追跡鶴   作:EMS-10

179 / 214

 艦○れ運営さん。今年こそは瑞鶴の水着modeを実装してください。いや、実装しろ(挨拶)
 翔鶴姉はマイクロビキニでオナシャス!

※警告※
下ネタ及び、R17.9描写有り
勢いしかない
頭を空っぽにしてご覧下さい
お前らの嫁だろ、早くなんとかしろよ


※この小説に登場する人物達は全員、特殊な訓練を受けています。
 決して真似しないで下さい。

※この小説内の季節は、12月下旬頃となっています。

※熊野嫁提督及び、千歳嫁提督の皆様。大変申し訳ございません。

※アルコールの一気飲みは大変危険な行為です。絶対に真似しないで下さい。



第159話・鎮守府の中の戦争

 

side ??

 

 

「提督、メリークリスマス。僕からのプレゼントを渡すよ」

 

「クーリング・オフでお願いします。あと、()()()クリスマス・イブで、正確にはクリスマスじゃない。フライングしてんぞ?()()()()()()

 

 

────()()が、アイツ(提督)に迫っている。

 

 

羨ましい(妬ましい)

 

 

「そんな事言わずに、受け取ってよ。ほら、見て、このラッピング。頑張ったんだよ?」

 

()()()()()()()()するとは、たまげたなぁ……じゃなくて。いいから、()()()()()()。風邪ひくぞ」

 

 

─────散々やらかしてきたというのに、構ってもらえている。

 

 

羨ましい(妬ましい)

 

 

「提督限定の、()()()()()し放題の()()だよ?遠慮せず()()()!」

 

「宗教上、変態が勧める()()()()()()()()、って決まっているから食べない」

 

 

─────私はアイツに負担を掛けないよう、今までずっと真面目に過ごしてきた。

 

 

羨ましい(妬ましい)

 

 

「それはとても悪い宗教だ。今すぐ僕を食べて、改宗しよう!」

 

「こっち来んな。()()()()()()()()()()()。CAST OFFしようとするな。PUT ONしなさい」

 

 

─────なのに、構ってくれない。

 

 

羨ましい(妬ましい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────私も、アイツに構って(愛して)欲しい。

 

 

羨ましい(妬ましい)

 

 

─────()()や、瑞鶴達のような関係になりたい。

 

 

羨ましい(妬ましい)

 

 

─────今までは、()()()()()()()()()()()()()

 

 

羨ましい(妬ましい)

 

 

─────でも、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

羨ましい(妬ましい)

 

 

─────構って(愛して)欲しい。

 

 

嗚呼、羨ましい(妬ましい)

 

 

…………何考えているのよ。しっかりしなさい。

 

 

 私まで()()()()ようになったら、アイツは確実に()()()

 

 

 しっかりしなさい。

 

 

 この()()は、封じなさい!

 

 

 今まで通りの関係で、居続けなさい!

 

 

「大丈夫!一口!一口だけでいいから!」

 

「HA☆NA☆SE!!」

 

 

…………()()が、アイツを押し倒そうとしている。

 

 

 助けなきゃ。

 

 

「丁度良い。憂さを晴らしてやる」

 

 

 

 時雨。悪いけど、サンドバッグになってもらうわよ。

 

 

 大丈夫。死にはしないわ。

 

 

 死んだ方がマシと思えるような痛みを味わうだけだから、大丈夫よ。

 

 

…………うふっ。うふふふっ。あはははははははは!!わぁはッ!!!

 

 

 

side ?? out

 

 

───────

────

 

 

side 提督

 

 

──第603鎮守府、執務室──

()開始110日目。

10:00。

 

 

 うぃ〜うぃっしゅあめり〜くりすま〜す。

 うぃ〜うぃっしゅあめり〜くりすま〜す。

 うぃ~うぃっしゅあめり~くりすま~す。

 あんどはっぴ〜にゅ〜いや〜。

 

 

 どうも、俺です。唐突だけど、今日はクリスマス・イブだ。

 昨年までは仕事が殆ど無かったから、ウキウキしながら過ごせたけど、今年は此処(第603鎮守府)に所属する人数が増えた。

 それにより、仕事が増えて絶賛社畜戦士と化している。その為、とてもじゃないけどウキウキしながら過ごす余裕は無い──

 

「何時までもボーッとしていないで、仕事しなさい」

 

「──はい」

 内心でボヤいていると、本日の秘書艦・()()が呆れた顔をしながらそう言ってきた。

 ボーッとなんてしていないよ?ただ、さっき起きたトラブルを忘れる為、軽く現実逃避をしていただけだ。もう少しだけ現実逃避させてくれ──

 

「…………」

 

──山城さん、無言・無表情で指の骨をボキボキ鳴らしながら迫らないで?怖いです。

……このまま現実逃避し続けたら、シバかれる。指先一つでダウン(ひでぶっ!)させられる。気持ちを切り替えて仕事しよう。

 

 ついさっき、()()()が自身に()()()()()を施して、クリスマスプレゼントとして強制的に差し出して来た事を思い出すな。

 そして、最初は傍観していた山城が、何時まで経っても引こうとしない()()()にキレて徒手格闘をブチかまして、入渠室送りにした事なんて思い出すな。

 

……徒手格闘ブチかましていた時、無言・無表情だったなぁ。

 んでもって、一撃一撃にめっちゃ気迫や殺意を込めていた。何故あんなに気迫と殺意を込めていたんだろう──

 

「………………」

 

──分かりました、仕事します。しますから、無言・無表情で構えながら迫らないでください。とても怖いです。

 

(……えーと、何処まで書いたっけ?……ここからだな。良し、やるぞ──内線が入った)

 気持ちを切り替えて書類を捌こうとしたのに、タイミング悪いなぁ。

……ボヤいていないで、取らないと。

 

「はい、こちら執務室。…………分かった、許可する。対応はそちらに任せる」

 

「……何だったの?」

 

「春日丸が、訓練中に艤装を中破させ、負傷してしまったんだと。それだから、入渠と修理の許可を求められた」

 内線を切ると、山城が聞いてきた。先程と違い、気迫や殺意は一切感じない。

 

「春日丸は大丈夫なの?」

 

「夕張の話だと、軽い打撲で済んだそうだ。現在、入渠している」

 こう言ったらアレだけど、()()で済んで良かった。

 春日丸は。いや、春日丸に限らないが、新人の娘達は未だ未だ妖精さんの加護と艦娘の力が不安定だ。

 それだから、肉体に受けるダメージ──衝撃等が、ソレらが安定している艦娘と比べた場合、あまり緩和されない。

 これはどの艦娘も辿る道だから、どうしようもない。

 

 閑話休題。

 

 その為、不安定な状態の今。艤装が中破する程のダメージを受けると、骨折。下手したら、内臓破裂なんて重症を負う可能性が高い。

 安定すれば、艤装が中破する程の衝撃を受けても、軽い打撲程度で済むようになる。

 ただ、そうなるのに最低でもあと二ヶ月位は掛かるだろう。

 

「……そう。()()で済んで良かったわ。けど、身体は大丈夫でも、心に深いダメージを負っている可能性があるわ。ちゃんとケアしてあげなさい?」

 

「勿論、ちゃんとケアする」

 下手したら、PTSDになる可能性がある。しっかりケアしてあげないと。

 とりあえず、仕事を終わらせたら春日丸の様子を見に行こう。場合によってはカウンセリング課の予約を入れる必要が──埠頭から、()()()()()()()()()()が聞こえてきた。()()()……。

 

 

『何度!言えば!分かるのッ!

 ()()()()は、()()じゃないッッ!!!』

 

()()()()は、()()()()()ですわ!何故、頑なに認めようとしないんですの!?』

 

 

 ラリックマ(熊野さん)()()()()()()じゃねーよ。いい加減目を覚ませ。

 それと、新人の娘達が此処に来てから、ほぼ毎日()()()()()()を開こうとするな。

 ()()を教えている、とかほざいているけど、全然()()じゃないからな?

 

「……鈴谷、苦労しているわね」

 

「……後でケアしてあげよう」

 じゃないと、そのうち鈴谷が()()()恐れがある。現に、ここ数日メンタルがズタボロになっているのか、色々ヤベー事になってる。

 隈が出来るわ、窶れているわ、白目剥いてボーッとするわ、胃薬を服用するようになるわ、チェーンソーで近接戦闘をするようになるわ、etc...etc.──

 

 

『殴って良し!爆弾にしても良し!ほら!立派な()()でしてよ?何がいけないんですの?』

 

『もう喋るな』

 

 

……鈴谷。強く生きろ。あと、ガトリング砲をあまり使わないで?弾薬がマッハで溶ける。使うなら、チェーンソーにしなさい。

 ()()()()()は結構()()だから、遠慮せずチェーンソーで()()して良いよ?

 

 

─────

 

 

 

──第603鎮守府、食堂──

20:50。

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()

()()()()()()!!」

 

「…………」

 どうすりゃいいの?コレ。どう対応すれば良いか分かんねぇ。

 つーか、何この空気。クリスマス・イブだから、夕食は豪華にして軽くどんちゃん騒ぎして、とっても和やかな空気だったのに、たった数十分でお通夜状態になりやがったよ。

 

(テレビなんか点けなきゃ良かった……)

 夕食を食べ終え、未成年組とアルコールに弱い娘達が食堂を出た後。飲兵衛共による飲み会が始まって、ハメを外し過ぎないよう監視する為に残り。

 何となく明日の天気を調べる為、食堂に備え付けられたテレビを点けたりしなければ、こんな事にはならなかったのかもしれない。

 

(まさか、テレビを点けてニュースを見ていたら、竹○彩奈さんと○裕貴さんが結婚したという、びっくら仰天のニュースが流れるとは予想出来なかった──)

 

「あーあ、竹○さんが結婚かぁ。ずっと未婚のまま居ると信じていたんだけどなぁぁぁぁ!!()()()もそう思うでしょ?おもうでしょおおお!!?」

 

「──千歳さん、落ち着いてください。ウォッカを日本酒で割って飲まないでください」

 何その凶悪過ぎる割り方は。全然割れていないですよ?

 というか、既に日本酒の一升瓶を十数本空けているのだから、飲むのをやめた方が良いですよ?

 現に、お顔が林檎みたいに真っ赤になっていて、息が物凄く酒臭いです。

 このまま飲み続けたら、急性アルコール中毒になっちゃうよ?

 

「これで、け○おん!メンバー全員人妻になっちゃったなぁ。アッハハハハハハ!!放○後ティータイムじゃなくて、人妻ティータイムになっちゃったじゃない。アッハハハハハハハハハ…………なァにが人妻ティータイムよ。

 こちとら独り身ワンカップじゃボケェ!!!」

 

……ダメだ。止まりそうにない。狂ったようにケタケタ笑い出したと思ったら、急にキレ出した。

 酔っているとはいえ、情緒不安定過ぎない?

 あと、あなたが飲んでるの、ワンカップじゃないです。大ジョッキです。

 

(普段のメンタルの千歳さんなら、軽く笑って流せていたんだろうけど……)

 先日。酒匂に言われた事──()()()()()()()()()()()()()()()()!を未だ引きずっていて、ナーバスな状態が続いていた。

 そこに竹○さんの結婚報告を知り、メンタルにトドメを刺されたのか、タガが外れて相当荒れてしまった──

 

「んん〜?もうお酒無いのォ?準くん、用意して?」

 

「もうこの辺にしといた方が良いんじゃ……」

 あ、テーブルにあったお酒が、全部空になってる。何時の間に飲み干したんだよ。

 

「酒ッ!飲まずには居られないッッッ!!!」

 

 D○O様の名台詞……いや、この台詞を言った時は吸血鬼になる前だから、デ○オだな。

……じゃなくて。耳元で叫ばないでください。難聴になっちゃう。

 

「酒だァ!酒を持ってこーい!!」

 

 ダメだこりゃ。止められそうにない。

 逃げるか?けど、逃げられない。何故なら、食堂には俺一人しか居ない。

 更に、魔王に寄り掛かられている為、逃げようとすれば確実に気付かれる。

 

 少し前まで、飲兵衛共──長門さんに那智さん、足柄、大鳳、摩耶、由良が居たんだが、奴らは俺を人身御供にして逃げやがった。

 アイツら、ぜってー許さねぇ。覚えてろよ。

 

(何で千歳さんの隣に座っちゃったんだろ……)

 後悔しても時すでに遅し──

 

「……あっは♪あっははは♪アッハハハハハハハ──チッキショオオオオオオオオ!!!

 周りは幸せになってるってのにぃ!何で私は幸せになれないのよぉ!うぅ……うううぅぅぅ……」

 

──あれま。テーブルに突っ伏して泣き出しちゃった。

……コレ、どうすりゃいいの?慰めたいけど、口下手だから上手く慰められる自信が無い。

 下手な事を言えば逆に悪化する恐れがある。本当にどうすりゃいいんだ?誰か、助けてくれ──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『メぇぇぇ~~~リぃぃぃぃクリっスマぁぁぁーーースぅ!!ひゃぁーーはっはっはっはっはぁーーーっ!!!』

 

 

『残念!今日はクリスマス・イブよ!!二時間後に出直してこい!!!』

 

 

 

──()()()と夕張の叫び声が聞こえてきた。

 相変わらず元気だねぇ。つーか、いい時間なんだから静かにしなさい。

 あと、()()()。お前は何処のクリスマス大好きなレ○リロイドだ。

 それに、夕張が言ってくれたが、正確には未だクリスマスじゃない。フライングしてんぞ?落ち着け──ッ!?殺気!!?

 

「………………」

 

 うっわぁ。千歳さんが無言で能面みたいな無表情で、殺気を放ちながら立ち上がったぞ。

 

「…………ふふっ。丁度良い所に()()()()()()が来てくれた♪」

 

 あんらまァ。さっきまで無表情だったのに、殺意マシマシの素敵な笑みを浮かべてらァ。チビりそう。

 

……空の酒瓶──あの形状は一升瓶だな。それを両手に一本ずつ持って、声のした方へ行っちゃった。

 相当アルコールを摂取している筈なのに、足取りはしっかりしている。

 

……チャンスだ。今のうちに逃げよう。千歳さんには悪いけど、これ以上SAN値を削られたくない。

 明日になったら、「何で逃げたの?」とか言われるかもしれないが、その時はその時に何とかすればいい。

 

(……すんげぇ数だな)

 テーブルに、日本酒やウォッカ、テキーラ、ワイン、etc...。とにかく、沢山の空き瓶が所狭しと転がっている。

 合計で何ℓ……いや、何十ℓ飲んだんだろう?良く胃袋に入るなぁ。

 

(……感心していないで、さっさと逃げよう)

 ボヤボヤしてたら、魔王が戻って来ちまう。片付けるのは、明日にしよう──

 

 

『サ○ディ・クローズからのプレゼントよ!HOOOOW!HOOOOOOW!!HOOOOOOOOOOOOOOOOOW!!!』

 

 

『ギィヤアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!?』

 

 

──賑やかだなァ。HAHAHA。笑ってないで、逃げよう。

 

 

────

 

 

 

──第603鎮守府、提督私室──

23:45。

 

 

「……そろそろ寝るか」

 食堂から自室に逃げ込み、風呂に入って軽く勉強をしていると、良い時間になっていた。

 約二時間。集中して勉強していたからか、疲れが一気に襲いかかって来やがった。

 これなら直ぐに眠れそうだ。このまま眠りたい。けど、眠るわけにはいかない。

 

(寝ている間に、()()()が襲撃をかけてくるかもしれないからな……)

 なんてったって、今日はクリスマス・イブだ。

 現に、勉強中に何度か何処ぞの翔なんとか鶴さんとか、榛なんとか名さんとか、時なんとか雨さんが、「今日は()()だから、盛り上がろう!」的な事を言って襲撃をかけて来やがった。

 

 幸い……と言って良いのか分からんが、襲撃をかけて来る度に加賀さんが何処からともなく颯爽と現れて、捕縛・()()してくれたから、()()()()()()()()()に発展していない。

 

 ちなみに、加賀さんが何処からともなく颯爽と現れる理由だが、加賀さん曰く、

 

『クリスマス・イブだから、浮かれて提督を襲う輩が現れる。安心して過ごしてもらう為に、私は提督を護るわ』

 

 との事。本当に有難い。

 少し前までは()()()()()だったのに、今では俺の胃袋と精神に負担を与えない存在になってくれた。

 願わくば、その状態がずっと続いて欲しい──ドアがノックされた。

 

(オイオイ。またかよ……)

 今度は誰が来たんだ?また()()()の誰かがやって来たのか?けど、それならノックなんかせず、ピッキングでもして静かに侵入して来る筈。

 

「…………誰だ?」

 とりあえず、誰が来たのか確認しよう。もし()()()の誰かだったら、加賀さんに助けを求めればいい。

 何時でも加賀さんに連絡出来るように、ス○ホの電源を入れると、

 

『提督さん、私。瑞鶴よ』

 

「……瑞鶴?どうした?」

 ドアをノックした人物が名乗りを上げた。

 わーお。瑞鶴だァ。ここ最近、全く()()()()()()良い娘になってくれたけど、油断は出来ない。申し訳ないけど、警戒しよう。

……考えるな。()()()()()()ぞ。

 

『その……用があって来たの。部屋に入れてくれない……かな?』

 

「…………あいよ」

 瑞鶴の声は、とても真剣で。それでいて、何処か不安そうだった。

 今までの経験上、こんな声を出す時は()()や何も()()()()()()

 

 一瞬、部屋に入れるべきか否か迷ったが、ドアの鍵を開け、チェーンロックを外した。

 恐る恐るドアを開けると──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サンタコスをした瑞鶴が立っていた

 

 

 

「夜遅くにごめんね?」

 

「…………」

 

「…………提督さん?」

 

「…………あ、あぁ、すまん。見とれてた」

 良く似合ってて、思わず見とれちまった。

 パッと見、市販品では無さそうだ。もしかして、手作りか?こいつ、裁縫も出来るからその可能性が高い。

 

「あ、ありがと……」

 

「……とりあえず、中に入れ。寒いだろ?」

 現に、瑞鶴は寒いのか身体を震わせている。

 幾ら艦娘でも、装束を纏っていない状態で寒い所に長時間居れば、体調を崩す恐れがある。

 

「う、うん。お邪魔します」

 

 部屋に招き入れると、瑞鶴は恐る恐る部屋の中に入ってきた。

 とりあえず、何か温かい飲み物でも用意してあげよう。

 

 

──

 

 

「──はぁ。あったまる……」

 

「……んで、用って何だ?」

 部屋に招き入れ、胃に負担をかけない飲み物──ホットミルクを用意して瑞鶴に飲ませ、部屋に来た理由を聞いた。

 もし変な用──例えば、俺を襲いに来たのなら、加賀さんに()()して即刻お帰り頂く。

 

「そんな事しに来たんじゃないわ。私はただ、提督さんに。ううん、()()()()()()があって来たの」

 

「渡したい物?」

 ()()()()()のか、瑞鶴……いや、()()はそう言ってきた。

 何を渡すんだ?今でなくても良くない?

 もしかして、()()()()()()わ!とか言うんじゃないだろうな?

 

「ううん。()()()()()()()()()なの。あと、そんな事しないわ。

……今日はクリスマス・イブだから、プレゼントをね。はい、コレ」

 

 警戒していると、何処からともなく──恐らく格納領域(空きスロット)から、カラフルな包み紙に包まれた長方形の箱を取り出し、それを差し出してきた。

 恐る恐る受け取ると、軽い。何が入っているんだ?

 

「その……今、此処で開けてくれないかな?」

 

「……分かった」

 真剣な顔で。そして、ほんの少しだけ不安そうな声でそう言ってきた。

 この顔をしている、って事は、変な物じゃない……と思う。

 恐る恐る包み紙を外すと、箱が出てきた。そして、その箱を開けると──

 

(──()()()()だ)

 瑞稀の()()()()()をした、()()()()()()()()が箱に入れてあった。

 

 マフラーか。そういや、学生時代。高校三年生のクリスマス・イブの日に、()()してくれたっけ。“()()()()()()()()()()()は、手編みのマフラーを作ってプレゼントしてあげる!”って。

 けど、俺は逃げた。それだから、その約束は果たされる事は無かった。

……まさか、

 

「うん。そのまさか、よ。時間は掛かっちゃったけど、約束を果たしに来たの」

 

「瑞稀……」

 

「受け取って……くれますか……?」

 

「勿論だ。有難く受け取る」

 受け取らない、なんて選択肢は存在しない。

 だから、そんな不安そうな顔をすんな。

 

「……ありがと♪」

 

 おーおー、いい笑顔だ。可愛いなぁ。

……さて。この後どうしよう?瑞稀は目的を果たした。けど、このまま帰すってのは、なんつーか……アレだ、うん。

 

「…………」

 

…………瑞稀が無言で、何処か期待に満ちたような顔で俺を見ている。

 これ、アレか?()()()()()を過ごさなきゃダメなパターン?

 いや、過ごすのは構わないんだけど、過ごしている最中に襲撃を受ける恐れがある──

 

「……実は、加賀さんが、私と準が()()()()()()()()()()よう、()()()を抑えてくれているの」

 

──おっと。今とんでもねぇ事を言いやがったぞ?

 話によると、どうやら数日前から加賀さんとこっそり打ち合わせ(?)をしていたらしい。なんつーか、用意周到だねぇ。

 

「そ、それだから、その……あの……()()()()()()()()()()()よ?」

 

 へぇ、そうなんだ。

……顔を赤らめ、指の先だけを合わせてモジモジしながら、上目遣いで。しかも、瞳を潤ませながら言うな。

 格好も相まって、()()()()()

 

「ちゃんとゴムも用意してあるわ。勿論、針で穴を開けたりなんてしていないわ」

 

「どっから取り出した」

 俺の目が正常なら、()()()()()()から取り出さなかった?

 それに、取り出した際。一瞬だけスカートが捲れて、逆三角形をした黒い布が見えた気がするんですが。

 

演出(パンチラ)の為、スカートの中から取り出したわ」

 

「演出なんだ」

 あざとい。流石瑞稀。あざとい。

 

「…………ダメ?」

 

 おーい、抱き着くな。泣きそうな顔しないで。

 格好も相まって、俺の理性が大分削られているから、抱き着かれると襲いたくなる。

 あと、女性特有の甘い香りがして、どんどん理性が削られる──しっかりしろ。理性を保て。

 

「最近、あんまり構って貰えなくて、寂しいな……」

 

「ぐっ……」

 痛い所を突かれた。瑞稀が言った通り、ここ最近構ってやれていない。会話も、事務的な物ばかりだ。

 

「お願い……お願いします……」

 

 俺の胸に顔を埋め、震えながら()()してきた。

 この震え方は、寒さによるモノじゃない。不安から来る震えだろう。

……何やってんだよ。不安にさせてんじゃねーよ。覚悟決めただろ?もう逃げない。迷わない、と。

 

「……途中で()()しないな?」

 なら、やることは一つ。ただ、不安だから念押ししておこう。

 

「……!?しません!誓います!」

 

「もし、一瞬でも()()したら、強制終了だからな?」

 

「……!うん!」

 

 とても真剣な顔で何度も頷いている。この様子なら()()しないだろう。

 もし、()()()()()なら、なんつーか、独特の雰囲気を発している。今はソレが無い。

 

「─────あ…………♡」

 

 気が付けば、俺は瑞稀を強く抱き締め、キスをしていた。

 突然の事に瑞稀は驚いたのか、身体を強ばらせたが、すぐに落ち着きを取り戻してくれた。

 

「……電気、消して?」

 

「……あぁ」

 暫くキスをすると、上気した顔でそう言ってきた。

 吐息が熱く、呼吸が荒い。どうやらキスしただけで()()()()()()()()()()ようだ。

 

 けど、念には念を入れて、()()()()をしてあげよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後、夜戦(意味深)に突入した。

 

 ちなみに、夜戦(意味深)中に()()()が乱入する、なんて事は一切無く。更に、瑞稀は一切()()せず、甘い空気を保ったまま過ごす事が出来た、と言っておく。

 

……そろそろ寝よう。じゃないと、仕事に支障をきたしちまう。

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

 





次回予告


 うっへぇ、訓練キツいなぁ。サボりてぇ……。まぁ、やるけど。
……今頃、司令官達はビッ○サイトに到着して、設営してんだろうなぁ。あーあ。あたしも行きたかったなぁ。
……おーい、()()。次は演習だぞ。なんで()()()()を装備してんだ?しかも、()()()()()()()()()()()()し。主砲と魚雷を装備しなよ。
……コレでやる?ダメだこりゃ。熊野さんに()()されてる。


第160話・女装とは、男にしか出来ない男らしい行為である


らっせー(渡良瀬)さん。()()ってのは、()()()()()()()()()()()()()()なんだよ?だから、恥ずかしがる必要はこれっぽっちも無いよ?つまり、何が言いたいかっていうと──
 ()()して!()()するんだ!!
 ()()()()()()()()ッ!!!」


※相変わらず()()()日常回になる予定です。


【補足的なナニか】

・ラリックマ…江ノ島鎮守府より、第603鎮守府に派遣されてきた最上型重巡洋艦四番艦、熊野の適性者に付けられた渾名を指す。命名者は渡良瀬準少佐らしい。
 頭が「ラリ」っている(イカれている)「熊」野を略して、「ラリックマ」と名付けた模様。
 熊野嫁提督の皆様、ごめんなさい
 
・クリスマス大好きなレプリロイド…「ロックマンX3」に登場する「ヴァジュリーラFF」を指す。
 詳細については、各自で調べて下さい←

・サンディ・クローズ…1993年公開のミュージカルアニメーション映画、「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」に登場するキャラクターを指す。
 詳細については各自で調べて(ry


以上、補足終了。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。