追跡鶴   作:EMS-10

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 プレバンのHi-νガ○ダム、予約しなきゃ……積みプラ増えるけど、構うもんか……。
 祝!時雨の進水日!

※注意※
勢いしか無い
とにかく頭の悪い内容
頭を空っぽにしてご覧下さい


※この小説内の季節は、12月中旬頃となっています。



第149話・一難去ったと思ったら、十難位来た

 

side 提督

 

 

──第603鎮守府、応接室──

漁(・)開始87日目。

20:20。

 

 

 

「……あの、少佐。本当に大丈夫ですか?」

 

「……大丈夫です……大丈夫……」

 さっきよりは大分落ち着いてきたから、大丈夫です。

 野原主任、心配をお掛けしてすみません。

 

「……お辛いでしょうが、逃げないでくださいね?」

 

「……はい」

 本音を言えば、今すぐにでも鎮守府から疾(・)走(・)して失(・)踪(・)したい。けど、しない。してはならない。

 俺は覚悟を決めたんだ。もう迷わないと。もう逃げないと。しっかり受け止め、責任を取ると。

 だから、

 

「……野原主任。矢(・)矧(・)の他にも、ヤ(・)ベ(・)ー(・)状(・)態(・)の(・)娘(・)が(・)居(・)る(・)、と仰いましたが、具体的には何人程でしょうか?」

 艦娘達のバイタルデータから、ヤ(・)ベ(・)ー(・)状(・)態(・)になっている娘をこっそり調べてもらったから、聞いておかなきゃ。

 幼(・)児(・)退(・)行(・)したり、失(・)踪(・)なんてしている暇は無い。

 

「…………矢(・)矧(・)さ(・)ん(・)を(・)除(・)い(・)て(・)、あと5(・)人(・)居ます」

 

「…………5(・)人(・)かぁ」

 わーお。5(・)人(・)も居るのかぁ。多いね。大丈夫かな?受け止め切れるかなぁ?

……違うだろ。受け止めるんだよ。

 矢(・)矧(・)み(・)た(・)い(・)に(・)、(・)艤(・)装(・)の(・)影(・)響(・)を(・)受(・)け(・)て(・)暴(・)走(・)状(・)態(・)に陥らないよう、望(・)み(・)を(・)叶(・)え(・)て(・)あげてあげないと。

 

「えぇ、5(・)人(・)です。幸いと言って良いのか分かりませんが、現段階では矢(・)矧(・)さ(・)ん(・)の(・)よ(・)う(・)に(・)、艤(・)装(・)の(・)影(・)響(・)を受けて暴(・)走(・)し(・)て(・)は(・)い(・)ま(・)せ(・)ん(・)」

 

「…………因みに、誰なのか教えて頂けませんか?」

 もう誰だろうと、驚いたりしない。発狂したりしない。受け止めてやる。

 

「……満(・)潮(・)さ(・)ん(・)と秋(・)雲(・)さ(・)ん(・)、初(・)霜(・)さ(・)ん(・)、山(・)城(・)さ(・)ん(・)。そして──」

 

「そして?」

 わーお。予想外の名前が挙げられたぞぉ?けど、充分許容範囲内だから、受け止められる。

 俺のSAN値は、未だ未だ余裕がある。数時間前、矢矧にSAN値直葬されそうになったけど、ある程度回復したから何とかなる──

 

「………………海(・)風(・)さ(・)ん(・)です」

 

 

「ガァッデェェムッッッ!!!」

 はぁぁい!SAN値直葬ォォォ!受け止められませーん!何ともなりませんでしたァァァ!!発狂タイム突入でーす!!!

 

……現実逃避するな。受け止めろ。冷静になれ。

 SAN値を回復させろ。その為にヅ○だ。○ダの事を考えろ。

 何故ヅ○なのかって?カッコイイからだよ(迫真)

 土星エンジンを全開にした、ヅ○のカッコイイ姿を思い浮かべろ。そうすりゃ、心が癒されてSAN値が回復する筈だ。

 

 

『ヅ○はゴーストファイターではないッ!』

 

 

……デュ○ル少佐の幻聴が聞こえてきた。

 その通りです、デュバ○少佐。ヅ○はゴーストファイターなんかじゃない。立派な戦(・)士(・)です。ヅ○を貶す奴は、シールドピックで串刺しにしてやる。

 

……良し。少し回復してきた。これなら正気を保てそうだ。

 

 閑話休題。

 

(妖精さん達がゾンビウィルスをばら蒔いて、炙(・)り(・)出(・)し(・)て(・)くれたけど、イマイチ信用出来なかった。だから、こうして野原主任に調べてもらったけど……確定しちゃった)

 あーあ。癒し枠だと思っていた娘が、ヤ(・)ベ(・)ー(・)奴(・)かぁ。どんな風にヤ(・)ベ(・)ー(・)んだろう?

 

「…………追い討ちを掛けるようですが、ヤ(・)ベ(・)ー(・)奴(・)予(・)備(・)軍(・)も居ます。

 現(・)段(・)階(・)で(・)は(・)先程挙げた5(・)人(・)と比べて平(・)和(・)ですが、何(・)時(・)ヤ(・)ベ(・)ー(・)奴(・)に(・)な(・)る(・)か(・)分(・)か(・)り(・)ま(・)せ(・)ん(・)」

 

「アヒャヒャヒャヒャ!!たまんねぇなぁ!!」

 癒しが全く無いとか、笑えるんですけどォ!!

 

「……少佐。笑っている場合じゃ無いですよ」

 

「んじゃ、泣きます。赤(・)ち(・)ゃ(・)ん(・)みたいに全力で泣きます」

 今なら、恥も外聞もかなぐり捨てて、マジで赤(・)ち(・)ゃ(・)ん(・)になれる自信がありますよ?

……冗談です。冗談ですから、養豚場に送られる豚を見るような目で見ないでください。ドン引きしないでください。

 

「……少佐のお気持ちは良く分かります。分かりますが、ここで逃げたりすれば、取(・)り(・)返(・)し(・)の(・)つ(・)か(・)な(・)い(・)事になります。どうか、逃げないでください」

 

「…………はい」

 逃げません。あと、幼(・)児(・)退(・)行(・)しません。だから、ドン引きしないで?そんな目で見ないで?お願い。

 

 

────

 

 

──第603鎮守府、足柄私室──

21:30。

 

 

「……もうその辺にしておきなさい」

 

「もう少しだけ……」

 

「ダメ。没収よ」

 

「えぇ〜……」

 そりゃ無いぜ、足柄ァ。あと一杯。一杯だけでいいから飲ませてくれ。

 

「足柄の言う通りだ。渡良瀬司令、貴様はアルコールに弱い。現に、顔が真っ赤だ。それに、目が虚ろだ。これ以上飲めば、急性アルコール中毒になる恐れがある。やめるんだ」

 

「……はい」

 那智さんが真剣な顔で注意してきた。仕方ない、やめよう。

 

 

 

 何故、俺は足柄の部屋に居て酒を飲んでいるのか、だと?

 少し前に野原主任とお(・)話(・)を終えた俺は、精神的に疲れたから、埠頭で一人、ぼんやりと海を眺める事にしたんだ。

 んで、暫く海を眺めていると、足柄に声を掛けられ、部屋で飲まないかと誘われた。

 

 どうやら足柄は、俺が埠頭に行くのを偶然見かけたらしく、暫く様子を見ていたが、このままでは海に飛び込むのでは?と思ったらしく、声を掛けたんだと。

 そんな事しないよ。……一瞬だけ考えたけど。

 

 閑話休題。

 

 足柄に誘われ部屋に入ると、那智さんが居て酒を飲んでいた。

 俺を見ると少しだけ驚いたが、直ぐに普段の冷静な那智さんに戻ってくれた。

 

 それから、酒を飲みながら俺が愚痴を吐きまくり、それを足柄と那智さんがしっかりと聞き、慰めてくれた。

 俺はアルコールに弱く、あまり強い物は飲まないのだが、今日ばかりは強い酒を飲みまくった。

 

 しかし、直ぐに酔ってしまった。それでも俺は気を紛らわす為に飲もうとしたんだが、那智さんと足柄に止められ、今に至る。

 

「…………何でだよォ……何で、矢矧があんな事を……」

 さっきまで記憶の彼方に追いやっていたけど、酒を飲んだせいで昼(・)間(・)の(・)出(・)来(・)事(・)がフラッシュバックしてきやがった。

 信じたくねぇ。夢だと思いたい。けど、夢じゃない。現実だ。受け入れろ。

 

「…………私も、信じたくないわ。あの堅物の矢矧が、本(・)当(・)は(・)あ(・)ん(・)な(・)性(・)格(・)を(・)し(・)て(・)い(・)る(・)なんて。人は見かけによらないわね……」

 

 俺がぼやくと、足柄が苦笑しながらそう言った。

 本当だよ。そこそこ長い時間、共に過してきたけど、猫(・)を(・)被(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)とは思いもしなかった。

 能代さんが言っていたけど、隠(・)し(・)事(・)が(・)上(・)手(・)過(・)ぎ(・)て、全然気付けなかった。

 

……何が起きたのか、教えろ?いいぜ。教えてやる。

 あれは、今から数時間前の事だ。医務室で休んでいる矢矧の様子を見に行ったら、突然豹(・)変(・)して襲(・)わ(・)れ(・)、逃走して、それで──

 

 

 

 

──────────────

 

 

 

 

「あぁもうッ!また避けたッ!面倒ねッ!!

 大人しく撃たれなさいッッッ!!!」

 

 

「お断りしますッッッ!!!」

 何で大人しく撃たれなきゃならないのッ!?ぜってーヤダ!

 

(とにかく、何処かに逃げ込もう!)

 んでもって、誰かに助けを求めよう。

 けど、矢矧はマシンガンを持っているから、建物内に逃げ込むと建物に被害が出る恐れがある。

 妖精さん達に頼めば、一日掛からずに修繕してくれるけど、資材を消費するからあまり被害を出したくない。

 

……会話で説得すればいい?さっきからやってるよ!けど、止まりそうにない!

 

(何でだよ……何でッ!?)

 泣きてぇ!けど、泣けば矢矧が追い掛けたり撃つのをやめてくれるわけじゃない。

 

「渡(・)良(・)瀬(・)、止まりなさい!私はただ、渡(・)良(・)瀬(・)とお(・)話(・)をしたいだけなの!」

 

「なら、その物騒な得物(マシンガン)を捨ててくださいッ!得物を突きつけられたんじゃ、ビビって会話出来ねぇッ!!俺と会話したけりゃ、得物を捨てろッ!!OK!!?」

 

 

「OK!!」

 

 

「ぜんっぜんOKじゃねェ!!!」 

 テメェ!この野郎!!マシンガン投げ捨てたと思ったら、ショットガンぶっ放してきやがったッッッ!!!

 ある程度距離があって、更に走りながら撃ったせいで照準がブレて当たらなかったけど、少しずつ距離が縮まり始めている。このままだと、当てられるッッッ!!!

 

 つーか、どっから取り出したッ!?格納領域(空きスロット)からか?それなら納得出来る。

 

 格納領域は妖精さん達の特殊技術のお陰で、ドラ○もんの四次元ポケットみたいにある程度の大きさまでなら、様々な物質を仕舞う事が出来るからなぁ……冷静に解説している場合じゃねーよッ!!

 

「あははははっ!待ちなさいッッッ!!!」

 

「ぜってー待たないッッッ!!!」

 うわァ!?来るなッ!来るなァァァァッッッ!!?

 急に加速しやがったあああああァァァッッッ!!?

 5m位離れていたけど、どんどん距離が縮まってきているうううぅぅぅぅ!!!

 ショットガンをコッキングしてェ!銃口を俺に向けてェ!ニッコリと、ス(・)ン(・)ゲ(・)ェ(・)イ(・)イ(・)笑(・)顔(・)を浮かべながら引き金ををををををッッッッ──

 

 

 

──────────────

 

 

 

 

「…………提督、急にテーブルにヘドバンし始めたけど……大丈夫?」

 

「…………俺なら大丈夫だ。それより、テーブルにヘドバンしてすまん」

 イカン。矢矧にショットガンを零(・)距(・)離(・)接(・)射(・)された瞬間を思い出したせいで、思わずヘドバンしちまった。

 

 後で分かった事だけど、あのショットガンは麻酔銃だったから、死なずに済んだ。

 もし実弾だったら、確実に挽(・)肉(・)になっていたよ……。

 

…………撃たれた後、どうなったかって?麻酔が効いて、倒れた。

 んで、意識が朦朧としていると、矢矧が俺をお(・)持(・)ち(・)帰(・)り(・)しようとしやがった。

 

 このままお(・)持(・)ち(・)帰(・)り(・)される。そう思ったが、俺の生存本能が働き、気合と根性で起き上がり、足払いをして矢矧を押(・)し(・)倒(・)し(・)、

 

 

 

 

 

 

 

 全(・)力(・)全(・)壊(・)の電(・)気(・)あ(・)ん(・)ま(・)をぶちかましてやった。

 

 

…………めっちゃ鳴(・)い(・)て(・)いたなぁ。そんでもって、盛大にバ(・)ラ(・)ス(・)ト(・)放(・)水(・)していたなぁ。

 靴を脱いでやったから、靴下がび(・)し(・)ょ(・)濡(・)れ(・)になったなぁ。第三者が見たら、通報待った無しだろうなぁ。

 幸い、誰(・)に(・)も(・)見(・)ら(・)れ(・)て(・)い(・)な(・)か(・)っ(・)た(・)から通報されなかったけど。

 

…………話を戻す。電(・)気(・)あ(・)ん(・)ま(・)をぶちかましたら、矢矧はス(・)イ(・)ッ(・)チ(・)が(・)入(・)っ(・)た(・)のか、拘束を解いて俺を投げ飛ばし、再び襲われて、夜戦(意味深)に突入しかけて。

 このままだとマズい!と判断し、朦朧とする意識の中、ノーザンライトボムをぶちかまして、再び逃走して。

 途中で能代さんと遭遇して、助けを求めて、それから一緒に廃材置き場に逃げ込んで、144話の冒頭に至り、その後能代さんと二人で必死に説得(ノーザンライトボム)をして、矢矧を正気に戻した。以上。

 

……何だよ、144話の冒頭って。久々に謎電波受信しちゃったよ。

……落ち着け。冷静になれ。酔っ払い過ぎて、何時も以上に支離滅裂な思考をしているぞ?

 

「い、いえ、気にしなくていいわ。それより、はい、お水」

 

「……ありがとう」

 そういや、まだ水を飲んでいなかった。このままだと確実に二日酔いになるから、飲まなきゃ。

……美味い。水を飲んだからか、酔いがある程度覚めてくれた。けど、まだまだ酩酊感がある。もっと飲まなきゃ。

 

「……もうこんな時間か。そろそろお開きにしようか」

 

「そうですね……」

 水を飲んでいると、那智さんが壁に掛けられた時計を見ながらそう言った。

 釣られて俺も時計を見ると、もうすぐ22:00になる。

 あれま。何時の間にか結構時間が経っていた。このまま足柄の部屋に居たら、迷惑を掛けちまう。さっさと自分の部屋に戻ろう。

 

(……今日だけは、何も考えない)

 矢矧の事とか、その他にも色々あるが、今日だけは何も考えず、部屋に戻って寝よう。

 じゃないと、精神崩壊起こしそうだ。考えるのは、明日にしよう。

 

 

 

 余談になるが、このあと自室に戻り寝る準備を整えていたら、榛名が襲撃してきた、と言っておく。

 

 嗚呼……平和が欲しい……。

 誰か、平和をください。

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

─

 

 

side 千歳

 

 

──第603鎮守府、千歳私室──

22:00。

 

 

『──や(・)ら(・)か(・)す(・)奴が一人増えた?ヤベーな!ははははっ!』

 

「笑い事じゃないわよ……」

 人の気も知らないで。

 提督の精神的支柱とも言える娘──矢矧さんがや(・)ら(・)か(・)し(・)た(・)せいで、提督のメンタルがズダボロになったのよ?

 

(今までなら、誰かが新たにや(・)ら(・)か(・)し(・)て(・)も(・)受け入れていた提督も、流石にショックだったのか、本(・)気(・)で(・)提(・)督(・)を(・)辞(・)め(・)よ(・)う(・)と(・)考(・)え(・)て(・)い(・)た(・)し……)

 幸い、「責任を取ると決めたのだから、逃げるな!」と、己を叱責して踏み止まってくれた。

 でも、これ以上何かトラブルが起これば、提督を辞めて失(・)踪(・)する恐れがある。しっかりケアをしてあげなきゃ。

 

『けどまぁ、他(・)の(・)鎮(・)守(・)府(・)と(・)比(・)べ(・)れ(・)ば(・)、第(・)6(・)0(・)3(・)鎮(・)守(・)府(・)は(・)未(・)だ(・)未(・)だ(・)平(・)和(・)だ。艦(・)娘(・)同(・)士(・)の(・)殺(・)し(・)合(・)い(・)には発展していないんだろ?』

 

「えぇ。色々やらかしたりするけど、一度も殺(・)し(・)合(・)い(・)には発展していないわ」

 隼(・)鷹(・)が言った通り、第603鎮守府は他(・)所(・)の(・)鎮(・)守(・)府(・)と(・)比(・)べ(・)る(・)と(・)、未(・)だ(・)未(・)だ(・)平(・)和(・)。

 全員仲が良く、や(・)ら(・)か(・)し(・)た(・)娘(・)が居ても、プロレス技等で軽(・)く(・)シ(・)バ(・)き(・)倒(・)す(・)程(・)度(・)で、殺(・)し(・)合(・)い(・)に(・)は(・)発(・)展(・)し(・)て(・)い(・)な(・)い(・)。

 思(・)考(・)の方も、全(・)員(・)平(・)和(・)な(・)思(・)考(・)をしている。

…………今更だけど、第603鎮守府の娘達は、皆とても良い娘ばかりね。

 

 他(・)所(・)の(・)鎮(・)守(・)府(・)だと、殺(・)し(・)合(・)い(・)に(・)発(・)展(・)しなくても、提督を拉致・監禁して洗(・)脳(・)したり。

 艦娘が提督を連れて逃(・)走(・)したり。

 艦娘が提督をカ(・)ニ(・)バ(・)リ(・)ズ(・)ム(・)的(・)な(・)意(・)味(・)で(・)食(・)べ(・)て(・)、(・)一(・)つ(・)に(・)な(・)ろ(・)う(・)と(・)し(・)た(・)り(・)。

 艦娘が提督を剥(・)製(・)に(・)し(・)て(・)部(・)屋(・)に(・)飾(・)ろ(・)う(・)と(・)し(・)た(・)り(・)。

 

 その他にも沢山あるけど、割愛するわ。

 それと比べれば、第603鎮守府の娘達は、そういった提督に危害を加える事を決してしない。

 やるとしても、性的な意味で襲う程度。

 そう考えると…………うん。と(・)っ(・)て(・)も(・)平(・)和(・)ね────たった今、平和じゃなくなった。

 

「ごめんなさい、隼(・)鷹(・)──じゃなかった。橿(・)原(・)先(・)生(・)、ちょっとト(・)ラ(・)ブ(・)ル(・)が(・)発(・)生(・)したから、切るわ」

 思考していたら、提督の部屋から悲鳴が聞こえた。

 聞き間違いじゃない。しっかりと聞こえた。

 

『ん?分かった。そんじゃーな』

 

「…………はぁ」

 通話を切って、ス○ホをポケットに仕舞い、軽く背伸びをして身体を解す。

…………さて、行きましょう。

 

 

 

 

『榛名は大丈夫ですッッッ!!!』

 

 

『提督は大丈夫じゃありませんッッッ!!!』

 

 

 

 ドアを開け、廊下に出ると、榛名さんと提督の声が聞こえてきた。

 相変わらず榛名さんは元気ね。

 

(榛名さんは抱(・)か(・)れ(・)て(・)か(・)ら(・)一ヶ月近くご(・)無(・)沙(・)汰(・)だから、相当溜(・)ま(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)みたい)

 その為、軽く暴(・)走(・)しかけている。

……今は榛名さんだけだけど、そのうち瑞鶴さん達も以前みたいにや(・)ら(・)か(・)す(・)恐れがある。

 またお(・)出(・)か(・)け(・)させなきゃ。

 

……鎮守府でド(・)ン(・)パ(・)チ(・)ヤ(・)ら(・)せ(・)れ(・)ば(・)い(・)い(・)?そんな事をさせたら、確実に乱(・)入(・)者(・)が現れて、提督がミ(・)イ(・)ラ(・)になるから却下。

 

……とりあえず、今は榛名さんを大(・)人(・)し(・)く(・)さ(・)せ(・)な(・)き(・)ゃ(・)。

 

 

side 千歳 out

 

 

───────

────

─

 

 

 

side 提督

 

 

──第603鎮守府、執務室──

漁(・)開始92日目。

08:20。

 

 

(…………雲が厚いな)

 本日の天気、曇。気温2°。

 予報だと、昼頃に雪が降るって言っていたな。けど、雲を見るに、今すぐにでも降りそうだ。

 例年では既に降っているのだが、今年は未だ降っていない。なんでも、温暖化の影響らしい。

 

 閑話休題。

 

(漁(・)組(・)や哨戒組の娘達が帰ってきたら、直ぐに風呂に入れるよう、準備を整えてあげよう)

 あと、何か温かい飲み物も用意しなきゃ。

 妖精さんの加護や、艦娘の力のお陰で寒さを感じにくいとはいえ、全く寒さを感じないわけじゃない。

 

「提督、手が止まっているわ」

 

「……すまん」

 窓の外を見ながらそんな事を考えていると、本日の秘書艦、大鳳に注意されてしまった。

 これ以上ボーッとしていたら、口ではなく手で注意される。仕事しよう。

 

(明日、時(・)雨(・)と(・)出(・)か(・)け(・)る(・)から、早めに仕事を終わらせないと)

 早めに寝て身体を休めないと、振り回された際にすぐバテてしまうからな。

 

……最初は襲(・)わ(・)れ(・)る(・)恐れがあるから、あんまり乗り気じゃなかったけど、隣で書類を捌いている秘書艦様(大鳳)に、

 

 

『家(・)族(・)にしてしまえば、片が付くわ!だから、提督。

 

 今日から皆、家(・)族(・)だッッ!!の精神で居れば、何とかなるわッッッ!!!』

 

 

 と説得された為、時雨とお(・)出(・)か(・)け(・)する事を決意しました。

 なんだよ、今日から皆、家(・)族(・)だ!の精神って。わけがわからないよ。君は何処の戦術人形ですか。404小隊にお帰りください。

 あと、声がそっくり過ぎて草生えた。

 

……ツッコミ入れている場合じゃない。

 それはそれとして。大丈夫かな?なんか、榛名の時みたいに、時雨が発(・)情(・)犬(・)と化して襲(・)わ(・)れ(・)る(・)ヴィジョンしか見えないんだけど。

……念の為、スタンガンとか持っていこうかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 矢矧に襲(・)わ(・)れ(・)て(・)から、5日が経った。

 襲(・)わ(・)れ(・)た(・)直後はオデノココロハボドボドダ!状態に陥ったが、皆から慰められた事で、今は落ち着きを取り戻す事が出来た。

 

 あと、矢矧だが、やらかしてしまった事に対して、物凄く反省している。

…………まさか、矢矧があ(・)ん(・)な(・)ア(・)グ(・)レ(・)ッ(・)シ(・)ブ(・)な(・)性(・)格(・)をしているとは、思いもしなかったよ。

 

 そもそも、何故矢矧は俺を襲(・)っ(・)た(・)のか。

 それについては説明するとエラく長くなるから、簡単に言うとだな、本(・)当(・)の(・)自(・)分(・)を出す事が出来ず、ストレスが溜まり過ぎてしまい、更に俺への想(・)い(・)を隠し続けて来た事で、艤(・)装(・)の(・)影(・)響(・)を受けて暴(・)走(・)し(・)て(・)し(・)ま(・)っ(・)た(・)らしい。

 

 詳細については、機会があればその時に説明してやる。具体的には、矢矧とお(・)出(・)か(・)け(・)した時に。

 ちなみに、矢矧とお(・)出(・)か(・)け(・)するのは、四日後だ。

……なんか、メタいという電波を受信した気がするが、まぁいいや。

 

……あ、そうだ(唐突)。言い忘れる所だった。

 瑞鶴達ですが、先日、目出度くニュータ○プ能力に目覚めました。

 いやぁ、凄いね。考えた事を的確に言い当てられるなんて。お陰で下手な事を考えられなくなっちゃったよ。

 

 昨日も、オ(・)ギ(・)ャ(・)り(・)た(・)い(・)と考えたら、瑞鶴達読(・)み(・)取(・)れ(・)る(・)組(・)に──おっと。大鳳がおっかない顔でこっちを見ながら艤装を展開している。

 仕事に集中しなきゃ甲(・)板(・)制(・)裁(・)されちまう。

 すまんが、この辺で終わりにさせてもらうぞ。さぁ、仕事仕事。

 

(えーと、これは……昨日消費した資材か)

 うん。相変わらず弾薬の消費が少ない。皆、近接戦闘をしまくっているから、砲弾や魚雷等の消費が少ない。

 代わりに近接武器や、艤装本体の修理に資材を消費している。

 

 次。これは……今月の光熱費と食費か。

 例年と比べて遥かに上がっている。それもそうだ。鎮守府に所属する娘が倍以上に増えたのだから──ノックされた。

 

「誰だ?」

 一旦書類から顔を上げ、声を掛ける。

 

『扶桑です。大本営から封筒が届きました』

 

「入ってください」

 俺が入室を促すと、扉を開けて扶桑さんが入室して来た。

 大本営から?何だろう?もしかして、派遣された娘達を元の鎮守府に戻すよう、通達が来たのかな?

 少し前ならともかく、今はズ(・)ワ(・)イ(・)ガ(・)ニ(・)が大(・)量(・)に(・)出現するようになったせいで、かなり忙しくなってしまった。

 

(もし今派遣された娘達が居なくなれば、人手不足に陥ってズ(・)ワ(・)イ(・)ガ(・)ニ(・)が本土に上陸、なんて事になりかねん)

 現に三日前。鎮守府近海にズ(・)ワ(・)イ(・)ガ(・)ニ(・)がアホみたいに出現したせいで、危うく本土に上陸されそうになった。

 幸い、そうなる前に食い止める事が出来た。

 勿論、この事は大本営に報告済みだ。

 

……とにかく、見れば分かるか──ちょっと待って。や(・)け(・)に(・)分(・)厚(・)い(・)んだけど。何が入ってんの?

 

(…………考えるのは後だ。とにかく開封して確認しよう)

 嫌な予感がするが、ペーパーナイフで封を開けて……書類を取り出して……どれどれ?

 

………………。

 

………………。

 

………………。

 

 

………………あははっ。これ、マジ?嘘だよね?

 

「て、提督、どうしました?」

 

「何か、悪い事でも書かれていたのですか?」

 

 大鳳と扶桑さんが心配そうな顔をしながら、これまた心配そうな声でそう言ってきた。

 あー……うん。悪い事……ではない……と思う。多分。

 寧ろ、良い事なんだけど……とりあえず、何が書かれているのか教えてあげよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……年(・)内(・)に(・)、新(・)人(・)が(・)6(・)人(・)配(・)属(・)さ(・)れ(・)る(・)」

 さて、どんな反応をするのやら。

 

「新(・)人(・)が(・)配(・)属(・)さ(・)れ(・)る(・)?」

 

「そうだ」

 大鳳が少しだけ驚いたような顔をしている。まぁ、無理もないか。

 

「新人、ですか。適性艦種は何でしょうか?」

 

「えーと……駆逐艦娘が3名、軽巡洋艦娘が1名、軽空母艦娘が1名、補給艦娘が1名です」

 書類を見ながら、扶桑さんに伝える。ついでに、年(・)齢(・)等が書かれてある書類を見せると、

 

「……へぇ。皆さん、お(・)若(・)い(・)ですね」

 

(扶桑さん。目。笑っていません。口は笑っているけど、目が全然笑っていませんよ?怖いです。薩(・)人(・)モ(・)ー(・)ド(・)に突入しかけていますよ?)

 やめて?真横で首を見付けた時に浮べる、おっかない笑みを見せないで?あと、謎のオーラ放出しないで?キ○タマ縮み上がりそうです。

 

 閑話休題。

 

 扶桑さんが言ったが、今回新たに配属される艦娘達は、平均年齢が1×歳と、とても若い。

 

…………大丈夫かな?多感な時期の少女達が、ウチ(第603鎮守府)の頭がイカれたゲフンゲフン。

 頭(・)の(・)ネ(・)ジ(・)が(・)ダ(・)ー(・)ス(・)単(・)位(・)で(・)外(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)奴ら(精一杯のマイルドな表現)と過ごして、発狂したりしないかな?めっっっちゃ不安なんですけど。

…………とにかく、俺がしっかり見守らなきゃ。

 

「ふふっ……皆さん、とてもお若いですね……うふふっ……うふふふふっ……」

 

「適性艦名は何かしら?」

 

「えーと……駆逐艦娘は、白(・)露(・)型(・)駆(・)逐(・)艦(・)五(・)番(・)艦(・)、春(・)雨(・)。夕雲型駆逐艦十三番艦、浜波。睦月型駆逐艦十一番艦、望月。

 軽巡洋艦娘は、阿(・)賀(・)野(・)型(・)軽(・)巡(・)洋(・)艦(・)四(・)番(・)艦(・)、酒(・)匂(・)。

 軽空母艦娘は、春日丸級軽空母艦一番艦、春日丸。

 補給艦娘は、神威型補給艦一番艦、神威だ」

 俺の真横で薩(・)人(・)大(・)和(・)撫(・)子(・)がぶつぶつと何か言っているけど、放置しよう。

 女性にとって、年齢の話題はタブーだ。下手に触れれば、エラい事になる。

 だから、敢えて放置して大鳳の質問に答える事にした。勿論、後でちゃんとケアするぞ。

 

「空母艦娘は春日丸一人だけ、かぁ……。良し!この春日丸って娘を、しっかり鍛えてあげなきゃ!」

 

「張り切るのは良いが、無理な事をさせるなよ?」

 まぁ、大鳳は鍛え方を良く知っているから、いきなり厳しくやらないだろう。

 あと、着任して直ぐに近接戦闘を見せたりしないでね?新人の娘達が受け止めきれなくなって、発狂する恐れがあるから、ある程新人の娘達が此処での生活に慣れるまで封印してね?

……念の為、皆に伝えておこう──

 

 

「若いっていいなぁ〜羨ましいなぁ〜あははははっ♪」

 

 

──扶桑さん、落ち着いて?お願いだから、正気に戻ってください。ハイライトを完全に消して、掠れたような声で呟かないでください。とっても怖いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この時の俺は、知らなかった。

 

 

 新たに配属される艦娘達が加わった事で、第603鎮守府がカオスな事になるなど。

 

 

 更に、後日大本営からと(・)ん(・)で(・)も(・)な(・)い(・)お(・)知(・)ら(・)せ(・)が届き、過去最大級に俺の心と胃袋がズタボロにされるなど。

 

 

side 提督 out

 

 

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次回予告


……今頃、時雨は提督さんとデートを満喫している。迷惑を掛けてないと良いんだけど。
……私も、提督さんとデートしたいなぁ。けど、頼んだら提督さんの精神に負担を掛けちゃう。我慢しなきゃ。
……さて!気持ちを切り替えて、お仕事するっぽい!今日も元気に漁(・)師(・)になるっぽい!
 頑張って、提督さんに褒めてもらわなきゃ!それに、年内に妹(・)が(・)新(・)人(・)と(・)し(・)て(・)着(・)任(・)するから、面倒を見てあげる準備を整えなきゃ!


第150話・雨、時々、発情


「今、僕(・)以(・)外(・)の(・)女(・)性(・)の(・)事(・)を(・)考(・)え(・)た(・)でしょ?」


※次話は時雨とのデートになります。


【補足的なナニか】

・デュバル少佐…「機動戦士ガンダムMS IGLOO」第三話、「軌道上に幻影は疾る」に登場する、ジオン公国の軍人兼ツィマット社のテストパイロット、「ジャン・リュック・デュバル」を指す。
 階級は少佐。CVは「土師孝也」さんが演じている。

・何処の戦術人形…ソーシャルゲーム、「ドールズフロントライン」に登場する「戦術人形」、「UMP9」を指す。
 声は、艦これの大鳳と同じ「能登麻美子」さんが演じている。

・これからは皆、家族だ!…上記の「UMP9」の迷言。


以上、補足終了。









 もう働きたくないでござる……時雨のパンツを破きたい……破かなきゃ……
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