追跡鶴   作:EMS-10

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※注意※
お前らの嫁だろ、早くなんとかしろよ
実際の物とは異なる描写が含まれています
予め、ご了承下さい


※この小説内の、78話時点での季節は、8月中旬頃となっております。




第78話・白いのに黒い姉鶴

 

side 提督

 

 

──第603鎮守府、執務室──

 

 

大鳳復帰から数日後。

 

 

08:05。

 

 

 

「木曾、俺を雷撃処分してくれ」

 もう無理だ。死のう。

 今日の秘書艦は、雷撃神(俺命名)、木曾だ。彼女の雷撃なら、確実に逝けるだろう。

 

「いきなり何を言い出すんだよ!?」

 

「言い方が悪かったな。木曾、俺に魚雷の押し売りをしてくれ。特売セールしてくれ」

 

「言い方を変えてもダメだ!幾ら相棒の頼みでも、それは聞けない!」

 

「ならばハッキリ言おう!木曾の!素敵で!冷たくて!ぶっとい!酸素魚雷を!俺にぶち込んでくれ!」

 

「だから、それは聞けないっての!」

 

「なら、軍刀で首を狩ってくれ!」

 

「出来るかッ!」

 

 ダメなの?んじゃ、首吊ろう。えーと、確か引き出しに妖精さん特製ロープが仕舞ってあった筈……あった。

 

「没収だ!」

 

「あっ、コラ!返せ!返しなさい!」

 目にも止まらぬ速さでロープを奪われちゃった。取り返さなきゃ。

 

「ダメだ!」

 

「もう沢山だ!俺はもう疲れた!」

 精神的に疲れて仕方ないから、楽になりたいんだ!だから、邪魔をしないでくれ!

 

「頼む!死なないでくれ!相棒が死んだら、俺は悲しい!」

 

「木曾……」

 

「あと、相棒に好意を寄せる人達が確実に暴走するから、死なないでくれ」

 

「そっちが本音?」

 

「……うん」

 

「よし、死のう」

 

「だ〜ッ!ヤメロォ!?」

 

「俺は!最低の!クズなんだ!生きてちゃいけない存在なんだ!」

 

「落ち着け!頼むから落ち着いてくれ、相棒!誰もお前の事を、生きてちゃいけない存在なんて思っていねぇよ!」

 

「いいや!絶対思ってるね!だって……

 

 

 

 

 

 

 

昨夜、嫌がる翔鶴に、無理矢理手を出し(・ ・ ・ ・)ちまったんだもん(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)!!!」

 何度も「やめて!」と言われたが、俺は止まらなかった。

 気が付けば、翔鶴は意識を失っていた。それほど夢中になってしまった。これ、処刑モンだね。だから俺は責任を取って死のうとしている。

……あっ、死ぬ前に、引き継ぎの準備しないとダメだね。えっと、引き継ぎ用の書類は何処にあったっけ?

 

……あんまり話したくないが、何故死にたがっているのか説明しよう。

 あれは、大本営──カウンセリング課で大鳳の診察を終え、此処(第603鎮守府)に戻った時まで遡る。

 

 

 

──────────────

 

 

 

翔鶴に手を出す(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)約32時間前。16:40。

 

 

 

「車を車庫に入れるから、先に行ってくれ」

 

「了解よ」

 

 大本営を出てY浜駅に向かい、崎○軒のシュウマイ弁当を買って、路駐可能な場所に車を止め、昼食を摂り、小休止を取った後、俺と大鳳は鎮守府に戻ってきた。

 久々の都会だったから、ちょっと怖かったが、無事故無違反で第603鎮守府に帰ってくる事が出来た。

 そして、大鳳を先に車から降ろし、車庫に車を入れ、執務室に向かった。

 ここまでは良かった。

 

「……ん?あれは?」

 執務室の扉の前で、翔鶴が顔を俯かせて立っていた。

 提督代理──瑞鶴に用があったのかな?そう思っていると、俺の足音に気付いたのか、翔鶴が顔を上げて俺を見てきた。

 

「(<⚫>)(<⚫>)」

 

 何でハイライトが消えているんですか?

 疑問に思っていると、翔鶴は無言・無表情で俺に向かって、ゆっくりと歩いてきた。あの、翔鶴さん?どうかされました?すみません、怖いです。

 

「(<⚫>)(<⚫>)」

 

 瞳孔おっ広げて、無言・無表情で迫って来ないで?なんか、加賀さんみたいで怖いです。

 午前中の出来事を思い出してしまい、俺はその場から一歩も動けなくなってしまった。

 えっ?マジでどうしたの?困惑している間にも、翔鶴は俺に向かって歩いてくる。

 

 

「(<⚫>)(<⚫>)」

 

 

 

 翔鶴さん、怖い。マジで怖いです。一切瞬きしていないから、めっちゃ怖いです。

 

「……」

 

 恐怖で身動きが取れず、硬直していると、翔鶴が無言・無表情のまま、ゆっくりと両手を伸ばしてきた。えっ?何?何なの?あっ、両頬に手を添えられた……って、近い近い!

 翔鶴の顔が、甘い吐息が感じられる程──俺の鼻と翔鶴の鼻が触れ合う程──に近付けられている。

 

(あっ、なんか既視感)

 この光景、午前中に見た。加賀さんで見た。なんか日本語がおかしいな。

 そう思っている間に、翔鶴の右手の指が、俺の唇に優しく触れてきた。触れている間も、翔鶴の目は俺の目をしっかり凝視。一切瞬きをしていない。おーい、瞬きしないと眼球が乾いて視力に影響出ちゃうよ?あとハイライトさん、そろそろ戻って?つーか、どうやってハイライト消してるの?……あっ、指が離れた。また頬に添えられた。

 

「……」

 

 翔鶴さん、さっきから無言だけど、どうしたの?何かあったの?口を開いてそう言おうとした瞬間だった。

 

「……んっ」

 

「〜〜〜ッッッ!!?」

 翔鶴がキスをしてきた。は?え?ちょ、はいっ!?

 俺、更に困惑。……ってオイ!?舌!舌入れてきた!?

 

「(<⚫>)(<⚫>)」

 

 ひいぃっ!?ハイライト消えた目のまま、瞳孔かっ広げて見てるゥ!?胡桃色の瞳(・ ・ ・ ・ ・)で──但し、ハイライトは消えている──めっちゃ見てるゥゥゥ!!?翔鶴、貴様ッ!見ているなッ!?アホなこと考えている場合じゃないでしょ!

 離れなきゃマズいよ!けど、ガッチリホールドされているから、逃げられない。

 必死に抵抗したが、逃げられなかった。そして、数十秒後。

 

「……あはっ♪」

 

……あっ、離れてくれた。そんで嬉しそうな声で笑ってる。但し、

 

 

「(<(((⚫)))><(((⚫)))>)」

 

 

 ハイライトは消えたまま、瞳孔をかっ広げているがな。

 正直に言おう。めっちゃ怖いよ、君。つーか、マジでどうした?聞こうと思ったが、翔鶴は踵を返して何処かに行ってしまった。

 

「な、なんだったんだ?」

 突然過ぎて、頭が未だ追い付いていない。

……そういや、

 

「翔鶴──静流(・ ・)とキスをしたの、さっきのが初めてだった(・ ・ ・ ・ ・ ・)な」

 瑞鶴──瑞稀とは何度もした事があるが、静流とはさっきのが初めてだ。

 ちなみに、瑞稀と初めてのキスは、告白され、初デート──映画館に行き、映画を観たあと、記念にプリクラを撮った時にされたんだっけ。

 

(物凄い勢いでキスされたから、歯が当たって唇が切れて、出血したんだっけ)

 お陰でホラーなプリクラが撮れた。あれは痛かったなぁ……昔を思い出している場合じゃないでしょ。

 

「何があったんだ?」

 普段から奇行が多い翔鶴だが、さっきのは今までの物とは比べ物にならない……気がする。

 

 あんな、ハイライト消えた目で凝視されたの、何気に初めてだ。

 

「あら、提督。おかえりなさ──何よ、その顔。まるでザ・ワールドされたポ○ナレフみたいな顔をしているわよ?」

 

 あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!俺は突然、翔鶴に……じゃない。何考えているんだよ。今は翔鶴にベロチューされた事を忘れろ。

 

「あ、ああ、ただいま、山城。俺、そんな酷い顔をしてるか?」

 声を掛けてきた山城に返事をする。あまり挙動不審だと、何があったか詰問される恐れがある。平常心になれ。

 

「酷い、っていうか、アホみたいな面しているわよ?」

 

「アホみたいな面って……」

 結構辛辣だね、君。

 

「……何があったかは聞かないでおくわ。それより、アンタが此処に居るって事は、大鳳の診察は終わったの?」

 

「お、おう……。診察は終わった。まだ様子を見る必要はあるが、大鳳は元に戻ってくれた」

 

「そう。……良かった、元に戻ってくれて」

 

 優しそうな微笑みを浮かべている。山城って、こんな顔出来るんだな。今まで見た事が無かったから、新鮮だ。

 

「……何よ、その目は」

 

 おっと、気付かないうちに、山城を暖かい目で見ていたか。ジト目で睨まれちった。

 

「ほら、帰って来たのなら、仕事しなさい。執務室に用があるのでしょう?」

 

「分かったよ」

 さて、山城に言われたから、執務室に入って仕事しよう。瑞鶴に任せっきりにしたら、悪いし。

 

「そういや、山城は何しに執務室に?」

 

「私は工廠で41cm連装砲の砲身開発を手伝ったから、その報告に来たのよ」

 

「そうか」

 皆、頑張っている。俺も頑張らねば。

 

 

…………。

 

 

 

21:00。

 

 

「資材……よし。武器・弾薬……よし」

 まだまだ余裕があるが、何時、何が起きるか分からない。節約を心がけよう。

 武器・弾薬は問題ない。今日、予定していた数に達した。

 これで、何時深海棲艦と戦闘を行っても大丈夫だ。

 

 夕食を摂り、シャワーを浴びた俺は自室に向かわず、執務室で待機していた。今日は寝ずに起きているつもりだ。

 

「未だレ級と一度も邂逅していないのが、不気味だ」

 本日の出撃メンバーの一人、足柄から、レ級と一度も邂逅しなかったと報告を受けた。

 出撃した海域を変えたが、それでも邂逅しなかったそうだ。

 

「おまけに、鬼・姫級とも邂逅していない、か」

 本日出撃した海域は、鬼・姫級がよく出現する海域なのに、索敵機で周囲をくまなく索敵したが、通常種しか確認されなかったそうだ。

 

「絶対、何か仕掛けてくる」

 第8492離島鎮守府の提督──小嶋提督からも、レ級や鬼・姫級の姿が確認されなくなった、と報告を受けた。

……不気味だ。

 

「夜間警邏をしてもらっているが、報告は無い」

 現在、旗艦・扶桑さん、由良、阿武隈、木曾、夕立、初霜の6名に近海を警邏してもらっているが、今の所問題が無いのか、無線からの連絡は無い。

 

「……」

 時計の針の音が、やけに大きく聞こえる。それに、少し視界がボヤけている気がする。

……ノック?

 

「誰だ?」

 

『瑞鶴です』

 

「入れ」

 瑞鶴か。

 時刻は夜。正規空母の彼女は、出撃しても艦載機を発艦出来ない為、緊急時に備え、休むよう言った筈なんだが。

 

「失礼します」

 

「どうした?」

 ん?トレイを持っている。

 

「提督さん、寝ずに執務室で待機すると思ったから、差し入れに来たの」

 

「……ありがとう」

 心遣いが有難い。おっ、緑茶と栗羊羹だ。

 

「私も一緒に待機するよ」

 

「ダメだ。部屋に戻って休め」

 手際よくトレイに載せた物を執務机に置くと、瑞鶴は一緒に待機すると言ってきた。しかし、俺は部屋に戻って休むよう命令した。

 睡眠は重要だ。寝不足だと、脳が正常に働かず、集中力の低下や、正常な判断を下せなくなる。

 

 彼女、瑞鶴は艦娘。前線に出て、文字通り命を賭して戦ってくれる存在だ。戦場では一瞬の判断ミスで、死ぬ恐れがある。だから、休むよう言った。

 

「大丈夫よ。艦娘の力を使えば、一週間後飲まず食わず。一睡もしなくても正常に思考・判断出来るわ」

 

「ダメだ。部屋に戻って休め」

 

「本当に大丈夫なのに……」

 

 頬を膨らませて抗議してきた。ダメなもんはダメだ。

 

「今朝は早かったんだから、そろそろ寝ないと、身体に障るよ?」

 

「けどよ──」

 皆が頑張っているのに、俺が休んでたんじゃ、申し訳ない。そう言おうとした瞬間、俺の身体は瑞鶴に抱きかかえられていた。

 

「──えっ?」

 待って、いつの間に抱き上げたの?

 

「ほら、気付いていない」

 

 瑞鶴の顔を見ると、心配そうに俺を見つめていた。

 おーい、瑞鶴さん、降ろして?

 

「さっき私が話しかけていた時も、ボーッとしていたよ?」

 

 えっ?マジ?自分じゃ、しっかりしていたつもりだったんだけど。

 

「うーん……そうだ、仮眠。仮眠取りましょ?一旦仮眠取って、リフレッシュした方がいいと思うわ?」

 

「……分かった。分かったから、降ろしてくれ」

 お姫様抱っこされているから、恥ずかしい。

 

「だ〜め。仮眠室まで運ぶわ」

 

 ガッチリホールドされてしまった。仕方ない、大人しく仮眠室に運ばれるか。

 執務室に隣接する仮眠室に入ると、降ろしてくれた。そして、手際良く折り畳まれた布団を取り出し、敷いてくれた。

 

「ありがとう。5分経ったら起こしてくれ」

 

「ダメ。15分」

 

「……分かった」

 あまり長く眠りたくないんだけど……仕方ない。さっさと仮眠取ろう。えっと、枕──

 

「はい、提督さん。枕だよ」

 

「あぁ、ありが──瑞鶴さん、何をしているんですか?」

 枕が無かったから、周囲を見て探していたら、瑞鶴が正座して自分の膝を叩いていた。まさか、そこに頭を乗せろ、なんて言う気じゃ無いよね?

 

「ほら、膝枕してあげるから、さっさと寝て?」

 

「いや──分かったよ」

 押し問答をしたら、時間が無駄に過ぎちまう。さっさと横になろう。

 

「15分経ったら。もしくは無線が鳴ったら、すぐに起こしてあげるわ」

 

「頼む」

 

 

 

───────

 

 

「……」

 いいなぁ。私も、膝枕してあげたいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(<(((⚫)))><(((⚫)))>)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お姉ちゃん、そろそろ我慢の限界かも。

 

 

 

───────

 

 

 

 

 

翔鶴に手を出す(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)約16時間前。08:15。

 

 

 

「──了解しました。──はい。こちらこそ、ありがとうございます。では、失礼します。……ふぅ」

 収穫なし、か。

 

「司令官、大丈夫?」

 

「俺なら大丈夫だ」

 小嶋提督からの電話を終え、受話器を置くと、本日の秘書艦・早霜が声をかけてきた。

 電話によると、今まで出現していた鬼・姫級が姿を表さなくなった、という報告だった。おまけに、散発的に出現していたレ級までも、姿を表さなくなったそうだ。

 

「司令官、目が充血しています。休んでください」

 

「なぁに、この程度、なんともない」

 昨夜、瑞鶴に膝枕をしてもらい、15分程仮眠を取り、その後再び起きて執務机の前で待機し続けた。幸い、深海棲艦は出現しなかったのか、戦闘は一切起きなかった。

 

 その後、夜間警邏に当たってくれた娘達が予定通り06:00に帰還。報告書を纏め、06:30頃にシャワーを浴び、朝食を摂って執務を開始。そして、今に至る。

 

 現在、提督の連続稼働時間は24時間を経過しています。バッテリーの充電を行ってください。

……違うだろ、俺は人間だろ。充電じゃなくて、睡眠を取ってください、だろ?

 

「し、司令官!」

 

「(゜∀。)」

 

「司令官!!」

 

「……んあ?」

 どったの?早霜。そんな必死な声出して。

 

「司令官、お顔が酷いです。休んでください!」

 

「顔が酷いのは、デフォルトだよ?」

 だから、休まなくても平気だよ?ちょっと待ってな、顔を叩いて元に戻すから。……よし、

 

「これで元に戻っただろ?

(<(((⚫)))><(((⚫)))>)」

 

「」

 

「どったの?」

 蛇に睨まれた蛙みたいな顔してるよ?

 

 

…………。

 

 

 

「解せぬ」

 俺の顔を見た早霜が気絶したので、医務室に運び、再び執務室に戻ってきた。

 医務室に早霜を運んでいる際、摩耶や秋雲とすれ違ったんだけど、めっちゃビビった顔していたな。そんなに俺の顔、酷いの?医務室に設置されてる鏡で確認したんだけど、普通だった(・ ・ ・ ・ ・)よ?

 

「よーし、お仕事頑張っちゃうゾ☆」

 なんか何時もよりテンション高いな。徹夜明けテンションって奴かな?だらしねぇな。たかが一徹した程度でこのザマ。しっかりしろ。

 

「ん〜と、書類仕事は……少ないな」

 何時もより書類が少ない。これなら、秘書艦が居なくても、すぐに終わりそうだ。

 

「ちゃっちゃと片しますかっ!」

 何故か知らんが、今の俺は無敵な気がする。何でも出来る気がする。俺、こんな気持ちで仕事するの、初めてかもしれない。身体が軽い。今なら、夕張達が開発してくれた特殊スーツ着て出撃して深海棲艦達を殲滅出来そう。そうだ!

 

「さっさと仕事終わらせて、俺も出撃しよう!」

 

 

side 提督 out

 

 

───────

────

 

 

 

side 瑞鶴

 

 

──某海域──

 

 

(……大丈夫かなぁ?)

 提督さん──準は徹夜して、一睡もしなかった。その後、夜が開けて、始業時間になって、そのまま寝ずに執務を始めた。

 何度も止めようと思ったけど、「大丈夫だ、問題ない」と言って、休まず働き出しちゃった。

 

「貴方一人だけの身体じゃないんだよ?」

 無理して倒れられたら、私、正気を保てる自信無いよ?それに、

 

(準は徹夜すると、色々おかしくなる)

 普段なら決して言わない事──下ネタを言ったり。奇行に走ったり。

 学生時代、文化祭の準備の為、徹夜で作業をした次の日、色々アレなことになってて驚いたなぁ。

 

「──ずいずい(瑞鶴)!索敵機出して!」

 

「──えっ?あっ!?」

 鈴谷が怒鳴ってきて、間抜けな声で返事しちゃった。

 しっかりしなさい、私!今、私は戦場に居るんだよ?ボーッとしちゃダメよ!

 

「すぐ出すわ!」

 慌てず、焦らず、素早く索敵機──彩雲が込められた矢を矢筒から取り出し、弓に番えて放つ。この間、約0.5秒。

 

「ずいずい、しっかりして?」

 

「ご、ごめんなさい!」

 鈴谷に怒られちゃった。……本当、しっかりしなきゃ。

 

(今は、私の役割を果たしましょう)

 じゃないと、私だけじゃなく、出撃してる皆が危険に晒されちゃう。

……よし、やるわよ!さっさと深海棲艦を見つけて、ぶっ殺して(・ ・ ・ ・ ・)、鎮守府に帰ろう!

 

 

 

side 瑞鶴 out

 

 

 

───────

────

 

 

 

 

Another side

 

 

 

──大本営、技術課──

 

 

「ギャハハハハハ!!!」

 

「い、如何でしょうか、主任」

 

「最っ高!素晴らしいよ!!」

 この案なら、ゾンビ(・ ・ ・)ちゃんのスペックを完全に引き出せる!!!

 

「で、では!」

 

「この案、採用!これて行こう!!」

 

「了解っス!」

 

 よ〜しよし。最後のギミックが決まった。あとは形にするだけ。

 

「渡良瀬少佐、喜んでくれるだろうなぁ」

 喜び過ぎて、ひっくり返っちゃうかも?あっ、想像したら楽しくなってきた!

 

「よぉし!おじさん、本気の本気で頑張っちゃうぞぉ〜!!!」

 独立稼働が可能な、()10cm砲ちゃんを二つ追加して。

 一つはフルフェイスのバイザー型に変形。

 もう一つは、心臓部を護るプロテクターに。

 おっと、従来の()10cm砲ちゃんを、ゾンビ(・ ・ ・)ちゃんの両手に──

 

「……っと、考えてる暇があるなら、手を動かさなきゃ」

 ギミック発動時は、近接特化(・ ・ ・ ・)高機動型(・ ・ ・ ・)

 ゴミムシ共(深海棲艦)噛み千切り(・ ・ ・ ・ ・)両手で|引き裂いて(・ ・ ・ ・ ・)屠る。

 うん、ゾンビらしくていいね!ギャハハハハハハ!!!

 

 

 

Another side out

 

 

───────

────

 





次回予告


 静かね。いいえ、静か過ぎる。言葉に出来ないけど、嫌な予感がします。
 まるであの時(・ ・ ・)のよう……あら?提督さんの部屋から、何か聞こえる。……ちょっと待って、これ……嬌声!?えっ?えぇっ!?
 て、提督さん、一体ナニを──う……そ……提督さんが、翔鶴さんの手足を縛って襲ってる!?
 なんてうらやまけしからん!……じゃなくて、何をしているんですか!?由良も混ぜてください!!


第79話・我、夜戦ニ突入ス!


「こっ、こんなの、私っ、望んでない!や、やめて!やめっ……お願い!!やめてェ!!!」



【補足的なナニか】

・ザ・ワールドされたポルナレフ…元ネタは「ジョジョの奇妙な冒険」より。ザ・ワールド=時間停止。
 とある人物に時間を止められ、とある事をされたポルナレフの事を指す。
 ネタバレが含まれている為、各自で調べて下さい。

・AGP涼月改…a゙a゙…゙a゙a゙a゙a゙a゙…゙…゙
目醒めの時は近い



※AGP涼月改は、2018年9月現在、未発売です。
 その為、オリジナルの内容になっております。
 予め、ご了承下さい。



以上、補足終了。
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