみません」
いけね、思わずテンション上がってはしゃいでしまった。落ち着こう。
冷静になり、先生の説明を聞く為、再び椅子に腰掛ける。
それから暫く、先生から色々説明を受けた。
初霜が
それを防ぐ為、初霜の生存本能が暴走してしまい、
今回の診察で、初霜の精神状態を安定させる事は出来たが、もしかしたら再び死にかけると、また
こればかりは、初霜自身が乗り越えなければならない事。
もしまた
他に色々説明を受けたが、割愛させてもらう。
「──そうそう。初霜だけど、めっちゃ死にたがっている。理由は、
「おぉう……」
説明を終えると、先生は遠い目をしながらそう言ってきた。
そら死にたくもなるわな。とても真面目な初霜の事だ。周りに迷惑をかけてしまったから、自分を強く責めている筈。
「こっから先は少佐、あんたがケアしてやってくれ」
「はい!」
「……んじゃ、以上で診察結果の説明は終わりだ。今、文月と初霜を連れてくるから、そこで待っていてくれ」
「分かりました」
俺は先生に言われた通り、椅子に座って待機する事にした。
数分後。先生が文月と初霜を連れて戻って来た。
文月は……あ、天使の笑みを浮かべてる。可愛い。
しかし、文月の隣に立つ初霜は顔を俯かせ、髪で顔を隠しているから表情が見えない。
(もしかしなくても、やらかした事に対して落ち込んでいて、俺に合わせる顔が無いとか考えているから俯いているのかな?)
もしそうなら、俺は気にしていない、大丈夫だと言って安心させてあげよう。
勿論、言葉だけでなく行動でも示す。俺はどんな事があろうと、決して見捨てたりしない。傍に居続けてやる。
そう思っていると、初霜が言葉を発してくれた。しかし、
「……渡良瀬提督」
「なんだい?」
あのー、初霜?声。声が掠れてる。あと、一切抑揚が無いよ?そんな声出せるんだね。
……アホな事考えている場合じゃないぞ。説得して初霜を安心させてあげなきゃ──
「私を殺してください」
「そうか。だが断る」
いきなり何を言い出すの。気持ちは分かる。分かるが、絶対に殺さない。生かす。超生かす。
「……何故、断るのでしょうか?」
俺が断ると、初霜は俯かせていた顔をゆっくりと上げ──初霜、ハイライトさんが職務放棄しちゃってる。ハイライトさんを仕事させて?あと、瞳孔カッ広げないで?
この後、滅茶苦茶説得した。
最初は呪詛のように「殺してください」と懇願してきたが、俺は「死んで償うな。生きて償え」と軽くお説教をして、「初霜が死んだら
その他にも色々言ったが、割愛させてもらう。
時間は掛かったが、最終的には生きて罪を償うと約束し、以前の。
「──んじゃ、お大事にな」
「せんせ~、ありがと〜♪」
「橿原先生、お世話になりました」
「本当に、ありがとうございました」
初霜を説得し、落ち着かせた後。俺達は先生にお礼を言った。
さて、次は瑞鶴達だ。しかし、瑞鶴達の診察は15:00から。現在時刻は11:50。まだ3時間以上先になる。
文月と初霜が退室し、俺も後に続こうとしたら、
「そういや、午後も少佐の所の艦娘達が。確か、翔鶴と瑞鶴、涼月、榛名、由良の
「え?あ、はい。そうです」
先生にそう言われた。
一旦退室するのをやめよう。ドアから先生の方に身体を向け、話を聞く姿勢を取る。
「午後からの診察だけど、その
「えっ!?」
嘘ォ……。この先生に診てもらいたかったんだけどなぁ。
言葉は悪いけど、橿原先生は良くふざけるし、突然日本酒を飲み出したりするけど、腕は確かだ。何度か
だから、この先生に任せれば大丈夫だと、安心出来た。
なのに、午後からの診察は、橿原先生以外の先生に診てもらうのか……。
……あ、いや、決して他の先生達の腕を疑っているわけじゃないよ?ただ、なんつーか……上手く言葉に出来ないけど、少し不安だ。
不安に思っていると、
「瑞鶴達を診るのは、
私も一応診れるには診れるが、私より
「成程」
橿原先生が、午後に瑞鶴達を診てくれる先生について説明してくれた。
「さて、悪いが少佐、私は休憩に入る。午後からも患者が沢山来るから、休みたい」
「わ、分かりました!今日は本当にありがとうございます!」
いけね、先生の時間を奪っちまった。さっさと出て行こう。
「ん。そんじゃーな」
「はい!重ね重ねになりますが、ありがとうございました!」
俺は先生にお礼を言い、退室した。
退室すると、廊下で文月と初霜が不安そうな顔をして待機していた。何故不安そうな顔をしているんだ?
「あの、提督……」
「なんだい?初霜」
疑問に思っていると、初霜は恐る恐るといった感じで声を掛けてきた。
「私達が退室した後、先生と何かお話をされていたようですが……何のお話をされていたのでしょうか?私達に関する事でしょうか?」
「あぁ、違うから安心してくれ」
どうやら初霜達は勘違いしているようだ。
俺は先生と何を話していたのか説明してあげた。すると、二人は納得し、落ち着いてくれた。
……さて。この後はどうしよう?瑞鶴達の診察まで、余裕がある。
予定では俺は此処に残り、文月と初霜の二人は第603鎮守府に帰ってもらう事になっている。
(とりあえず、昼を食おう)
そろそろお昼時だから、腹が空いてきた。一応、二人に昼食を摂らないか提案すると、賛成してくれた。
そうと決まれば、食堂に行こう。俺が奢るから、好きな物を頼んでいいぞ?
この後、俺達は大本営内の食堂に行き、昼食を摂った。
そして、文月と初霜と別れ、二人は第603鎮守府へ帰り、俺は大本営に残って瑞鶴達が到着するまで時間を潰す事にした、と言っておく。
side 提督 out
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Another side
──大本営、埠頭──
13:30。
『我は神の代理人。神罰の地上代行者……』
『Jesus!
『こんな所に居られるか!私はお家に帰る!』
『逃げるんだよォ〜!』
(
埠頭に設置されている、空間投影型のモニターで演習をしている様子を見たけど、
(私も
でも、出来ない。何故なら、まだ私の艤装は修理が完了していないから。
……少し、長居し過ぎたみたいね。演習を見学しに、人が集まってきている。
そのせいで、頭の中に
(
私の中に
(────あら?)
この
(ただの
しかし、たった今入り込んで来た
そして、その
数ヶ月前。
そして、
……この
(
なんて偶然かしら?そういえば今朝、元帥から
(丁度良いわ。どんな
予定では
意識を集中し、目当ての人物の位置を探る。
……居た。あそこね。
人を避けながら、目当ての
その間、目当ての
(演習をしている娘達を見ている)
ただ見ているだけじゃない。演習をしている娘達の配置を見て、どのように行動するのか、しっかり考えながら見ている。
更に、
(一切
演習の様子が映し出されているモニターを見ている連中の殆どが、演習をしている娘達の胸や尻等を見ている。
勿論、真剣に動きを見ている者も居るけれど、時折それらに目が行っている。
でも、目当ての
最初は意識して見ないようにしていると思ったけど、違った。
目当ての
(……中々
第一印象は合格。でも、問題は性格ね。どんな性格か見極めさせてもらうわ。
ゆっくりと、目当ての
そして声を──
『A゙A゙A゙A゙A゙A゙A゙A゙A゙A゙M゙E゙N゙N゙N゙N゙N゙N゙N゙!゙!゙!゙』
……サラトガさん、うるさいです。
スピーカーから、
……気を取り直して、声を──
「ぶるるるっっあああああああ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ッ゙ッ゙ッ゙!゙!゙!゙」
……今度は悲鳴が聞こえてきた。この悲鳴は──
振り返ってモニターを見ると、先日
首と胴体に
……良し。今度こそ声を掛けましょう。
「すみません、少々宜しいでしょうか?」
声を掛けると、目当ての
Another side out
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side 提督
──大本営、埠頭──
13:30。
『我らが使命は、我が神に逆らう愚者を……その肉の最後の一片までも絶滅すること──』
(あなたは何処のアンデ○セン神父ですか……)
海外──アメリカから派遣されてきた艦娘達が、演習をしていると聞いて見学しに来たんだけど……なんつーか……うん。
(誰だよ、あの空母艦娘──確か、サラトガだったな。サラトガさんにHELL○INGを見せた奴は……)
突然、アン○ルセン神父の名言を言い出したかと思ったら、飛行甲板を真っ二つにしやがった。
最初は自ら飛行甲板を壊した!?と思ったけど、どうやらギミック搭載型艤装──
……あ、飛行甲板からブレードが出てきた。そんで、それを左右それぞれ一つずつ持って、十字架のようにクロスさせて──あの、もしかしなくても、それで「AMEN」する気ですか?
……する気みたいですねぇ。うわぁい、とっても
……あっ、
『A゙A゙A゙A゙A゙A゙A゙A゙A゙A゙M゙E゙N゙N゙N゙N゙N゙N゙N゙!゙!゙!゙』
すげぇ、若○節満載のAMENだ。サラトガさん、あなた、何処からそんな声出してるんですか?
さっきまで、伊○静さんみたいな可愛らしい声だったのに、突然若○規夫さんボイスに変わっちゃった。
どうやれば声を変えられるのか、提督さんに教えてくださ──
「ぶるるるっっあああああああ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ッ゙ッ゙ッ゙!゙!゙!゙」
アイオワさん、あなたもか。○本節全開の断末魔を上げているけど、マジで何処から声を出しているの?声帯に○本規夫さんを飼っているんですか?お願い、教えて?
……ん?俺の前に人が立っている。どうしたんだろう?
もしかして、俺、通行の邪魔をしているのかな?それなら、急いで退かなきゃ。
そう思い、道を譲ろうとした時だった。
「すみません、少々宜しいでしょうか?」
目の前に立つ人が、そう言ってきた。
急いで視線を、モニターから目の前の人に向ける。
声を掛けてきた人物に視線を向けると、焦げ茶色の髪をポニーテールにした女性の姿が視界に入ってきた。
俺の周囲には人が居るから、俺以外の人に声を掛けたのかと思ったが、その女性は俺の目を真っ直ぐ見ている。
(もしかして、俺に声を掛けたのかな?)
けど、何故?自慢じゃないが、俺は知り合いが少ない。だから、声を掛けられる事なんて滅多に無い。
……自分で言っていて悲しくなってきた──
「あの……」
「は、はい!なんでしょうか!?」
イカン、悲しんでいる場合じゃないぞ。今は目の前の女性──この装束、艦娘だな。しかも、適性者の少ない大和型戦艦一番艦、
声を掛けられた理由を考えるのは後だ。
「突然声をお掛けして、申し訳ございません」
「い、いえ、こちらこそ、声を掛けられたというのにボーッとしてしまい、申し訳ございません」
やっちまった。何してんだよ、俺。しっかりしろ。
────
──大本営、喫茶店──
14:15。
(何度見ても、凄い絵になってる……)
目の前で紅茶を飲む
展開が急過ぎて頭が追い付いていない?大丈夫、俺も未だ追い付いていない。
……さて。かなり強引だが、何が起きているのか説明タイムに突入させてもらうぞ。
今から数十分前。演習の様子を見学していたら、突然目の前の女性──
最初は俺以外の人に声を掛けたのだと思ったが、違った。
何故、大和さんは俺に声を掛けてきたのか。
その事を聞くと、「私の
最初は「
何故、由良の事を知っているんだ?と思い質問すると、「以前、
その後、演習場に人が集まって来た為、大和さんに「場所を変えてお話がしたい」と言われ、喫茶店に来て色々お話をして今に至る。以上。
……どんな話をしたかって?由良の事についてだった。
由良は元気にしているか、とか。由良はちゃんとご飯と食べているのか、とか。
とにかく、由良の事をとても気に掛けていた。
そして、現在──
「渡良瀬少佐、由良を。いいえ、
「勿論です」
何処で知ったのか、俺が由良を。いや、
何で知っているんですか?と聞きたかったが、やめた。
きっとアレだ。大本営本部に所属しているから、詳しいんでしょ?そうでしょ?きっとそうだな(確信)
結論・大本営本部所属の艦娘は、何でも知っている。以上。はい、この話終わり。閉廷。
閑話休題。
大和さんの問いに、俺は一切迷わず勿論だと即答した。
何があろうと、絶対に見捨てたりしない。傍に居続けて、支えてやる。失望させたりしない。心に決めてある。
「…………」
大和さんが、真剣な顔で真っ直ぐ俺の目を見ている。俺も、一切目を逸らさず、目を見続けた。
なんか、大和さんの目を見ていると、何故か
どれ程そうしていたのだろう。暫くすると、大和さんさんは目を閉じ、ゆっくりと息を吐いた。
「…………その言葉、信じます」
「…………はい」
そして、息を吐くと再び目を開き、真剣な顔をして、これまた真剣な声でそう言ってきた。
どうやら、信じてもらえたみたいだ。内心で安堵の溜息を吐くと、
「由良を。いいえ、
「はい。お任せ下さい」
頭を下げて、お願いしてきた。
そして、大和さんが頭を上げると、とっても悪戯っぽい笑みを浮かべていた。どうしたんですか?
疑問に思っていると、大和さんはとんでもない事を言い出した。
「そうそう。もし、
「か、悲しませたら?」
あのぉ、なんか、殺気を放っていませんか?気の所為とかじゃない。マジで殺気を放っている。何を言う気ですか──
「バールでおち○こと、きん○まをぶっこ抜きます♪」
「」
「覚悟してくださいね♪」
「アッ、ハイ」
ごめんなさい。殺気を放たれながら、とんでもなく恐ろしい事を言われたせいで、フリーズしちゃった。
……じゃなくて。
「あのぉ、大和さん。此処、喫茶店です。あんまり言いたくありませんが、そういう卑猥な単語を言って良い場所ではありませんよ?
俺は別に何とも思いませんが、周りの人達に
気を取り直して、やんわりと注意した。すると、
「ふふっ、ご忠告、ありがとうございます。でも、大丈夫です♪」
「だ、大丈夫?」
何故?疑問に思っていると、
「えぇ。そもそも、
うえぇぇえい!攻撃的な方の意味の、とっても
……大和さんが何を言っているのか分からない人に向けて解説するけど、恐らく
『私を
と言っている。俺の推測だから間違っているかもしれないが。
……ん?あれ?そういや、俺、マイルドな表現にする為、「
おかしいな。何故、俺の
……アレだ。大本営本部所属の艦娘だから、気付けたんだよ。うん。きっとそうだ。難しい事は考えない。考えるな、感じろ──ん?着信音?
俺の……ではないな。そう思っていると、大和さんが慌てたようにポケットからス○ホを取り出し、画面を見て溜息を吐いた。
どうやら、大和さんのス○ホが着信したようだ。
俺は大和さんに、俺よりもそちらを優先してくださいと言った。
そして、大和さんはス○ホを操作し始めた。すると、呼び出しか何かだったらしく、直ぐに行かなければならないと言ってきた。
「すみません。こちらからお誘いしたと言うのに……」
「いえ、お気になさらないで下さい」
本当に気にしないでください。寧ろ、俺なんかに貴重な時間を使わせてしまい、申し訳ございません。
内心でそう謝罪していると、大和さんは椅子から立ち上がり、再び謝罪をしてきた。
そして、大和さんは伝票を持ってレジに向かってしまった──って、えぇっ!?
「ちょ!?待って!?待ってください、大和さん!払います!自分の分は自分で払います!あと、大和さんの分も払わせて頂きます──」
……行っちゃった。
速かったなぁ。ほんと、あっという間だった。
(……ご馳走になります、大和さん)
今度。何時になるか分からないが、大和さんに会ったら、その時何かご馳走させてもらおう──着信音だ。
(誰からだ?)
今度は俺のス○ホから着信音が鳴った。素早く胸ポケットからス○ホを取り出し、操作をすると、LIN○に通知が届いていると表示されていた。
(──瑞鶴からだ)
メッセージを確認すると、つい先程大本営に到着した、という内容だった。
慌ててス○ホで時間を確認すると、14:30と表示されている。
(予定より早く到着したな)
まぁ、時間ギリギリよりはマシだけど。
(……診察まで余裕があるから、瑞鶴達と話をしよう)
恐らく。いや、きっと不安な筈だ。
少しでも不安を取り除いてあげよう。
(診察を受ければ、きっと元に戻る)
今までだって、色々あったがちゃんと元に戻ってくれた。今回も、きっと元に戻ってくれる。
……とりあえず、喫茶店を出て、瑞鶴達と合流しよう。
この時の俺は知らなかった。
数時間後。診察してくれた
side 提督 out
───────
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─
次回予告
……渡良瀬少佐と、少佐の所の艦娘達が、
頼むから、正気を保ってくれよ?一応、
はい、こちら橿原────すまん、もう一度言ってくれ。渡良瀬少佐が
………………第603鎮守府の艦娘達は全員、受け入れている。しかし、渡良瀬少佐は受け入れられなかった。
…………あいよ、鎮静剤持ってそっちに行く──瑞鶴がノーザンライトボムをぶちかまして大人しくさせたから、大丈夫?あっ、そう。分かった。
…………第603鎮守府の艦娘達、逞し過ぎだろ。
第143話・
「表に出ろ、
【補足的なナニか】
・空間投影型モニター…妖精さん達の特殊技術で造られたモニターを指す。
まだまだ製造コストが高い為、大本営や大規模鎮守府にしか支給されていない(という設定)。
・アイオワ…今話の被害者。尚、辛うじて首は撥ねられずに済んだ模様。
彼女の詳細については、後程。
・サラトガ…今話の(キャラ崩壊させられた、という意味で)被害者その2。クリスチャンらしい。
彼女の詳細については、アイオワ同様後程。
・HELLSING…「ヒラコー」こと、「平野耕太」先生原作の「漫画」を指す。
・アンデルセン神父…上記の「HELLSING」に登場する人物の一人。
本名、「アレクサンド・アンデルセン」。
2001年に放送されたテレビ版では「野沢那智」さんが声を担当していたが、2006年以降のOVA版では「若本規夫」さんが演じている。
OVA版の「AMEN(エイメン)」は若本節が利きまくっている為、「エ゛ェェイ゛ィメン゛ッッ!」と聞こえる。
気になった人は、OVA版を見よう!(ダイマ)
・何処ぞの再生者…上記の「アンデルセン神父」を指す。
・石上先生…新キャラカウンセリング課に務める先生。
詳細については、次話で説明するかもしれない←
以上、補足終了。
※サラトガ嫁提督の皆様、誠に申し訳ございません。
※作者はサラトガの事を、決して嫌っている訳ではありません。寧ろ、大好きです。