追跡鶴   作:EMS-10

80 / 214

※警告※

Zombie!Pumpkin!

Best Much!


撃ち墜としたい、貴方のココロ!


Dangerous Love Zombie!!!




「W゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙!"!"!"!"!"」
(魂の咆哮)(南瓜(カボチャ)寄越せ)(脅威のタフネス)(天使の皮を被ったゾンビ)(圧倒的ゾンビ魂で差をつけろ)


※一部、R17.9展開有り。
 相変わらず頭の悪い内容となっています。
 頭を空っぽにしてご覧下さい。



第60話・休養その14

 

side 提督

 

 

──休養状態12日目、プール、休憩スペース──

 

 

現在時刻11:05、気温37℃。

 

 

 

「あの〜、もしかして、聞いていました?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

涼子(涼月)さん?」

 今日、俺とプールに来ているメンツはヤベー奴しか居ない!と千歳さん──和香奈(わかな)さんに言ったら、何時の間にか俺の背後に涼月──涼子(りょうこ)が立っていた。

 こんな顔→( º言º)しているから、確実に聞かれたね。

 眉間にめっちゃシワ寄ってるし、瞳孔おっ広げてる。よくそんな顔出来るね。シュール過ぎて草生えるw

 草に草生やしてどうすんだよ。

 

「私、そんなにヤベー奴でしょうか?」

 

 うん。ヤベー奴です。言いたいけど言わない。言ったら最期(・ ・)、デンジャラス・ラブ・ゾンビに覚醒して喰われる。

 心の中で思うだけにしよう。

 

「準さんにご迷惑をお掛けしないよう、大人しくしていましたが……そう思われているのなら、再び、なりましょうか?以前のレベルXのヤベー私に」

 

「ならないでください。大人しい涼子で居てください」

 

「遠慮なさらないでください♪私は何時でも暴走出来ますよ♪」

 

「遠慮してないよ?本音だよ?」

 頼むから暴走しないで?君は暴走するとE○AMシステムステンバーイ!したB.○三号機みたいな爆発的機動力と戦闘力を得ちゃうから大人しくしていて?

 

「……分かりました。大人しくします」

 

 あっっっっぶねぇ、危うくデンジャラス・ラブ・ゾンビに覚醒される所だった。覚醒されたら、今の俺じゃ逃げられない。

 大分体力が回復してきたが、完全じゃない。逃げても確実に捕まって喰われていた。

 

「そういえば、涼子ちゃんは何しにここへ?」

 

「実は、背中に日焼け止めを塗るのを忘れてしまいまして……」

 

 和香奈さんが涼子にそう言った。そうなんだ。……待てよ、日焼け止めを塗っていない、だと?

 日焼け止め。塗る。発情鶴(瑞鶴)。うっ、頭が……。

 嫌な予感しかしない。俺の頭の中でレッドアラートがけたたましく鳴り響く。

 このまま此処に居たら、塗るのを手伝わされる恐れがある。

 

(逃げよう)

 トイレに行くと言って逃げよう。涼子、日焼け止めは和香奈さんに塗ってもらいなさい。つーわけで、

 

「すまん、ちょっと御手洗に行ってくる」

 俺は逃げるぞバカヤロウ!

 

「お待ちしております♪」

 

「」

 

 

「(<⚫>)(<⚫>)」

 

 

 わーい、涼子ちゃん満面の笑みだぁ。但し目は一切笑っていない。喰われる。逃げたら確実に喰われる。

 逃げた事に気付いたら、EX○Mシステムステンバーイ!して追っかけてくる。

 仕方ない。逃げるのはやめよう。

 

 

 

 

………………。

 

 

 

 

「ただいま」

 催していなかったがトイレに行き、休憩スペースへ戻って荷物番をしている2人の所へ戻って声を掛けた。

 

「おかえりなさい、準くん」

 

「お待ちしていました♪」

 

 涼子さん、気が早過ぎないですか?何でうつ伏せになって上の水着の紐を解いてスタンバイしているんですか?くそっ、やるしかない。

 幸い、和香奈さんが居るからそこまで暴走しないだろう──

 

「私、ちょっと散歩してくるね。30分位戻らないから、二人は楽しんで?」

 

 悲報・和香奈さん、散歩に出掛ける。

 めっちゃニヤニヤしてるよ。チクショウメェー!

 おいコラ、人差し指と中指の間に親指入れて見せ付けない。周りに人が居るんですよ?……居ない。俺達以外、誰も居ない。あっれぇ?おっかしいなぁ〜?何で誰も居ないんだぁ?俺、嫌だよ?昨日みたいな展開になるの。

 

「……」

 

 おぉう、涼子が和香奈さんの指を見て、お顔を真っ赤にしてる。意外とウブなんだね。

 和香奈さんを見送り、俺はブルーシートに置かれた日焼け止めを手に取る。どうやら俺がトイレに行っている間に涼子が用意したみたいだ。

 

(御丁寧にウェットティッシュまで用意してある)

 用意周到だねぇ。

 

「あ、あの、それでは、お願い……します……

 

 あれま、涼子の奴、耳まで真っ赤だ。発情鶴と違って恥じらっている。これなら危ない展開にはならないだろう。……ならないよね?

 

(とにかく、無心で塗るぞ)

 もし危ない展開になったら組み伏せて逆エビ固めしてやればいい。発情鶴はそれでどうにかなった。

 右手で日焼け止めの容器を持ち、左手に液を垂らして、体温で温める。

……こんなモンでいいだろ。ゆっくりと涼子の背中に日焼け止めを塗る。

 

「んっ、あんっ♪」

 

 無心だ。俺は今、修行をしている。涼子は鳴き袋(・ ・ ・)だと思え。これ、昨日も同じ事考えたな。

 それから、俺は無心で日焼け止めを塗り続けた。

 塗る。

 鳴き袋が鳴く。

 塗る。

 鳴き袋が鳴く。

 

「んふふっ♪準さぁん♪」

 

 鳴き袋が起き上がってゾンビ化し始めた。

 ケツ(・ ・)を引っ叩いて覚醒キャンセル。

 塗る。

 

「申し訳ございません、私、私っ、もう──ひゃあん!?」

 

 鳴き袋が再びゾンビ化し始める。

 さっきより強めにケツ(・ ・)を引っ叩く。

 

「うふふふっ♪うふふふふふふふふっ♪」

 

 しかしゾンビ化が止まらない。

 ケツを連打(・ ・ ・ ・ ・)。Bボタンキャンセルだ。

 それにしても肉付きいいな。発情鶴より大きいぞ?

 

「あははは♪」

 

 おっと、Bボタンキャンセルだ。しかし、キャンセル出来ない。Bボタン壊れたのか?任○堂さんに頼んで修理してもらわなきゃ(←錯乱気味)

 

 

「あ゙あ゙……あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙……」

 

 

 誰か〜、誰か氏〜、BS○Aに通報して〜?ゾンビです。ゾンビが此処に居ますよ〜?ゴリスさん──間違えた、ク○スさん呼んできてくれ。

 

「くふふっ……♪」

 

 あっ、覚醒しちゃった。

 

 

 おめでとう 涼子 は デンジャラス・ラブ・ゾンビ に 進化 した

 

 

 おめでたくないよ!全然おめでたくない!

 

(逃げよう)

 もうダメだ、おしまいだぁ。このままここに居たらゾンビに血祭り(意味深)にあげられちまう。幸い、ゾンビは上の水着を脱いでいる状態。流石に上半身裸で追っかけて来ないだろう。

 今なら間に合う。ゾンビが水着をPUT ONしている間に全力で逃走すれば助──

 

「ふふふふっ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニガシマセン♡」

 

 

 

 

 おかしくない?1秒前まで上半身裸でうつ伏せになっていたのに、目の前のゾンビは既に水着を装着して膝立ちしているよ。

 

 

 ゾンビに襲われる前に、読者に言っておくッ!

 俺は今、涼子のデンジャラス・ラブ・ゾンビを、ホンのちょっぴり。いや、ガッツリと体験しているッ!いや……体験している、というよりは まったく理解を超えているのだが……。

 

 あ、ありのまま今起こったことを話すぜ。

 【俺はゾンビが水着をPUT ONしている間に逃げようとしたんだが、ゾンビは何時の間にか水着をPUT ONして俺の前に膝立ちしてステンバーイ!していた】

 

 な……何を言っているのか分からねーと思うが、俺も何をされたのか、 分からなかった。

 

  頭がどうにかなりそうだ。というか、なった。

 クロックアップ(超スピード)とか、ク○ノスのポーズ!(時間停止)とか、そんなチャチなモンじゃあ断じて無ェ。

 もっと恐ろしい物の片鱗を味わっている。

 

「o゙o゙o゙o゙……o゙o゙o゙……」

 

 あははは!素敵な唸り声だねぇ、涼子ちゃん。どっからそんな声出しているのかな?デスボイスだよ?確か、初霜──善子(よしこ)がよくデスメタル聴くって言っていたから、披露してあげたら?そんで歌ってあげたら?きっと喜ぶと思うよ?

 

「W"o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙!"!"!"」

 

「いやぁ〜!」

 Dangerous Love Zombie!Dangerous Love Zombie!!めっちゃDangerous Love Zombie!!!

 バ○オハザード発生!マグナムだ!それかショットガンだ!いや、ロケットランチャーだ!誰か重火器寄越して!!!

 

「ふふふふ♡」

 

「HA☆NA☆SE!」

 

「お断りします♡」

 

 くそっ、両腕を掴まれた!こうなったら──

 

「そぉい!」

 背後に荷物が無い事を確認して、背負い投げッ!

 綺麗に半円を描いて──

 

「ガッ!?」

 

 決まったァ!提督選手、一本!ゾンビ(涼月)選手、背中を強打!それにより、掴んでいた腕を離した!

 提督選手、仰向けに倒れたゾンビ選手に近寄り、素早くうつ伏せにさせてッ!すかさずッ!

 

「Ураааааааа!!!」

 

「があああああああッッッ!!?」

 

 背中に乗っかり、両足を持って逆エビ固めェェェェ〜ッッッ!!!決まったァ!ゾンビ選手!悲鳴をあげる!効果は抜群だ!

 

「a゛a゛a゛a゛a゛a゛a゛a゛!"!"!"」

 

「なんだとぉ!?」

 ゾンビ選手!咆哮ッ!逆エビ固めをされながらッ!両足をッ!太股をッ!提督選手の頭にしっかり挟みッ!両腕で無理矢理逆立ちッ!信じられないッ!提督選手の体重は約70kg!それを両腕の力だけで持ち上げたァ!

 艦娘の力は使用していないッ!これはッ!ゾンビッ!デンジャラス・ラブ・ゾンビの力ッ!

 

「W"o゙o゙o゙o゙o゙o゙o゙!"!"!"」

 

「ごはっ!?」

 提督選手、ゾンビ選手に持ち上げられ、背中から地面に叩き付けられたァ!……待って、タイム。マジで待って。今の状態、かなりマズい。

 俺の顔に、涼子の股が押し付けられているんですが。所謂、顔面騎○位……これ以上解説したらマズいから、この辺でやめとく。

 これ、誰かに見られたら確実に勘違いされる。下手したら通報モンだぞ?

 あと、今日プールに来ているメンバー──特に腹黒鶴(翔鶴)薩人大和撫子(扶桑さん)淫乱狂(由良)に見られたら、死ぬ。殺される。チ○コもぎ取られる。首を狩られる。ラリアットで顔面砕かれる。

 

「あら、うふふっ♡」

 

 涼子さんは自分の状態に気付き、嬉しそうな声で笑った。あのぉ〜、一旦離れて頂けないでしょうか?流石にマズいです。

 

「このまま、頂きます♡」

 

「──ふんッ!」

 

「あぁんっ♡」

 

 慌てて涼子の脇を突っつき、怯んだ隙に突き飛ばす。

 アカンよ。これ以上はR-18になっちゃうよ。つーか、背中に日焼け止め塗っただけなのに、何でゾンビ化したの?あっ、もしかして、ゾンビ化キャンセルする為にBボタン連打(ケツドラム)したのが原因か?

 

「うふふふ……」

 

「やめろ!来るなッ!来るなァァァッッッ!!!」

 

「お断りします♡」

 

「場所を考えなさい!誰かに見られたらどうすんの!?あと、まだ早い!」

 

「ブルーシートを広げれば、バレません♪最終的には私達に喰われるのですから、諦めて受け入れてください♪」

 

「ダメです!」

 そんな事しちゃダメです!大人しくなりなさい!

 くそっ、どうする?逃げるか?でも逃げたら確実に追いかけて来るだろうし、本当、どうすれば────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(<⚫>)(<⚫>)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……彼女に見られちゃった。あはははは。お目目がすんげぇや。

 最近大人しかったから、心のどこかで彼女は大丈夫だと思っていた。思っていたが、それは間違いだと現在進行形で思い知らされた。

 嗚呼、平和が欲しい。

 歩いてくる。やめて?クラウチングスタートの構えしないで?やめ──走って来たあああああぁぁぁッッッ!!?

 いやあああああああ〜〜ッッッ!!!

 

 

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

 

 

 

 

 

 

Another side

 

 

 

──某海域──

 

 

「艦攻隊は回り込んで!艦爆隊は突撃!」

 素早く艦載機を操る妖精さん達に指示を出す。

 私が戦っている相手は改flagshipと呼称される深海棲艦。生半可な攻撃では装甲を撃ち抜けない。それに、動きが洗練されていて、攻撃を仕掛けても回避されてしまう。なら、フェイントをかける!

 

「艦爆隊、爆撃開始!」

 複数の艦載機妖精さんとリンクを共有。それと同時に、頭に鈍い痛みが走る。情報量が多いから、脳が悲鳴をあげている。まだよ。まだ、この程度で音を上げるわけにはいかない!

 

「艦攻隊!今よッ!全機、突撃ッ!」

 深海棲艦からの対空砲火を掻い潜りながら艦爆隊は突撃。奴ら(深海棲艦)が艦爆隊の迎撃に夢中になっている間に、先程回り込ませた艦攻隊を海上ギリギリで飛行させ、突撃させる。

 

「空を見上げるのもいいけど、時には足元をしっかり見ないと───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転ぶわよ?」

 艦爆隊に夢中になってくれたから、艦攻隊の接近に気付いていない。もしかしたら、ワザと気付かないフリをしているのかもしれない。けれど、あの様子じゃ本当に気付いていないわね。

 艦攻隊は雷撃コースに突入。距離、速度、共に問題なし。おっと、フラタ改の主砲が飛んできた。

 幸い、私の数十m手前に弾着したから、被害は無い。けれど、水飛沫が大量にかかってきて、ビショ濡れになってしまった。

 海水って、ベタつくのよね。艦娘になってから何度も経験しているけれど、未だに慣れない。不快だわ。ふふっ。

 

「いっぺん、死んでみる?」

 最近、鎮守府に異動してきた憲兵さんに、駆逐艦娘と間違われてイラついていたから、八つ当たりさせてもらうわ。

 

 艦攻隊が雷撃開始。

 軽巡ツ級が艦攻隊の存在に気付く。

 奴らが慌てて艦攻隊へ弾幕を張る。

 しかし、艦攻隊は既に雷撃し、離脱した。

 投下された魚雷が奴らに向かう。

 艦攻隊に気を取られている隙に、艦爆隊を爆撃させる。

 彗星十二型甲から放たれた爆弾が、次々に奴らに直撃。

 フラタ改(タ級改flagship)二隻、フラヲ改(ヲ級改flagship)一隻、中破。

 フラリ改(リ級改flagship)二隻、大破。

 ツカス(軽巡ツ級)一隻、轟沈。

 

(おかわり(・ ・ ・ ・)は如何?)

 艦爆隊の攻撃で、そこそこの被害を与えられた。

 まだ、終わりじゃない。

 艦攻隊が放った雷撃が、奴らの足元に到着。爆発。

 黒煙と爆煙が奴らを包む。

 

『やったかぁ?』

 

 無線から、私と出撃している先輩艦娘の、古鷹型重巡洋艦二番艦、加古さんの気怠げな声が聞こえてきた。

 

「加古さん、それはフラグですよ?」

 

『わーってるよ、んな事』

 

「……どうやらフラグ回収されたみたいです」

 爆煙が晴れると、フラタ改が二隻、大破した状態で立っていた。どうやらフラヲ改一隻とフラリ改二隻は墜とせた(轟沈させられた)みたい。

 

『おっ!んじゃ、あとはあたし達でお掃除(・ ・ ・)するよ!行くぞテメーらァ!』

 

 加古さんの号令と共に、他の艦娘達が奴らへ突撃。砲雷撃を開始した。

 

『三途の川の渡し賃だ。全弾くれてやる!釣りは要らねぇ!』

 

 主砲と副砲がフラタ改二隻に殺到、直撃。しかし、フラタ改は大破しているというのに、沈まない。

 味方には重巡洋艦の加古さん以外に、戦艦娘も居るのに沈まない。頑丈ね。

 

『あ〜……皆、ちょっと撃つのやめてくんね?弾が勿体無いから、あたしが直接沈めてくる』

 

 あら、加古さん、アレをやる気ですね?

 

『加古スペシャルを喰らいやがれッッッ!!!』

 

 加古スペシャル。それは、加古さんが最前線に居た頃、独自に編み出した殺人格闘技。

 艤装の出力を暴走一歩手前まで上昇させ、頭がおかしいとしか言えない速度で接近し、相手の首の骨をへし折る荒業。

……あっ、フラタ改の弾幕を掻い潜って接近して、仕留めた。相変わらず速いわね。

 無線から骨の折れる音が二度、鼓膜に響き、

 

『ほーい、終わったよ〜。帰ろうぜ〜?』

 

 加古さんがそう言ってきた。殲滅完了。

 

「お疲れ様です、皆さん」

 出撃したメンバーにそう声をかける。あとは提督に報告して鎮守府へ帰投するだけです。

 

『わりぃ、眠くなってきたから代わりに提督に報告して?』

 

「了解しました」

 本来は旗艦の加古さんがするべきなんですが、仕方ありません。私が報告しましょう。

 

「こちら、__。鎮守府近海に侵入した深海棲艦の殲滅に成功。我が艦隊に損害はありません」

 

『了解した。油断せず、周囲を警戒しながら帰投してくれ』

 

 「了解しました」

 これで良し。帰りましょう。

 

「ヘイ、タクシー。鎮守府までよろしく〜」

 

「加古さん、私はタクシーじゃないです」

 

「……」

 

「寝てる……」

 いつもの事ですが、もう少ししっかりしてほしい。これが無ければ素晴らしい人なんですが。

 曳航用ワイヤーを加古さんの艤装と私の艤装に括り付けて……これで良し。帰りましょう。

 

 

 

 

………………。

 

 

 

 

──呉鎮守府、執務室──

 

 

 

 

 

 

「───以上です」

 

「ご苦労だった」

 

 鎮守府に帰投し、艤装を妖精さん達と工作艦に預け、入渠したあと執務室に向かい、提督に報告。そして、それが終わり私は退室しようとした。

 

「あぁ、少し待ってくれ。例の件で話したい事がある」

 

「例の件──異動について、ですか?」

 

「そうだ。ようやく日時が決まった」

 

何時(いつ)でしょうか?」

 

「一週間後だ。悪いが、荷物を纏めておいてくれ」

 

「了解しました」

 数週間前、提督に呼び出されて異動すると言われたから、荷造りは殆ど済んでいる。

 

「そういえば、私の異動先は何処になるのでしょうか?」

 異動する、と言われたけど、未だ異動先は聞かされていない。

 

「おっと、すまん。まだ言っていなかったな。君の異動先は_県_市にある第603鎮守府だ」

 

「第603鎮守府?」

 確か、最近中規模になった鎮守府だったわね。情報によると、空母型の深海棲艦及び鬼・姫がよく出現する海域を受け持っている。

 

「ああ。詳しくは話せないが、戦力を必要としているそうだ。だから、君をそこに異動させる」

 

「了解しました」

 

「これが、第603鎮守府を運営している提督と艦娘のデータだ。目を通しておいてくれ」

 

「ありがとうございます」

 提督から書類を受け取り、軽く目を通す。

 所属艦娘は23名。詳細は部屋に戻ってしっかり読みましょう。

 次に、第603鎮守府の提督の情報が書かれている書類を見る。どんな人が運営しているのかしら?期待と不安を抱きながら目を通すと、そこには───

 

「───えっ!?」

 

「どうした?」

 

「い、いえ、何でもありません」

 思わず声が出てしまった。それもそうだ。だって、そこには──

 

 

 

 

【渡良瀬準少佐】

 

 

 

 

 私が学生の頃、私自身を見てくれた彼の名前が書かれていたのだから。

 最初は同姓同名の別人だと思った。けれど、写真を見て彼だと確信した。

 

 

 

 

 

 

嗚呼、やっと逢える

 

 

 

 

 

 

 

「……突然黙り込んでどうした?」

 

「──はっ!?」

 いけない、彼の事を考えていたから、提督が不審そうにこちらを見ている。

 慌てて弁明し、その場は何とか濁す事に成功したけど、確実に不審に思われたわね。けど、別にいいわ。一週間後には此処を出て行くのだから。

 

(私を救ってくれた恩を、返せる!)

 やっと、やっと返せる。嗚呼、心拍数が上昇している。ふふっ、待ちきれないわ。

 

 

 

───────

 

 

 

「……行ったか」

 彼女のあんな顔、初めて見た。何か、嫌な予感がする。近いうちに、第603鎮守府の提督に連絡しておくか。

 

「__さん、嬉しそうでしたね」

 

「……何処から出てきた?」

 

「提督様の居る所に赤城有り、ですわ♪」

 

「もう一度聞く。何処から出てきた?」

 

「執務室の床からですわ♪」

 

「もしもし妖精さん、大至急執務室の床を調べてくれ」

 

「やめてください隠し通路を塞ごうとしないでください!」

 

「また隠し通路か。俺の精神が壊れそうだ」

 

「壊れたら、赤城が治しますわ♪」

 

「心という物は、一度壊れたら治らないぞ」

 

「……閃きました!」

 

「もしもし憲兵さん?」

 

「あぁ〜ッ!困ります提督様!お待ちください憲兵さんは、憲兵さんだけはアッー!困ります困ります!アッー!提督様アアアアアッッッ!!!」

 

「大人しくカイシャクされろ」

……何故俺は此奴に好かれるのだろう。分からない。

 赤城型航空母艦一番艦、赤城の適性を持つ女性。

 外見は、腰まで届く濡れ羽色の髪に、何を考えているのか判りづらいツリ目。

 人前ではお淑やかで物腰の柔らかい大和撫子だが、俺と二人きりになると、本性を現す。

 本性を現すと、とにかくアホなことをしでかす。その時の姿は、何故か狐耳と狐の尻尾が生えている様に見える。

 風呂に入っていると突入して来るのは当たり前。ベッドで眠っていると、気が付けば隣で寝ている。見つけ次第、外に放り投げている。 

 その他にも、隠し通路を作ったり、盗聴・盗撮してくる。まぁ、見つけ次第、妖精さん達に頼んで撤去してもらっているが。

 

(横須賀の赤城よりヤベー奴な気がする)

 横須賀鎮守府の赤城。別名「殺戮マシーン」。

 普段はおっとりしていて、食べることが大好きな女性。しかし、戦闘になると人格が変わったかのように、冷酷になる。

 

(あと、横須賀の提督にベタ惚れしている)

 食事に睡眠薬や媚薬が盛られるのは当たり前。横須賀の提督曰く、「お陰で耐性がついて効かなくなった」そうだ。苦労しているな。

 

「憲兵イヤーッ!憲兵イヤーッ!」

 

「自業自得だ」

 

「提督様に赤城の素直な想いを言葉と行動で示しているだけなのに何故こんな目に遭わなければならないのですかァ!」

 

「自分の胸に手を当ててよく考えろ」

 

「あら、赤城の乳○に触れたいのですか?うふふっ、嬉しいですわァ!さぁ遠慮なく赤城の○房を──」

 

「……」

 

「……あ、あのぁ〜、提督様?無言で引き出しから何を取り出──」

 

「……」

 

「あっ、あっ、あっ、お待ちください提督様そのような物騒なモノを赤城に向けないでくださいませ!お慈悲を!お慈悲──」

 

「とっととくたばれ、淫乱狐(赤城)

 キ○ラギ重工が開発したパイルバンカーを装着。容赦無く淫乱狐へ叩き込んだ。

 

「アッー!提督様の!愛の!ムチ!愛のムチイイィィィィ〜〜!!!」

 

「……」

 ダメだ此奴。逆に喜んでる。くそっ、事ある毎にシバいたから、ドMになりやがったんだった。逆効果だな。

 

「も、もっとォ〜!」

 

「憲兵さん、早く来てくれ……」

 

 

 

 

───────

 

 

 

Another side out

 

 

 

 

───────

────

 





次回予告


 欲に負けて、せんぱいに悪いことするゾンビは居ねぇかぁ〜!!!


第61話・休養その15


「10分くらい水中に沈めておけば、大人しくなってくれますよね?」




※とある作者様の小説を拝見しました。その小説には涼月が登場していました。
 その小説の涼月は天使でした。素晴らしい涼月でした。
 私も負けじと天使な涼月を書きたい。そう思って天使な涼月を書きました。結果、ゾンビになりました。


ど う し て こ う な っ た



 どうやってもゾンビになってしまう。
 どなたか、天使な涼月の書き方を教えてください。




【補足的なナニか】

・前書き…元ネタは「仮面ライダービルド」の、フルボトルを装着した時の台詞。
 アルコール入った状態で書いたから、いつも以上に頭の悪い文章になりました。

・レベルXのヤベー私…元ネタは「仮面ライダーエグゼイド」に登場する、ゲンムの強化形態。レベルXになるとヤベーです。

・EXAMシステム…元ネタは、「機動戦士ガンダム 外伝 THE BLUE DESTINY」に登場する架空のシステム。
 ニュータイプを打倒・駆逐するために作られたソフト・ハード一連の機器の事で、発動すると驚異的戦闘力を得る事が可能になる。詳細は長くなる為、各自で調べて下さい。

・B.D三号機…元ネタは上記の「機動戦士ガンダム 外伝 THE BLUE DESTINY」に登場するモビルスーツ、ブルーディスティニー三号機。
 何故三号機にしたかって?涼月は秋月型防空駆逐艦、「三番艦」なので、三号機と描写しました。
 こちらも詳細を書くと非常に長くなる為、割愛させて頂きます。

・Bボタンキャンセル…元ネタは皆様ご存知、「ポケモン」です。提督は、涼月がゾンビに進化するのをキャンセルしようとしましたが、結果は……。

・任天堂さんに頼んで修理…ゲーム会社!任天堂ッ!奴はッ!修理費をッ!殆どッ!請求してこないッ!
 おい任天堂ォ!もっと修理費請求しろよオラァ!
 
・あ、ありのまま今起こったことを話すぜ…元ネタは「ジョジョの奇妙な冒険」に登場する、ポルナレフの台詞。非常に汎用性が高い台詞。

・クロックアップだとか、クロノスのポーズ…元ネタは、どちらも仮面ライダー。
 クロックアップは「仮面ライダーカブト」に登場する高速行動能力。
 クロノスのポーズ!は「仮面ライダーエグゼイド」に登場する時間停止能力。

BSAA…「バイオハザード」に登場する架空の組織。ゴリスもとい、クリス・レッドフィールドが所属している。
 ゴリスならゾンビ化した涼月を止められそう。

・呉鎮守府の赤城…指揮官様提督(・ ・)LOVE勢筆頭艦娘。提督に過激なアピールをする度にシバかれた為、ドMになる。
 決して黒い着物は着ていない。狐耳と尻尾なんて生えていない。赤いアイメイクなんてしていない。ナタを持ち出して振り回しそうな声なんてしていない。何処ぞの赤城にそっくり?気の所為ですよ。
 余談だが、呉鎮守府には白髪ボブカットの加賀が居るとか居ないとか……。


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