艦○れ2期稼働、おめでとうございます。
早速やってみましたが、画像が綺麗で驚きました。これで瑞鶴をもっと良く視姦観察出来ます。お陰で紐パンがハッキリ見えるようになった。
あと、瑞鶴のボイス、撮り直したのかな?とても凛々しくなっていました。ありがとう、運営さん。
模様替えをすると、背景が真っ暗になるバグを発見。試しに涼月を秘書官にしたんだけど、アレだね。部屋の電気を消して寝ている提督を襲いに来た様にしか見えない。
頭を空っぽにしてご覧下さい
一部、実際の物や設定と異なる描写が含まれています
この小説に登場する人物達は、
全員、特殊な訓練を受けています。
真似をすると、大怪我を負うか、最悪、死にます。
決して真似をしないでください。
「嗚呼……最高の気分です♪」
……どうしてこうなった。
俺の問いに答えてくれる娘は、一人も居ない。
「提督♪」
とても甘い声で、彼女が俺を呼ぶ。
普段より3割増(当社比)の甘い声だ。
男なら、こんな甘い声を女性に掛けられれば、嬉しくなるだろう。
……だがな、俺は嬉しくない。全く嬉しくない。
何故なら、怖いから。
「この力があれば、誰にも負けません♪」
うっとりとした表情をしながら、彼女は言った。
誰にも負けない。何故、自信を持って断言出来るのか。
その理由は、彼女の足元に倒れている存在が証明している。
「」
我が第603鎮守府が誇る、最強の艦娘様が。
数え切れない程の修羅場を潜ってきた、最強の艦娘様が。
「」
口から泡を吹き、白目を剥いて気絶しているから。
……やっべぇよ、やっべぇよ。
瑞鶴と涼月は出撃で。
翔鶴と扶桑さんはタンカー警護で。
夕立は矢矧と買い出しで不在。
頼みの綱の由良は、地面にうつ伏せになり、形の良い、やや大きめのお尻を突き出すような格好でダウン中。あの倒れ方だと、暫く起きそうにないね。
つまり、絶賛ピンチって奴です。
ちなみに、何がとは言わんが、由良はスパッツを穿いているから、何色かは分からない。
「なんでしょう……護りたい気持が、溢れてしまいます。……提督……貴方を……」
恍惚のヤンデレポーズをしながら。
熱っぽい吐息を吐きながら。
お目目をガッツリ広げて俺を見つめてきています。
怖い怖い。野獣サキュバスの眼光怖いです。
数時間前に大本営の変態技術者達が提案した第二次
「抱きしめたいなぁ!提督ぅ!!!」
「お客様の中に刹那さんはいらっしゃいますかあああああアアアアアアアァァァァ〜〜〜!!?清浦の方じゃねーぞ?F・セ○エイの方だぞ?いらっしゃいませんかああああああああああああアアアアアアアアアアアァァァァァァァ〜〜〜!!?」
何処ぞの大変我慢弱い男みたいな事を言いながら、艤装に搭載されたギミックアームを広げて抱き着こうとしてくる!誰か!誰か助けてくれえええぇぇぇぇ〜〜!!!
そもそも、どうしてこうなった!?
事の発端は……なんだったっけ?とりあえず、数日前の事を思い出そう。
───────
────
─
side 提督
サキュバス覚醒の2日前。
──第603鎮守府、執務室──
15:40。
「ですから、今すぐにでも可能ですって!」
「けど、かなり複雑なんだろ?時間がかかるんじゃないの?」
「大丈夫!気合と根性ですぐに終わらせますッ!」
「一番信用出来ない言葉だ」
「お願いします!我慢出来ないんです!弄らせて!弄らせてくれないと、気になって眠れません!」
「……19:00まで作業を許可する。無理して今日中に完成させなくていい。それを守るのなら許可しよう」
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
夕張の奴、嬉し泣きしながらお礼を言ってきているよ……。
何があったかって?千歳さん達に帰還するよう無線で言ったあと、俺が夕張を執務室に呼び、近日中に鈴谷と榛名の艤装に、第二次改装を施してくれと依頼したら、「設計図とパーツのある鈴谷さんの艤装に、第二次改装を今すぐ施したい!」と言い出した。
しかし、設計図をチラ見すると、かなり複雑な機構をしている。それに、時雨の第二次改装設計図よりも、鈴谷の第二次改装設計図の数が多い。
設計図が多ければ多い程、それだけ弄る箇所が増える事になる。つまり、時間が掛かる。
確か、時雨の第二次改装設計図は全部で10枚だった。
しかし、鈴谷の第二次改装設計図は、数えたら30枚以上あった。
ちなみに、榛名の第二次改装設計図は、脅威の100枚超え。ヤベェよ……。
艤装の複雑さをガ○プラで例えるなら、時雨のは「Ex-s」
鈴谷のは「ディープス○ライカー」
そして、榛名のは「デ○ドロビウム」
分かる人には分かると思う。分からない人は、例に挙げたガン○ラを作れば分かる。さぁ、買って作ってみよう(ダイマ)
……もっと分かりやすい例えは無いかって?
そうだなぁ。艤装の複雑さを「ヤバさ」に置き換えよう。
ヤバさを扶桑さんで例えるなら、
時雨のは「普段の大和撫子な扶桑さん」
鈴谷のは「
榛名のは「翔鶴にオバサンと煽られマジ切れした、究極完全体スーパー薩人大和撫子と化した扶桑さん」
……こう例えれば分かるか?分かるよね?ねっ?
……何故扶桑さんで例えたかって?何となくだ。
これ以上変なことを考えたら、扶桑さんにバレそうな気がするから、これで終わりにするぞ。
話を戻そう。鈴谷の艤装を、今から改装を始めても、今日中に終わらない。確実に徹夜しなければ終わらないだろう。
だが、夕張が言ったが、気になって夜、眠れなくなる恐れがある。それなら、多少弄らせた方が良いと判断し、時間制限を設けて許可した。
「それじゃ、早速作業に取り掛かりますね!」
「頼んだ。……あっ、水分補給を怠るなよ?」
「はーい!」
夕張は元気よく返事をして、執務室から出て行った。
「夕張さん、とても活き活きとしていましたね?」
「機械弄りが大好きだからな」
秘書官の初霜が苦笑しながらそう言ってきた。
あんなに活き活きとした夕張を見るのは、時雨の艤装に第二次改装を施した時以来だな。
さて、お仕事を続けますか。
……あっ、話が前後するが、出撃させた千歳さん達は既に帰還している。帰還させた理由を話すと、驚かれた。
まぁ、無理もない。だって、あの戦艦レ級が
千歳さん達が帰還した後、会議室に集まるよう放送を入れ、会議室で説明。先に知らせた出撃組と、
ちなみに、一部は夕立と由良の二人だ。二人は騒がなかった。逆に、見たら気絶しそうな、とっても素敵な
やめて?二人とも、そんな顔しないで?マジ○チスマイル浮かべないで?
夕立ちゃん、嬉しそうな顔で唸らないで?狂犬モードにならないで?
由良さん、笑いを押し殺しながら指の関節を鳴らさないで?戦闘狂モードにならないで?
……まあ、少し怖い思いをしたが、皆にレ級
その他、鈴谷と榛名の艤装に第二次改装を施す事を話した。皆驚いたが、すぐに落ち着いて「おめでとう」と二人に声を掛けた。
その後、武装や出撃メンバーを見直し、再び出撃させた。
現在、出撃しているのは、
旗艦・千歳さん、翔鶴、扶桑さん、足柄、由良、夕立。
上記の6名だ。……えっ?火力が足りなさそう?
お前はなにを言っているんだ?
誰がなんと言おうが、これが超高火力メンバーなんだよ!それに、戦艦レ級と戦った事があるメンバーだけで出撃させた。だから問題は……無いと良いな。
ちなみに、第603鎮守府所属の艦娘で、レ級と戦ったことがあるのは、上記の6名と瑞鶴、阿武隈、初霜の合計9名。
23名所属していて、9名しかレ級と対峙したことが無い。
(レ級と戦闘経験のある娘達に、レ級についてレクチャーしてもらおう)
資料ではレ級の性能等を知っていても、対応出来るとは限らない。
「提督、お仕事を再開しましょう?」
「……おっと、そうだな」
考え事をしていたら、初霜に声を掛けられた。今は目の前の仕事を片す事に集中だ。
今朝から書類を捌いたお陰か、3分の2まで終わった。
昔の俺なら、書類捌きが遅くて今日中に終わらなかっただろうな。
(矢矧のお陰だな)
彼女のスパルタ指導を受けたお陰で、書類捌きが早くなった。何かお礼したいな。何をしよう?
(矢矧もそうだが、他の娘達にもお礼しないとな)
あと、約束も果たさないと。
えっと、確か、
・夕張…普段、メンテをしてくれるお礼に、色々買ってやる
・瑞鶴…二人きりで何処かに出掛ける
・翔鶴…二人きりで何処かに出掛ける(脅された)
・初霜…一緒に音楽を聴く
・由良…第603鎮守府着任一周年のお祝いをしてあげる
・矢矧…スパルタ指導をしてくれたお礼をする
今現在、立っているフラグはこんな所だな。……フラグって何だよ。
「あ、あの、提督……」
「……すまん」
考え事をしていたから、手が止まっていた。イカンイカン、集中しないと。
………………。
19:00。
「──よし、終わり」
「お疲れ様です」
「初霜の方こそ、付き合ってくれてありがとう」
集中したからか、今日中に終わらせる事が出来た。
壁に掛けられた時計を見ると、19:00を指していた。そろそろ夕食の時間だな。
そうそう、出撃してもらった千歳さん達だが、幸いにもレ級と遭遇しなかった。
代わりと言ってはなんだが、17:25に装甲空母
遭遇した地点は、此処から数十km離れた海域だった。
放置したら艦載機で本土を爆撃される恐れがある為、殲滅するよう指示。
そして、一分足らずで殲滅したと、無線で報告された。いや、あの、増援を送ろうとしたんですけど、殲滅速度早過ぎないですか?割と本気で誤報だと思っちゃったよ?
……とまぁ、色々あったが、18:27に、全員小破未満で帰還してくれた。
余談になるが、全員、全身血塗れだった。最初、大怪我を負ったのかと思ったが、
『大丈夫よ。全部、深海棲艦の返り血だから♪』
虫すら殺さぬ満面の笑みを浮かべた翔鶴が、そう言った。俺は全員に、艤装を工廠で待機している妖精さん達に預け、その後入渠するよう伝え、通常の三倍の速度でその場から走って逃げた。
(装甲空母姫、そして、その護衛に就いていた深海棲艦達。少し。ほんの少しだけ、同情するぜ……)
恐らく、
(……そうだ、夕張の様子を見よう)
時刻は19:00を過ぎている。約束を破っていないか、確認しよう。
夕張の事だ。夢中になっていて、時計を見ていない恐れがある。
………………。
「離してっ!離してくれないと、艤装が……!」
「否!断じて、否!」
「オノオオォォォォレエエエェェェェ〜〜!!!」
くそっ、力が強い!
「約束しただろ、今日は19:00までだ、って!」
「いやあああぁぁぁ〜!もっと弄るのおおぉぉぉ〜!」
「ダメな物はダメ!」
「延長料金!延長料金払うからァ!!」
「払ってもダメ!」
「先っちょ!先っちょだけ!」
「俺の中で一番信用出来ない言葉だ!」
「ならば根元までズップリイイイィィィィ〜〜!!!」
「させるかああああああぁぁぁ〜〜〜!!!」
読者の皆様は分かっていると思うが、決して卑猥な事なんかしていません。
……説明しよう。
様子を見に工廠へ行くと、予想通り作業に夢中になっていた夕張と妖精さん達が居た。
妖精さん達は俺に気付くと、慌てて時計を見て、すぐに作業をやめてくれたが、夕張は俺が何度声を掛けても反応無し。なので、タイミングを見計らって、工具を取ろうと艤装から離れた瞬間、羽交い締めにして強引に終了させようとした。
しかし、夕張は抵抗。説得したが、聞き入れてくれない。そして今に至る。
あの、妖精さん達、見ていないで止めるのを手伝──目を逸らされちゃった。ちくしょう、なんてこった。
こうなったら、俺一人で止めてやる!
「暴れるなよ!暴れるなよ!お前のことが、心配なんだよ!」
「私なら本当に大丈夫ですから、放置してくださいいいいいぃぃぃぃ〜〜!!」
ぬおおおおお〜!釣りたての魚みたいに暴れやがる!くそっ、どうすりゃいい!?
「提督さん、夕張、夕食の準備が整───何やってんの?」
おお!夕食の準備が整ったことを知らせに、瑞鶴が来てくれた!勝った。
「瑞鶴、夕張にノーザンライトボムだ!」
「了解よ!」
俺が夕張を羽交い締めしているのを見て、瑞鶴は一瞬だけ硬直したが、俺の指示を聞くと、言われた通り行動してくれた。
さぁ、始まります。瑞鶴選手VS夕張選手の戦闘が!
実況は私、提督がお送りします。
瑞鶴選手、素早く俺達に駆け寄ります!
提督選手、羽交い締めしていた夕張選手を解放!
開放された夕張選手に、瑞鶴選手、抱き着く!
左腕を夕張選手の首に巻き付け、自分の首に夕張選手の左腕を巻き付けさせた!
「へっ?ヤバッ!?」
夕張選手、何をされるのか気付いたようです!
しかし、時既に
逃げようとするも、ガッチリホールドされていて逃げられない!
瑞鶴選手、素早く右腕を夕張選手の股下に差し入れ、持ち上げたァ!そしてェ!
「だらっしゃああああああああいっ!!!」
「ぐべっ!?」
夕張選手の頭を、工廠の床に叩き付けたアアアアアアァァァァァァァァッッッ!!!
鈍い音が、工廠に響ィィィィィィくッッッ!!!
クリティカルヒットォ!工廠の床が凹んだァ!!
夕張選手、沈黙!瑞鶴選手の勝利です!
おぉっと!夕張選手のスカートが派手に捲れているゥ!
しかァし!黒タイツを穿いているから色が分かりません!
……はい、実況終了。夕張に声を掛けよう。
「夕張、大丈夫か?」
艦娘の力を使っているから大丈夫だろうけど、心配だから声掛けよう。……あっ、立った。ふらついていない。たんこぶも出来ていない。大丈夫そうだ。……どうした、泣きそうな顔しながら俺を見て。
「安○先生、艤装を弄りたいです……」
「俺は○西先生じゃないよ?」
俺は渡良瀬だよ?……うん、ふざけられるから大丈夫そうだな。
───────
──第603鎮守府、工廠──
翌日。15:00。
「これが、鈴谷の艤装……」
「早速、接続を開始しましょう!鈴谷さん、装束を着替えてください」
「うん、分かった!」
鈴谷の奴、嬉しそうに笑っているよ。
昨日、瑞鶴が夕張を止めてくれたから、あの後作業をせず、大人しくしてくれた。
そして今朝。始業と同時に艤装を弄り、ついさっき完成したと内線で報告を受けた。
「飛行甲板が、変わったのか」
「えぇ。従来は手持ち式でしたが、肩紐で吊るすタイプに変更しました。更に、飛行甲板を従来より大型化したので、艦載機の搭載可能数が増えています。そして、肩紐で吊るすことにより、左手にも武器を持つ事が可能になり、火力を向上させられます」
「けど、両手で武器を持ったら、飛行甲板を持てないぞ?」
「ご安心ください。艤装本体に火器を装着出来るようにしてあります」
「へぇ……」
良く考えてあるんだな。
「それだけじゃないんです。主砲がギミック付きの物になったので、近接戦闘も一応可能です」
「一応なんだ」
「はい。設計図によると、敵に接近を許された時や、夜戦などで敵と至近距離で鉢合わせした時、咄嗟に対応出来るよう付けられたみたいです。鈴谷さんはあまり積極的に近接戦闘をせず、砲撃で仕留める戦闘スタイルなので、こうなったみたいです」
「ほう……」
夕張が言うには、鈴谷が江ノ島鎮守府に所属していた時の戦闘データを元に、最適化されているらしく、このような装備になったそうだ。
「主砲に付けられたギミックって、何だ?」
ちょっと気になる。鈴谷が使う主砲は、アサルトライフル位の大きさだから、そこまで大掛かりな物じゃない筈。
「チェーンソーです」
「……はい?」
「ですから、チェーンソーです」
「チェーンソー」
「えっと、設計図によると、主砲にチェーンソーを付けた物を、【ラン○ー】。こう呼称するそうです」
「ラ○サー」
ギ○ーズじゃん。まんま○アーズだよ。
「【チェーンソーの刃には、妖精さんの加護が込められた艤装の破片を無数取り付けている。その切れ味は凄まじく、深海棲艦の強靭な外骨格を、
「バカじゃねーの?(真顔」
技術課の脳みそはどうなってんの?無傷の戦艦棲姫を両断出来るって……。何でそんな、トンデモ兵器を作れるの?
「……あっ、続きがあります。【現在、重巡洋艦娘用の主砲にのみ、チェーンソーを搭載しているが、近日中に
「技術課、頼むから駆逐艦娘の主砲にまで搭載しないでくれよ……」
もし搭載されたら、ウチのぽいぬ……間違えた。夕立ちゃんが紙袋被って、毎日深海棲艦を「調理」しちゃう。
「【現在、駆逐艦娘の主砲にも搭載出来るよう、研究・改良中である】……こう書かれています」
「ガッデム!」
技術課って、バカばっかなの?益々、外国人や外国の艦娘達にクレイジー扱いされちゃうよ。
約一名、
「おっ待たせ〜!」
「おう、早かったな」
技術課の技術者達に心の中で悪態を吐いていると、着替えを終えた鈴谷がやって来た。気持ちを切り替えよう。
「軍人は常に迅速に行動せよ!って、藤原大将に教わったからね」
「あの人らしいな」
かつて鈴谷が所属していた江ノ島鎮守府の提督、藤原大将の教えを実践したから、着替えが早かったようだ。
「ふっふ〜ん。ね、提督。鈴谷の装束、ど〜お?」
「……」
改二の装束を纏った鈴谷が、両手を広げて見せ付けてきた。
正直に言うと、あまり変わっていないように見える。
しかし、それを言ったら鈴谷は不機嫌になるだろう。
だが、無理に褒めると逆にもっと不機嫌になる恐れがある。ここは正直に言って謝ろう。
「……すまん、鈴谷。俺、ファッションセンスが壊滅的だから、なんて言えばいいのか分からない」
「あ〜……そっかぁ……」
落ち込んでいる。何やってんだよ、俺。
「……ま、いいや。正直に言ってくれたし」
どうやら許してくれたようだ。本当にすまない。
「んじゃ、艤装と接続しちゃおう?夕張さん、よろしくね?」
「あっ、はい。では、こちらへ──」
………………。
「──異常なし。接続ケーブル、解除!……はい、終わりましたよ」
「ん?もう終わり?早かったね?」
「えぇ。鈴谷さんと艤装のシンクロ率が高いお陰で、予定より早く終わりました」
「そうなんだ」
「さて、艤装に異常が無かったので、試運転しましょう!」
「おっ?試運転?待ってましたァ〜!」
「演習場は押さえてある。まずは航行して速度やバランスに慣れてくれ」
接続が終わり、次に試運転をする段階に入った。
従来の武装と、飛行甲板の形状が変わったから、感覚を掴むまで航行させよう。
「りょ〜かい♪」
嬉しそうな顔してらァ。
………………。
17:40。
「──はい、OKです。お疲れ様でした!」
「お疲れぃ!」
「お疲れ様。暑かっただろ?ほれ」
「ありがとう。喉カラカラだったんだ」
航行、砲雷撃、艦載機の発艦を一通り行い、問題無く終わった。
全てを終え、埠頭に上がってきた鈴谷に、妖精さんの素敵技術で作られたクーラーボックスからスポドリを手渡すと、一気に飲み干してしまった。余程喉が乾いていたみたいだ。
艤装の加護により、太陽光や気温を和らげる事が出来るが、完全に和らげられるわけじゃない。
試運転を行う前に、「小まめに休憩していい」と言ったんだが、鈴谷はぶっ続けでやり通してしまった。
「体調はどうだ?どこか具合が悪かったりしないか?」 心配だから聞いたが、「だいじょ〜ぶ!」と言われた。顔色や、身体がふらついていないか様子を見たが、本当に大丈夫そうだ。
「それじゃあ、艤装を仕舞ってくれ。お疲れ様。今日は今の所、何も無いから待機してくれ」
「りょ〜かい」
さて、俺は執務室に戻るか。
本日の秘書艦──満潮に仕事を任せっぱなしにするわけにはいかない。
「あとは、榛名さんの艤装ですね!待ち遠しいなぁ……」
「明日の09:00頃、届く予定だ。届き次第、作業してもらうから、しっかり休めよ?」
「了解です!」
返事はいいが、守ってくれるかなぁ。少し不安だから、様子を見よう。
「そうだ、榛名に知らせないと」
明日、第二次
俺は放送で榛名を執務室に呼び、明日の予定を伝えた。
それを聞いた榛名は、
「三('ω')三( ε: )三(.ω.)三( :3 )三('ω')三( ε: )三(.ω.)三( :3 )三」
執務室を転がり回って喜んだ。あのさぁ、嬉しいのは分かるけど、落ち着いて?君、スカートなんだから見えちゃうよ?ほら、秘書艦の満潮もドン引きしてるよ?
ちなみに、何がとは言わんが、ハニーゴールド色だった。
余談になるが、夜。消灯時間後、夕張の様子を見に行ったら、案の定、榛名の設計図を見てニタニタ笑っていた。仕方ないので、以前翔鶴から没収したゴツいスタンガン──ス○ナーKで脅して就寝させてやった。
───────
──第603鎮守府、工廠──
翌日。
12:00。
「ふひひひひひ……」
「……」
「くくく……たまらない……ふひっ」
「……」
09:20頃、榛名の艤装パーツが届き、夕張にその事を伝えると、不気味な笑い声を出しながら作業を開始した。
少し不安だが、仕事があるから執務室に向かい、仕事をした。
そして、お昼になったから、休憩するよう工廠に向かい、夕張に声を掛けようとしたんだが──
「やばっ、興奮が止まらない。アドレナリンどっぱどぱだわ」
危ない顔をしているから、声を掛けたくない。けど、休憩させないと倒れる恐れがある。
妖精さんの作ってくれた扇風機が回っていて、工廠内の温度や湿度は外より低いが、全く暑くないわけでは無い。よーし、覚悟決めろ。
「おーい、夕張!昼になったぞ一旦休憩しろ」
「あっ、はーい!」
あれ?素直に聞いてくれた。てっきり夢中になってて声が聞こえないと思ったんだが。
「お腹が空いてきたので、そろそろ休憩しようと思っていたんです」
「そ、そうか」
俺の顔を見て、考えていることが分かったのか、そう言ってきた。
「見てください!7割まで終わりました!」
「かなりの量の設計図があったのに、早過ぎない?」
「私も、もっと時間がかかると思ったんですが、設計図を見ると、艤装本体やシールドアームの部分は、そこまで複雑ではありませんでした。寧ろ、驚く位シンプルでした。どうやら、積極的に殴打する改装なので、殴った衝撃で艤装本体と主砲・副砲にトラブルが発生しないよう、非常にシンプルな機構になっているみたいです。例えるなら、νガ○ダムのような感じです」
「分かりやすい例え、ありがとう。けど、昨日設計図をチラ見したら、色々なパーツが描かれていたぞ?複雑なんじゃないの?」
「あぁ、それはですね、妖精さん達が加護を与える箇所が細かく描かれていたからです。従来の艤装より、榛名さんの艤装は加護を与える箇所が非常に多い為、設計図が
夕張の説明によると、従来の艤装は例えるなら、側面一帯に同じ加護をかけていたが、榛名の艤装は細かく複数の加護をかける必要があり、あのような膨大な数の設計図になったそうだ。
妖精さんの加護は、主に
・主砲・副砲の発砲・被弾時の衝撃を和らげる加護
・雷撃の衝撃を和らげる加護
・艦娘・深海棲艦と
・深海棲艦から発せられる「陰の気」を和らげる加護
この4つがあり、艤装の各部に施される。この他にも沢山加護はあるが、長くなるから割愛する。
もう一度、榛名の艤装設計図を見ると、3つ目と4つ目の加護をかける箇所が、他の2つの加護と比べると非常に多く、そして細かく記されていた。
素人の俺が見たところ、加護をかける箇所が滅茶苦茶にバラけている様に見えるが、夕張が言うには、理想的な箇所にかけられているそうだ。
余談になるが、深海棲艦に妖精さんの加護がかけられていない通常兵器。例えば、イージス艦のミサイル等が深海棲艦に効かない理由は、4つ目の、深海棲艦が纏う「陰の気」と呼称される、目に見えないオーラのような物が原因らしい。
この「陰の気」を無効化する加護をかけた武器でなければ、深海棲艦に有効打は与えられない。
妖精さんに頼んで、通常兵器に加護をかけてもらえばいいって?妖精さん曰く、「加護と武器の相性が合わない」為、どんなに頑張っても、かけられないそうだ。
更に余談になるが、艦娘の適性を持つ人間の女性の精神状態に応じて、加護が強大化・弱体化するらしい。
簡単に例えるなら、テンションが高ければ強大化。低ければ弱体化。こんな感じだ。
それだから、大本営から「艦娘のメンタルには細心の注意を払え」と言われている。
「提督、夕張、お昼出来たわよ?一旦、休みましょう?」
「ん?足柄か。今行く」
夕張に、艤装について説明を受けていたら、本日の昼食担当の足柄が俺達を呼びに来た。
「夕張、足柄が言ったが、一旦休憩しよう」
「そうですね。あっ、艤装を弄って汚れたので、ちょっと待ってください」
夕張は作業着や手袋、マスクを外し、皮膚に付いた油汚れを拭き落とし始めた。
「お待たせしました、行きましょう?」
………………。
15:00。
「見てください、このフォルム!まるで海軍の精神が形になったようです!」
「このシールドアーム、有線式で飛ばせたりしないよね?」
「流石にそれは無理です。飛ばせるようにします?」
「しなくていい」
「Iフィー○ド搭載します?」
「せんでいい」
それらを搭載したら、ノ○エ・ジールになっちまう。
仕事を終え、明日の予定を組んでいたら、夕張から内線で「完成しました!」と元気のいい声で報告され、様子を見に来た。
まず、一目見た感想。カッコイイ。
個人的には、扶桑さんや山城の艤装が1番カッコイイと思っていたが、俺の中のカッコイイ艤装ランキングが変動しそう。それ位カッコイイ。
今まで榛名が使用してきた艤装と比べると、形状が大幅に変わっていた。
背部に装着する所は変わらないが、砲塔が左右に別れている。
片方に、主砲が2基4門。左右合わせて4基8門。その他、無数の副砲が搭載されている。
以前、第08鎮守府で演習をした時、相手に霧島が居たが、それと似た形状だな。
艤装の色は、片方の砲塔──俺から見て、右側。
装着者──榛名から見て左側の砲塔に、白と黒の縦縞模様が入れられている。この模様、確か、
「錯視効果のある、ダズル迷彩だったな」
ダズル迷彩。1916年にイギリス人の画家、ノーマン・ウィルキンソンが発案したと言われているモノだ。
ダズル迷彩は、敵に対して「距離・速度・進行方向などを把握し難くさせ、測距儀による観測を妨害」することを意図している。
この艤装の装着者──榛名は近接戦闘を多用するから、深海棲艦を混乱させる為に付けたのだろう。
ちなみに、日本では「幻惑迷彩」と呼ばれている。
何故、片方だけに迷彩を施したのかって?夕張曰く、両方に迷彩を施すと、錯視効果を得られなくなる恐れがある為、片方だけに施したそうだ。
「はい、そうです。榛名さんは左利きなので、左側の砲塔及びシールドアームを多用すると思い、ダズル迷彩を左側に施しました」
「成程」
左側を多用するということは、相手に迷彩を見せる回数が多くなる。そうなると、相手はダズル迷彩を何度も目視し、錯視しやすくなる。だから左側に施したのか。良く考えている。
「さぁ!榛名さんを呼んで、接続しちゃいましょう!その後、試運転をしてもらって、感想を聞かなきゃ!」
「落ち着け」
夕張の目が、探照灯みたいにキラキラ輝いているよ。
まぁ、その気持ちは分からんでもないが。
……よし、放送を入れるか。
この時の俺は知らなかった。
約二時間後、キン○マが縮み上がるような恐怖を味わうことになるとは……。
side 提督 out
───────
────
─
次回予告
榛名、第二次改装、おめでとう。
……はぁ、不幸だわ。姉様も、榛名も改二になれて、羨ましい。私も第二次改装を受けたいわ。
……あら?榛名の奴、試運転を兼ねて由良と演習するみたい。幾ら改二になったからって、勝てるわけが──えっ、嘘!?ちょっ、嘘でしょ!?
……あっ、榛名が提督を襲おうとしている。
筋トレしてる場合じゃない!助けないと!
……ん?あれは、鈴谷?無理よ!重巡洋艦の主砲じゃ、戦艦には効果が薄い──チェーンソー?まさか、それで榛名と戦う気!?
第68話・サキュバス退治
「鈴谷のチェーンソーは、岩をも砕くチェーンソーだあああああああああッッッ!!!」
※投稿時間に意味はありません。
作者はノンケです(迫真)
【補足的なナニか】
・恍惚のヤンデレポーズ…アニメ「未来日記」に登場する狂乱ピンクヒロイン、「我妻由乃」が取ったポーズ。
・抱きしめたいなぁ!提督ゥ!…元ネタは「機動戦士ガンダム00」に登場する「グラハム・エーカー(CV:中村悠一)」が言い放った愛の告白魂の迷言、「抱きしめたいなぁ!ガンダム」
グラハムにとって、ガンダムは女性のような存在らしい。
・清浦の方の刹那…「School Days」に登場する「清浦刹那(CV:井本恵子)」を指す。
・F・セイエイの方の刹那…「機動戦士ガンダム00」の主人公、「刹那・F・セイエイ(CV:宮野真守)」を指す。
・Ex-s…「機動戦士ガンダム SENTINEL」に登場するガンダム。
このガンプラはパーツが非常に多く、作るのが大変(体験談)。
・ディープストライカー…上記の「機動戦士ガンダム SENTINEL」に登場する、架空のプラン。デカい。Ex-sに装着する強化パーツのような物。
このガンプラは、パーツがめちゃくちゃ多く、一度心が折れかけた(体験談)。
・デンドロビウム…「機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY」に登場する、やべーやつ。めちゃくちゃデカい。
このガンプラは、パーツが頭がおかしいとしか言い様のない数があり、心が折れて、現在放置中(体験談)
※個人差があります。
※作者は「非常に不器用」な為、とても難しく感じています。なので、作中これらのガンプラで例えました。
・離してっ!離してくれないと、艤装が……!…「機動戦士ガンダム ユニコーン」の主人公、「バナージ・リンクス(CV:内山昂輝)」の台詞、「退がれよ、退がってくれないと、オードリーが……!」が元ネタ。
・否!断じて、否!…「新機動戦記ガンダムW」に登場する、「ミリアルド・ピースクラフト(CV:子安武人)」が言い放った言葉。
・オノオオォレエエエ!…「∀ガンダム」に登場するメインヒロイン人物、「ギム・ギンガナム(CV:子安武人)」の絶叫。「御大将」と呼ばれている。
「∀」の読みは「ターンエー」。
・安西先生、艤装を弄りたいです…元ネタは「SRAMDUNK」に登場する「三井寿」の名言、「安西先生、バスケが…したいです」。
・ギアーズ・オブ・ウォー…次話の後書きで解説します。
・ランサー…こちらも、次話で解説します。
・スタナーK…「BORDERBREAK」に登場する武器。妖精さん達が開発した物を、第603鎮守府に所属する翔鶴型航空母艦一番艦、翔鶴が愛用していたが、提督が没収。
高圧電流を発し、相手にぶっかけるスタンガン。間違っても、「人に向けて使ってはいけない物」。
・νガンダム…「逆襲のシャア」に登場する、「アムロ・レイ」が搭乗したモビルスーツ。
機体の機構がシンプルに作られており、マニュピレーター(手)で敵モビルスーツを殴打しても壊れない頑健さを持つ。
・まるで海軍の精神が形になったようです!…元ネタは「機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY」に登場する「アナベル・ガトー」が、後述するノイエ・ジールを見た時に言い放った言葉、「まるでジオンの精神が形になったようだ!」。
・ノイエ・ジール…上記の作品に登場する、巨大モビルアーマー。デンドロビウムと死闘を繰り広げた。
両腕は有線式だが飛ばすことが可能で、戦艦に突き刺したり、相手を掴む事が可能。Iフィールド搭載。
・Iフィールド…ガンダムシリーズに登場する、ビームを無効化する装置。詳細は各自で調べてください。
以上、補足終了。