フレッチャー何処ニ居ルノ?
勢いしかない
頭を空っぽにしてご覧下さい
お前らの嫁だろ、早くなんとかしろよ
※この小説に登場する人物は全員、特殊な訓練を受けています。
決して真似しないで下さい。
※この小説内の季節は、12月下旬頃となっています。
※この小説は、特定の人物、団体、宗教、趣味・嗜好等を誹謗中傷する意図は、一切御座いません。
あくまで、演出の為に描写しています。
予め、ご了承下さい。
side 提督
──第603鎮守府、執務室──
08:00。
本日の天気、快晴。気温2℃。
しかし、風がそこそこ強く吹いている為、実際の気温より寒く感じる。
(数日間降り続けていた雪は、今朝になってようやく止んでくれたけど、こうも寒いと雪掻きする気力が湧かない……)
執務室の窓から外を見ると、母港が真っ白になっている。コンクリの地面が見えねぇ。
俺の目が正常なら、1m近く積もっている。ただ、例年と比べれば少ない。例年なら、2mは軽く超える。
そんな中を、
『あはは〜♪今日もすっごい積もってる〜♪』
『おーい、走るな!転ぶぞ!』
『ぬぐぐぐ……お、重いッ!』
『これ、腰に
『ヴェアアアアアアアアアアア!!!』
『誰かー、ロープ持ってきてー?長門さんが海に落ちた』
『何で落ちたんだよ……』
『文月ちゃんを見ながら作業してて、落っこちたみたいです』
『ほっといて大丈夫ですよ。ほら、雪掻きしましょう?』
『吹雪……相変わらず容赦無いわね……』
文月がはしゃぎながら、雪の上を走り。
摩耶が走るなと注意をし。
矢矧と能代さんが雪の重さに苦戦し。
長門さんの断末魔の叫びが聞こえ。
足柄が長門さんを救助する為、ロープを要請し。
木曾が、何故長門さんが海に落ちたのか聞き。
由良が落ちた理由を説明し。
吹雪が放置していいと発言し。
その発言を聞いた瑞鶴が、苦笑している。
(皆、雪掻きを頑張ってくれている。ありがとう)
俺も手伝いたいが、書類が多いから皆に任せる。すまねぇ。
……長門さんが自力で這い上がってきた。冷たい海に落ちたというのに、平然としている。すげぇ、流石長門さんだ。
閑話休題。
(今年は例年と違って積雪量が少なく、更に人数が増えたから、そこまで雪掻きに苦労しないで済みそうだ)
昨年までは
全員で丸一日雪掻きをしても、全然片付かなくて思わず泣いたっけ。
「相変わらず凄い雪ね。これでも少ないって摩耶から聞いたんだけど、本当なの?」
「本当だぞ。例年なら、アレの二倍近く積もる」
懐かしんでいると、本日の秘書艦・葛城が母港に積もった雪を見て、驚いた顔をしながらそう言ってきた。
そうそう。余談になるが、葛城は普段の露出が多い艦娘の装束の上に、改装前に纏っていた着物を羽織っている。
葛城曰く、「妖精さんの加護や艦娘の力のお陰でそこまで寒さを感じないけど、見た目が寒そうだから配慮して着ている」そうだ。
更に余談になるが、他の娘達も出撃や哨戒、漁に行く時以外は装束の上にダウンジャケット等を羽織っている。
「うわぁ……本当に同じ日本なの?」
「残念ながら、同じ日本だぞ」
気持ちは分かる。同じ国なのにこうも差があると、そう言いたくもなるだろう。
「とても同じ日本とは思えないんだけど……」
「事実を受け止めろ。……さて。お喋りはこの辺にして、仕事をしよう」
「了解よ!」
俺は葛城にそう言い、書類を捌き始める。
葛城も、仕事モードに切り替えてくれたのか、真剣な顔で書類を捌き始めてくれた。
普段ならもっと会話を楽しもうとしていたが、残念ながら今日はそうもいかない。
何故なら、今日の:10:00頃に
新人の娘達が来たら、色々やらなきゃならない事があるから、今のうちに少しでも多くの書類を捌いておきたい。
(部屋は用意してある。寝具や日用品も揃えてある。歓迎会を行う準備も万端だ)
食材や食器類も、既に用意済。不備は無い。
それから……ウチの娘達や派遣されてきた娘達に、あまり新人の娘達を
特に、時雨と夕立の実妹、
皆、絶対に
……やべぇ。新人の娘達の事を考えたら、緊張してきた。
……落ち着け。冷静になれ。何時も通り、普通にすればいい。それに、
(俺が緊張していたら、新人の娘達が余計に緊張しちまう)
自分で言うのもなんだが、俺は此処を纏める存在。一般企業とかで例えるなら、社長みたいな存在だ。
そんな存在が、緊張している姿を新人の娘達に見せてみろ。余計に不安や緊張感を与えちまう。そして、不信感を抱かれるぞ。
(何もかも初めての事だらけで、不安と緊張に押し潰されそうになっている筈。少しでも不安や緊張を和らげてあげなきゃ)
だから、俺は不安に思ったり、緊張なんてすんじゃねぇ。しっかりしろ!
とりあえず、思い切り頬を引っぱたいて気合い入れよう──あ、強く叩き過ぎた。
「──ッ!?ちょ!?何してんの!?」
「……ごめん。気合い入れようと頬を引っぱたいた」
いけね。強く叩き過ぎたせいで、パシーン!ってめっちゃいい音が鳴っちゃった。
そのせいで葛城が音に驚き、椅子から飛び上がってしまった。驚かせてごめんなさい。
「……頬に
「……マジ?」
「マジよ」
……あ、ホントだ。
葛城が手鏡を取り出して見せてくれたけど……うん。見事な
これ、新人の娘達が来るまでに消えるかな?
───────
09:40。
(あと20分後に来るのか……)
執務を始める前に、緊張するな!と活を入れたけど、また緊張してきた。しっかりしろ。
頬を引っぱたいて活を入れる──のはやめよう。さっきようやく
もし引っぱたいて再び
もし俺の頬に
「はい、お茶よ。これ飲んで落ち着いて?」
「ん、ありがとう」
緊張していると、俺の様子を見て落ち着かせる為、葛城がお茶を入れてくれた。
有り難い。早速飲んで気分を落ち着けよう──あれ?なんだ、これ。
執務机に置かれたカップから、独特の香りがする。色を見るに、紅茶かな?いや、紅茶にしては香りが薬っぽい感じがする──
「ハーブティーよ。オレンジフラワーっていうの。緊張した神経をリラックスさせる作用があるそうよ?」
「──へぇ?」
疑問に思っていると、俺の顔を見て察した葛城が説明してくれた。
成程、ハーブティーね。それならこの香りにも納得だ。
机に置かれたカップを手に持ち、ゆっくりと飲む。
……うん。美味しい。独特の香りと甘さが口に広がる。
この甘さは、なんというか、自然な感じの甘さだ。語彙力が貧弱だから、そうとしか言えない。
「どう?美味しい?」
「あぁ、美味しい。それに、落ち着く」
葛城が言った通り、飲んだら緊張が幾分か和らいできた気がする。
「それは良かった。この日の為に用意した甲斐があったわ」
「この日の為に用意した?」
「えぇ。私が秘書艦をやる日と、新人の娘達が来る日が被ったから用意したの。あなたの事だから、きっと緊張すると思って……」
「葛城……」
お前……イイ。すごくイイ。気配りとか、すごくイイ。感動して語彙力が行方不明になっているからイイとしか言えないけど、イイ!
「……もしかして、余計なお節介だったかしら?」
「いや、お節介なんかじゃない。有り難い」
不安そうな顔をしながら、両手の指先だけ合わせて上目遣いでそう聞いてきた。
何この娘。可愛い。結婚しなきゃ。愛でなきゃ。
嗚呼……俺の荒んだ心が、癒されていく。
……物凄く今更だけど、
……うん。居ないね。
以前は居たけど、そいつらは尽く
お陰で、
(
マジで信じたくない。あの、おっとりしていて気配りが上手で、誰に対しても優しい、天使の微笑みを見せてくれる
頼むから、何かの間違いであって欲しい。
けど、覚悟を決めておこう。今まで大丈夫だと思っていた娘が、
涼月とか。矢矧とか。大鳳とか。
閑話休題。
……そういや、野原主任で思い出したけど、あの人、もうダメかもしれない。いや、かもしれないじゃなくて、ダメになってる。
先日、此処に
元から壊れ気味だったけど、タガが外れたのか、今までとは比べ物にならない程に奇行に走ったり、
(……イカン。思い出したら胃が痛くなってきやがった。急いで胃薬を飲もう)
時計を見ると、09:50を指している。思考している間に、時間が経っていたようだ。さっさと飲まなきゃ、新人の娘達が来てしまう。急ごう。
先日、医療妖精さんが水無しでも飲めるよう改良してくれた胃薬を服用し、一息つく。すると、
「あなた、そんなに緊張しないで?ほら、深呼吸して?」
胃薬を取り出して飲むと、葛城が心配そうな顔をしながらそう言ってきた。
どうやら葛城は、新人の娘達が来る事に緊張し過ぎて胃痛に襲われていると勘違いしたみたいだ。
ごめんね?本当は別の事を考えていたせいで、胃痛に襲われたの。けど、言わない。言ったら、呆れられる恐れがある。
「私がサポートするから、堂々として?」
「あぁ、ありがとう」
本当にいい娘だなぁ。……あ、頭撫でてきた。それに、慈愛に充ちた頬笑みを浮かべている。
……イイ。落ち着く。マジで癒される。
こりゃ、俺の中の
(今まで葛城は
暫定一位は夕立だけど、夕立は……その……言葉は悪いが、日常生活では
更に、戦闘中は普段の愛玩犬のような可愛らしさが完全に消え、
しかし、それを補って、夕立は謎の
けど、それが変わりそうだ。いや、変える。俺は決めた。今この瞬間、
葛城は日常生活、戦闘中共に
そして何より、これが一番大きいが、
……めっちゃ
……アホな事考えていないで、正気に戻れ。もう間もなく新人の娘達が来るんだ。気を引き締めろ。
それに、そんな事を考えていたら、
はい、終わり。閉廷──
『くまのん!
──鈴谷の怒鳴り声が、鎮守府正面入口付近の方から聞こえてきた。なんだなんだ?何が起こった?
確か、鈴谷には新人の娘達の案内を頼んだ筈。
10分前には鎮守府正面入口で待機するよう言っておいたから、鈴谷の声が正面入口の方から聞こえるのは何もおかしくはない。
ただ、物凄く嫌な言葉が。
『
──今度は熊野さんの怒鳴り声が聞こえてきた。
あの、熊野さん。絶対違うと思います。ドラム缶は燃料等を入れる為の容器であって、武器ではありません──
『
──うん。鈴谷が正しい。熊野さんが間違っている。
……ツッコミ入れてる場合じゃないよ。流しそうになったけど、さっき鈴谷が
まさか、新人の娘達が来たのか?そして、その中の一人、
(時雨や夕立が教えてくれた通りの人物なら、マジで信じちまう)
こりゃ、ちゃんとお話をして誤解を解かないと。じゃねーと着任早々やらかされる。
「……ちょっと様子を見てくるわ」
「……頼む」
葛城、ありがとう。お願いするよ。
この後、葛城が滅茶苦茶説得してくれた。
お陰で騒ぎは収まり、
けど、熊野さんの対応をした事で葛城は精神に強烈過ぎるダメージを受け、ダウンしてしまい、医務室に行くハメになってしまった。
ごめんよ。後で何かお詫びするよ。
それはそれとして。何故、熊野さんはトラブルを起こしたのか。
これは後で分かった事だが、鈴谷によると新人の娘達を正面入口で出迎えて、執務室に案内している途中で熊野さんと
その際、熊野さんが持っていた
何故熊野さんは
そして、熊野さんが何故か
尚、熊野さんは
……熊野さん。あなた、本当にいい加減にしてください。言葉は悪いですが、あなたは
お願いですから、
──
「遠路遥々ようこそ。第603鎮守府を運営する、渡良瀬準少佐です」
よーし。噛んだり、どもったりしないで言えた。
葛城と鈴谷がトラブルを解決してくれてから数分後。俺は今、新たに着任してくれた艦娘達に挨拶をしている。けど、
(あれま。
しかも、直立不動。おまけに、とても緊張しているのか顔が強ばっている。なんか、初々しいな。
彼女達を見ていると、昔の。提督になったばかりの頃の俺や、ウチの娘達を思い出す。
余談になるが、
閑話休題。
(とにかく、少しでも緊張を解してあげよう)
まずは俺の自己紹介をして。それから、皆の出身地は何処なのか聞こう。
既に彼女達の履歴書を見て、何処出身なのか頭に入っているけど、自分の出身地について話させれば多少は落ち着く筈。
(何時だか浦樹が言っていたっけ。初対面の人と会話をする際は、出身地についての話をするといい、って)
浦樹曰く、「その土地の気候や方言、観光名所、名物料理、名産のお土産等、ネタに事欠かず盛り上がる」。
更に、出身地について聞く事で「この人は自分の事を知り、理解しようとしてくれる」と心理的な距離が縮まって、緊張や不安等が無くなる、との事。
閑話休題。
とにかく、俺から話題を振って話しやすくしてあげよう。
「提督になる前に住んでいた所は、世界遺産の一つ、日○東照宮のある栃○県N市です」
「栃○県……餃子で有名な県ですね?」
「えぇ、そうです」
おっ、食い付いてくれた!えっと、この娘は神威の適性者だな。
履歴書によると、今回着任したメンバーの中で最年長。出身地は
北海○は色々有名な所や食べ物が多いから、会話が弾みそうだ。
あと、物凄いどうでもいい事だけど、神威の適性者の声、瀬○麻沙美さんにそっくりだ。すげぇ。やべぇ。最高だ──
「けど、栃○県の餃子は静○県に負けてるって、テレビで言ってたよ?」
「負けていません」
──おっと。○戸麻沙美さんにそっくりの声を聞けて感動している場合じゃない。しっかりしろ。
それはそれとして。
おうおう、聞き捨てならねぇなァ?誰だァ?静○県に負けてる、って言った娘は?負けてねーよ。
今も昔も、餃子は栃○県が日本一だ。宇○宮の餃子を舐めるな。静○県の。浜○市の餃子には負けていねぇ。異論は認めねぇ。
……じゃくて。落ち着け。冷静になれ。
……良し、落ち着いた。冷静になれた。
えーと、今聞き捨てならない発言をしたのは……
(能代さんと矢矧の
恐らくだが、
(とりあえず、餃子の話はき○この山、た○のこの里戦争並の危険性を孕んでいるからやめておこう)
それに、これ以上続けられたら、俺は正気を保てる自信が無い。
宇○宮餃子の魅力について語り出して、自己紹介どころじゃなくなりそうだから止めよう。
「……失礼。思わずヒートアップしそうになった。俺から振っておいてなんだけど、餃子の話については今夜、歓迎会を開くからその時にしよう」
幾らでも語ってやるぞ?
「ホント?」
「あぁ。勿論だ」
酒匂が目をキラキラさせてらァ。
「餃子以外の話でもいい?」
「ああ。出身地以外の話題。例えば、趣味の話とかでもいいぞ?
俺が答えられる内容なら、という条件付きだがな。
「やったぁ!」
(無邪気そうな笑みを浮かべてらァ。感情表現が豊かな娘だな)
にしても、笑顔の癖……笑い方、と言えばいいのか?ソレが能代さんや矢矧と似ている。姉妹だからかな?まぁいいや。
……さて。気を取り直して。
「えー……もっと話をしたいが、残念ながら今後の予定もある。悪いけど、自己紹介をしてもらおうか」
かなり強引だが、そう言って話題を変える。
……お、酒匂と俺のやり取りを見たからか、皆の緊張や不安が大分解れてくれたみたいだ。
現に、皆の顔から強張りは無くなり、リラックスしたような表情をしている。
「あ、はい!では、まず私から。白露型駆逐艦五番艦の春雨です!よろしくお願いします!」
俺が自己紹介するよう言うと、俺から見て左側に立つ少女──時雨と夕立の実妹、
「こちらこそ、よろしく」
うん。とっても元気が良い。あと、声がキュ○ピース……じゃなくて、金○寿子さんにそっくりだ。すげぇな。ニヤけそう。
……しっかりしろ。真面目モードになれ。はい、次。自己紹介お願いします。
「つ、つ、つつつ……次……あたし……?……夕雲型駆逐艦十三番艦……浜波です……。あの、あの、あたし……がんばり……ます……」
「うん。よろしく」
春雨の自己紹介を聞き、春雨の隣に立つ少女──浜波に視線を向けると、小声だが自己紹介をしてくれた。
それに対し、俺は微笑みながらよろしくと挨拶をした……けど、目を合わせてくれない。
それに、若干だが俺に対して
無理もない。彼女──浜波は、とある理由で
(必要以上に干渉せず、
下手に干渉したら、悪化する恐れがある。どんなに時間が掛かろうと、
はい、次。
「……ん?あ〜、あたし?望月でーす」
「ちょっ、望月さん!?しっかり自己紹介してください!提督に失礼ですよ!」
(おーおー。こりゃあ
すんげぇ怠そうに自己紹介してきたぞ。しかも、何型の何番艦なのか言わず、適性艦名だけ言ってきた。
その為、望月の隣に立つ春日丸が焦ったように……いや、焦っているな。声を掛けて注意をしている。
春日丸だけでなく、酒匂を除く他の娘達も焦った顔をしている。
そういや履歴書には、「養成所でも厳しく言っても態度が改善されず、不要なトラブルを起こす問題児だ!(意訳)」と記載されていたな。
(確か、望月は1×歳。新人の娘達の中で、最年少だ)
この歳の娘は、やんちゃというか、なんというか……言い方はアレだが、生意気な所がある。
俺も望月位の年齢の頃は、望月みたいに歳上の人に対して敬語を使わず、舐めた態度を取っていた。
……その度に、爺ちゃんにぶっ飛ばされて礼儀・礼節を叩き込まれたっけ。
閑話休題。
今はコレでも、根気強く。無闇矢鱈に叱らずに、少しずつ礼儀・礼節を教えて敬語や態度をしっかりと出来るようにすればいい。
とりあえず、怒っていないと伝えよう。
「別に俺は気にしない。俺に対して変に畏まらなくていい。ただ、俺以外の提督達や艦娘達には、そういった態度を取らないようにしてくれ」
「…………へぇ?怒らないんだ」
ん?なんだ?望月が目を見開いたと思ったら、面白そうな物を見付けたような顔をして、ニヤッと笑い出したぞ?あと、なんか小声で言ったような気がする
……まぁいいや。次、お願いします。
「え、えっと……春日丸級特設航空母艦一番艦、春日丸と申します。不束者ですが、務めを果したいと思います。よろしくお願い申し上げます」
「こちらこそ、よろしく」
最初は焦っていたけど、直ぐに冷静になって自己紹介をしてくれた。
春日丸の適性者。備考欄にはとても真面目で礼儀正しく、努力家だが
こりゃあ此処の生活に慣れるまで、
はい。次、お願いします。
「んーと、阿賀野型軽巡四番艦、酒匂です!司令、よろしくね!」
「うん、よろしく」
元気良いねぇ。それに、酒匂から謎の
例えるなら、人懐っこい子犬と触れ合った時のような……アホな事を考えるな。しっかりしろ。
……はい。次。
「神威型給油艦一番艦、神威と申します。出来る限り、頑張りますね。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
最後に、神威が自己紹介をしてくれた。言葉は悪いけど、他の娘の自己紹介と比べてとても落ち着いている。
……さて。自己紹介が終わった事だし、鈴谷を呼んで鎮守府を案内させよう。
(これから、どうなるのやら)
新人の娘達と上手くやれるのか、若干。いや、かなり不安だ。
例え上手くやれても、ウチの
頼むから、まともなままでいて欲しい。マジで今のままで居て欲しい。
しかし、残念ながら俺の願いは届かなかった。
そして、思い知らされる事になる。
たった6年で、養成所での、
嗚呼……平和が欲しい。
冗談抜きで、そろそろ
side 提督 out
───────
────
─
次回予告
新人の娘達、初々しいわね。私も昔、あんなんだったなぁ。
……さて。懐かしんでいないで、工具を片して冬○ミのサークルチェックをしちゃおう!今は
……ふーん?今年は
……何をしていた?あー……冬コ○のサークルチェックをしようとしていたの。
……その口ぶり。望月ちゃん、
……少し、お話しない?
第158話・
「黒タイツは脱がす
※次話は性癖暴露回になる予定。
※何時も以上に、頭がどうにかなる内容を予定しています。
【補足的なナニか】
・餃子の確執…書いたら戦争になりかねないので、割愛。
詳細については、各自でお調べ下さい。但し、自己責任で(ry
・宇都宮…栃木県の中部にある県庁所在地を指す。
・浜松市…静岡県の西部にある政令指定都市で、同県最大の都市を指す。
・瀬戸麻沙美…声優。「艦これ」では「神威」、「ガングート」を演じている。
・キュアピース…あざと可愛い娘「スマイルプリキュア」に登場するプリキュアの一人。
声は「金元寿子」さんが演じている。
・金元寿子…声優。「艦これ」では「春雨」、「早霜」、「清霜」、「北方棲姫」等を演じている。全員妹にしたい
以上、補足終了。
※エラー猫、教えてくれ……俺はあと何回、瑞鶴達に深海棲艦を殺せと命令すればいい? 俺はあと何回、中枢棲姫とその随伴艦達が殺される光景を見ればいいんだ…… 瑞雲は俺に何も言ってはくれない……教えてくれ、エラー猫!(CV:緑川光)
R18版を見たいですか?
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