我が世の春が来たあああああああああああ!!!※
※翻訳…瑞鶴の目覚ましボイス。毎朝悶え死にする未来しか見えない
side 提督
─執務室─
昼。
本日の天気、快晴。しかし、カーテンは閉めている。陽の光を浴びたいが我慢だ。
「胃潰瘍再発しそう…」
最近治ってきたのに、少しだけ痛み出してきた。瑞鶴から唾液摂取しようかな。
「提督、無理はなさらないでくださいね」
「はつしもぉ…」
本日の秘書艦は天使、初霜だ。癒される。
「榛名さん、相変わらず元気なお方ですね」
苦笑いしながら初霜が言った。榛名の奴、ここに来てから容赦がない。まるで、ここに来たばかりの瑞鶴を思い出す。風呂に乱入、寝室に入ってくるは当たり前。勘弁してください。山城は、先日の演習のせいなのか、少しだけ大人しくなった。長続きしてくれよ?
「窓から覗いてきた時は思わず悲鳴をあげてしまいました」
今朝、初霜と執務室に入り仕事をしていたら、視線を感じた。まさかと思って視線を感じる方を見たら、
(<⚫>)(<⚫>)
執務室の窓から瞳孔を広げて俺を見つめる榛名が居た。俺は声を出さなかったが、初霜は驚いて悲鳴あげてた。可愛らしい悲鳴だった。何かに目覚めそう…いかんいかん、天使を邪な目で見ては。
「あいつら以外にも、ここに来る予定なんだよな」
第603鎮守府の規模を拡大し、鎮守府近海だけでなく、外洋にまで出て深海棲艦の対応をするよう、小嶋提督に言われて約1ヶ月が過ぎた。今の所、殲滅出来ているが、向こうの艦娘の疲労が半端じゃないらしい。川内も向こうに戻って戦っている。それでもギリギリと言うから、かなりの激戦なのだろう。俺達も、その負担を和らげる為に出撃したいが、まだその時ではないと小嶋提督に言われてしまった。現在、ウチの設備を整えているが、妖精さん曰く最低でもあと1ヶ月はかかるそうだ。
「何名ほど増えるのでしょう?」
「確か、あと4人は確実に来るって言ってたな」
それも、養成所で俺と共に過ごした娘だと小嶋提督は言う。
俺が養成所で共に過ごしたのは、涼月、時雨、早霜、秋雲、初霜、矢矧、夕張、摩耶、榛名、扶桑さん、山城。そして。
「満潮と海風、木曾、鈴谷、葛城…あぁ、それから、夕立もだったな」
懐かしい。あの頃の俺は今よりもガキだったから、色々デリカシー無い事言って怒られたなぁ。特に葛城。お陰でしょっちゅう言い争ってた。最終的には和解して仲良くなれた…と思う。
「夕立さん、遠い存在になってしまいましたね…」
「そうだなぁ…」
夕立は養成所の時から驚異的とも言える成績を叩き出し続け、駆逐艦娘だけでなく、教官からも一目置かれてたんだよな。今じゃ横須賀のエースだ。俺の所にも彼女の活躍が届く程だ。先日も、姫と呼ばれる非常に強い深海棲艦をサシで倒したそうだ。お前本当に駆逐艦か?ウチにも
「でも、夕立であることには変わりない。今度、会いに行ってみるか?」
確か、時雨が小まめに連絡を取り合っているって言ってたな。彼女に頼んで会えないか聞いてみよう。
「是非!会いたいです!そしたら、輪形陣で再会のお祝いをしてあげたいです!」
何で輪形陣。初霜は養成所に居た時、何故か輪形陣が好きになって、それ以来、よく輪形陣という言葉を使うようになった。
「輪形陣をするにも、初霜1人じゃ人数が足りないぞ?」
「大丈夫です!その分、私が高速サイドステップして、不足分を補いますから!」
ドヤ顔でなんて事言うの、初霜。可愛いけど。頼むから、ゾンビみたいに覚醒しないでね?覚醒したら俺、ガチで泣くよ?みっともなく泣くよ?君は君のままで居てくれ。フラグとか言った奴。あとで工廠裏な。
<は、はるなは…だいじょうぶです…
聞こえない。カーテン閉めた窓の外から榛名の声なんて、聞こえない。ポルターガイストも真っ青な位に窓がガタガタ揺れているなんて、気のせい。
「て、提督、榛名さんが…」
「気のせいです」
ピー○ズがイタズラしているんだろう。魔法学校にお帰りください。
「窓をガラスカッターで切って執務室に入って来てます」
「それ早く言ってよ!!」
…………。
「寿命が100年くらい縮んだぜ…」
「死んでますよ?」
それ位驚いたんだよ。
「さて、お昼ご飯食べよう」
「あの、榛名さんは…」
「ほっとけ」
床に頭がめり込んでるけど、戦艦だからすぐに復活するだろ。
「わりぃ、待たせた」
「おう、待ってたぜ?」
摩耶に声をかけた。執務室でドタバタしたせいか、待たせてしまった。今日は何だろう。お、さつま揚げに里芋の煮っ転がし、サラダに大根の味噌汁か。
「あれ、榛名さんは?」
「瑞鶴にアレぶちかまされて気絶してる」
「ああ…」
俺の言葉に何があったのか察する摩耶。
「それじゃ、1人居ないけど、いただきます」
俺の声に合わせて全員いただきますと言い、昼食を摂る。
食事はいい。生きる力を得るために食べる。素晴らしい。
「提督、はい、あーん♪」
「あー…ぶるああああ!?」
アイエエエエエ!榛名!?榛名ナンデ!?てか、いつの間に!?びっくりして変な声出ちゃった!
「何してるのよ、榛名!」
瑞鶴が叫ぶ。さっきまで静かだった食堂が一気に賑やかになった。頼むから、食事の時くらい大人しくしてくれ。
「提督に、あーんをしてあげようとしていました♪」
満面の笑顔。うん、可愛らしい。見た目はな。
「それは私の役目よ!」
あ、さり気無く瑞鶴が箸に里芋掴んでこっちに差し出してる。あーん。うん、里芋の煮っ転がし、美味しい。
「何で瑞鶴さんの役目なんですか?」
さつま揚げ、ごぼうが入ってる。食感がたまらん。
「何でって、私は準…提督さんの彼女よ?」
味噌汁、出汁が効いてるな。
「…は?」
サラダうめぇ。野菜が新鮮だ。
「…どういう、こと、ですか?」
お米も美味しい。甘みが強くて俺好みだ。
「そのままの意味よ。私は、提督さんの彼女なの」
「…嘘、ですよね?」
お水も美味しい。安心して飲める日本に産まれて良かった。
「本当の事よ」
「嘘です!だって、だって、」
ふぅ、食った食った。おっと、行儀が悪いな。瑞鶴、あーんしてくれてありがとう。
「提督は、榛名の初めてを奪ったお方なんです!」
……。
「提督は、太く逞しい腕で、榛名に触れてくれたんです!」
バキッ
ゴギャッ
メギィ
ボギッ
「…」
気のせいだ。涼月と翔鶴と時雨と早霜が箸を粉砕したのは気のせいだ。殺意の篭った視線を俺に向けているのも、気のせいだ。
(<⚫>)(<⚫>)
(<⚫>)(<⚫>)
(<⚫>)(<⚫>)
(<⚫>)(<⚫>)
…ハイライトの消えた目で俺を見つめているのは、気のせいだ。
「…ねぇ、提督さん?」
瑞鶴が俺を呼んでいるのも気のせいだ。気のせいだ。気のせいだ。誰がなんと言おうが、気のせい。
「『どういうこと?』」
瑞鶴の髪と肌が真っ白になり、瞳の色が紅くなり、額から2本の角を生やし、髪を逆立てて全身からドス黒いオーラを纏っているなんて、気のせいじゃない。そろそろマズいから、弁明しよう。
「養成所に居た時、落ち込んでる榛名の頭を撫でて励ました」
瑞鶴の声に変なエフェクトかかってない?もしかして、彼女も一緒に喋っているのか?
「『ホント?』」
「本当だ」
「『信じるよ?』」
「信じてくれ」
瑞鶴の目を真っ直ぐ見る。榛名はあんな事を言ったが、本当に変な事は一切していない。
「…分かった」
髪と肌、瞳の色、そして声が元に戻り、角とオーラも消えた。それにしても、凄い殺気だったな。そういや、山城が大人しいな。榛名の発言を聞いて艤装を展開するかと思ったんだが。
「いつもの妄言でしょ?」
佐世保で一緒だったから、妄言だと分かったんだな。
「それに、アンタは慌てなかった。本当の事なら、アンタは慌てふためいてた。だから艤装を展開しないで、大人しくしているのよ」
山城曰く、どうやら俺は本当の事を言われると慌てふためくらしい。自分じゃ冷静でいるつもりなんだが。
「瑞鶴と付き合っていようが、関係ない。アンタ、まだ童貞でしょ?」
「どっ、どどど童貞ちゃうわ!」
「はい、童貞」
思わず慌てちゃった。気を付けよう。
「童貞のままなら、誰と付き合っていようが構わない。最終的には、扶桑お姉様と結婚してもらうから」
俺は絶対、お前の思い通りにはならんぞ?絶対だ!何度でも言うけど、決して扶桑さんの事が嫌いじゃないからね?そこ、勘違いしないでね?
「提督」
「詳しい話を」
「聞かせてくれないかな?」
「拒否権は、ありませんよ…ふふっ…」
君達、さっき俺、説明したよね?頭撫でて慰めたって。
涼月、どこから取り出したか知らんが鎖仕舞いなさい。翔鶴、滅茶苦茶ゴツいスタンガン仕舞って。時雨、貞操帯仕舞うんだ。早霜、ガムテープ持ってこっちに迫らないでください。全員物騒な物、持ち歩かない。特に翔鶴。それ、何に使うつもり?明らかに人殺せそうな威力がありそうなんですが。
このままだとドンパチ賑やかになりそうだ。少しだけキツい口調で叱ろう。
「ここは食堂だ。静かに飯食えない奴は二度と利用するな。聞きたい事があるなら、食い終わってから談話室に来い。いいな?」
ふざけるのは結構だが、メリハリは必要。その後、皆大人しく食事を摂った、とだけ言っておこう。
「ねぇ、提督」
「なんだ、足柄」
「さっき、瑞鶴の髪色とか、変わってなかった?」
「きっと、怒りが有頂天に達したから変色したんだろう。ハイパーモードみたいなもんだろ」
「有頂天になってどうするのよ。怒りなら、スーパーモードじゃない?」
「あれ、そうだっけ?」
「今度また、秋雲達と一緒にGガン見ましょ?」
「いいな、それ。ポテチ用意するよ」
「じゃあ、私、ファンタ用意するわ」
「コーラにしようぜ?」
「ファンタいいじゃない。オレンジ美味しいわよ?」
「確かに」
うまく誤魔化せた。いや、足柄の事だ。気付かないフリをしてくれたのかもしれない。
まだ、彼女の存在は皆に説明していない。いつ、話そうかな。
…………。
夕方。
「これで終わり、と」
食後に談話室で榛名との馴初めを軽く話し、納得させた後、仕事を再開した。そしてようやく終わった。もっと書類捌き早くならないと。
「お疲れ様です、提督」
そう言って初霜はお茶を出してくれた。俺が胃潰瘍気味だと知っているからか、温度は温め。気配りが有難い。
「さて、今日はもう終わりだから、自由に過ごしてくれて構わないぞ」
「そうですか。では、提督とお話がしたいです!」
満面の笑顔。いい。初霜はいいぞ。
「榛名も、提督とお話したいです!」
「どっから湧いた貴様ァ!?」
執務机の下から出てくるな!もしかして、数時間もそこに居たの?全然気付かなかったよ。
「いつになれば、榛名の【自主規制】をぶち破ってくれるのですか!?」
ねぇ、俺の質問に答えてください。さり気無く俺の横に立たないで。
「は、榛名さん!?」
初霜が驚いて腰抜かしてるよ。あ、パンツ見えてる。
「ヌゥん!!」
思い切り頭を机に叩き付ける。馬鹿野郎!天使に邪な目を向けるんじゃない!青い紐パンなんて見ていない!見かけによらずエグいの穿いてるんだね…
「ヴォイ!」
もういっちょ、頭を叩き付ける。忘れろ、忘れるんだ!
「パンツなら、榛名のを見てください!」
「はしたないから、やめなさい」
スカートたくしあげるな!急いで目を逸らす。
「へ?あっ、キャア!」
榛名の言葉の意味を理解したのか、初霜は悲鳴をあげスカートを押さえた。すまん、初霜。俺は最低な男だ。可愛い。目覚めそう。
「そぉい!」
今度は今までより勢いを付ける。机凹んだ。俺の頭は無事。カルシウムしっかり摂ってるから、頑丈だ。
『駆逐艦娘って、素晴らしいいいいぃぃぃ!!!』
小嶋提督、ログイン。ないない、絶対に無い。俺はノーマルだ。ロリコンにはならない。
『あの小さな身体で、精一杯頑張る姿。いいと思いませんか?』
思…う。
『駆逐艦娘はいいぞ』
駆逐艦娘はいい。
『ようこそ、こちらの世界へ』
開いたぜ、ロリコンの扉を。俺は、これから駆逐艦娘を愛する。ふひっ。ふひひひっ。ふひひひひ…
「(<⚫>)(<⚫>)」
「」
瑞鶴の顔が、目と鼻の先にあった。あれ、いつの間に?扉開こうと妄想している間に来たのかな?
「盗聴器から提督さんの危険を感じて助けに来たの」
そうなんだ。まだ付けてたのね。盗聴器発見器使ってるけど未だ見つからない。何処に仕掛けたの?
「そしたら、初霜のパンツ見てデレデレしてると知った」
これは、いつものパティーンですね、分かります。そういや、榛名は…床に頭がめり込んでる。俺が新たな扉開きかける妄想している間に、アレぶちかましたのね。派手にパンモロしてるけど、興奮しない。床の修繕費、幾らかかるかな?
「『酷いじゃない。私が居るのに』」
スーパーモード瑞鶴(仮名)、再び。これ、ヤバくね?死ぬんじゃね?
「『私に、手を出してもいいんだよ?』」
うん、手を出したい。【ズキューン】とか【バキューン】とかしたいです。でも、貯金少ないから貯めてから手を出す、って決めてるの。
「『とりあえず、お仕置きね』」
「お、お手柔らかにお願いします」
瑞鶴から殺気が発せられてて、身体が震えてきた。初霜、ここから先は見せられないよ、早く逃…殺気の影響で気絶してる。あ、パンツ見えて…
「『また他の娘のパンツ見てる。アハッ!アハハハハ!!』」
しまった、思わず見てしまった。
「『ヒトリにされるのはネ…とっテモ、とっテモ…』」
俺の頭に瑞鶴の手が。アイアンクローだね、これは。覚悟決めよう。爪立てないでね?
「『サミシイイイイィィィィィィ!!!!』」
「ぬぐおあああああああああああああ!!!」
───────
─提督私室─
夜。
きっちり、爪立ててアイアンクローされました。跡残ってるよ。
頭蓋骨が砕けるんじゃないか、と思う程の強さでやられたせいで、気絶しました。んで、気が付けば部屋にいて、布団に寝かされていた。
「…おー、いててて」
頭がズキズキ痛む。瑞鶴を悲しませた罰だと思え。
「スゥ…スゥ…」
「…」
隣に瑞鶴が寝ていた。いつもの道着姿だ。襲いたい。めっちゃ襲いたい。けど、ダメだ。太股が眩しい。触りたい。
「…ダメだ、ムラムラしてきた」
真面目に最近、ムラムラして仕方ない。ここ数ヶ月、発散してないからなぁ。
「榛名で良ければ、お相手します!」
「自分の部屋にお帰りください!」
だから、どっから出てきたの君は!
「…んぅ…なぁに、うるさいなぁ…」
瑞鶴、起床。
寝ぼけ眼で榛名を視界に捉える。
瑞鶴、無言で立つ。
左手を真っ直ぐ伸ばして。
「だらっしゃああああああいっ!!!」
ウエスタンラリアットォ!
派手にパンモロォ!
白の紐パンンンンンン!!
俺の性欲、更に高まるゥ!
榛名選手、ダウウウウウン!!
「ゼェ…ゼェ…油断も隙もありゃしない…」
全くだ。というか、さっき瑞鶴のパンモロ見たせいで、
「ムラムラしてきちまった…」
「ムラムラしてるのっ!?」
「やべっ!」
思わず小声で呟いたのを、聞かれちまった!
「発散しましょう!今すぐしましょう!私、手伝うわ!」
「落ち着け!いや、落ち着いてください!」
敬語になっちゃった。うわぁ、物凄く目をキラキラさせてるよ。
「落ち着いてるわ!今なら土星エンジン全開で大爆発起こせそうな位、落ち着いてるわ!」
「全然落ち着いてねぇじゃねぇか!」
自爆しちゃうよ!
「私のナカで大爆発起こせば問題ないわ!」
「問題大アリだ!」
ダメだよ、そんな卑猥な事言っちゃ。この小説は健全なギャグ小説なんだ。運営に処されるぞ!?
「『初めてだけど、エ○ゲとかでお勉強したから、失望させないわ!』」
「何してんのォ!?」
スーパーモードにならないで!手をワキワキさせながら近寄らないで!
「『昨日も静流姉が寝た後、お勉強したから大丈夫よ!』」
「夜は寝なさい!」
静流が知ったら卒倒するんじゃないの?おいコラ、榛名を窓から外に投げない!
「『一先ず、お風呂入りましょう!隅々まで洗ってあげるわ!』」
「結構です!」
「『大丈夫、大丈夫だから!絶対変な事しない!…フヒッ』」
「今!今変な笑い方したぞ!俺は聞いたぞ!」
身体を洗われるなんて、冗談じゃない。確実に欲情する自信があるぞ!?待て、手を伸ばすな。服掴むな。お願いだ、待て、待ってくれ、待ってええええええ!!!
side 提督 out
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side 翔鶴
「また、邪魔なのが増えたわね」
鎮守府の規模を拡大する為、新たに艦娘が4人、着任してきた。舞鶴から来た2人はいい。けど、佐世保の2人は駄目ね。邪魔。
「早く…早く、彼の心を手にしなきゃ…」
焦る。でも、駄目。今はその時じゃない。けど、いつ奪われるか分からない。その恐怖で今すぐ叫びたい衝動に駆られる。
「…落ち着くのよ、静流。いつも、そうしてきたじゃない」
そう。私は、いつも完璧を演じる為に冷静に振舞ってきた。彼と出会い、私の本性を暴かれるまでは。
「…彼を見て落ち着きましょう」
彼の部屋に忍び込ませた彩雲妖精の視界を共有する。
「榛名さん…それに…瑞稀…」
思わず歯ぎしりしてしまった。羨ましい。私も、ああして彼に迫りたい。でも、駄目。我慢するのよ、静流。
「…えっ?」
榛名さんが瑞稀にウエスタンラリアットをされ、気絶した直後だった。瑞稀の髪と肌、瞳の色が変わった。
「見間違いじゃ、ない」
食堂でも見た。けど、あの時は榛名さんの一言が原因で我を忘れていたから、見間違いだと思った。でも、今は違う。
確実に、瑞稀の姿が変わったのを、この目で見た。
それに、額に生えた角。あの見た目はまるで…
「深海棲艦ッ!」
それも、鬼や姫と呼ばれる種類。
気が付くと、私はスタンガンを持って、部屋を飛び出していた。
side 翔鶴 out
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次回予告
あなた、相変わらず人気者ね。ふふっ、慕われている証拠よ?それより、昼間の食堂で瑞鶴さんの姿が変わった様に見えたんだけど…え、大丈夫?…そう。あなたが大丈夫と言うのなら、信じるわ。さ、仕事しましょう?ああもう、そこはそうじゃない!いい加減、書類捌き早くならないと、ダメよ?…え、お袋みたい?わっ、私はあなたのお母さんじゃないわよ!
第20話・お前は俺のお袋かよ!?
「ありゃ、ママだね。矢矧ママだ」