第22話にて、扶桑の所属を【舞鶴鎮守府】と描写していましたが、正しくは【佐世保鎮守府】です。
読者の皆様にはご迷惑をお掛けしてしまい、申し訳ございません。
ケジメ案件なので、ちょっくら大型建造回して資材溶かしてきます
side 提督
─執務室─
昼。
「妖精さん達に、ヱ○ァンゲリオン造ってもらうか」
「使徒と戦う気なの?」
「そうだ」
ある意味、使徒かもしれん。
「サ○エルでも来るの?」
「ア○ムだな」
セ○ンドインパクトみたいな、大惨事を起こす的な意味で。
「まぁ、この私、足柄が居る限り、セ○ンドインパクトなんて起こさせないわ」
「頼もしいな」
そうだ。こいつ、足柄は「飢えた狼」の2つ名を持つ艦娘だ。こいつなら、扶桑さんを抑えられるかもしれん。
山城から衝撃的な事を教えられて約3週間が経過。
「夕立と由良も張り切っているし、負けていられないわ!」
「足柄、お願いだから君は張り切り過ぎないでね?」
狂犬と戦闘狂は扶桑さんが来るのを今か今かと待ちわびている。
『首根っこひっ掴んで、脊椎ごとぶっこ抜いてやるっぽい♪』
『お口に酸素魚雷突き刺して起爆、頭を吹っ飛ばせば、大人しくなりますね?ねっ♪』
扶桑さんがカチコミに来ると皆に知らせた。その時2人から、言葉に出来ない恐ろしさを感じた。本当に実行しないでね?信じているからね?
「そういや、今日だったな」
「新しい艦娘が来るんでしょ?駆逐艦娘2人、正規空母が1人。ここもかなり戦力が整ってきたわね」
「確かに」
瑞鶴が来るまで、重巡2人、軽巡2人、駆逐艦4人で運営していたんだよな。
「ここって、最初は夕張と涼月、時雨、早霜と、あなたの5人だったんでしょ?」
「そうだ」
本当に、ココは大きくなったな。しっかりしなければ。
「…ねぇ、こんなに戦力が増えたって事は、深海棲艦が」
「足柄」
「…ごめんなさい、余計な事言って」
足柄は既に気付いている様だが、最後まで言わせなかった。皆にはまだ、深海棲艦の出現頻度と規模が強大化した事は話していない。小嶋提督から連絡が来るまで、話すなと言われているからだ。これだけ戦力が揃えば、今すぐにでも外洋に出て対応出来ると思うんだが。
「もうそろそろ来る。一旦休憩しよう」
矢矧のスパルタ指導のお陰で書類捌きが早くなり、残りは少しだけだ。そろそろ来る頃だ。
「あら、来たみたい」
「だな」
扉をノックする音が聞こえた。
『矢矧です。本日着任した艦娘達をお連れしました』
「入れ」
何度か経験しているが、緊張する。
扉が開くと、矢矧が入室してきた。それに続いて女性が3人、入室する。
「久しぶり、だな。ようこそ、第603鎮守府へ。俺はここの提督…」
「渡良瀬少佐、でしょ?知ってるわ」
自己紹介させてよ。挨拶は大事なんだぞ?
「み、満潮さん、そんな言い方は良くありませんよ?」
相変わらず礼儀正しくお淑やかだ。安心感がある。
「こんな事言ってるけど、この中で一番はしゃいでたの、満潮なのよ?」
「ちょ、待っ!」
「…あー、ゴホン。自己紹介を頼む」
グダグダになりそうだから、自己紹介する様に促した。
「朝潮型駆逐艦三番艦、満潮よ。いい?さっき葛城さんが言った事は、嘘だからね?」
ツリ目の少女、満潮が早口でそう言った。耳と顔が真っ赤だとは突っ込まない。
「白露型駆逐艦七番艦、海風です。お久しぶりです、渡良瀬少佐」
泣きボクロのある大人びた少女、海風が微笑みながら言った。相変わらずお姉さんっぽい。時雨と夕立とは従姉妹だそうだ。
「それじゃ、最後になったけど。雲龍型航空母艦三番艦、葛城よ。元気…そうじゃないわね。大丈夫?」
濡れ羽色の髪を後ろにひとつに纏めた少女。いや、女性、葛城が俺の顔を心配そうに見ながらそう言った。ありがとう、心配してくれて。だがな。だがな!
「葛城、なんだその格好は!」
そう。葛城の格好が問題だった。決して服装が乱れている、だらしないから注意したわけじゃない。では、何故、注意したのかって?それは。
「そんなに肌を露出させて。女性がそんな格好しちゃイカンでしょ!」
そう。養成所の時は緑色の着物を纏っていたが、今、目の前にいる葛城は、
・脇腹が見えている
・へそ出し
・ミニスカ
・鼠径部がエロい
・鼠径部がエロい
・鼠径部がエロい
という、肌を凄い露出する服装になっている。鼠径部がエロい、は大事なことだから3回言った。いや、今言ったから4回か。とにかく、刺激が強い。強過ぎる。数ヶ月、発散していない俺の下半身に大打撃だ。相変わらずすげぇくびれだな、オイ。
「何って、これは私の正装よ?おかしいかしら?」
「正装なんだ」
なんてい加賀わしいゲフン如何わしい格好だ。一航戦の急に歌う方の名前が出た気がするが気のせいです。作者のパソコンは予測変換が色々おかしい。
「以前着ていた着物も好きだけど、発艦したりする時、袖や裾が煩わしいから、改装される時に向こうの提督や妖精さん達に頼んで、許可を貰って取っぱらってもらったの」
「そ、そうなのか」
提督や妖精さん達が許可したのなら、何も言わん。少し胃が痛んだ。
「…本当に大丈夫?何かあったの?」
「ここに居れば、嫌でも分かる」
いかん、胃痛で顔を歪めたから、心配された。有難いが、俺よりもこいつらが心配だ。戦闘狂とか、狂犬とか。ああ。ゾンビを見たら、どんな反応するんだろう。間違いなくショック受けるだろうな。
「あー、話したい事は沢山あると思うが、一先ず今は荷物を部屋に置いてきてくれ。矢矧が案内してくれる。矢矧、頼んだ」
「了解」
敬礼しながら矢矧はそう言った。相変わらず真面目だな。俺達がだらしないのか?
それから、矢矧達は執務室を出て行った。
「中々いい娘達じゃない」
「悪い娘は居ない。皆、いい娘達ばかりだ」
「なお、涼月達」
「あいつらは例外です」
…………。
─食堂─
夜。
「えー、長ったらしい事は言わない。新たに着任してくれた3人を祝って、乾杯」
仕事を終え、夕食の時間になった。今回は夕立の時と違って、前もって着任日時を知る事が出来たので、歓迎会を開く事が出来た。夕立の歓迎会は、先日済ませた。
「「「「「「乾杯!」」」」」」
そうそう、今回は初霜達が来た時の反省を生かし、酒類の持ち込みを禁止した。歓迎会が終わった後なら、好きに飲んでくれて構わない。ただし、器物破損したり、翌日に支障をきたす程飲むなよ。
「…」
「…」
「…」
俺は食堂の窓辺にある、本日の主役達が居る席に座る。
満潮と海風、葛城の元気が無い。理由?
「信じたくないかもしれないが、事実だ。しっかり受け止めてくれ」
「悪い夢見ているのかしら…」
普段の勝気な態度はなりを潜め、げんなりした顔でそう言う満潮。
「夢じゃない。現実だ」
厳しいかもしれんが、ハッキリ言っておこう。
「ま、まぁ、普段大人しい人ほど、内に秘めた物を爆発させやすい、と言いますから…」
「だからって、あれは爆発し過ぎだと思う」
確かに。…あの、海風さん?君も大人しい人だよね?内に秘めた物、爆発させて覚醒しないでね?
「お淑やかでとってもいい娘だったのに。何であんな事に…」
「俺が知りたい」
葛城が落ち込んでいる。養成所の時の涼月は、良家の令嬢みたいな立ち振る舞いしてたもんね。
「はい、提督さん。瑞鶴特製、駆逐イ級の丸焼きよ。食べて♪」
「ポイしてきなさい」
暗い雰囲気に包まれていたが、明るい声が聞こえた。瑞鶴が料理を持って来てくれた。瑞鶴はイ級の丸焼きと言ったが、鯛の塩焼きだ。場を和ませようと、ジョークを言ったみたいだ。俺もそれに乗ってふざけた。ポイなんてしないよ?全部食べるよ?超食べるよ?
「お呼びっぽい?」
「ハウス」
ぽい、という単語に反応したのか、夕立がやって来た。構ってあげたいが、満潮達はゾンビのせいで精神的ショックを受けている。夕立の場合、ぽいっと物騒な事を言いそうなので、3人がこれ以上ダメージを受けたらメンタル的な意味で再起不能になるかもしれないから、時雨達の所へ行くよう指示した。本当は一緒に食べたかった。本当だぞ?
「…ぽい」
夕立の犬耳みたいに跳ねた髪の毛が垂れ下がった…すんごい罪悪感。肩を落として、とぼとぼと時雨達の所へ向かった。
「今の、夕立よね?横須賀に行ったんじゃなかったの?」
「色々あったんだ」
「…そう」
疑問に思ったが、俺がそう言うと満潮は察したのか、それ以上聞いてこなかった。
「はい、あーん♪」
おっと、瑞鶴が鯛の身を箸に掴んで差し出してきた。いただきます。
「なっ!?」
「ん?」
どうした、葛城。椅子から立ち上がって。お行儀が悪いぞ?
「ななななな、何してるのよ、あなた!」
「何って、あーんしてもらっているんだけど…」
「それは見れば分かる!そうじゃなくて、あなたと、その…」
「あー、自己紹介まだだったわね。翔鶴型航空母艦二番艦、瑞鶴よ」
「ど、どうも。雲龍型航空母艦三番艦、葛城です」
互いに自己紹介をする瑞鶴と葛城。
「あなた、女の子に何やらせているのよ!」
「えっと…」
どうして顔と耳を真っ赤にしてそんなに怒っているんだ?怒られる要素あったか?
「こ、恋人でもないのに、なんでそんな事を…」
あー、そういや説明していなかったな。
「私、提督さんの彼女だよ?」
「…は?」
俺が説明しようとしたら、瑞鶴が先に言ってくれた。…あれ、葛城、何でそんな顔してるの?
「う、嘘でしょ…」
滅茶苦茶驚いた顔してる。満潮と海風も目を見開いている。
「あの、朴念仁が。女になんか興味無い。俺が好きなのは男だ!な、あなたが、彼女作るなんて!」
「オイ待て」
同性好きなんて、一言も言ったことないぞ?
「そ、そんな…提督さん、男好きだったの!?」
「違います」
真に受けないで、瑞鶴。俺は普通に女の人が好きです。君の事が好きです。
「同性好き…だから、養成所で艦娘達を性的な目で見なかったのね」
「満潮、違うからね?」
ドン引きしないで。そんな距離取らないで。
「お、男の方がお好きなんですか!?」
「事実無根です」
「事実○根!?大きいアレ好きなんですか!?」
「海風、落ち着きなさい」
女の子がそんなこと言っちゃダメでしょ。あと、ここ、食堂。食事する場所であって、卑猥な単語言っていい場所じゃないよ?
「提督がホモだと聞いて」
「秋雲、スケッチしない」
男同士の絵を描かない。没収するぞ?
「涼月が、涼月が女好きに矯正します!」
「涼月、服脱がないで」
郷ひ○みさんみたいに、スタイリッシュに上着脱がないで。GO○DFINGER'99はイイ曲です。
「なら、男の子っぽい僕と付き合おう、提督」
「時雨、君は立派な女性だよ。瑞鶴と付き合っているから、丁重にお断りします」
自虐するのやめようね?時雨は可愛い女の子です。
「男好きだなんて。お姉ちゃん許しませんよ!」
「翔鶴、違うからね?俺は女の人が好きだよ」
ちょっと、誰だ?翔鶴に酒飲ませたの?歓迎会やってる時は酒を持ち込むな、って言ったでしょ。顔が真っ赤だ。少し酒臭い。あと、君はまだ、俺のお姉ちゃんじゃないよ。
「ウイスキーボンボン食べさせたんだけど、酔うとは思わなかったわ」
「君の仕業ですか、足柄」
何てことしてくれたの。歓迎会する時はアルコール入った食べ物の持ち込み、全て禁止にすっかな。
「男の人は、男の人同士で。女の子は、女の子同士で恋愛をしろ、という事ですね、分かります…ふふっ…」
「早霜、やめなさい」
桂○々ちゃんみたいな事言わない。部屋でこっそりポーズ取ったり決め台詞言ったりする程好きなの知ってるけど、やめようね?
「お前、ホモかよォ!(歓喜)」
「摩耶、燃料投下しないで」
足柄と夕張、秋雲の4人でそういうの、ゲラゲラ笑いながら見ているの知っているんだぞ。バラしちゃうよ?
「あ、あなた、私の事、褒めてくれたじゃない!」
葛城が机を軽く叩きながら、そう言う。なんて言って褒めたんだっけ?6年近く前だから、うろ覚えだ。
「あなたは…私の下半身が素晴らしいと、褒めてくれたじゃない!」
………。
食堂、無音、窓辺にて。エンドレスエイトは苦行だった。…ふざけている場合じゃない。先程までやかましい位に賑やかだった食堂が、一瞬で静寂に包まれた。例えるなら、爆音で流していたテレビにリモコンの消音ボタンを押したみたいに。
…あの、葛城さん、俺、そんな事言いましたっけ?
「正規空母なのに胸が小さい、ってバカにされていた私を慰めてくれたじゃない!その時、下半身が素晴らしいって言ってくれた!」
あー。はいはいはいはい、思い出した。そういや君、周りの提督候補生達に身体のこと弄られていたもんね。正規空母なのに胸が小さい、って。俺は外見で判断しないから、決して身体のことについて言わなかった。
ある日、弄られ過ぎてガチ泣きしていた時に、葛城に「私の身体で、魅力的な所は何処!?」と聞かれた際、「腰周りのくびれ」って、答えたんだったな。着物だから分からないだろう、って?葛城は艦娘の訓練以外に自主トレしていた。俺も自主トレしていて、いつだったか葛城と一緒にトレーニングした時に見た。身体にピッチリなタイプのトレーニングウェアだったから、印象に残っている。
「下半身じゃなくて、くびれが素晴らしい、って褒めたんだが…」
…あれ、周りから、殺気を感じるぞ?これ、まずいんじゃないの?この後の展開が手に取るように分かるぞ?ゼ○システムなんか無くても分かる。今、俺に必要なのはゼ○システムよりも、この場を抜け出す方法だ。インスタント抜け穴ください。床や壁に貼り付けて逃げてやる。それか、何かやってこの場を和ませる。俺には無理だが、陽気なウサギが居たならば、この場の雰囲気を変えられる。ロ○ャーラビットさん、今すぐここに来て体を張ったギャグで皆を笑わせてくれ。瑞鶴とかが閻魔様すら裸足で逃げ出したくなる様な顔してるけど、君ならきっと、皆を笑顔にできる。この場を和ませられる。さぁ、早く助けてくれ。助けてください。
「提督さん」
「何でしょうか?瑞鶴さん」
髪の毛や肌、瞳の色はそのまま。角などは生えていない。良かった、まだスーパーモード瑞鶴(仮名)にはなっていない。
「くびれって事は、葛城の下半身を見た、って事だよね?」
「…あっ」
言われて気付いた。
くびれとは、人間の腰部分の正面から見て両側の部分を指す。
葛城はくびれが美しい。とにかく美しい。普通なら「痩せすぎでは?」と思われてもおかしくない所だが葛城の場合健康的な無理のないくびれなのだ例えるのなら芸術品モ○ルスーツならそうだなキュ○レイの様な美しさがあるそこに俺は惹かれた邪な目を向けるなと思うかもしれないがアレは無理だ犯罪的だ見ればわかるだが瑞鶴も負けていない均衡のとれたプロポーションだ葛城がキュ○レイなら瑞鶴はそうだなトー○ギスIIIだ無骨さと言うと失礼かもしれないが女性らしい可愛らしさと勇ましさを兼ね備えた所謂カッコカワイイ的な魅力があるしなやかな肢体(ry
「ヘェ〜、女ノ子ノ下半身ヲ凝視シタンダァ…ヘェ〜?」
瑞鶴と葛城に共通するモノそれは下半身のエロさだ失礼な事言うが俺は男だ欲情しましただってあのへそから下が素晴らしいんだもん俺の視線を釘付けにする瑞鶴と葛城の下半身たまりません。
「つまり何が言いたいかというとくびれはいいぞ」
…よし。言い残すことは無い。
「あなた、くびれフェチなの!?」
おぉう、葛城がめっちゃ目をキラキラさせていらっしゃる。それもそうか。君、くびれが自慢だ!って言ってたもんね。
「…じゃあ、何で私じゃなくて、瑞鶴さんを選んだの?」
んんっ?何を言ってるの、君?それじゃまるで…
「あの時から。私を褒めてくれた時から、狙っていたのに!」
葛城は爆弾を投下した。その威力、ギ○ ガト榴弾砲の直撃並の威力。大丈夫、即死防止のチップがあれば、立て直せる。
「それに、私のくびれ両手で触ってくれたじゃない!そして喜んだ顔してくれた!」
再び爆弾投入。今度の威力は、○の屑作戦に使われた核弾頭並。ソ○モンよ、私は帰ってきた!ぽい。再起不能。提督、一発大破。修理不能。味方コアに160分の1ダメージ!
誤解のないように言っておくが、セクハラ目的で触ったんじゃないぞ?いつだったか、一緒に自主トレしてたら脱水症状起こして倒れかけた葛城を咄嗟に支えようとした時に、くびれ部分に触れたってだけだ。…その時、嬉しそうな顔したっけ?してない筈だよ?
……。
静寂。圧倒的、静寂。これはッ!嵐の前のッ!静けさッ!力をッ!溜める為のッ!静寂ッ!危険ッ!圧倒的ッ!危険ッ!
…逃げよう。さっきから頭の中でスクランブル警報が鳴りっぱなしだ。
「OHANASIが必要そうね」
翔鶴おねーちゃん、ス○ナーK、フルチャージ済。めっさバッチバチ言って放電してる。
「君には失望したよ」
時雨ちゃん、ラ○ージパイクをフルチャージ。工事現場のドリルみたいな音が鼓膜に響く。
「………。」
涼月さん、無言でサ○ードコング構えないで。大惨事鎮守府大戦でも、おっ始める気ですか?
その他、ネットガン取り出したり、ガムテープ取り出したり。とにかく、一部を除いて物騒な物を構えて俺に近寄って来た。
とりあえず。
「このバカ者がァ!」
本能的危険を感じた俺は、殺人的な加速で食堂の窓ガラスをぶち破ってその場を離脱。この加速なら、誰にも追い付けない!海上を全力疾走!このままアメリカ辺りに逃げてやる!右足が沈む前に左足を。左足が沈む前に右足を持ち上げれば沈まない。とっとこぉぉおおお走るよ提督ぅぅぅぅ!!海上ぉぉぉぉぉ走るよ提督ぅぅぅぅぅ!!だァ〜い好きなのはァァァァァ!!金!暴力!セッ…
『何処へ行く気だい?』
殺人的加速で海上を走る俺に楽々追従する、スーパーモード瑞鶴(仮名)さんに声を掛けられた。サメ?みたいな艤装に乗っている。
「あれ、瑞稀の声じゃない?」
瑞稀の声と違って、低い。それに、どこか嗜虐的。ドSっぽい感じの声だ。もしかして、瑞稀を助けた彼女の声かな?
『瑞稀はブチ切れて意識を失ってしまった。だから、代わりに私がこの身体を動かしているの』
そうなんだ。というか、その姿、皆に見られていないよね?
『海上に出てからこの姿になって艤装を展開した。だから、誰にも見られていない』
そうなんだ。
こうして会話しているが、足は止めていない。全力疾走なう、だ。
『さて、念仏は唱え終わったかい?』
「ま、まだ唱え終わっていないです…」
『10秒間待ってやる』
「短っ!」
そこは3分間にしようよ。
『10…9…8…ヒャア、我慢出来ねぇ、0だ!』
「ガ○ハザードォォォォォォォ!!!」
10秒間待つって言ったじゃない!嘘つき!頭掴まないで!アイアンクローしないで!必死に抵抗するが、逃げられない。俺は彼女に頭を掴まれ、持ち上げられた。足は宙に浮いている。これじゃ逃げられない。
『10秒間待ってやる、と言ったな?』
「そ、そうだ。助けてくれ大佐…」
この後の展開、分かりきっているけど言わずにいられない。
『あれは嘘だ』
「うわああああああぁぁぁ〜!!!」
『今死ね!すぐ死ね!骨まで砕けろォイ!』
「ぶるrrrrrあああaaaああああああっあっっっあああアッ〜〜!!1!!11!!!」
ジェ○サイドブレイヴェァァアアアアア!!!!
あまりの痛みに変換ミスしまくってるううううう!!!
最後らへん、フ○フルみたいなバインドボイスになっちゃったああああああああ!!!
『アッハハハハハハ♪』
それから俺は、彼女にシバかれた。開放されたのは数十分後だった。そして、鎮守府に連れ帰られた。待っていたのは、開幕プラント争奪戦よりも過激な戦闘だったと言っておく。
余談だが、後日鎮守府に、美しいくびれを作るウエストサポーターが複数届いた。確かに俺はくびれは好きだ。だがな、一番好きなのは尻なんだよ(小声)。言わないけど。
───────
─執務室─
朝。
「あー。まだビリビリしてる」
葛城の爆弾発言により、大惨事鎮守府大戦勃発から一夜が明けた。翔鶴からフルチャージした電撃喰らったせいで、一夜明けたのにまだ痺れている。金属に手を近付けると、電流が発生する。静電気じゃないぞ、電流が、だぞ?よく生きてるな、俺。
「自業自得よ」
本日の秘書艦、瑞鶴は未だ怒っている。ちゃんと説明して誤解を解いたんだけど。
「…モテすぎよ、バカ」
「モテてるのか?」
違うと思うんだが。
「朴念仁」
矢矧にも言われたけど、朴念仁じゃない。
「何よ、葛城って娘」
「葛城が、どうした?」
頬を膨らませながら瑞鶴が言う。ほっぺプニプニしたい。
「私とキャラ被ってるじゃない!」
「被ってるか?」
キャラが被っている所…勝気、ツリ目、ツンデレ。それから鼠径部がエロい。あと、尻が引き締まってて小ぶり。うん、被ってる。後半ちょっと違う気がするが、気にするな。
「幼馴染キャラっぽいのよ!」
「あー…」
言われてみれば、確かに。
「幼馴染系女子は私一人で充分よ!」
「幼馴染系女子、ねぇ…」
アニメや漫画によくある属性だ。
「…なんか、葛城を爆撃したくなった」
「落ち着け」
「う〜…」
その、うーうー言うのをやめなさい。
「俺のせいで苛立つのは分かるが、今は仕事を片付けよう」
「…はーい」
渋々だが、俺の言葉に従ってくれた。
それにしても、賑やかになったなぁ。こんな日がずっと続いてくれるといいな。
「そういえば、扶桑って人が来るの、1週間を切っていたんだっけ」
思い出させないでください。もう、どうにもならないのか?
「胃が痛むぜ、ちきしょう…」
昨日、無理な動きをしたから、悪化した。
「それじゃ、私の唾液、摂取する? 」
以前、瑞鶴にズキュウウウウン!された時、林檎と一緒に摂取したら胃潰瘍治ったんだよな。やってもらおうかな?
「唾液が必要なら、榛名のを与えます!」
「もう何も言わない」
執務机の引出しから飛び出しても突っ込まんぞ。
「いえ、私の体液を!」
「元気だねぇ、君」
ゾンビさんがログインしました。
「あんた達はお呼びじゃないわ!さっさと帰りなさい!」
あーあー、瑞鶴の奴、艤装展開してる。榛名と涼月も展開してる。
…胃が痛い。
俺はこっそり、執務室を出た。直後、執務室から爆音が聞こえたが、気にしない。
誰か、癒しをください。…そうだ、時雨をしぐしぐ、初霜をはつしもふもふして癒されよう。俺はゆっくりと彼女達の部屋に向かった。
扶桑さん襲来まで、あと数日。
side 提督 out
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────
─
次回予告
涼月さん、何であんな事に…。元に戻せないのでしょうか。…あ、涼月さんが提督の部屋をピッキングしている!仕方ありません、止めます!提督の安全は、この初霜がお護りします!…え、葛城さん?いつの間に後ろに…ちょ、何をするんですか!?
第24話・よろしい、ならば爆撃だ
「やってやろうじゃねぇかよこの野郎おおおおおお!!!」