追跡鶴   作:EMS-10

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 タイトル詐欺です(挨拶)
 (投稿時間に意味は)ないです

※まだまだ暑い日が続いております。
 小まめに水分補給をし、適度に体を冷やして熱中症や脱水症状にならないよう、気を付けて下さい。

※警告※
やや長め
下ネタ及びグロテスクな描写有り
とにかく頭の悪い内容
お前らの嫁だろ、早くなんとかしろよ


※この小説に登場する人物は全員、特殊な訓練を受けています。
 決して真似しないで下さい。

※この小説内の季節は、1月中旬頃となっています。



第169話・性癖とは宗教みたいなモノだから、押し付け合うと戦争になる

 

side 提督

 

 

──第603鎮守府、執務室──

漁(・)開始132日目。

17:00。

 

 

「次は、この書類の確認をお願いします」

 

「…………はい」

 

「あと少しで終わります。しっかりしてください」

 

「…………はい」

 くそっ。筋肉痛のせいで、身体を思うように動かせない。

 ここ数日、大鳳と一緒に筋トレをしまくっているから、筋肉に乳酸が溜まり若干筋肉痛気味なんだ。

 

 それなのに、少し前までノンストップで海上を疾(・)走(・)して失(・)踪(・)していたから、身体中の筋肉が悲鳴をあげている。

 筋トレ後に、しっかりストレッチしているんだけどなぁ。

 

……普段からしっかり筋トレしていないから、こうなってんだぞ。もっと鍛えろ──

 

「ボーッとしていないで、仕事をしてください」

 

「──アォンッ!?」

 何すんですかッ!?いきなり脇腹を突っつかないでください!!お陰で変な声……いや、汚い悲鳴をあげちゃったじゃないですか!!

 

「次またボーッとしたら、ツームストンパイルドライバーをかますわよ?」

 

「わ、分かりました」 

 うわぁ、目と声がマジだ。殺る気満々の目と声だよ、コレ。真顔で言っているから、迫力がある。

 

(加賀さんのツームストンパイルドライバー、マジで痛いんだよなぁ。喰らうと確実に首(・)が(・)1(・)8(・)0(・)°(・)反(・)転(・)す(・)る(・)から──)

 

「………………」

 

──やります。真面目に仕事します。だから指の骨をバキバキ鳴らしながら無言で迫って来ないでください。

 

(なんか、加賀さんイラついてね?)

 いや、イラついているね。何故イラついているのか。原因なら分かっている。

 

 山城の新(・)型(・)艤(・)装(・)の接続・起動、試験航行に立ち会ったけど、途中で山(・)城(・)が(・)何(・)故(・)か(・)キ(・)ス(・)し(・)て(・)き(・)て(・)、それを見たサ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)が狂(・)襲(・)して来たから、思わず逃(・)走(・)して。

 結果、予定よりも遅く執務室に戻った事で執務が滞ってしまい、そのせいで──

 

「………………」

 

──これ以上仕事に関係ない事は何も考えません!真面目になります!真面目に仕事します!!だから背後に回ろうとしないで!!!

 

…………落ち着け。焦るな。頭を仕事モードに切り替えろ。

 書類に誤字・脱字、記載漏れが無いか確認して、承認印を押す事だけに集中しろ!そうすりゃ殺られずに済む!!

 

(えーと、これは……本日入渠した艦娘と、入渠した理由が書かれた書類だな)

 怖い怖い怖い。加賀さん怖い。死にたくない。仕事しよう。

……殺(・)る(・)気(・)配(・)が消えた。それに、俺の背後に回るのをやめて、秘書艦用の椅子に座ってくれた。良し、このまま仕事に集中だ。

 

……まずは、一枚目。五月雨と夕張。

 試(・)作(・)兵(・)器(・)の(・)試(・)験(・)稼(・)働(・)を(・)行(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)際(・)、(・)全(・)身(・)を(・)複(・)雑(・)骨(・)折(・)し、入渠。艤装は両者共に大破。

 

 次、ラ(・)リ(・)ッ(・)ク(・)マ(・)もとい熊(・)野(・)。

 炸(・)薬(・)を(・)詰(・)め(・)た(・)ド(・)ラ(・)ム(・)缶(・)を(・)搬(・)送(・)中(・)、(・)誤(・)っ(・)て(・)起(・)爆(・)。全(・)身(・)に(・)軽(・)い(・)火(・)傷(・)を(・)負(・)い(・)、入渠。艤装は小(・)破(・)。

 

 最後に、榛(・)名(・)。

 演(・)習(・)時(・)に(・)、(・)全(・)身(・)複(・)雑(・)骨(・)折(・)及(・)び(・)内(・)臓(・)破(・)裂(・)し、入渠。艤装は大破。

 

(…………うん。誤字・脱字、記載漏れ無し。理(・)由(・)も(・)ち(・)ゃ(・)ん(・)と(・)書(・)か(・)れ(・)て(・)あ(・)る(・))

 まぁ、理由は九(・)割(・)方(・)違(・)う(・)んだけど。

 

「入渠した娘達の理由は、それで大丈夫かしら?」

 

「…………大丈夫だと思います」

 書類を確認し追えると、加賀さんがそう聞いてきた。

 本当の事を書いて大本営に提出したら、確実に面倒な事になる。

 それに、だ(・)い(・)た(・)い(・)あ(・)っ(・)て(・)る(・)から、虚偽の報告にはならない。多分。

 

…………負傷した本(・)当(・)の(・)理(・)由(・)を教えろ?いいぜ、教えてやる。

 

 まず、五月雨と夕張。

 これは、何時ものようにさ(・)淫(・)れ(・)がお(・)中(・)元(・)を襲い、これまた何時ものようにお(・)中(・)元(・)が得物──今回はツ(・)イ(・)ン(・)バ(・)○(・)タ(・)ー(・)ラ(・)イ(・)フ(・)ル(・)型(・)麻(・)酔(・)銃(・)を使って抵抗。

 

 しかし、出力調整をミスったのか、お(・)中(・)元(・)は最(・)大(・)出(・)力(・)でぶ(・)っ(・)ぱ(・)。しかも、三(・)連(・)射(・)しやがった。

 後で判明したが、どうやらお(・)中(・)元(・)は先日、Endl○ssWaltzを見たからその真似をしたそうだ。アホだ。

 

 いいか?ツインバス○ーライフル三連射は、ヒ○ロ・ユイとウィングガ○ダムゼロ【EW版】のコンビだから出来る芸当なんだぞ?彼らじゃなきゃ、出来ねぇよ。

……訂正。ウチ(第603鎮守府)のヤ(・)ベ(・)ー(・)奴(・)ら(・)なら軽々と出来そう──話が脱線するから、この辺でやめておこう。

 

 閑話休題。

 

 その結果、お(・)中(・)元(・)はツ(・)○(・)ン(・)バ(・)ス(・)タ(・)ー(・)ラ(・)イ(・)フ(・)ル(・)型(・)麻(・)酔(・)銃(・)の反動に耐え切れず、全(・)身(・)複(・)雑(・)骨(・)折(・)。

 そして、ソ(・)レ(・)が直撃したさ(・)淫(・)れ(・)も、二発までは耐えたが三発目で限界が来たのか、お(・)中(・)元(・)同様全(・)身(・)複(・)雑(・)骨(・)折(・)。一緒に仲良く入渠する事になった。

 良くアレの最大出力を二発も耐えたな。さ(・)淫(・)れ(・)って本当に駆逐艦娘なの?

 

……最近物凄く大人しく。そしてナ(・)ニ(・)や何もヤ(・)ら(・)か(・)さ(・)な(・)い(・)、とても良い娘になったから忘れていたが、居たね。ウチにゾンビ並の……いや、ゾンビそのものと言うべきだな。

 どんなにボコボコにされようが、全身ズタボロになろうが平然と立ち上がる、とんでもなくタフな駆逐艦娘(デンジャラス・ラブ・ゾンビ)が。誰(涼月)とは言わないけど。

 

 閑話休題。

 

 なお、一緒に仲良く入渠した際、トラブルが起きたが割愛する。

 

 次にラ(・)リ(・)ッ(・)ク(・)マ(・)。これは何時ものように、ラ(・)リ(・)ッ(・)ク(・)マ(・)が春(・)雨(・)にド(・)ラ(・)ム(・)缶(・)の(・)正(・)し(・)い(・)使(・)い(・)方(・)を伝授しようとして、鈴谷と夕立が阻止。

 

 最終的に、“そんなにドラム缶が好きなら、お(・)前(・)が(・)ド(・)ラ(・)ム(・)缶(・)に(・)な(・)れ(・)(意訳)”と、鈴谷と夕立が廃(・)棄(・)予(・)定(・)の(・)炸(・)薬(・)をド(・)ラ(・)ム(・)缶(・)に詰め、ソレにラ(・)リ(・)ッ(・)ク(・)マ(・)を縛り付け、沖に運び、砲撃・起爆。

 き(・)た(・)ね(・)ぇ(・)花(・)火(・)にされ、全身に軽(・)い(・)火傷を負い入渠。頑(・)丈(・)だなぁ。変(・)態(・)が(・)艦(・)娘(・)に(・)な(・)る(・)と(・)、(・)頑(・)丈(・)に(・)な(・)る(・)法(・)則(・)でもあるのか?

……ツッコミを入れるな。流せ。考えるな、感じろ。

 

 閑話休題。

 

……これ以上ラ(・)リ(・)ッ(・)ク(・)マ(・)がやらかしたら、鈴谷と夕立の胃袋と精神が崩壊しそうだから、ガチで説教しよう。

 それと、この事を。ラ(・)リ(・)ッ(・)ク(・)マ(・)が色々やらかしている事を、ラ(・)リ(・)ッ(・)ク(・)マ(・)の所属先──江(・)ノ(・)島(・)鎮(・)守(・)府(・)に。藤(・)原(・)大(・)将(・)に伝えよう。

 

……藤原大将で思い出したけど、色々聞かなきゃならない事があるんだよなぁ。

 先日、浦樹──もとい、加藤中佐と飲みに行った際、偶然会った時に聞けば良かった。

 まぁ、あの時は色々あり過ぎて聞くのを忘れて──また話が脱線してんぞ。いい加減にしろ。

 

 閑話休題。

 

…………最後に、サ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)もとい榛名が入渠した理由だが、簡潔に言うと、薩(・)人(・)鬼(・)に一(・)方(・)的(・)に(・)ボ(・)コ(・)さ(・)れ(・)た(・)から。

 

 俺は海上を疾(・)走(・)していたからこの目で確認していないが、埠頭に残っていた野原主任によると、俺が逃(・)走(・)した後。殴(・)り(・)合(・)い(・)埠(・)頭(・)にハッテン……違う。発展し、山城はか(・)す(・)り(・)傷(・)一(・)つ(・)負(・)わ(・)ず(・)に(・)榛(・)名(・)を(・)鎮(・)圧(・)し(・)た(・)そうだ。

 以上、説明終了──

 

「ボーッとしているので、お(・)仕(・)置(・)き(・)です」

 

──加賀さんが、何時の間にか俺の背後に立っている。

 あっ、これ、ヤベぇ。殺(・)ら(・)れ(・)る(・)。現に、殺(・)る(・)気(・)配(・)をビンビン発してるし。

 

 あの、加賀さん?俺、別にボーッとしていたわけじゃないの。謎電波を受信して、誰かに説明なきゃならない衝動に駆られて説明していただけなの。だからお(・)仕(・)置(・)き(・)はやめて?

 

「大丈夫よ。仕事に支障を来さない程度に活(・)を(・)入(・)れ(・)て(・)あ(・)げ(・)る(・)わ」

 

「待って?本当にちゃんと仕事しますから、許してください」

 大真面目にやります。

 

「ん?今、なんでもするって」

 

「言ってません」

 一言も言ってないし、考えていません──待って?首に腕を回さないで?密着状態になってるから、俺の背中に加賀さんのたわわに実った果(・)実(・)が直撃しちゃってます──

 

「ほら、仕事しなさい」

 

「──なんで密着してんですか?」

 加賀さん。心拍数エグい事になってますよ?めっちゃ鼓動がドクドク言っていますよ?まさか、興奮してます?最近大人しいから襲っては来ないだろうけど、不安だ──

 

「一瞬でもボーッとしたら、絞め落としてツームストンパイルドライバーをする為よ」

 

──ヒエッ。声がマジだ。それに、腕に少しだけ力が込められた。コレ、ヤバい。

 

(今度ツッコミ入れたり、ボーッとしたら、マジで絞め落とされてツームストンパイルドライバーをぶちかまされる……)

 さっきから何度も真面目になるって考えてるけど、今度という今度は本気で真面目になって仕事をしよう。

 これを終わらせれば、今日やる書類は全部片付く。やるぞ──ノックされた。

 

「誰だ?」

 せっかくやる気モードになって、仕事しようと思ったのに。まぁいいや。対応しよう。

……あ、加賀さんが離れた。

 

『扶桑です。渡良瀬少佐に相(・)談(・)があって参りました』

 

(扶桑さん?それに、相談?なんだろう?)

 扶桑さんが相談に来るって、何気に初めてだ。それに、やけに深刻そうな声をしてる。

……思考していないで、入室を促そう。

 

「どうぞ」

 

「……失礼します」

 

 俺が入室を促すと、真剣な顔をした扶桑さんが入室してきた。

 普段、扶桑さんは執務室に入室する際は軽く微笑んでいるのに、何故?

 

「……私は退室します」

 

「……ありがとうございます」

 

 空気を読んだ加賀さんが、そう言って退室した。

 それに対し、扶桑さんは頭を下げてお礼を言った。

 

「…………どうぞ、お掛け下さい」

 

「…………ありがとうございます」

 

 加賀さんが退室した後、俺は扶桑さんにソファーに座るよう言った。

 

「…………早速ですが、相(・)談(・)とは何でしょうか?」

 互いに向かい合うようにソファーに座り、必要以上に緊張させない為、微笑みながら声を掛ける。

 相(・)談(・)があって来た、と言っていたけど、何だろう?俺に解決出来る事なのだろうか?とにかく、話を聞こう。考えるのはそれからだ。

 

「…………実は、私(・)の(・)艤(・)装(・)について相(・)談(・)したい事がありまして……」

 

「扶(・)桑(・)さ(・)ん(・)の(・)艤(・)装(・)について、ですか?」

 何かあったのか?少し前に、皆の艤装の状態についての報告書を確認したけど、扶桑さんの艤装には異常等は何一つ無かった。

 

 仮に何かしら異常等があれば、野原主任と夕張から即座に報告が入る。

 あの二人に限って、異常を見逃すなんて事は絶対に無い。そして、報告を怠る事も。

……とにかく、今は扶桑さんの話を最後まで聞こう。

 

「はい。えーと、その……」

 

「遠慮なく言ってください」

 珍しいな、扶桑さんが言い淀むなんて。

 大丈夫ですよ。余(・)程(・)ぶ(・)っ(・)飛(・)ん(・)だ(・)事(・)でない限り、怒ったり呆れたりなんてしません。

 

 そう思っていると、扶桑さんは覚悟を決めたのか、先程よりも真剣な顔になり、これまた真剣な声で告げてきた。

 

「……では、言わせて頂きます。私(・)の(・)艤(・)装(・)を、え(・)ー(・)じ(・)ー(・)ぴ(・)ー(・)化(・)して頂きたいのです」

 

…………え(・)ー(・)じ(・)ー(・)ぴ(・)ー(・)化(・)?

…………あぁ、A(・)G(・)P(・)化(・)ね。扶桑さんのイ(・)ン(・)ト(・)ネ(・)ー(・)シ(・)ョ(・)ン(・)が(・)ア(・)レ(・)過ぎたせいで、一瞬意味を理解出来なかった。

 この人、一部を除いて横(・)文(・)字(・)の(・)イ(・)ン(・)ト(・)ネ(・)ー(・)シ(・)ョ(・)ン(・)がアレだから──

 

「渡良瀬少佐?先程怪訝なお顔をされましたが、如何なさいましたか?やはり、無理……でしょうか?」

 

「──あ、いえ、なんでもありません」

 いけね、顔に出てた。そのせいで、扶桑さんが物凄く不安そうな顔をしている。

 しっかりしろ。気持ちを切り替えて、疑問に答えてあげなきゃ。

 

「無理かどうかについてですが、これは大本営に聞いてみないと分からないので、即答出来ません」

 俺個人としては、望むのならA(・)G(・)P(・)化(・)してあげたい。

 けど、大本営が頷くかどうかと言われると……うん。難しいかもしれない。何故か知らんけど、俺、大本営のお偉いさん方から嫌われてるみたいだし。

 

(勿論、諦めずに頼みまくるけど)

 もしダメそうなら、榊原大将に頼もう。

 あの人、今まで何度も裏から手を回して、ウチ(第603鎮守府)に資材だの改装用のパーツや設計図等。そして、艦娘の配属──異動等──を手配してくれてるし。

……恐らく、毒の一つや二つ吐かれるだろうけど、そこは必要経費だと受け入れる──

 

「検討して頂けるのですか!?」

 

「──え、えぇ、勿論です」

 なんだ?さっきとは打って変わって、嬉しそうに顔を綻ばせているぞ?

 

「そもそも、何故艤(・)装(・)に(・)A(・)G(・)P(・)化(・)を施されたいのですか?」

 何時だか扶桑さんは、“艤装にえ(・)ー(・)じ(・)ー(・)ぴ(・)ー(・)化を施されなくても、充分戦えます”みたいな事を言っていた。なのに、何故?気になるから聞いてみよう。

 

 この人、戦闘と年(・)齢(・)の(・)話(・)題(・)、俺が絡むとヤ(・)ベ(・)ー(・)奴(・)──妖怪首置いて逝けもとい、薩人マシーンと化すから忘れられがちだけど、それらが絡まなければ、根は超が幾つも付く程真面目で。

 お淑やかで礼儀正しく、清楚で落ち着きのある大和撫子で、第603鎮守府では絶滅危惧種と化している良(・)識(・)人(・)になる。

 

 余談になるが、もし、扶桑さんが何があろうと一切薩人マシーンと化さない人だったら、俺はガチで扶桑さんにぞっこんになっていた可能性が非常に高い。それ程の人なんだ。

 

 閑話休題。

 

 こんなにも真剣な顔で頼んで来た、って事は、きっとまともな理由がある……と思いたい。

 

「実は────」

 

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

─

 

 

side 扶桑

 

 

──第603鎮守府、工廠──

15:20。

 

 

「………………はぁ」

 まただ。また、やってしまった。

 

 手に持っている日本刀──抜刀した状態──の刀身を見ながら、思わず溜息を吐く。

 

 つい先程の戦闘で、覚(・)醒(・)種(・)──フラリ(重巡リ級flagship)を斬った際、綺(・)麗(・)に(・)斬(・)る(・)事が出来なかった。

 

 副砲を撃ち込み、フラリの体勢を崩させ。

 

 縮(・)地(・)で距離を詰め、首を斬(・)り(・)落(・)と(・)し(・)た(・)。

 

 しかし、綺(・)麗(・)に(・)斬(・)り(・)落(・)と(・)せ(・)な(・)か(・)っ(・)た(・)。

 

 そのせいで、刀身に歪みと刃こぼれが生じてしまった。

 

 長年日本刀を扱ってきたから解る。この刀は、もう直せない。新調しなければならない。

 

(……今月に入って何本目?9本よ。9本もダメにしているのよ?何をしているの?)

 以前より。渡良瀬少佐に操(・)を(・)捧(・)げ(・)て(・)からは、私の身(・)体(・)能(・)力(・)が(・)大(・)幅(・)に(・)向(・)上(・)した。

 最近は身体能力だけでなく、勘(・)も(・)鋭(・)く(・)な(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)。

 

 お陰で、以前よりもす(・)ま(・)ー(・)と(・)に首を斬り落とせるようになった。

 

 けれど、

 

(覚(・)醒(・)種(・)が相手だと、どんなに的確に。そして、絶妙な力加減で日本刀を振っても、綺(・)麗(・)に(・)斬(・)れ(・)な(・)い(・)) 

 覚(・)醒(・)種(・)は今までの深海棲艦と異なり、と(・)て(・)も(・)頑(・)丈(・)だと言われている。

 

 現に、覚(・)醒(・)種(・)を斬ると、まるで岩を斬っているような手応えを感じる。

 砲撃して直撃させても、普通の深海棲艦では大破。もしくは轟沈するのに、小破〜中破程度の損傷しか与えられない。

 

 閑話休題。

 

(……先日、野原主任に“覚(・)醒(・)種(・)をた(・)だ(・)の(・)日(・)本(・)刀(・)で斬るのは無理がある”とハッキリ言われてしまった) 

 それだけじゃない。私(・)の(・)艤(・)装(・)──扶桑型戦艦の艤装は、砲塔がとても大きく重く、小回りが他の戦艦娘の艤装よりも利かない。

 

 その為、私の艤装(扶桑型戦艦の艤装)で、私(・)の(・)戦(・)闘(・)す(・)た(・)い(・)る(・)──相手に接近(突撃)し、日本刀で斬るという戦法とは致(・)命(・)的(・)に(・)合(・)っ(・)て(・)い(・)な(・)い(・)。

 

 例えるなら、片足立ちで不安定な足場を移動しながら、日本刀を振っているようなモノらしい。

 

 言われてみれば、思い当たる節がある。

 

 艦娘になり、日本刀を使った戦い方をするようになったばかりの頃は、海上を航行しながら刀を振る際、何度も体勢を崩して転倒しそうになった。

 

 しかし、毎日鍛錬を行い、今ではどんな悪天候だろうと、体勢を崩さずに振る事が出来るようになった。

 

 佐世保鎮守府で第二次改装を施された際、そこに所属する明石さんに、私(・)に(・)と(・)っ(・)て(・)最(・)適(・)な(・)形(・)に改装を施してもらったけど、それでも陸で。艤装を装着していない時と比べると、満足に振る事が出来ない。

 

(やはり、今(・)の(・)艤(・)装(・)では無理なのかしら?)

 鍛錬すれば何とかなる。いや、何とかしてみせる。

 今まではそう思っていたけど、限界なのかもしれない。

 

………………。

 

(……えーじーぴー(AGP)化してもらう必要があるのかもしれない)

 もっと鍛錬をすれば、もしかしたら今の艤装でも、自在に振るう事が出来るようになるのかもしれない。

 

 けれど、そうなれるのにどれ程の時間が掛かるの?

 

 もしかしたら、一生掛かってもその領域に到達出来ない恐れがある。

 

 そうなれば、皆さんに。渡良瀬少佐にご迷惑をお掛けしてしまう。

 

 それだけはダメ。絶対にダメ。

 

 私個人の都合で、皆さんや渡良瀬少佐を振り回してはならない。

 

 だから、相談してみましょう。

 

 私の艤装を、え(・)ー(・)じ(・)ー(・)ぴ(・)ー(・)化して頂けないか、と。

 

(そうと決まれば、渡良瀬少佐の所に行かなくては──殺気!?)

 殺気だけじゃない。狂気も感(・)じ(・)る(・)。

 場所は……榛(・)名(・)さ(・)ん(・)の(・)部(・)屋(・)か(・)ら(・)ね。何かあったのかしら?

 

(…………移動している)

 部屋から出て、埠頭に向かっている。憶測なんかじゃない。断言出来る。

 また、気(・)配(・)を(・)察(・)知(・)出(・)来(・)る(・)範(・)囲(・)が(・)広(・)く(・)な(・)っ(・)た(・)わね──じゃなくて。

 

(今、埠頭には渡良瀬少佐と野原主任が、山城の新(・)型(・)艤(・)装(・)の試験稼働を行っていて、ソレに立ち会っている……ああ、成程)

 恐らく榛名さんは何(・)時(・)も(・)の(・)病(・)気(・)を発症させて、埠頭に向かっているのでしょう。止めなくては──

 

 

 

「でゅるわぁあああああぶるわっひゃあひゃひゃひゃひゃどぅるわっはあああああああああぎゃあああああうわああああああああ」

 

 

 

「イ゛ェ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!!」

 

 

 

 

──榛名さんの奇声と、渡良瀬少佐の悲鳴が聞こえてきた。

 どうやら渡良瀬少佐は襲われているみたい。急いで助けなきゃ──

 

 

『テメェの血は何色だあああああアアアアァァァァッッッ!!!』

 

 

──今度は山城の声が聞こえてきた。山(・)城(・)か(・)ら(・)の(・)殺(・)気(・)は(・)一(・)切(・)感(・)じ(・)な(・)い(・)。感(・)じ(・)る(・)のは、榛名さんのだけ。

 相変わらず山城は殺気を消すのが上手ね。

 

 

 

『うわらばッッッ!!?』

 

 

…………榛名さんの断末魔の叫びが聞こえてきた。

 それとほぼ同時に、殴打された際に鳴る鈍い音が聞こえた。

 

…………ぼんやりしている暇は無いわ。急いで渡良瀬少佐の所へ行って、私の艤装について相談しないと。

 

 

───────

 

 

──第603鎮守府、埠頭──

16:45。

 

 

(…………はぁ)

 工廠を出て埠頭に来たけど、渡良瀬少佐は居なかった。

 

 どうやら榛名さんが狂(・)襲(・)した事で、海上を疾(・)走(・)して失(・)踪(・)してしまった、と、埠頭に居た野原主任が教えてくださった。

 

 現在、待機組の中でま(・)と(・)も(・)な(・)娘(・)達(・)──涼月さんと木曾さん、そして海(・)風(・)さ(・)ん(・)が渡良瀬少佐を連れ戻す為に出動している。

 

 私も行きたいけど、私の艤装は航行速度が遅く、燃費が悪い。

 それだから、行った所で足でまといになる。なので、こうして埠頭で帰って来るのを待っている。

 

……山城の言葉を借りるけど、不幸だわ。

 

 何時も私が何かしようとすれば、高確率でトラブルが起きて思うように事が運ばなくなる。日(・)頃(・)の(・)行(・)い(・)──深(・)海(・)棲(・)艦(・)達(・)の(・)首(・)を(・)狩(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)せ(・)い(・)かしら?

 

…………待って?深海棲艦は、人類を滅ぼそうとする存在よ?

 

 深海棲艦が出現してから今まで、人類は数え切れない程対話を試みたらしいけど、全て失敗に終わっている。

 

 そのような存在を狩(・)る(・)事は、果たして悪なのかしら?いいえ、悪ではない。

 

 やり方がマズい?ど(・)の(・)み(・)ち(・)殺(・)す(・)のだから、関係ないわ。

 

 寧ろ、私のやり方は良い方なんじゃないかしら?

 

 必要以上に痛みを感じさせず、首を狩(・)る(・)。

 

 これは、と(・)て(・)も(・)良(・)い(・)事(・)なのではないかしら──沖から、気(・)配(・)を(・)感(・)じ(・)る(・)。

 

(この気配は……涼月さん達ね。渡良瀬少佐を見付けたのかしら?)

 ちょっと見てみましょう。

 

 艦娘の力で視力を強化して、気(・)配(・)を(・)感(・)じ(・)た(・)方を見ると、涼月さん達に全身をロープで縛られ、運ばれている提督の姿が視界に入った──

 

 

<やめろ!離せ!俺は帰りたくないッ!!

 

<相棒、落ち着くんだ!

 

<提督、私達がお護りしますから、どうか落ち着いてください!

 

 

──艦娘の力で強化された聴力が、渡良瀬少佐の泣き叫ぶ声と、焦ったような声で説得する木曾さんと海(・)風(・)さ(・)ん(・)の声を拾った。

 

 どうやら無事、渡良瀬少佐を見付けて連れ戻す事に成功したようです。

 ただ、渡良瀬少佐は酷く錯乱されているご様子。大丈夫かしら?これは、ま(・)た(・)あ(・)や(・)し(・)て(・)あげる必要が──

 

 

<提督。大丈夫です。なにがあろうと、涼月が。私(・)が、お護り致します。だから、落ち着いてください

 

 

──涼月さんが渡良瀬少佐の頭を撫でながら、とても優しい声で説得している。

 涼月さんはこちらに背を向けているので表情は見えませんが、声を聞くに恐らく微笑んでいるでしょう。

 

 

<………………。

 

 

(渡良瀬少佐が大人しくなっている……)

 先程までは釣り上げられた魚の如く暴れていたというのに。

 

…………羨ましい。私があ(・)や(・)し(・)て(・)落ち着かせてあげたかったのに。

 

…………とりあえず、用意したタオルと毛布。それから、妖精さん特製のほ(・)っ(・)か(・)い(・)ろ(・)をすぐに手渡せるよう、準備しておきましょう。

 

 それから、渡良瀬少佐が落ち着いたら、相(・)談(・)をしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数十分後。執務室に戻った渡良瀬少佐から、恐(・)怖(・)や不(・)安(・)といった様々な負(・)の(・)気(・)配(・)が消えたのを感(・)じ(・)取(・)り(・)、執務室に行って相(・)談(・)をした。

 

 

 結果は、快諾してくださった。

 てっきり渋ったり、拒否されるかと思ったけど、理由を話したら納得してくれたのか、「大本営に掛け合う」と、その場で確約してくださった。

 

 

 ここまでは良かった。

 

 

 快諾してくださった直後、入渠を終えた榛名さんが再び狂(・)襲(・)。

 

 

 狂(・)襲(・)してきた際、榛名さんが爆弾──衝撃的過ぎる発言を。

 

 

 

 

 妹(山城)が提督に接(・)吻(・)を(・)し(・)た(・)、という発言を聞くまでは。

 

 

 

 

side 扶桑 out

 

 

───────

────

─

 

 

side 提督

 

 

──第603鎮守府、提督私室──

21:30。

 

 

「───という事があったんだ。どう思う?」

 恐らく、浦(・)樹(・)からすれば俺の悩み事は平和過ぎるから、投げやりな回答を返されるだろうな。それか、キレられるかもしれん。

 もしキレられたら、誠心誠意謝罪しよう。

 

『……榛名さんに準(・)の(・)性(・)癖(・)を(・)暴(・)露(・)されて、それが原因で扶(・)桑(・)さ(・)ん(・)が(・)軽(・)く(・)錯(・)乱(・)し(・)た(・)程(・)度(・)でしょ?

 艦(・)娘(・)同(・)士(・)の(・)殺(・)し(・)合(・)い(・)に(・)発(・)展(・)したり、準(・)が艦娘の誰かに拉(・)致(・)・(・)監(・)禁(・)されて調(・)教(・)、または洗(・)脳(・)されたりはしたかい?』

 

「──してないです」

 

「性癖や記(・)憶(・)を(・)改(・)竄(・)されたりはした?」

 

「されていません……」

 浦樹の声、キレ気味だ。現に、普段高めな声がめっちゃ低い。

 なんか、その……くだらない事──浦(・)樹(・)基(・)準(・)では──相談して、本当にごめんなさい。

 

……ん?ちょっと待て。浦樹さんや。さっき、なんつった?性癖や記(・)憶(・)を(・)改(・)竄(・)された?

 性癖は、やり方にもよるけど改竄出来るかもしれない。けど、記(・)憶(・)を(・)改(・)竄(・)って──やめよう。流そう。

 今は何も考えず、浦樹の話を聞く事に集中しよう。

 

『性(・)癖(・)を(・)暴(・)露(・)されても、引かれたりしたわけじゃないだろ?』

 

「されてない……です……」

 寧ろ、“性癖を知る事が出来た!”と喜んでた。

 何時も思ってるんだけど、艦娘達の思考回路どうなってんの──やめよう。一々ツッコミ入れたりしたら、胃袋と精神が持たない。

 

……何時もそう思っていても、結局考えちまうんだよなぁ。なんでだろ?

 

 それはそれとして。浦樹さん、本当にごめんなさい。誠心誠意謝罪致します。だから、そんなおっかない声出さないで?

 

 

 

 

…………何が起きているのか、教えろ?いいぜ。

 但し、教えたら俺は悪(・)夢(・)を思い出す事になる。その結果、SAN値直葬されてオ(・)ギ(・)ャ(・)良(・)瀬(・)になって幼児退行してみっともなく泣き叫び出すかもしれないが、それでもいいと言うのなら、教える。

 

 

…………あれは、今から三時間ちょっと前。

 執務室に扶(・)桑(・)さ(・)ん(・)が、自分の艤装に特(・)殊(・)改(・)装(・)──A(・)G(・)P(・)化(・)を施してもらいたい!と頼みに来たのが始まりだったな。

 

 何故、頼みに来たのか。詳しく説明すると長くなるから、要約すると、

 

・今の艤装では、満足に刀を振る事が出来ない

・そのせいで、覚(・)醒(・)種(・)が相手だと確実に仕留められない

・このままでは仕留め損なったりして、自分以外の娘達に被害が及んだり、取り返しの付かない事──一緒に出撃した娘が轟沈(死亡)するかもしれない

・だから特(・)殊(・)改(・)装(・)を施して欲しい、と頼みに来た

 

 との事。

 

 真面目な理由だから、俺は快諾した。そして、快諾すると扶桑さんは喜んでくれた。

 

 これだけなら良かったんだけど、そこはトラブル体質の俺。平和に終わらなかった。

 

……何が起きたか。勿体ぶらずに言うとだな、何時も通りヤ(・)ベ(・)ー(・)奴(・)──山城に一(・)方(・)的(・)に(・)ボ(・)コ(・)さ(・)れ(・)た(・)サ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)が、入渠を終えて乱入してきた。

 

 その際、サ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)がね、ニトログリセリン並に危険な……いや、ニトログリセリン超えてるな、ありゃ。

……じゃなくて。とにかく、起(・)爆(・)剤(・)を投入しやがったのよ。

 

 言わなくても分かると思うが、この起(・)爆(・)剤(・)は比喩表現だぞ?

 

……話が脱線したな。戻す。

 その起(・)爆(・)剤(・)だが、どうやらサ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)は見ていたらしい。

 

 

 

山(・)城(・)が(・)俺(・)に(・)キ(・)ス(・)を(・)す(・)る(・)所(・)を

 

 

 その事に関して、扶桑さんは多少驚いてたけど、すぐ冷静になり、事実を受け止めてくれた。

 

 しかし、その後。サ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)が余(・)計(・)な(・)事(・)を言ったせいで、扶桑さんは錯(・)乱(・)し(・)て(・)し(・)ま(・)っ(・)た(・)。

 

 その余(・)計(・)な(・)事(・)とは何か。

 

 

 サ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)が、俺(・)の(・)性(・)癖(・)について色々言ってきやがった。

 

 

 

 ちなみに、サ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)が言った内容は、意訳になるが以下の通りだ。

 

 

『提督はお(・)尻(・)が(・)お(・)っ(・)き(・)い(・)女(・)性(・)が(・)好(・)き(・)だから、一切抵抗せず山城さんのキスを受け入れたのではないですか!?』

 

 

……うん。確かに俺、お(・)尻(・)が(・)お(・)っ(・)き(・)い(・)女(・)性(・)が(・)好(・)き(・)だけど、それだけの理由でキスを受け入れたりなんてしないよ?

 

 アレは。山城にキスをされたのは、受け入れたとかじゃなくて、不意打ちされたから止める事が出来なかっただけなんだ。

 

 試験航行を終え、埠頭に戻ってきて。

 色々確認していたら、山城がと(・)て(・)も(・)真(・)剣(・)な(・)顔(・)をして微動だにしなくなったから、心配して声を掛けたら、突然キスをされた。

 

 もし、俺が普段の精神状態──冷静な思考・判断が出来る状態だったなら、山城の肩を手で押えたりして防いでいた。

 

 閑話休題。

 

 とにかく、俺が山城のキスを抵抗なく受け入れたのは、上記の理由があったから、と支離滅裂な思考・判断をサ(・)キ(・)ュ(・)バ(・)ス(・)が下しやがった。

 

 結果、それを聞いた扶桑さんが、何故か錯(・)乱(・)して。そして…………────

 

 

■□■

 

 

 

「臀部(尻)ですか!臀部(尻)がおっきいから一切の抵抗も無く山城の接吻を受け入れたのですか!?」

 

 

「いえ、違います」

 扶桑さん、落ち着いてください。ア○ラン……間違えた。錯(・)乱(・)しないでください。さっきまでのお淑やかな大和撫子に戻ってください……じゃなくて。

 確かに俺は尻(・)フ(・)ェ(・)チ(・)だけど、それだけの理由で受け入れたりはしませんよ──

 

 

「やはり、提督はお(・)尻(・)が(・)好(・)き(・)なんですね!!」

 

 

──あ、考(・)え(・)ち(・)ゃ(・)っ(・)た(・)。やっちまった。読(・)み(・)取(・)ら(・)れ(・)た(・)。

 扶桑さんの錯(・)乱(・)した姿に驚いたせいで、サキュ──榛名が居た事を忘れていた──

 

「…………榛名の存在を忘れていた、ですか」

 

──…………ヤベぇ。また余計な事を考(・)え(・)ちまった。

 

「ふふ……そうですかぁ。そうなんですかぁ…………ふふふふふ…………」

 

「榛名、落ち着いて?俺が悪かった。誠(・)心(・)誠(・)意(・)謝(・)罪(・)す(・)る(・)。だから──」

 

「精(・)○(・)を(・)榛(・)名(・)に(・)ぶ(・)っ(・)か(・)け(・)て(・)謝(・)罪(・)す(・)る(・)?嬉しいです!」

 

「──んな事言ってないよ?」

 俺は誠(・)心(・)誠(・)意(・)謝(・)罪(・)す(・)る(・)、と言ったんだよ?大丈夫?言葉の意味理解出来てる?いや、出来てないからこうして頓珍漢な事を言った──

 

「山城は私とほぼ同じ位の背丈。山城は私とほぼ同じ位の乳○を持っている。

 けれど、臀(・)部(・)だ(・)け(・)は(・)山(・)城(・)の(・)方(・)が(・)大(・)き(・)い(・)。

 渡良瀬少佐は、臀(・)部(・)の(・)大(・)き(・)な(・)女(・)性(・)に性的興奮を覚える。

……ふふっ。うふふふっ。うふふふふふふふふっ…………」

 

──扶桑さん、お願いしますから落ち着いてください。

 薩(・)人(・)オ(・)ー(・)ラ(・)を放出しないでください。怖いです。

 

 

「○房(おっ○い)の形なら、私は山城には負けていない。乳○は負けていないのよ。乳○なら負けていない。乳○なら負けていない。乳○なら負けていない乳○なら負けていない乳○なら負けていない乳○なら負けていない乳○なら負けていない負けていない負けていない負けていない負けていない負負負負負負負負負負負負負負…………」

 

 

……ダメだこりゃ。

 というか、扶桑さん。壊れたレコードみたいにおっ○いを。下(・)ネタを連呼しないでください──

 

「おっ○いは上(・)半身にあります。

 なので、おっ○いという言葉は下(・)品ではありません。

 とてつもなく上(・)品な言葉ですッッッ!!!」

 

 

「──榛名、暫く黙ってくれないかな?」

 何その謎理論。つーか良くそんな発想が出るね。提督さんビックリだ。どう生きてりゃ、そんな発想が出来るようになるんだろ?

 

 

「いいえまだですまだ終わっていません渡良瀬少佐を臀部ふ(・)ぇ(・)ち(・)から乳○ふ(・)ぇ(・)ち(・)にしてしまえばいいそうよそうすれば全て解決するわ現に渡良瀬少佐は私が操(・)を捧げた際乳○に夢中になってくれたうふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ…………」

 

 

 

 悲報・扶桑さん壊れる。

…………さて。そろそろ収拾がつかなくなってきたから──

 

「逃がしません!」

 

──あれま。榛名に捕まっちゃった。

 何時の間にか艤装を展開して、ギ(・)ミ(・)ッ(・)ク(・)ア(・)ー(・)ム(・)で捕(・)獲(・)されちゃった。

 

 うん。力を込めて脱出を図るけど、ビクともしない。逃げられない。

 

…………しゃーねぇ。最(・)終(・)手(・)段(・)を使うか。

 

「何をされる気ですか?」

 

 思(・)考(・)を(・)読(・)み(・)取(・)り(・)、榛名が聞いてきた。

 さぁ、なんだと思う?当ててみな。当てたらハワイにご招待してやるぜ。

 

……コ○ラの名言を思(・)考(・)してる場合じゃない。

 さっさと最(・)終(・)手(・)段(・)を使わないと、エ○ァ初号機に握(・)殺(・)されたカ○ルくんと同じ目に遭いかねん。

 よーし、やるぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「麻子ねーちゃん(加賀さん)、助けて!!」

 

 

 

 

■□■

 

 

 

─────俺が加賀さんに助けを求めたら、執(・)務(・)机(・)の(・)引(・)き(・)出(・)し(・)から加賀さんが参上して……そして、ツームストンパイルドライバー祭が開催されて、それから飛行甲板で…………うん。思い出したら幼(・)児(・)退(・)行(・)したくなってきた。

 

 けど、そんな事をすればヤ(・)ベ(・)ー(・)奴(・)ら(・)が反応して、俺の部屋に押し掛けて来る可能性が微レ存……微レ存どころじゃねぇ。高確率で押し掛けて来る。我慢しよう──電話が騒がしいな。電話が騒がしいって日本語おかしいぞ──

 

『…………ごめん、準。瑞(・)鳳(・)とゴ(・)ト(・)ラ(・)ン(・)ド(・)が部屋の前で殺(・)り(・)合(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)から、電話を切るよ』

 

「──あ、うん。分かった。くだらない事で電話してごめんな?」

 あれま。可哀想。

……電話が切れた。

……。

……。

……。

 

(寝よう)

 思考を放棄して、さっさとお布団の中に入って意識を飛ばそう。おやすみ。

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

─

 

 





次回予告


…………来週、か。とうとう来週、此処に短(・)期(・)交(・)換(・)派(・)遣(・)組(・)が。秋(・)津(・)洲(・)達が来る。
 ド(・)イ(・)ツ(・)の(・)艦(・)娘(・)達(・)はいい。ビ(・)ス(・)マ(・)ル(・)ク(・)さ(・)ん(・)が居るから、オ(・)イ(・)ゲ(・)ン(・)さ(・)ん(・)がや(・)ら(・)か(・)そ(・)う(・)と(・)す(・)れ(・)ば(・)、(・)直(・)ぐ(・)に(・)止(・)め(・)て(・)く(・)れ(・)る(・)。
 だが秋(・)津(・)洲(・)。テメーは俺(・)じ(・)ゃ(・)な(・)き(・)ゃ(・)止(・)め(・)ら(・)れ(・)な(・)い(・)。
…………今のうちに、対秋(・)津(・)洲(・)用の得物(武器)を量産しとこう。
 備えあれば嬉(・)し(・)い(・)な(・)、って言うし!ギャハハハハ!!!
 

第170話・変態に技術を与えてはならないって、一番言われてるから、それ!


「男には、最(・)終(・)兵(・)器(・)があるわ。女(・)性(・)に(・)対(・)し(・)て(・)特(・)効(・)のある最(・)終(・)兵(・)器(・)が。
 チ○コって名前の最(・)終(・)兵(・)器(・)が!!!」



【補足的なナニか】

・カヲルくん……「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する「渚カヲル」を指す。声は「石田彰」さんが演じている。
 「エヴァンゲリオン」のネタバレが大量に含まれている為、詳細については各自でお調べ下さい。

以上、補足終了。





※兎は、性欲が凄い。
 つまり、艦○れ大サーカスで兎になった瑞鶴は性欲が凄い。
…………閃いた。
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