再就職先が見つかり、社畜復帰しました。祝え、ウ○ズ。祝えと言っている(魔王式挨拶)
勢いしか無い
頭を空っぽにしてご覧下さい
お前らの嫁だろ、早くなんとかしろよ
※この小説内の季節は2月中旬頃になっています。
※この小説に登場する人物は全員、特殊な訓練を受けています。
決して真似しないでください。
※前話(第186話)の次回予告の一部を修正しました。
side 海風
──第603鎮守府、海風私室──
15:45
「……提督?」
膝枕をしてあげたら、直ぐに目を閉じて動かなくなってしまった。眠ってしまったのかしら?
「……スゥ……スゥ……」
恐る恐る声を掛けると、返事ではなく寝息が返ってきた。
念の為、頬を軽く突いてみましょう。
「ん……スゥ……」
起きない。どうやら、
(……可愛らしい寝顔ね。何時までも見ていたい)
見ているだけでなく、ぎゅっと抱き締めたい。
でも、そんな事をすれば渡良瀬さんが目を覚まし、悪戯している事がバレて警戒される。
仮に起きなくても、誰かがやって来て私が悪戯をしている瞬間を見られてしまい、ヤベェ奴認定され常に監視が付く……なんて事も有り得る。
そうなったら最後。
せっかく今まで何やナニもヤらかさず、アブナイ発言もせずに過ごして、渡良瀬さんや
それを一時の欲望で失うわけにはいかない。
────嗚呼……欲しい
独占したい。
だけど、それは今のままでは難しい。
貴方の心を私に向けない限り、独占するのは不可能。
どれだけ時間が掛かるか分からない。
それでも、私は諦めない。
周りの人達に不審に思われないよう、少しずつ。自然にアプローチを掛けていって、確実に私に心が向くようにしてみせる。
…………これ以上
「んぅ……」
自戒していると、提督が
(……なんだか、
膝に伝わる渡良瀬さんの体温を感じながら、あどけない寝顔を見ていると、私は少しずつ興奮してきて呼吸が荒くなり、
──手を出したい。理性を棄てて、肉欲に溺れたい
落ち着きなさい。今まで何度も言い聞かせてきたけど、そんな事をすれば待っているのは破滅よ。
──起きない程度に
ダメよ、
──私は今まで何度も我慢してきた。少し位いいじゃない。こんなチャンス、滅多に無いわよ?
その少しが身を滅ぼすことになる。
───バレなきゃ犯罪じゃない、という言葉があるわ
……ダメよ。何度も言うけど、一時の感情で行動しては、身を滅ぼすことになる。
──1発だけなら誤射じゃないわ
その1発が、後々致命傷になる恐れがある。
──ヤベェ人達は現在、他の人達が
フラグよ。例え監視されていようが、ヤベェ人達はソレをすり抜けて何処からでも出現するわ。今までそうだった。
「………うぅ……」
「──ッ!?」
突然、渡良瀬さんが苦しそうな声を出した。
それとほぼ同時に、先程まで安らかな寝顔がとても苦しそうなモノになった。
あと、私の
「ぅ……ぁ……」
──再び苦しそうな声を出し、身動ぎしている。視界について考えるのは後回しにしましょう。
「やめ……ろ……来る……な……」
暫く様子を見ていると、渡良瀬さんは目を閉じたまま何やら呟いた。
その呟きは小さく、掠れていたため何と言ったのか分からない……あの、渡良瀬さん。そんなに頭を動かさないでください。
太腿に渡良瀬さんの頭が擦り付けられて、くすぐったいです──
「オレのそばに近寄るなああああァァァァッッッ!!!」
──起きてしまった。
「………………あ、あれ?ここは……?」
「大丈夫ですか?」
「ッ!?……って、海風?」
「はい、海風です」
絶叫しながら私の膝から飛び起き、警戒しながら周囲を見渡している渡良瀬さんに声を掛けると、素早く振り向いて迎撃の姿勢──恐らくプロレス技をする構えをした。
しかし、私を見るとすぐに構えを解いてくれた。けれど、顔を見るに警戒心までは解かれていない。
……良く見ると、微かに身体が震えている。部屋は暖房が効いているから、寒さによる震えではないでしょう。
「え?何で海風が……?」
寝起きなのか、何故私が居るのか理解出来ていないみたい。
とりあえず、事情を説明して警戒を解きましょう。
「……あ、思い出した。
説明しようとしたら、渡良瀬さんは思い出したのか、頭を抱えてその場に蹲り、先程よりも更に身体を震わせながらそう言った。
────これはチャンスかもしれない
怖い夢を見たことで、彼の心は弱っている。
おまけに、渡良瀬さんは
先日服用させた時と同じモノ、同じ量を与えたから、そろそろ
────
けど、どうやって
幾ら
もし今までのように
そうなったら、今までの苦労が水泡に帰す。
────落ち着きなさい。大丈夫よ
────私は今まで何やナニもせず、アブナイ発言もしていない
────そのお陰か、渡良瀬さんの私に対する評価は“第603鎮守府唯一の癒し枠"という事になっている
────だから、その信用を利用して上手いこと
────こんなチャンス、二度と無い。だから、逃してはならない
side 海風 out
───────
────
─
side 提督
──第603鎮守府、工廠・休憩室──
16:30
「……少佐、どうして逃げたんですか?俺、言いましたよね?くれぐれも逃げないで、と」
「いや、アレは愛と怒りと哀しみを背負った長門さんに処されそうだったから、やむを得ずフルトン回収装置を使ったんだ。断じて初霜から逃げたんじゃないんです。戦略的撤退です。
例えるなら、F覚醒状態のマスターガ○ダムに狙われたから、高飛びしたようなモノです。決して初霜から逃げたわけじゃないです」
もしフルトン回収装置を使わなかったら、長門さんと
あの人、徒手格闘の鬼(俺命名)な山城を一方的に殴り倒すことが出来るんですよ?
艦娘と人間のハーフで、多少身体が頑丈な、海上を疾走出来る程度の一般人な俺じゃ逆立ちしたって勝てませんよ。
仮に長門さんが艦娘の力を使っていなくても、挽肉にされちまう。
「少佐はそう思っていても、初霜さんは逃げられたと思っているみたいですよ?現に、バイタルデータを見た所、完全に暴走スイッチが入っています。言葉による説得は、ほぼ不可能ですね」
「マジか……」
「マジです。今の初霜さんは、少し前の榛名さん達のような。いいえ、それ以上にヤベェ精神状態になっています」
「えっ……?」
嘘だよね?以前のヤベェ奴だった榛名達以上にヤベェの?
「こちらが、以前の。ヤベェ精神状態だった頃の榛名さん達の数値です。そして、こちらが今現在の初霜さんの数値です」
野原主任が端末を差し出してきた。
端末を受け取り画面を見ると、以前のヤベェ奴だった時の榛名達の数値と、今現在の初霜のバイタルデータが表示されている。
「……あの、野原主任。これ、何かの間違いじゃないですか?」
初霜のバイタルデータの一部。野原主任曰く"理性“の数値が、とんでもねぇ事になっている。
具体的には、ヤベェ奴だった時の榛名達の数値と比べて、初霜のは倍以上もマイナス数値を叩き出している。
ちなみにこの数値だが、プラスであれば安定。マイナスであれば不安定となっている。
「俺も最初は何かの間違いかと思いましたが、残念ながら……」
「おぉう……」
確定ですか、そうですか。
海風の部屋にお邪魔してから約一時間後。執務室に戻り仕事を再開すると、工廠に来るよう野原主任に内線で呼び出され、現在工廠の休憩室でお説教されています。
余談になるけど、今朝長門さんに破壊されたドアは妖精さん達によって既に修理されている、と言っておく。
閑話休題。
あれほど逃げるなと注意されたのに、逃げた。それだから、初霜にヤベェ奴スイッチが入ってバイタルがアレな事になってしまった、と告げられた。
言い訳になるが、俺は長門さんから逃げたのであって、初霜から逃げたんじゃない。
まぁ、俺がそう思っていても初霜は違うんだろうな。
閑話休題。
そうそう。海風で思い出したけど、
海風の部屋にお邪魔すると、
飲んだらリラックスしたのか、急に眠くなって。
意識が無くなったあと、夢を。メイド服を着た初霜に襲われる夢を見て、飛び起きて。
夢の内容を思い出して軽くパニックに陥り、頭を抱えて蹲っていると、海風に声を掛けられて……──
■□■
「提督、大丈夫です。落ち着いてください」
「あ、あのー……海風……さん?何をされているのでございましょうか?」
夢の内容を思い出して頭を抱えて蹲っていたら、海風が抱きしめてきました。
ちなみに、俺はカーペットの敷かれた床に座り、海風は膝立ちしながら抱きしめてきたから、俺の頭が海風の胸に埋もれている。
(デカい。柔らかい。暖かい。しかも、
凄く安心する……ダメだろ、離れなきゃ。しかし、離れられない。離れたくない。いつまでもこうして抱きしめられていたい。
「ここには提督を傷付ける人は居ません。安心してください」
「うみ……かぜ……」
抱きしめられていると、海風は慈愛に満ちた頬笑みを浮かべながら、とても優しい声でそう言ってきた。すんげぇ
嗚呼……なんか、
そんでもって
『お前、いま何歳だ?もうじき20代後半になるだろ?いい歳した
海風の母性で赤ちゃんになりかけていると、俺の中に棲む天使が叱責してきた。
そうだ。ふざけたこと考えるな。俺はもうじき20代後半になる。世間では大人扱いされる年齢だ。しっかりしろ。
『お前は今、海風にバブみを感じているんだ。構わん、このままオギャれ。我慢は心と身体に毒だぞ?』
自責していると、今度は俺の中に棲む悪魔が誘惑してきた。
そうだな。我慢は心と身体に毒だ。悪魔の言う通り、オギャろう。
『おぃイ!?やめろォ!?自重しろォ!!』
天使が何か叫んでいるけど、無視だ。俺はオギャるぞ!
『人間って生き物はな、みんな赤ちゃんなんだよ!大人なんて存在しないんだよ!大人のフリが上手な赤ちゃんしか存在しないんだよッ!それに、海風は母性を醸し出してこちらにバブみを感じさせてオギャらせた!オギャらなきゃ失礼だろッッッ!!!』
悪魔が力説している。その通りだ。バブみを感じたらオギャる。この行為に間違いなんて無い。
ヒ○ロ・ユイが言っていたじゃないか。感情のままに行動するのは正しい人間の生き方だ、と。
というわけで、オギャる!!
俺は赤ちゃんだ!0歳と約300ヶ月の産まれたての元気な男の赤ちゃんだッ!!
■□■
──本能に忠実になって、
言い訳になるけど、あの時の俺はどうかしていた。
普段だったら理性が働いて自重していたのに、あの時の俺は海風の胸に顔を埋めて
(暫く
やっちまった。後悔している。反省は一切していない……反省しろ、バカヤロウ。
……回想していたら、海風の体温や香り、胸の柔らかさ。それから、母性を思い出してしまった。嗚呼、甘えたい。赤ちゃんになりたい──思い出すな!忘れろッ!
「……少佐、無言で壁に頭を打ち付けてどうしました?」
「なんでもありません。気にしないでください」
無心になれ。思い出したら死にたくなる。あと、読み取れる娘に読み取られでもしたら、確実に大惨事大戦が勃発する……やめろ。思い出すな。考えるな。はい、終わり!閉廷!解散!
「は、はぁ……。分かりました、聞きません」
「ありがとうございます」
察しが良くて助かります。
「話を戻しますね。とにかく、先ほど言った通り言葉による説得は不可能です。最早ファースト
あと、分かっていると思いますがもう逃げないでください。フリじゃないですよ?」
「……了解しました」
マジかぁ。言葉による説得は不可能なのかぁ。けど、自業自得だ。覚悟を決めて、しっかり責任を取ろう。
とりあえず、初霜は現在入渠中だから、出てきたら
予定だとまだ時間が掛かるらしいから、それまで仕事をしよう。
午前中に殆ど片付けたから、すぐに終わるだろう。
─────
──第603鎮守府、執務室──
17:10
「──んで、初霜の
「
ニヤニヤしながらいきなり下の話をするな。
野原主任に注意されて数十分後。残り僅かだった仕事を片すとほぼ同時に、摩耶がやって来た。
特にやることが無かった俺は、俺は摩耶と雑談することにした。
「今まで何人もブチ破ってきたんだから、純情ぶるなよ」
「いやまぁその通りだけど……一応仕事中だから自重してくれ」
もう仕事は終わっているだろ、というツッコミは受け付けない。
「あいよ、自重するよ」
「おう、自重しろ。ところで、さっき用があるって言っていたが……」
「あぁ、そうだった。ほい、
「……え?」
摩耶が格納領域からラッピングされた長方形の箱を取り出し、俺に渡してきた。
「今日はバレンタインデーだろ?チョコを作ったんだ。やるよ」
「え?は?」
マジ?夢?ちょっくら頬を抓ってみよう。……痛い。夢じゃない。
(摩耶がバレンタインデーにチョコをくれた?何で?)
摩耶とはかれこれ6年近く一緒に此処で過ごしてきたけど、チョコを渡されるなんて初めてだぞ?
摩耶は甘い物が苦手だ。それに、料理はするがお菓子作りなんてめんどくさい事はしない。
それだから、今までバレンタインデーの日にチョコを作らなかった。なのに何故今年は作ったんだ?
「昨年までと違って今年は人が増えただろ?それでなんか皆の様子を見ていたら何となく作ってみようかな?って思って作ったんだ」
「そ、そうか……ありがとう、頂くよ」
顔に出ていたのか、作った理由を話してくれた。
しかし、何となく……か。少し引っ掛かる。
決してバカにするわけじゃないが、摩耶は何となくでチョコを作らない。
摩耶は“料理はするが、お菓子作りなんてめんどくさい事はしたくない(意訳)”と常日頃から言っている。それなのに、何となくで作るのか?
「難しい顔してどうしたんだ?あぁ、安心しろ。阿武隈に教わりながら作ったから、味は保証する」
「そ、そうか。んじゃ、1つ頂くよ」
疑問に思うけど、あれこれ考えるのはやめよう。
摩耶は人間だ。何かを切っ掛けに、今までした事がない新しい物事に挑戦する事だってある。
それはそれとして、夕飯が近いから1個だけにしておこう。食いすぎると夕飯が入らなくなる。
「おう、感謝して味わえよ?あ、お茶淹れてやるよ」
「頼む」
さて、頂くか。……少しだけ形が歪だ。けど、一生懸命作った事が伝わってくる。
んじゃ、いただきます──苦ッ!?なんっじゃこりゃ!?苦い!苦過ぎる!!
午前中、山城にカカオ95%という激苦チョコを食わされた。しかし、摩耶が作ったチョコはそれ以上に苦い。
「ほい、お待たせ……どした?そんな顔して」
「おまっ……コレ、めっちゃ苦いぞ?何でこんなに苦いんだ?」
焦がしたのか?それとも、特別苦いチョコを使ったのか?
……摩耶の奴、悪い笑みを浮かべてらァ。確信した。何か入れたな?
「あー、当たったのか。安心しろ、食用苦味剤だから人体に悪影響は無いぞ」
「食用苦味剤って……」
ちっくしょう、油断してた。お茶を飲んで口内をサッパリさせよう……待てよ?もしかしたら、このお茶にも何か入れられているかもしれない。
「ははは!安心しな、お茶には何も入れてないって。……本当だよ、そんな顔すんな」
「……何でチョコに食用苦味剤なんて入れたんだ?」
差し出されたお茶を睨んでいると、摩耶はそう言ってきた。
本当に入れてないよな?もし入れてたら問答無用でノーザンライトボムをぶちかましてやる。
……普通の緑茶だ。良かった。
「いやなに、殆どの奴らは真面目にチョコを作っていたから、ふざける事にしたんだ」
お茶を飲んでいると、摩耶は説明してくれた。
話によると、ロシアンチョコレートを作ったそうだ。
「ホワイトデーのお返し、期待して待ってろよ……」
俺もロシアンチョコレートにしてお返ししてやる。そうだな……一つだけとびきり甘くした奴を作ってやろう。
「おう、
──────
──第603鎮守府、秋雲私室──
21:00
「提督ー、死んでる?」
「…………生きてるよ」
「生きている割には声と顔が死んでるよ……。ほらほら。初霜を落ち着かせる事が出来たんだから、そんな顔していないで笑おうよ」
「……そうだな」
秋雲の言う通り、解決したんだ。笑おう。
夕食を終え、小休止して入浴を済ませ。野原主任に言われた通り初霜を説得して約一時間後。
精神的に死にかけていた俺は自室に戻る途中で秋雲に声を掛けられ、彼女の部屋にお邪魔している。
何があったのか、についてだが……詳細について語ると時間が掛かるうえに、俺の精神が崩壊しかねないから簡潔に述べる。
まず、執務室で摩耶にチョコをプレゼントされた後だが、初霜が入渠室から脱走して襲撃して来たり。長門さんやメイドさん達が襲撃を掛けてきた……なんて事は無く、特に何やナニも起こらなかった。
その後、残り僅かな書類を全て片し、夕食を摂って小休止した後。覚悟を決めて、入渠を終えた初霜とお話をする為、彼女の部屋に行ったんだが……──
■□■
「提督……提督……提督……」
「なんだい?
こらこら、はしゃぐな。逃げないから落ち着きなさい。それから、赤べこみたいに頭を揺らすな。不気味だぞ。
……おうコラ、さりげなくズボンのチャックに手を伸ばして開けようとするな。やめなさい。
「これを飲んでください」
「えーと、それは何かな?」
ポケットの中から何か取り出したぞ?
あ、そうだ。言い忘れたが、初霜は現在メイド服ではなく寝間着姿だ。
それはそれとして。初霜が取り出したのは何だ?えーと、この形は……磁石か?いや、磁石だな──
「ネ○ジム磁石です!さぁ、飲んでください!!」
「──磁石は飲み物でも食べ物でもないぞ?」
具体的には、飲み込んだ磁石が他の磁石に反応して胃壁や腸壁を突き破……グロテスクな話になるからやめておこう。
「そもそも、何故飲まなきゃならないんだ?」
恐らく碌でもない理由だろうけど、聞いておこう。
「何故?それは、私と提督が二度と離れ離れにならないようにする為です。
まず、提督にコレを飲んでもらいます。次に、私が同じモノを飲み込み、提督に抱き着きます。そうすれば磁石が反応してくっつき、離れなくなります」
「やめなさい。危険過ぎる」
うん。碌でもない理由だった。
「危険……?私という存在がですか?」
「磁石を飲む、という行為がだよ」
人の話聞いてた?誰も君の事が危険だなんて言ってないよ。確かにとても危険な存在だけど──
──おぉっと、すんげぇ目で見てらァ。怖い。もしかしなくても、俺の考えている事が分かったのかな?読み取れないはずなのに察し良いねぇ。
……ビビってないで、抱きしめて落ち着かせよう。
「ぁ…………♪」
抱きしめたら落ち着いたのか、初霜からヤベー気配が少しだけ消えた。
よーしよしよし、良い娘だから大人しくしようね?
「…………♪」
頭を撫でたら胸に顔を埋めてきた。……匂いを嗅いでいるけど、止めない。止めたら暴走しそうだし。
……またチャックに手を伸ばしてきた。やめなさい。
「………………」
「?」
犬のようにフガフガ言いながら匂いを嗅いでいたのに、急にやめたぞ?どうした?
「………………提督」
「お、おう、なんだ?」
あ、初霜からめっちゃ犯気を感じる。俺の匂いを嗅いで発情したのか?
もしそうなら、
「どうして提督から海風さんの匂いがするのですか?」
どうして分かるんですかねぇ?
■□■
──なんやかんやあって、最終的には俺が海風にオギャった事がバレて夜戦(意味深)に突入しかけた。
というか、何故バレた?俺、風呂に入って着替えたのに。嗅覚鋭過ぎない?お前の嗅覚は警察犬。いや、アフリカゾウか?
閑話休題。
……とまぁ、初霜に暴走スイッチが入り危うくパパ渡良にされかけたが、
説得の内容だが……笑わないで聞いてくれ。
もうね、プライドなんか完全に捨ててオギャってやった。
……
そしたら、最初は困惑したけどすぐに甘やかしてくれたよ。幼児退行は偉大。はっきりわかんだね。
……これ以上回想したらメンタルに被害が及ぶ。やめよう。
今、この瞬間だけは何も考えず、思い出さずに頭を空っぽにして、秋雲とアニメ鑑賞してSAN値を回復させよう。
side 提督 out
───────
────
─
次回予告
あーあ。せっかくのバレンタインデーだったのに、準──提督さんとあんまりイチャつけなかったなぁ。
……けど、いいや。今年はダメでも、来年がある。もう私を置いていかない、って約束してくれたんだから、焦る必要は無いわ!さ、気持ちを切り替えて仕事しよっと!
……初霜、身体が物凄い震えてるけど、具合でも悪いの?
……提督さん成分が足りなくて、禁断症状が現れている?提督さんはプリンツと
第188話・
「
※プリンツとのデート編になります。
【補足的なナニか】
・オレのそばに近寄るな!…「ジョジョの奇妙な冒険」に登場する「ディアボロ」のセリフが元ネタ。
・ネオジム磁石…磁束密度が高く、非常に強い磁力を持っている磁石。
・アフリカゾウの嗅覚…アフリカゾウは、警察犬の倍以上の嗅覚を持つと言われている。
以上、補足終了
Q:山城の告白の返事はどうなった?
A:次話以降に描写します(震え声)
※小澤亜李さん、ご結婚おめでとうございます!
壊し屋の二つ名を持つ少女と、姉を名乗る不審者に拉致監禁される予定なので、次話の投稿は未定です