追跡鶴   作:EMS-10

27 / 214
第7話・ゆるいってレベルじゃねーぞ!

side 提督

 

「あー、翔鶴さん終わったな」

 

「ざんねん、翔鶴さんのぼうけんは、ここで終わってしまった」

 

「絶望が、翔鶴さんのゴールでしたね…ふふふふ…」

 

「翔鶴さん…残念だったね」

 

「翔鶴さんスケッチしていい?」

 

「訓練中だぞ。ダメだ」

もう少し緊張感持てよ。

 

「いい泣き顔で描くから」

 

「許す」

翔鶴の泣き顔なんてレアだから是非描いてもらおう。

…おっ、そろそろ仕掛けるか?

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

 

 

side 由良

 

「ひぃっ!ひいいいっっっ!!」

 

「ふふふ…」

あらあら、そんなに慌てちゃって。由良が接近戦を挑んでくるとは思っていなかったのかな?あーもう、ダメじゃない、冷静さを失ったら。由良が射程圏内に入るまで5秒以上も余裕があったのに、何でその間に発艦させて目標を叩かなかったの?

 

「…艦載機の操作能力はそこそこだけど、判断力がダメダメね」

そんなんじゃ、戦場では生き残れない。練度114もあるのにそんな判断力じゃあ先は短いわね。

 

「ここに配属されて良かったですね?ねっ?」

 

「うわあああああああ!!!」

 

機銃を飛行甲板目掛けて放つ。改二甲だから有効打にはならないけど、衝撃なら与えられる。ほら、バランスを崩した。主砲の残弾は2。…それじゃあ、アレ。やりましょうか。

 

「翔鶴さん♪」

 

「ひぃ!?」

 

「壊れないでね?ねっ?」

 

 

side 由良 out

 

───────

────

 

side 提督

 

 

「最早ブ○リーに迫られたベ○ータ状態だね~。おっ、いい表情」

 

「早く描きあげてくれ」

翔鶴に見つかったら処される。

 

『えいっ♪』ドーン

 

『ほわああああ!!!』

 

ほわあ、って…なんつー声出してんだよ翔鶴。おっと、端末で情報を確認しないと。…お、由良の主砲残弾が1か。

 

「由良が次に主砲撃ったら、始まるぞ!」

 

「いよっ、待ってましたー!」

 

「僕は久々に見るから、楽しみだね」

 

「ここに所属する人達皆、1度は必ず受けてますからね」

 

「ふふっ…翔鶴さんのリアクションが楽しみです…」

 

「あーん、もうちょっと…よし、出来た!」

 

「よくやった。後で欲しかったペンタブ買ってやる」

相変わらず描くの早いな。どれどれ…ははは!こりゃいい絵だ。

 

『そこっ!』ドーン

 

「「「「「「ッッッ!!!」」」」」」

撃った!始まるぞ!ここから俺の解説は千○繁ボイスで脳内再生してくれ。

右手に持った主砲を投げ捨て!

左手に装着している飛行甲板を水平に構え!

 

『えっ、な、何をっ!?』

 

甲板上に瑞雲をセット!

由良のバトルフェイズは未だ終わっちゃいないぜェ!

艤装出力全開!

船速を一杯にしてェ!

波を捉えて大ジャンプ!

それでも瑞雲は落とさなァい!

 

『と、翔んだっ!?』

 

空中で両足を前にしてェ!

スカートが風で捲れるゥ!

派手にパンモロォ!(因みにピンク)

重力に従い落下ァ!

左腕を真横に伸ばしてェ!

翔鶴の首目掛けて飛行甲板を叩き込むァ!

 

『えーいっ♪』

 

『ウボァ!』

 

翔鶴の首に飛行甲板直撃ィ!

そして瑞雲が衝撃で大爆発ゥ!

翔鶴選手、吹っ飛んだァ!

決まったああアアァァァ!!!由良選手、派手に決めましたァ!

 

『ゴホッ…ゲホッ…な、なんなんですか、それは!』

 

由良選手がキメた技。

それは。その技は。瑞雲を愛してやまない、とある航空戦艦直伝の奥義。

その名は、

 

「「「「「「瑞雲・ラリアット!!!」」」」」」

 

そのウエスタンラリアットVerだァァァ!!!

…はい、解説終わり。俺の声を千○繁ボイスから杉○智和ボイスに戻してくれ。

 

「さて。そこまで!演習終了。まず、各艦娘の損害を伝える。紅組、翔鶴大破。白組、摩耶、夕張、早霜、時雨、秋雲、計5名大破。由良、小破。続いて護衛目標の損害を伝える。護衛目標は無傷。繰り返す。護衛目標は無傷。よって、白組の勝利とする」

翔鶴なら護衛目標を中破まで持って行けると思ったが、厳しかったか。流石は由良。

 

「さて、各員演習機材を回収。それが終わったら各自入渠し傷を癒せ。艤装の修理は妖精さん達にお願いしろ。全て終わったら今日は自由に過ごしてくれて構わない。あぁ、報告書は明日10:00までに俺に提出する様に。以上、解散!」

 

 

───────

 

─提督私室─

 

夜。

 

「…どうしてこうなった」

 

「なんらのよぉ~あの娘ぉ~。怖かったよぉ~」

 

「しずるねぇ~よく頑張ったね~」

 

「みずきぃ~」

 

「お前ら、酒弱すぎだろ!」

いや、俺も酒弱い方だけど。それにしてもアルコール1%のほ○酔いカルピスサワーでここまで酔うとは思わなかった。

 

「おねえちゃん怖かったよォ~」

 

「わかるよぉ~私も喰らったからぁ~」

 

オメーは警察署にカチコミしようとしたんだ。残当だ。

 

「あんまり騒ぐなよ?」

 

「うぇ~ん!準~!」

 

「抱き着くな!」

瑞稀(瑞鶴)と違って静流(翔鶴)は胸がデカい。だから俺の身体に物凄く柔らかい物が直撃している。…おいムスコ、落ち着け。お前がハッスルしたら地獄が待ってるぞ。

 

「私も抱き着くぅ~!」

 

やめろ!これ以上俺の理性を削るな!うおっ、バランス崩しちまった!

 

「いっててて…」

 

「だ、大丈夫?」

 

「ご、ごみぇんなしゃい!」

 

「い、いや、大丈夫大丈夫」

 

小説や漫画を入れた棚に頭をぶつけたが、お陰で離れてくれたから良しとしよう。あーあ、小説とかが散乱して…る…

 

「…ねぇ、これは何?」

 

「…これ、静流姉だよね?」

 

し、しまった!棚に隠しといた静流の静画が見つかっちまった!せめて机の引出しに隠しとくんだった…

 

「…」

 

「…」

 

あ、あの、お二人さん?無言で立ち上がって何を…

 

「1つ、私は静流姉の事を信じてあげられなかった」

 

お、おい、この流れはまさか…

 

「2つ、私は瑞稀の気持ちを理解してあげられなかった」

 

や、やめて!

 

「「3つ、貴方を否定してしまった」」

 

あ、そこ反省してくれたんだ。嬉しい。

 

「「私達は自分の罪を数えた」」

 

彼女たち(五航戦姉妹)が言うと映える。イ○スタに上げたい。

 

「「さぁ、お前の罪を数えろ」」

 

「罪の無い人生など、スパイスの効かない料理だよ」

せめて、悪役らしく振舞って散ってやる!いいよ、来いよ!潔く逝ってやらぁ!!

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

 

side 足柄

 

「うん。こっちは相変わらずよ。姉さんも元気そうで良かったわ。…うん…あははっ、何それ。…はいはい、分かりましたよ。お酒は程々にします。…うん…それじゃあ」

 

『うるあああああああああッッ!!!』

『だらっしゃあああああいッッ!!!』

『ヴェアアアアアアアアアッッ!!!』

 

「…大丈夫よ、いつもの事だから」

隣室から気迫の篭った声と断末魔が聴こえた直後、何かを叩き付けた様な衝撃が発生した。おかしいわね、妖精さん印の全部屋完全防音仕様なのに電話相手の姉さんにも聴こえるなんて。

 

「…えぇ、ここの提督はセクハラのセの字もないわ。大丈夫よ。本当よ?…わかったわ。それじゃ、おやすみなさい」

…ふぅ。今日も一日が終わった。ここに来てから1日があっという間に過ぎてしまう。

 

「充実してる、って事なのかしらね」

…さて、提督の様子を見に行きましょう。胃潰瘍、悪化してなければいいんだけど。

 

side 足柄 out

 

───────

────

 

side 提督

 

─某所─

 

「…ここをキャンプ地とする!」

 

「カブに乗って来たかったわね」

 

「荷台に達磨でも載っければ良かったな」

 

「お酒?」

 

「そっちじゃねぇ」

足柄の場合、運転中にこっそり飲みそうだから怖い。

 

「でも、残念だったわね。山梨じゃなくて」

 

「仕方ないだろ、近くで海軍の催し物やってんだから」

俺達は今、ウチ(第603鎮守府)の近くにあるキャンプ場に来ていた。何故俺と足柄の2人でキャンプ場に来ているかって?あれは数日前の事だ。

 

 

─数日前─

 

「提督さん、休みなさい」

 

「いきなりどうした」

秘書艦の瑞鶴が執務机に両手を付き、真剣な顔でそう言ってきた。おい、あんまり前屈みになるな。道着だから見えそう…あ、黒のレースだ…いい。

 

「最近、胃潰瘍が悪化しているそうじゃない」

 

おい妖精さん達、黙っててくれってお願いしたじゃない。賄賂として中々入手出来ない間宮羊羹あげたのに…。

 

「ちょっと脅…お願いしたら教えてくれたの」

 

お前ー!自分が何したか、わかってんのかぁーーー!!!

 

「…本当にこのままじゃ、倒れちゃうよ?」

 

うーん…確かに、最近よく痛むんだよなぁ。主に危険物(涼月)のせいで。…コイツ(瑞鶴)?最近大人しいから除外。

 

「…そうだな。少し休むよ」

 

「そうして♪」

 

「さて、どうすっかな…」

 

「キャンプなんてどう?」

 

「いいな。そうしよう」

そうと決まれば何処にするか。山梨…は海軍の催し物やるらしいから除外。誰かに見られたら嫌味を言われる。

 

「この近くにキャンプ場あるらしいじゃん。あまり遠いと身体に負担かかるからそこにしたら?」

 

「…そうだな。距離も丁度いい」

そうと決まれば道具を用意しないと。ここに来たばかりの頃、よくやっていたから道具ならある。

 

「道具の用意、整いました♪」

 

「どっから出てきた!!」

涼月ァ!天井から降りて来んな!あと、何故俺のキャンプ用具を背負っている!いつの間に用意した!

 

「川内さんから忍びの極意を教わりました。これで何時でも何処でも提督をお護り出来ます♪」

 

川内ィ!夜戦禁止にすんぞ!

 

「…瑞鶴」

 

「はーい。悪い駆逐艦は、しまっちゃおうね~?」

 

「離して!離してェ!」

 

どうしてこうなっちゃったんだろうね。癒しキャラだったあの頃が懐かしい…。

 

「私は!必ず!帰ります!提督の元へ!」

 

だから土に還って、どうぞ。

 

「…はぁ」

いかん、痛み出した。こんなんじゃ力入れられない。キャンプ設営とか難しいぞ。どうする?誰か連れて行くか?

 

「そういや、足柄も最近休んでなかったな」

誘ってみるか。

 

………。

 

「いいわよ?寧ろ喜んで」

 

快諾してくれた。良かった。足柄に断られたらどうしようかと思ったよ。

 

 

───────

 

「設営終わったわよ」

 

「おう、サンキュー。さて、火を起こすか」

木材を組んで。着火剤を…

 

「その必要はないわ」

 

「ほむっ!?」

着火剤奪われた。何故?アレか、手で火起こししようぜ!なのか?ガチキャンするのか?やだよ、俺は、ゆるキャンしたいの!

 

「これを使えばいいわ」

 

そう言って懐から取り出したるは、松ぼっくり!

 

「松ぼっくりはよく燃えます。自然の着火剤です。しばし人工的に作られた着火剤に遅れを取りましたが、今や巻き返しの時です」

 

「ほぅ…」

 

「火を付けてみてください。すぐに燃えますよ。余裕の火力だ」

 

マッチの火を近づけたら、一瞬で火が付いた。本当だったんだ。疑ってごめんよ、スネーク。

 

「いい火力でしょう?」

 

すぐに組んだ木の中に放り込む。松ぼっくり、お前気に入った。

 

「松ぼっくりは好きだ」

 

「松ぼっくりがお好き?結構。なら、ますます好きになりますよ。簡単に火が付くでしょう?」

 

「1番気に入っているのは」

 

「何です?」

 

「「値段だ(です♪)」」

 

 

………。

 

「…」

 

「…」

 

「うふふっ♪」

 

ぼくはつかれているんだ。すずつきなんてみえない。そんなこはここにいない。

 

「…もしもし、瑞鶴?危険物が転がり込んでるわ。えぇ、お願い」

 

「…」

 

「えへへっ♪」

 

 

…………。

 

「…」

 

「だ、大丈夫?」

 

「地球に5thルナ落としたい」

 

「アクシズの方が火力あるわよ」

 

「そんな事したら、人類が地球でゆるキャン出来なくなってしまうぞッッッ!!!」

 

「大丈夫そうね」

 

うん。いつもの調子に戻ってきた。これならキャンプ続行出来そうだ。

 

「胃に優しい物作るわね。あなたは休んでて」

 

「頼む」

…ふぅ。自然はいい。心が落ち着く。いつも執務室の壁や海ばかり見てたから、森を見ると癒される。少し前まで鎮守府内に見ているだけで癒される存在があったんだが…うっ、痛み出してきた。忘れよう。

 

「はい、ミルク粥」

 

「ありがとう、おソノさん」

 

「味は保証しないわ」

 

「しないんかい」

そんな事言ってるが、足柄の料理の腕は確かだ。またカツ食いてぇな。

 

「…なんだよ」

 

「ううん、美味しそうに食べるなぁって」

 

「実際うまいしな」

 

「ふふっ、作った甲斐があったわ」

 

おーおー、嬉しそうな顔しちゃって。うちに来た時は俺の事視線で射殺せんばかりに睨んでたってのに。変わったなぁ。

 

「あなたのお陰で笑えるようになったのよ」

 

「心を読まないでください」

 

「だって、あなた単純なんだもの。簡単に分かるわ」

 

「皆からよく言われる」

もう少し捻くれてやろうか?目が死んでる捻くれた高校生が主人公の小説やアニメ見て捻くれ方を勉強するか。

 

 

………。

 

「あっという間に日が暮れたな」

 

「そろそろ火を消しましょ?」

 

「そうだな」

水を節約する為、砂をかけて消火。これでよし。

 

「星でも眺めるか」

荷物から望遠鏡を取り出す。安物だからくっきり見ることは出来ないが、雰囲気だけでも楽しめればと思って買った奴だ。いつかいいものを買って星を眺めたい。

 

「…こんなにのんびりと星を見るの、初めて」

 

「そうなのか?」

 

「えぇ。見たとしても夜間の警邏してる時か、夜戦任務中に方角を確認する時位だったわ」

 

「…」

 

「…ごめんなさいね、変な事言って」

 

「気にすんな」

 

「…今更だけど、私、今の所に配属されて良かったと思ってる」

 

「…」

 

「最初は戦いが少な過ぎて苛立ったけど、戦う以外にも艦娘として役立てる事がこんなにもあるんだ、って気付くことが出来た」

 

「…」

 

「言うのが遅くなったけど、ありがとう」

 

「どういたしまして」

 

「…湿っぽい話は終わりにして、狩りに行きましょ?」

 

「…は?」

狩り?ア○トノスでも狩るのか?

 

「後ろ、後ろ」

 

「後ろ?」

なんだ?志○けんでも居るのか?足柄の指差す方を見ると…見ると…

 

「フゴッ…フゴッ…フガゴガッ…」

 

食べ物の匂いに釣られたのか、猪が数頭、設営したキャンプの中に入り込もうとしていた。

 

「オイィ!?」

 

「さ、狩りを始めましょう?」

 

バール持ちながらイイ笑顔で言うな。というかどっから取り出した!

 

「狩れ!この生ける大地と共に!」

 

「あぁもう、やってやるよコンチクショウ!」

ゆるキャンしに来たと思ったら、リアルモ○ハンする事になるなんて。それから1時間ほどかけてブ○ファンゴ狩りをするハメになった。倒しても倒しても次々に湧いて出てきやがる。報酬は幾らだ!クエストクリアしたら何処に報告すりゃいいんだ!あ、保健所か?あれ、市役所か?ああもう!

 

「ゆるいってレベルじゃねーぞ!」

 

「ハチミツちょうだい」

 

「いいから狩りに集中しろ!」

 

 

───────

 

─鎮守府─

 

2日後、夕方。

 

足柄と狩りを行った後、然るべき所へ連絡し全てを片して鎮守府に戻ると、桟橋で真っ白に燃え尽きている由良が居た。何があった!?あの由良が!我が鎮守府最強の艦娘様が!真っ白に燃え尽きているなんて!

 

「…提督さん…」

 

「ど、どうした?」

声が裏返ったのは許して欲しい。

 

「涼月さん…怖い…」

 

何があった!?

 

「…何度も、何度も、やったの。それなのに…それなのに…」

 

「そ、それなのに?」

由良が震えていらっしゃる。本当に何があったんだ?

 

「…アタシが説明するよ」

 

「摩耶?」

うわーお、隈が深ぇ。おまけに酷くやつれてる。

 

「…涼月が何度も提督達の所に行こうとしたから、由良がぶちかましたんだ」

 

マジか…やったのか、瑞雲ラリアット。

 

「まさに瑞雲祭だった」

 

これが本当の瑞雲祭だ!山梨で開催中の祭より過激だぜ!…俺は何を言っているんだ?

 

「…累計514回」

 

「ご、514回?」

ま、まさか…

 

「…514回。どれも大破。クリティカルヒット。それなのに…それなのに…」

 

「は、はは…」

おいおいおい…

 

「涼月は…立ち上がった」

 

『…涼゙…月゙ば…涼゙月゙ば…がな゙ら゙…ず…帰゙り゙…ま゙…ず…』

 

「 」

 

「…ありゃ、ゾンビだ」

 

大至急、BSAAに連絡しなきゃ。

 

「…提゙…督゙?」

 

「「「「ひいっ!?」」」」

ゾンビが来やがった!

 

「…提゙督゙♪」

 

「そ、そんな…」

 

「見張りの瑞鶴たちがやられたってのかよ!」

 

「て、提督、ど、どうするの!」

 

「ど、どどどどっどうするって!」

こうなったら。

 

「総員、回れ右!」

こういう時はな…

 

「逃げるんだよおおおぉぉぉぉ~~~!!!」

 

「提督さん!?」

 

「ま、待ってくれ!」

 

「ちょっ、待って、置いていかないで!」

 

奴はゾンビだ。大破しているから動きが鈍い…

 

「提゙、督゙っ♪」

 

鈍くない!めっちゃ元気に動いてるじゃないですか、ヤダー!

 

「ゾンビじゃなくてプラーガかよ!」

 

「プラーガなら、閃光手榴弾ですね!ねっ!」

 

「由良、分かるのか?」

 

「秋雲さんに教えてもらいました!」

 

「けど、んなもんないぜ!?」

 

「なら、探照灯だ!摩耶!探照灯は?」

 

「修理中だ!」

 

「クソァ!!」

どうすりゃいい…こうなったら奥の手だ!

 

「由良!プランBだ!」

 

「あ?ねぇよ、んなもん!」

 

お決まりの言葉、ありがとう。そして秋雲、グッジョブ。あとでいいパソコン買ってやるからな。

 

「提゙督゙~♪」

 

この後、由良達は結託して俺を縛り上げ、涼月に献上しやがった。覚えてろよ…。

そして、涼月は後に「銀色のゾンビ」という二つ名を得るほどの猛者になり、海軍を戦慄させることになるが、それは気が向いたら話そう。

 

 

side 提督 out

 

───────

────




次回予告


…皆さん、酷いです。あんなに怖がらなくてもいいのに。あ、足柄さん、こんにちは。…何故そんなに震えていらっしゃるんですか?菜園で採れたカボチャを使ったお菓子をお裾分けに来ただけなのですが…はい、涼月特製カボチャクッキーです♪所で…キャンプ、楽しかったですか?…何で逃げるんですか?足柄さん?足柄さ~ん?


第8話・いつでも見ています

「ふふっ…ただ、見るだけ…見ているだけで、いいんです…ふふっ…ふふふふふ…」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。