side 提督
──某県某所──
「い・い・か・ら、行くよ!」
「ほっ、本当に勘弁してくれ!」
必死に抵抗しているけど、少しずつ女性用下着売場へ近付いている。くそっ、瑞稀の奴、本気を出し始めた。さっきまでとは比べ物にならない強さで腕を引っ張られる。
今の俺達の姿は、さぞかし間抜けに見えるだろう。
いい歳した男が、泣きそうな顔して必死に足を踏ん張って店に入るのを拒んでいる。それを女性3人が両手と腰を掴んで無理矢理連行しようとしている。
うん。間抜けに見えるし、不審者にも見えるね。
(仕方ない。入るか)
下手すれば警察を呼ばれ、お巡りさんとお話するハメになるかもしれん。そうすると、せっかく出掛けたのに事情聴取等で台無しになってしまう。覚悟を決めろ!
(無心。無心だ。無心になって選び、さっさと店を出る。よし、行くぞ!)
覚悟完了。勝利の方程式は決まった。
……そうだ、布だと思えばいい。今から見るのは布だ。様々な色や形をした布なんだ。布だ。布。布。布。布布布布布布布布布布布布。
……よし。
「分かった。選んでやる」
「「「えっ?」」」
さっきまで必死に抵抗・拒絶していたのに、突然選んでやると言ったから、3人は驚いた顔をしている。
「ほら、行こうぜ」
店に向かって歩く。3人は驚いていたからか、俺の身体を掴んでいた手を離してくれた。掴まれていた部分が少しだけ変色してるよ。どんだけ強く握っていたんだ?
「えっ?えっ?」
「ど、どうされたのでしょう?」
「ま、待ってください!」
後ろから3人の戸惑ったような声が聞こえた。ほら、早く行こうぜ?
一旦立ち止まり、振り返る。おうおう、驚いた顔してる。しかし、すぐに我に返ったのか、慌てて俺の傍に歩いて来た。そして、店内へ入る。
(布です。これは布です)
再び自分に言い聞かせる。布です。布なんです。誰がなんと言おうが布です。
白、黒、青、赤、ピンク。様々な色をした布が視界に広がる。うん、あまり見ない方がいいかもしれない。目が痛くなりそうだ。
「それじゃ、最初は私からね」
「では、次は私が……」
「最後は陽菜です」
「分かった」
俺が様々な色をした布を見ている間に順番を決めていたようだ。順番は、
「それじゃ、行こう?」
「あいよ」
手を引かれ、店の奥に進む。……あっ、いい香り。瑞稀からフローラルな香りがした。香水付けてるのかな?
「えっと、サイズは……」
おっと、ボーッとするな。しっかり見て選んであげないと。サイズ?ああ、身体に巻き付けるからサイズを確認しているんだね(←錯乱)
それから暫く瑞稀は布を物色。俺は黙って待機。
(ヒソヒソ何か話してるな)
布売場の店員さん達──勿論、女性が俺を見て、何やらヒソヒソ話をしている。けど、俺の隣に居る瑞稀を見ると、納得したような顔をして仕事に戻った。俺、何か悪いことしましたか?
「あった」
どうやら見つかったようだ。
どれどれ、何色だ?黒色か。けど、最近暑いから白系統の色の方がいいんじゃない?黒系統の布は光を吸収しやすい、って聞くし。
「ね?ね?どう?」
まず、一つ目。ふむ、フリルが多い。そんなにフリルが多いと、何かに引っ掛けた際、破けるんじゃない?
次、先程の布と違いフリルは少ないが、やたら生地が薄い。そんなに薄いと、肌が見えちゃうんじゃない?
けど、瑞稀が自分で選んだんだ。俺からは何も言わない。さて、選ぶか。
……。
「……これ、かな」
片方の布──生地が薄い方を選択。
「へぇ〜、こういうのがいいんだぁ?」
「うん」
最近暑いから、生地が薄い方がいいだろう。だからソレを選んだ。けど言わない。言ったら怒られそうな気がする。
「よし、これ買っちゃおう♪」
とても嬉しそうに笑ってる。良かった、喜んでくれて。
「それじゃ、次は涼子のを選んであげて?私、もう少しだけこの辺見て回ってるから、終わったら声掛けて?」
「あいよ」
1人目終了。さて、お次は涼子だ。えっと、涼子は何処だ?
「……あっ、準さん」
「居た居た」
少し歩いたら、カゴに幾つかの布を入れた涼子を発見。どうやら瑞稀が布を選んでいる間に、めぼしい物を見付けていたようだ。どれどれ?カゴの中には白系統の布ばかりが入れられている。
「えっと、幾つか選んだので、見て頂けないでしょうか?」
「いいぞ」
どうしたの涼子?そんなに恥ずかしそうな顔して。布だぜ?(←提督は錯乱している)
「あ、あ、あのあのあの、こっここここっこっ……」
大丈夫?ニワトリみたいな声出してるよ?それに、顔が茹でダコみたいに真っ赤だぞ?血管とか大丈夫?破裂しない?したら泣いちゃうよ?全力で泣いちゃうよ?
「これ……どうでしょう?」
そう言って床に置いたカゴから幾つか布を手に持ち、見せてきた。さっき瑞稀が見せてきた布と比べ、フリルは無く、生地は厚すぎず、薄すぎず。絶妙な厚さの布だ。
「……」
えーと、どれも似たような形をしている。ただ、色が違う。
白、薄ピンク、薄水色。
……。
「これだな」
少しだけ悩んたが、白を選択。涼子の髪の色に近いから、という安直な理由で選んだ。
「あ、ありがとうございます」
「どういたしまして」
少し恥ずかしそうに微笑んでる。可愛い。
「あ、あの、私、もう少しだけ他の下着を見てきますので、陽菜さんの所に行ってあげてください」
「分かった」
下着?下着ってなんだァ?ここは布売場でしょ?布売場なんだ。うん。布売場です。
よし、陽菜の所に行くか。涼子と別れ、再び店内をうろつく。陽菜は何処だ〜?居た。
「陽菜」
「あっ、渡良瀬さん!」
声を掛けると一瞬驚いたが、すぐ笑顔になった。
決して無理に笑っている顔じゃない。自然な笑顔だ。
さて、陽菜はどんな布を選んだんだ?カゴを見ると、幾つかの布が入れられていた。
ちなみに、カゴは二つある。片方は布が入れられている。もう片方は何も入れられていない。
(信号機かな?)
青、黄色、赤の布が視界に入ってきた。やけにカラフルだね。他にも白や黒もある。
(数が多いな)
瑞稀と涼子の2人と比べて、陽菜のカゴには沢山の布が入れられていた。この中から選ぶのか。少し時間がかかりそうだな。しっかり見て選んであげよう。
「さぁ、選んでください!」
そんなに張り切っちゃって。落ち着いて?ちゃんと選んであげるから。えーと、まず青と赤の布を持って見せてくれた。……うーん。陽菜のイメージに合わない気がする。申し訳無いが、正直に言おう。
「その色は、正直陽菜のイメージと合わない気がする」
「分かりました!」
そう言うと同時に、空のカゴへ持っていた布を入れた。どうやら数が多いから、合わないと言われた布を入れる為にカゴを二つ用意したみたいだ。
次に陽菜は黄色とピンクの布を見せてくれた。黄色は……うーん、ちょっと合わない気がする。ピンクはいいかもしれない。その事を言うと、嬉しそうな顔をしてくれた。
それから、カゴに沢山入れられた布を持って見せてくれた。
そして、
「この中からどれが一番陽菜に合うか、選んでください」
最終候補として、白、ピンク、両サイドが黒と白の縦縞模様の布が残った。
(どれも捨て難い)
どの布も、陽菜に似合う気がする。あくまで俺個人の意見だけど。
さて、どうする?全部いい、なんて無責任な事は言えない。良く考えろ。
……。
「……これ、だな」
数分悩んだ末、一つの布を選んだ。その布は、
「これですね?」
「あぁ」
両サイドに、黒と白の縦縞模様の刺繍が施された布を選んだ。
何故だろう?白やピンクも似合っているのに、コレを選ばなきゃ!という謎の使命感に駆られた。
「ありがとうございます!」
「どういたしまして」
満面の笑顔。とても嬉しそうだ。
「これを勝負下着にします!」
「そいつは良かった」
勝負下着?ナニソレ、美味しいの?まぁいっか。喜んでくれてるし。
「すみません、もう少しだけ下着を見たいので、待っていただけないでしょうか?」
「構わないよ」
納得が行くまで選んでくれ。
さて、無事3人の気に入った布を選ぶ事が出来た。あとは3人の買い物が終わるまで待つだけだな。とりあえず、邪魔にならないようレジ付近で待つか。ここ、 広いし、何故か椅子が置いてあるし。
side 提督 out
───────
────
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side 榛名
(楽しい)
提督……じゃなかった。今はプライベートだから、渡良瀬さんですね。彼に下着を選んでもらえた。こういうのが好きなんですね?意外です。
(生地が薄い物がお好きだと思ったのですが……)
(お姉様のアドバイスは、あまり役に立ちませんね)
他にも色々アドバイスを頂きましたが、どれも渡良瀬さんの好みと比べると違いました。
(お姉様のアドバイスを聞かない方がいいのかもしれません)
今までアドバイス通りアプローチをかけましたが、全て失敗に終わっています。役に立ちませんね。
好きになった殿方が居たら、押して押して押しまくって押し倒せ。言われた通り押しまくったら、逆に離れられてしまいました。
(けれど、今は違います)
(もしかしなくても、渡良瀬さんは強引な女がお嫌いなのかもしれません)
だとしたら、今まで陽菜がしてきた事は……うわあああああ!!!逆効果じゃないですかァ!!?
(うぅ……陽菜、大丈夫じゃないです)
今までしてきた事実は決して消えて無くならない。けれど、卍解……じゃありません。挽回する事は出来ます!
学校のお友達によくに言われました。清楚な見た目をしている、と。
(なら、今日から清楚なキャラになりましょう!)
まだ手遅れじゃありません!充分巻き返せます!頑張りなさい、私!
(そして、彼の心を手にしてみせます!)
今は瑞稀さんや
(恋は戦争だと、哲学者も言っていました!)
なら、戦ってみせます。戦って生き残り、勝ってみせる!
(重婚を否定してきましたが、もういいです)
いつまでも否定していると、重婚肯定派の方達に袋叩きにされる恐れがあります。それに、彼に負担──要らぬ不安を与え、嫌われてしまうかもしれません。
(陽菜、吹っ切れました!)
難しく考える必要はありません。佐世保鎮守府に居た頃、山城さんに見せて頂いた少女マンガに書かれていました。恋は頭ではなく、心でする物だ、難しく考える必要は無い、と。
(そうと決まれば、色々頑張らないと!)
ライバルが多いです。けれど、負けません!決して!
……さて、考え事はこの辺にして、日常で着る下着を選びましょう。あまり時間をかけると、彼や瑞稀さんと涼子さんに迷惑をかけてしまいます。
えっと、サイズを確認して……あら?
(あの娘は……)
ふと、下着を選んでいると、見覚えのある小柄な女性の姿が視界に入りました。あの女性は、確か。
(第08鎮守府所属の、瑞鳳さん)
祥鳳型航空母艦二番艦、瑞鳳の適性を持つ女性──本名、高崎美穂さん。第08鎮守府のエース。その彼女が、何故ここに?
……えっ?どうして陽菜が瑞鳳……じゃなかった、高崎さんを知っているか、ですか?それは、第08鎮守府に所属している、金剛型高速戦艦四番艦、霧島の適性を持つ妹に教えてもらったからです。
性格、外見、実名、その他にも色々教えてくれたので、陽菜は
それにしても、高崎さん。
(何故あんなに殺気立っているのでしょう?)
言葉は悪いですが、鬼のような形相をしています。ああ、周りの人が怯えていますよ?落ち着いてください。
(何か嫌な予感がしますね)
何となくそんな気がしたので、見なかった事にしましょう。さて、下着を選んじゃいましょう。
side 榛名 out
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────
─
side 提督
「お待たせ」
「遅くなってしまい、申し訳ございません」
「お買い物、完了しました!」
「そうか」
瑞稀と涼子、陽菜の布を選んだ後、レジの近くで暫く待っていると、3人がやって来た。それぞれの手には紙袋がある。結構大きいから、沢山買ったようだ。それもそうか。
「さて、そろそろフードコートに行こうか」
時刻は14:50。結構時間経っていた。お腹がすいてるから、ガッツリ行きたいな。
「そうだね、行こう?」
「分かりました」
「異論はありません」
「よし。っと、その前に、荷物をロッカーに預けるか」
フードコートに行く前に、近くのコインロッカーに預けよう。
そうだ、その前に。
「すまん、ちょっと御手洗に行ってくる」
実は我慢していたんだ。言わないけど。
「了解。待ってるわ」
「わりぃ」
3人にそう言って、店を出て近くの御手洗へ向かう。えっと、ここだな。出入口狭いな。おっと、人が居た。ぶつからないよう気を付け……
「じ、準!?」
「……んっ?」
俺の名前を呼ばれる。誰だ?って、浦樹!?何でここに?というか、デカい紙袋持ってるな。何買ったんだ…お、Sガ○ダムのプラモの箱が見えた。お前も買いに来たんだ。
「どうしてここに?」
「いや、用を足しに……」
ここ、御手洗だよ?それ以外の理由が無いよ?
「いや、そうじゃなくて……あぁ、やっぱいい。それより、瑞ほゲフン、美穂を見なかったか?」
「いや、見てないぞ?」
プライベートだから、艦名じゃなくて実名で言い直した。気を付けろよ?というか、
「そ、そうか……」
「何があったんだ?」
気になるから聞いてみた。
「実は────」
それから、浦樹に何故ここに居るのか説明してもらった。簡単に纏めると、
・今日、高崎さんと
・デートらしく、待ち合わせをした
・昨日Sガ○ダムのプラモ発売を知り、買うことを決意
・浦樹、Sガ○ダム発売が嬉し過ぎて、高崎さんと出掛ける事をすっかり忘れる
・無事購入、カバンからスマホを取り出して写真を撮ろうとする
・高崎さんからメールや通話が届いている事にようやく気付く
・高崎さん、マジギレなう
・浦樹、御手洗に逃げ込む←イマココ
「……というわけで、御手洗に逃げ込んで今に至る」
「バカだ。こいつ、バカだ」
救いようが無い。サイテーですね。サイテー。
「ちなみに、どんなメールが届いたんだ?」
私、気になります(迫真)
「……これだ」
「どれどれ?」
スマホを手渡されたので、受け取って画面を見る。
『今何処に居るの?』
最初のメールだ。待ち合わせ時間から10分後に届いた物だ。
『どうしたの?電車、遅延したの?大丈夫?連絡ください』
2通目。待ち合わせ時間から約1時間後のメール。浦樹を心配している。とっても健気だ。えっと、次のメールは…うん、心配するような内容だ。次。
…………。
『遅い。連絡して』
暫く読むと、キレ始めた。あっ、なんか楽しくなってきた。えーと、次は────
…………。
『何でメールも電話もしてくれないの?ねぇ、何で?何で?何で?』
段々怖くなってきた。けど、続きが気になる。
さて、次はどんな内容だ?スマホを操作し、次のメールを読もうとした時だった。
【着信:美穂】
あっ、
『うぅぅぅらぁぁぁああああきいいいいぃィィィィくううぅぅゥゥゥゥゥゥウウウウウウん』
「」
「ヒエッ……」
スピーカーから閻魔の狂気に包まれた声が聞こえてきた。浦樹は硬直。俺は思わず変な声出しちゃった。あの、高崎さん、何その、アク○ラレーターみたいな声。ボク、木原くん……間違えた、浦樹くんじゃないよ?
『その息遣い、浦樹じゃない。誰?』
怖ッ!?なんだよその声!怖過ぎるよ!というか、息遣いで浦樹じゃないと判断出来るの!?凄くね?君はビ○ナ・ギナのパイロットですか?セ○リーですか?とりあえず、正直に名乗っておこう。処されそうだし。
「ドーモ、高崎=サン。渡良瀬=デス」
おい。何でアイサツしたの俺?普通に話せよ。いや、話そうとしたよ?したけど、さっき高崎さんの声を聞いたせいで、恐怖で頭がおかしくなってアイサツになっちゃったんだよ。あーあ、ドン引きされるよ。やっちまった。
『えっ?渡良瀬さん!?じゃなかった、ドーモ、渡良瀬=サン。高崎=デス』
俺が名乗ると、ア○セラレーターみたいな声から、聞き慣れた甘ったるい物になってくれた。驚いてるみたいだ。それもそうだよね。
さて、浦樹。申し訳無いが、犠牲になってもらおう。今更だが、催していたのを思い出した。それに、瑞稀達を待たせている。だから。
「色々聞きたいことがあると思うが、単刀直入に言う。浦樹は3階の駐車場、A1近くの御手洗に籠城している」
俺と浦樹の居る場所を教える。
『ホント?ありがとぉ〜』
「どういたしまして」
うん。相変わらず甘ったるい声だ。脳がとろけそうになる。さて、通話を切……既に切られてた。
「浦樹、骨は拾ってやる」
画面をハンカチで拭いて、呆然としている浦樹にスマホを返す。さて、用を足して瑞稀達の所に行こう。
「貴様ァ!ゆ"る"さ"ん"!!」
「離せ!俺は用を足すんだ!」
どこぞの黒い仮面のライダーさんみたいな声出すな!肩を掴むな!揺するな!というか、
「さっさと逃げた方がいいんじゃない?」
俺に構ってる余裕あるのか?早く逃げないと、閻魔にシバかれるんじゃない?
「そっ、そうだった!おい、準、覚えとけよ!」
「はいはい、覚えとくよ」
小物臭漂う悪党みたいな事言ってる暇があるなら、さっさと逃げろよ。
「くそっ、何としてでも逃げてやる!」
走るなよ。他のお客さんの迷惑になるぞ?
さて、用を足────
『IGAAAAAAAAAAAA!!!』
「……」
聞こえない。浦樹の断末魔なんて聞こえない。
その後、用を足し手を洗って瑞稀達の所へ向かった。
「あの、準、さっき浦樹さんと美穂が」
「見間違いです」
浦樹と高崎さんなんて人、ここには居ないよ?何言ってるの?幻覚でも見たんじゃない?あれだ、空腹による幻覚だ。きっとそうだ。急いでフードコートに行ってご飯食べよう。
「えっ、でも」
「見間違いです」
瑞稀、あなた、疲れてるのよ。
「……うん、見間違いです」
「よし、お昼食べに行こう」
お腹ペコペコだ。何食べよう?あら、皆どうしたの、そんな顔して。ほら、笑顔笑顔。あ、そっか。お腹がすいているんだね?待ってて、お兄さんがご馳走してあげるから。だから、フードコートへ行くぞお前らァ!!
side 提督 out
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Another sideという名の番外編その2
なんだ、このタイトルは。もっとマシなタイトルを思い付かなかったのか?
まぁいい。さて、次は扶桑の様子を見るとしよう。聡明な彼女の事だ。大人しく過ごして─────
「飛行甲板を叩き付ける時は全力で。復唱!」
「飛行甲板を叩き付ける時は全力で!」
過ごしていねぇ!何してんだお前らァ!?
あの、由良、扶桑に何教えてんの?飛行甲板に瑞雲載っけてる。あっ、アレですね?瑞雲ラリアットを教えているんですね?何してくれとんじゃボケェ!?
日本刀振り回して深海棲艦の首を討ち取る
「瑞雲ラリアットをすると、スカートが捲れてパンツが見えちゃうので、恥ずかしいのならスパッツを穿くのをオススメします」
「成程……」
……もう何も言わん。頭痛くなってきた。
「それでは、実践してみましょう」
「はい!」
……ねぇ、まさかとは思うけど、瑞雲を爆散させたりしないよね?ねっ?瑞雲爆散させたら、資材が減っちゃうよ?分かってる?ねぇ?ねぇ!?あと、瑞雲を操縦する妖精さんがガチ泣きしてるよ?だから飛行甲板に瑞雲載せたまま的に叩き付けるのをやめ────
「首置いてけやオルルルルルッルルァ!!!」
妖精さ〜〜〜〜ん!!!?やりやがったよバッキャロー!妖精さ〜〜ん!!!……あっ、的に叩き付けられて爆散する寸前に逃げ出したから、無事みたいだ。良かった。
おい、扶桑。ドスの効いた声で、更にやたら巻舌で叫んだせいで、若○規夫っぽい声になってたよ!!!君の声は藤○咲でしょ!声優変更しちゃダメでしょ!
……はぁ、頭痛がしてきた。これ以上ここに居たら、頭がどうにかなってしまう。他の娘達の様子を見よう。
次は、時雨の様子を見よう。
………………。
「やや内角を狙い、抉るようにして打つべし!っぽい」
「やや内角を狙い、抉るようにして打つべし」
おーおー、トレーニングしてる。夕立が時雨にアドバイスしてサンドバッグ殴らせてる。うんうん、平和だ。こういうのを望んでいたのだよ、私は。これなら資材を消費せずに済む。
「時雨、踏み込みが足りないっぽい!」
「そうなのかい?」
「そうなの!夕立が見本を見せるから、よォく、見ておくっぽい!」
おや、夕立が時雨に見本を見せる為、サンドバッグの前に立ったぞ?……あっ、嫌な予感がしますね。
「足は肩幅と同じくらい開く。
軽く腰を落とす。
構える。
そして、気合を入れて、
確実にぶっ殺す気持ちで殴る!!!」
あ、あのさぁ、夕立?そんな獰猛な笑みを浮かべてどうしたの?あの、身体から赤いオーラ噴き出てますよ?
「イ゛ェ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!!」
どわあああああああ!!!サンドバッグが裂けたあああああああああ!!!辺り一面、砂まみれ!!!どうすんの!?
「……夕立?」
「すぐにお掃除します!!」
……平和だと思った私がバカだった。ま、まぁ、翔鶴達と比べれば、平和だ。
さて、今回はこの辺で失礼するよ。
……渡良瀬提督、この惨状を見たら、胃潰瘍になるかもしれないな。胃薬を差し入れよう。
Another side out
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次回予告
あーあ、一緒にお出掛けしたかったなぁ。けど、準せんぱいと二人きりじゃない……。
まぁ、いっか。いつか一緒にお出掛けすればいいや。
それより、せっかくの休養なんだから、楽しまないと!何しようかな?
あっ、初霜ちゃん。どうしたの、それ?…えっ?スピーカーのカタログ?フロア型?重低音の再生に優れている?へぇ、音楽を聴く為に新しく買うんだ。どんな音楽を聴くの?
……はい?ですめた…んんっ!?デスメタぁ!?初耳だよぉ!?提督には内緒にしてほしい?わ、分かった……
第49話・休養その3
「ギュイーんとソウルがシャウトします!!!」
※艦○れアーケードに清霜、早霜、木曾改二実装キタ━(゚∀゚)━!
特に早霜の「私はこうして……見てるだけ。いつでも……いつまでも……」がモーションで見られるか気になる。入ってなかったら泣くぞ。
あと、木曾改二の雷撃モーション。何アレ、カッコ良すぎ。惚れた。
そして清霜。癒される。ありゃ天使だ。木曜日が待ち遠しい。
艦○れアーケードは全国のゲーセンで好評稼動中だから、みんな遊びましょう。お金かかるけど(小声)