投稿が遅くなり、申し訳ございません。
第168話にて、「水母棲姫」と描写する所を「泊地水鬼」と描写。
第170話にて、アプリコットの花言葉を「不屈の精神」と描写する所を、「不屈の信念」と描写してしまいました。
ご覧頂いている皆様にご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございません。
以後、このような事が無いよう、注意します。
※この小説内に登場する人物は全員、特殊な訓練を受けています。
決して真似しないでください。
※この小説内の季節は、1月下旬頃となっています。
side ????
─────やっと。やっと
長かった。
再会出来た時に備えて、
三年前はまともに話せなかったニホン語も、今では
ニホンの文化や歴史についても勉強した。
お陰で、数ヶ月前に偶然再会した時に、ちゃんと会話出来た。
ニホン語が堪能な
歴史はちゃんと覚えているけど、文化については一部間違えて覚えていると言われた。
もっと勉強して覚えなきゃ。じゃないと、アホな娘だと思われて呆れられちゃう。
幸い、私は
放送を聞くに、次が私達の目的地──降りる駅みたい。
一旦考え事をするのをやめて、降りる準備をしなきゃ。
─────早く、
再会したら、何を話そう?
遊びに行くわけじゃないから、プライベートな会話が出来る時間は限られている。
今のうちに、何を話すか考えておこう──
「
「──あっ、はい!ビスマ──
いけない。考え事をしていたせいで、危うく
ドイツだと
現に、
…………さっさと気持ちを切り替えて、
「
「……ハ……ハハッ……何だろうな、この気持ちは……胸が……いや……胃袋が熱い……ハ……ハハ……──」
…………
side ???? out
───────
────
─
side 提督
──第603鎮守府、執務室──
13:50。
「──分かった。そのまま拘束しておけ。次に
ようやく捕まったか。手こずらせやがって。
頼むから大人しくしてくれ。例え逃げても、その時は良くても後々ひでぇ目に遭うぞ?だから、大人しく
仮に
御祝儀は10万……いや、20万位出してやるから、安心して
『いやいやいや、殺っちゃダメでしょ!?』
「大丈夫、
夕張、遠慮は要らん。
先日、“俺は
現に3日前。
だから、大丈夫──
「
「瑞鶴、しっかりして!」
──おっと。瑞鶴が
内線を切って、椅子から立って瑞鶴の傍に寄って……おーい、翔鶴。君はかれこれ数十分以上瑞鶴を抱き締めているから、そろそろ代わって?
あと一時間後位に
……ダメだ、退いてくれそうにない。しゃーねぇ、我慢しよう──
「また……また……私に
──工廠から、対艦ライフル型麻酔砲(ヅ○仕様)を持ってきて、執務室で麻酔弾を装填しよう。
俺の嫁を傷付ける奴は、相手が誰であろうと許さん。迎え撃ってやる。
国際問題に発展する恐れがある?知るか。
「提督。いいえ、
「大丈夫、俺は落ち着いている」
落ち着いて対艦ライフル型麻酔砲(ヅ○仕様)の砲口を、瑞鶴の精神を滅茶苦茶にした原因──
相手は
先日届いた、戦績や艤装の基本スペック──機密に関わる箇所だけは記載されていなかった──を確認したけど、手強いだろうが倒せない相手じゃない。
殺ってやる。殺ってやるぞ。例え
とんでもねぇ戦績の持ち主だろうと!
「全然落ち着いていないわよ……」
「めっちゃ落ち着いているよ。明鏡止水の境地にある」
されど、心は烈火の如く燃えているが。
今の俺はマジだ。殺ると言ったら殺る。誰にも止められん。
というか、翔鶴……いや、
お前、瑞稀に何か起こるとすぐに助けたり、瑞稀が悲しんだり苦しんでいると、その原因を排除しようとする超が幾つも付くシスコンなのに──
「ダメ、却下よ。
どうせ
「──あ、うん。ありがとうございます」
訂正。全然冷静じゃねーわ。
顔は慈愛に満ちた微笑みを浮かべ、声も表情と同じく優しいモノだけど、言っている事が俺より危ない。
あと、目が全然笑ってない。おまけに、全身からドス黒いオーラ的なナニかが噴き出してるよ?怖いです。
閑話休題。
スカートの中から、ハイパー・メガ・カノン(FA○Z仕様)を取り出して差し出してきたけど、受け取りたくない。
つーか、何でスカートの中から取り出したの?普通に取り出しなさいよ。
……なんか、そのうちフ○ーレンスの猟犬みたいに、スカートの中に多量の爆発物を。手榴弾とか、爆撃機に搭載する爆弾を仕込んで、一礼すると全弾起爆するようにしたりと非常に器用かつ奇抜な戦術を用いるようになるんじゃないの──じゃなくて。
一体、何時の間に用意したんだ?野原主任が
「瑞稀が怯えるようになってから、私がこっそり妖精さん達に
「──そうなんだ」
ならいいや。どうやりゃ廃棄予定の資材やジャンク品からこんなモノを造れるのか色々疑問に思うけど、ツッコミ入れたりしない。流す。
……とりあえず、受け取っておこう。ここで受け取り拒否したら、なんか後々ヤベー事になりそう。
……軽いな。見た目より重量が無いみたいだ。
けど、反動とか凄そう。一回だけ試射しようかな?でも、無闇矢鱈にぶっ放すとトラブルの種になりそうだし──母港の方が騒がしいな。
『春雨さんには、
はい。またです。またラリックマがやらかしている。
オメー、ホントに懲りないな。その懲りなさに俺は感動している。最近は敬意すら抱くようになっちゃったよ。
……とりあえず、処すか。
窓を開けて、ハイパー・メガ・カノンを担いで。
『
『ぎょぼぉあッッッ!!?』
──鈴谷が
うん。とってもグロい。見事に土手っ腹に風穴が開いてる……これ以上見るのやめよう。見たらSAN値直葬される──
「でゅるわぁあああああぶるわっひゃあひゃひゃひゃひゃどぅるわっはあああああああああぎゃあああああうわああああああああ!!!」
「キャアッ!?」
──瑞稀、どうした?突然奇声出して。それと、静流が悲鳴をあげた。何が起きたんだ?
……瑞稀が静流を突き飛ばして執務室の窓へ向かっている。どうした?落ち着け──あっ、ちょっ!?執務室の窓から外に出た!!脱走か!?
「こんな所に居られるか!!私は逃げるッ!!超逃げるッッッ!!!」
脱走だ!捕まえなきゃ──艤装を展開せず、生身のまま海に向かって走っているぞ?もしかして、海上を疾走して失踪する気?
……予想通り、生身のまま海上を疾走し始めやがった。何気に初めて見るよ、艦娘が艤装無しで生身のまま海上を疾走する姿なんて。
……感心してる場合じゃねぇ。追っ掛けてとっ捕まえなきゃ。
───────
────
─
14:50。
「…………疲れた」
脱走した瑞稀を追って海上を全力疾走したから、身体中の筋肉が悲鳴をあげてらァ。
……あと十分後には、
(……はぁ。胃が痛い)
今のうちに胃薬を服用しておくか。引き出しから胃薬と水筒を取り出して……これで良し。
…………静かだ。嵐の前のなんとやら、ってか?
頼むから、これ以上トラブルが起きないでくれ。
瑞鶴の逃走から約一時間後。無事瑞鶴を捕まえた俺は現在、
いやぁ、流石瑞鶴。足が速いのなんの。俺が全力を出しても全然追い付けなかった。
ただ、瑞鶴は生身のまま海上を疾走するのに慣れていなかったからか、途中で波に足を取られてすっ転んでくれたお陰で、無事確保する事が出来た。
もし、途中ですっ転んでくれなかったら捕まえられなかったかもしれん。それ程に速かった。
閑話休題。
瑞鶴を確保した後、
軽く
…………メンタルの強い瑞鶴がああなるなんて。一体、
瑞鶴に聞こうとしても、発狂するから聞けない。元第8492離島鎮守府所属の翔鶴と阿武隈に聞いても、言葉を濁される。
気になるけど、深く詮索するのはやめておこう。下手したら、精神崩壊起こしてエラい事になりかねん。
(…………あと五分か)
ふと、時計を見ると針は14:55を指しているのが視界に入った。
とてもじゃないけど、執務をする気になれない。このままボーッと思考しながら待とうかな?
ただ、あまりボーッとし過ぎるとノックされた時に気付けない恐れがある。
…………そうだ、スマホでも弄ろう。
仕事中にスマホ弄るなんて不真面目だなぁ。けど、気にしない。
今ココには俺しか居ない──居ないよね?
引き出しの中や天井裏に誰か居たりしないよね?
……やめろ。考えるな。フラグが立つぞ──天井から視線を感じる。フラグ回収されました。早いな。数秒で回収されちゃったよ。
(
怖いけど、確認しよう。ゆっくりと視線を天井に向けて──
──早霜が天井に張り付いて、俺を凝視している。
毎度思うんだけど、君の外見のせいで貞○または伽○子に見えて仕方ない。とっても怖い。
……じゃなくて。
「なぁ、早霜」
「はい、なんでしょうか?」
「そろそろ
もし天井に張り付いたままで居られたら、確実に騒ぎになる。そんでもって、不信感を抱かれる。
それだけでなく、
もしそうなったら、上から厳重注意。最悪の場合、解雇される。
「了解しました。ふふっ…………」
素直に言う事を聞いてくれた。ありがとう。素直な娘は大好きだぞ。
……おーい、天井板を外して天井裏に入るな。
……行っちゃった。
(妖精さん達に頼んで、天井板を外せないようにしてもらおう)
ついでに、天井裏に侵入出来ないよう、トラップを。高電圧フェンス的な物を設置……待て待て。下手したらショートとかして火事になる恐れが……いや、妖精さん達の特殊技術なら、何とかなる──あ、ノックされた。
(時間は……15:00だ。もしかして、
もしそうなら、頭を切り替えて対応しないと。
「誰だ?」
案内役を
『
「入れ」
はい、確定。おふざけはお終いだ。仕事モードになれ。落ち着いて、冷静に対応しろ。
『失礼します』
ゆっくりと執務室の扉が開き、
そして、
「失礼するわ」
声の主は、西洋人らしい金髪ロングストレートをした女性──
堂々としていて、自信に満ちた顔をしている。
ただ、三年前と違って、今目の前に居る
大丈夫ですか?
もしそうなら、負担になるような事を頼まないようにして、楽させてあげよう──あ、目が合っちゃった。
「…………フフッ」
微笑んできた。顔が窶れているけど、美しく、凛々しい。あと、気品がある。語彙力皆無だから、こうとしか言えない──見とれている場合じゃない。しっかりしろ。
もしウチの
「……失礼する」
(──早○沙織さん!?)
えっ?何?今の声、めっちゃ○見沙織さんだ!やべぇ、テンション上がってきた──じゃねーよ!アホ!しっかりしろ!!気を引き締めろ!!冷静になれ!!!
(バレない程度に、軽く深呼吸をして……良し、冷静になった)
はい、以降ふざけるの禁止。
……えーと、
ツェッペリンって発音し辛い。名前を呼ぶ際、噛まないよう気を付けないと。
それはそれとして、
(この人が、瑞鶴の精神崩壊の原因か……)
なんつーか、普通だ。
てっきり
けど、油断は出来ない。こういう場合、スイッチが入ると
バレない程度に警戒・監視しておこう。
(……にしても、履歴書に添付されていた写真を見た時から思ったけど、
まるで
(外国の人は日本人よりも色白の人が多い、って聞くけど、幾らなんでも白過ぎる)
現に、同じドイツ人の
血筋なのかな?まぁ、これに関しては深く考えるのはやめよう──
「
──今度は小○亜李さんに激似の、元気な挨拶が聞こえてきた……だから、今は思考する時じゃない。気を引き締めろ。
(
彼女についての説明は省かせてもらう──
──
(俺の
以前。数ヶ月前に再会した時に少しだけ思ったけど、もしかしてあなた、
ただでさえ最近、
他にも色々あるけど、大変な目に遭ってて辛い──思考してる場合じゃないって言ってんだろ、しっかりしろよ。
閑話休題。
とにかく、決め付けるな。最近俺の性格がどんどん悪くなってきているぞ。
以前のように、見た目や他人の評価とかで判断せず、しっかり接してから評価しろ──
「失礼するかも──じゃなくて、失礼します」
(──み○こし!○かこしボイス!すんげぇそっくり……だから、本当いい加減にしろよ、俺)
落ち着け。そして、さっきから仕事とは関係無い事ばっか考えてんぞ。だらしねぇな。
(次、ふざけたらセルフノーザンライトボムしよう──あ、
ほんの十数秒前に、見た目や噂で評価しない。接してから決めると考えたけど、早速破ります。
何故そう思ったのかって?
まず、目。瞳孔をカッ広げ血走っていて、ハイライトが完全に消えている。おまけに、一切瞬きしていない。怖い。
次に、
ウチの
なお、その
最後に──
逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ逃ガサナイ…………
──声を発さず、唇だけを動かして“逃がさない”と呟き続けている。
以上の理由により、
あの、
例えるなら、リ○ルに乗っていたリ○ィ・マーセナスさんと、バ○シィ・ノルンに乗っていた○ディ・マーセナスさんの顔並に変わっちゃってるよ?誰かマ○ーダさん連れて来て?そんで、彼女の心を救ってあげて?
……いや、マリー○さんですら、救えないかもしれん。やっぱりここは、野原主任に
閑話休題。
……何故、
「………………」
──
それもそうだ。目が血走り、ハイライトが完全に消えていて、一切瞬きをせず、
(グラーフ・ツェッペリンさんとプリンツ・オイゲンさんが、秋津洲さんを見ても
…………とりあえず、挨拶しちゃおう。そんで、
はい。頭と気持ちを切り替えろ。
「遠路遥々ようこそ。自分は第603鎮守府を運営する、渡良瀬準少佐です。早速ですが、自己紹介をお願いします」
少し精神が不安定な状態だったから噛むと思ったけど、なんとか噛まずに言えた。
「では、私から。私はビスマルク型戦艦のネームシップ、ビスマルク。宜しく頼むわ」
「よろしくお願いします」
俺が自己紹介するよう頼むと、ビスマルクさんが軽く微笑みながら自己紹介をしてくれた。
秋津洲さんのせいで、さっきまでお顔がアレな事になっていたのに切り替えが早い。見習おう。
「私は、グラーフ・ツェッペリンだ。名前が長いから、グラーフと呼んでくれ。宜しく頼む」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
続いて、グラーフ・ツェッペリンさんが自己紹介してくれた。
ビスマルクさんと同じく、堂々としている。ただ、表情が全くと言って良い程動いていない。
失礼な事言うけど、色白な肌も相まって、まるで人形みたいだ──
「Guten Tag. 私は、重巡プリンツ・オイゲン。よろしくね!」
「──えぇ、よろしくお願いします」
はい、思考中止。
グラーフ・ツェッペリンさんに続いて、プリンツ・オイゲンさんが自己紹介してくれた。
二人と違い、とても元気そうな声と表情をしている。
「♪」
めっちゃニコニコしてる。以前会った時も思ったけど、感情表現が豊かな娘だな。
……さて。そんじゃ、次行こうか。
視線を秋津洲さんに向け──
「……秋津洲型水上機母艦一番艦、秋津洲です。よろしくかも……じゃなくて、よろしく」
「──よろしく」
秋津洲さん、声。あと、顔。色々ヤベーよ。なんつーか、色々限界が来ている感じの声と顔をしていますよ?
こりゃ、さっさと野原主任を
そうと決まれば、
「申し訳ありません、少々お待ち下さい」
とにかく、内線に出よう。
頼むから、トラブルのお知らせだけは勘弁してくれ。
……まぁ、そんな事言っても、どうせトラブルのお知らせなんだろうな。
「はい、こちら執務室──」
『提督!野原主任が脱走しました!!』
──夕張、デケェ声で叫ぶな。鼓膜が痛い。
つーか、そんなにデケェ声出すと、受話器から声が漏れて此処に居る人達に聞かれる──
「……のは……ら…………?」
──あ、ヤバい。
受話器から漏れた夕張の声──野原主任の名前を聞いた秋津洲さんが、反応しちゃった。ヤバいよヤバいよ。
「ふふ……ふふふふふ……あは…………アははハは…………ハハハハハヒャヒャヒヤヒャヒャ」
…………うん。ヤバい。秋津洲さんのお顔と声が、とんでもなくヤベー事になってる。
お願いだから、落ち着いて──ん?母港の方から足音が聞こえる。誰だ──埠頭に向かって野原主任が全力疾走してる。
結構足速いな。火事場の馬鹿力的なモノが発動して、あそこまで速く走れるようになっているのかな?
「あ、
……秋津洲さんがとっても嬉しそうな顔をしながら、これまたとっても嬉しそうな声を出した。
この後の展開が、手に取るように分かる。
執務室の窓、もしくは壁をぶっ壊して執務室を飛び出して野原主任の元へ向かうんだろうな──
「ま°ヅvよごずけッとlなァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!"!"!"」
──秋津洲さんが執務室の窓を開け、格納領域からとてつもなくデカい艦載機……いや、アレは飛行艇だな。二式大艇を取り出して、奇声を発しながら出て行っちゃった。
てっきり窓や壁をぶっ壊して出て行くと思ったけど、違った。どうやら多少だが理性は残っているみたいだ。
閑話休題。
つーか、どっから声出してんの?まるで凶獣の咆哮みたいな声出てたよ?それに、どうやって発音したの?提督さんに教えて?……じゃなくて。
おーい、勝手に出て行かないで?
……こりゃ、後で注意しなきゃ。
「…………
あーあ。ビスマルクさんが頭抱えてる。あと、小声で何か呟いている。
えーと、唇の動きから推測するに、“ヤーパンの艦娘って、おかしいのしか居ないの?”と言っているみたいだ。
違うんです。おかしいのは
『て、提督……今、すんごい声が聞こえたんですけど、何が起きたんですか?』
「……
『あっ……』
かなり省いた説明だったが、察してくれたみたいだ──
『でゅるわぁあああああぶるわっひゃあひゃひゃひゃひゃ!!?』
『どぅるわっはあああああああああぎゃあああああうわああああああああ♪』
──野原主任の悲鳴と、秋津洲さんの
「ハハハハッ!あの艦娘──
グラーフさんが笑い出した。あの、笑い事じゃないです。
それに、中々面白そうってなんですか?全然面白くないと思いますよ。
「……グラーフ、静かにしなさい」
ビスマルクさんが、グラーフさんに注意した。
それとほぼ同時に、お腹──胃袋がある箇所に手を当てて顔を顰めている。
大丈夫ですか?もしかして、胃痛ですか?胃薬ありますよ?服用します?
……違うだろ。今俺がすべき事は、ビスマルクさんに胃薬を差し出すのではなく、この微妙な空気をどうにかする事だ。
けど、どうすりゃいい?どう対応すりゃいい?
この後、無い頭を必死に働かせ、何とかした。
…………何かしらトラブルが起きると予想していたけど、予想以上だった。
もしかしなくても、これから
…………そろそろ、俺、心労のせいで死ぬんじゃない?遺書を書いておこうかな?
side 提督 out
───────
────
─
side ??
──第603鎮守府、埠頭──
16:20。
『
『全然細かくないわよ!!!』
沖の方から、
何故、言い争っているのか。
一通り鎮守府を案内した後。ビスマルクさん達が艤装の調整をする為、海上に出て試験航行を行っていたけど、どうやらプリンツ・オイゲンさんが変な動きを。例えるなら、
そして、それを見たビスマルクさんが、すかさずやめるよう注意をして今に至る。
本当はグラーフ・ツェッペリンさんも交ざる筈だったけど、体調を崩してしまったのか、現在医務室で横になっている。
─────あの艦娘。プリンツ・オイゲンさんは、
此処の
執務室に案内して、提督と顔合わせをしている間、ずっと提督に。
─────同じ女だから分かる。あの目は。あの顔は、恋をした
─────
────私も、あんな風に抱き着きたい
抱き着く光景を見た際、
そんな事をすれば、
─────まだ、
けど、ここ最近
…………しっかりしなさい、私。
未だ、
今は我慢して、良い娘で居ないと。
でも、ただ良い娘のままだと、
だから、軽く
幸い、
しっかりサポートして、
明日は私が秘書艦だから、調度良い。
お茶を出す際、先日購入した
…………ふふっ。うふふふっ。アハッ♪
side ?? out
───────
────
─
次回予告
……早速
あれ程
それから、
……はぁ。胃が痛い。これから歓迎会なのに、気が重いわ。頼むから、これ以上トラブルが起きないで欲しい──私、疲れているのかしら?プリンツが提督を
…………現実逃避はこの辺にして、プリンツをシバかなきゃ。
第172話・ドイツの恋愛は、告白の前に襲うモノらしい
「ドイツは日本と違って、告白してから付き合うのではなく、デートをして、キスや
【補足的なナニか】
・フローレンスの猟犬……「ブラック・ラグーン」に登場する殺人メイドこと、「ロベルタ」を指す。
・リディ・マーセナス……「機動戦士ガンダムUC」に登場する人物を指す。
声は「浪川大輔」さんが演じている。
ネタバレが含まれる為、詳細については各自で調べて←
・ビスマルク……Bismarck級戦艦一番艦、Bismarckの適性者、
生真面目な性格で、規律を重んじる性格の持ち主。
しかし、堅物というわけではなく、良識の範囲内ならばふざける事を許容する心を持っている。
かなりの苦労人ポジに就いているらしく、胃薬が手放せない。
何でも出来る人に見えるが……。
・グラーフ・ツェッペリン……Graf Zeppelin級航空母艦一番艦、Graf Zeppelinの適性者、
とても冷静そうな外見をしていて、落ち着いた言動を取っているが……。
第603鎮守府に所属する、翔鶴型航空母艦二番艦、瑞鶴の適性者、風見瑞稀に
・プリンツ・オイゲン……Admiral Hipper級重巡洋艦三番艦、Prinz Eugenの適性者、
上述のビスマルクの適性者とは実の姉妹で、姉が大好き。
天真爛漫な性格をしていて、ムードメーカー的ポジに就いているが……。
第603鎮守府を運営する渡良瀬準少佐に淡い想いを抱いている。
・秋津洲……秋津洲型水上機母艦一番艦、秋津洲の適性者、秋山
艦娘になったものの、諸事情により鎮守府に所属せず、大本営・技術課に所属している。
第603鎮守府に技術者として仮所属している、野原主任に
・ドイツの恋愛……次話で解説します。
以上、補足終了。
※ドイツ組及び秋津洲については、後々本編で性格等を明かしていきます。今暫くお待ち下さい。
※ドイツの女性の名前に、Cosima(コジマ)というものがあって草生えた。