アカム武器なめんな。   作:糸遊

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第2話 それでも刃薬なら……刃薬ならきっと何とかしてくれる……!!

 

 

『難攻不落』

 

そんな言葉を体現したようなモンスターと俺は戦っている。

 

斬りつけた時の感覚は例外なく浅く、むしろ弾かれる時の方が多い。

 

 

「ハハッ…やるじゃねえか…!

 

けれど、俺もコイツを使っている時に負けるなんてのはまっぴらゴメンなんでね…!」

 

 

残り時間も迫って来ている。

 

 

……だけど

 

 

 

 

まだあわてるような時間じゃない。

 

 

 

 

 

 

 

最後のラッシュのために、俺は白い色の薬液を取り出す。

 

 

 

 

 

時間はギリギリ。

 

 

それでも仙d、刃薬なら……刃薬ならきっと何とかしてくれる……!!

 

 

 

俺の片手剣が刃から白い炎のようなオーラを吹き出す。

 

 

 

 

 

 

 

「さあいこーか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「いこーか、じゃないわよッ!

アンタ、流石に頭湧いてんじゃないの!?

宝纏に切れ味よくない無属性片手剣で来るとかキチガイもいいとこだわ!?」

 

「うっせーよ!俺だって本当は覇撃槍とか覇壊斧で来たかったわ!

だけど、この間のグラビモス大量発生でウチの固定ダメージ武器ちゃん達はヘトヘトなんだよッ!

ガンランスとチャアクは敏感な武器なんですよ!?もっと優しくしてあげてよ!?ねえ!?グラビモスな季節なんざクソ食らえだ!」

 

「あーもう、頭痛い…。あっ、転がって来たわよ。

 

……ゲッ、なんか撒き散らしてるし。」

 

 

私は宝纏を相手にしながら、相変わらず残念な頭のコイツと軽く言葉を交わす。

 

 

「こんの糞モンスターがぁぁぁあ!

文字通り汚物撒き散らしてんじゃねぇぇぇぇええ!」

 

「アンタも充分クソハンターよッ!

 

そもそも無属性片手剣ってのがニッチすぎるじゃない!なんで水片手剣とか毒片手剣で来ないのよ!?」

 

「フハハハハッ!

んなもんとっくに売っぱらったわ!

 

アカム武器を愛する俺にとってアカム武器以外はゴミ同然! 天眼片手も紫毒姫片手も当の昔にオサラバよ!」

 

「あぁ…もうダメだコイツ…。」

 

「オラァ!そこの宝石箱!

そのピッカピカの顎をぶち壊してやらぁぁぁぁぁ!」

 

「ちょっ…!?なんで硬い顎を狙うのよ!?」

 

 

 

そう言ってあのアホは宝纏に突貫。

 

けれども宝纏はその体から睡眠性のガスを吹き出した。

 

 

「えっ…?あ、あふっ…。

や、ヤバイ…。たすけてウルエも〜ん!」

 

「うっさいわよ!勝手に突っ込んどいて自業自得でしょ!?

そこで地面とキスしてなさい!」

 

 

あんまりに呆れてきたので、私はアホを放っておくことにした。

 

 

「な、なんてこと…!?

そうやってアタシが寝た隙に襲うつもりなんでしょ!エロ同人みたいに!

たっ、助けてぇ!既成事実作られるぅ!

 

あっ…、意識が……。」

 

 

 

けれどアホはそんなことを口走る。

もう私はブチギレた。

 

この際クエストは失敗してもいい。

宝纏にこやし玉を当てまくり、無理やりエリア移動させる。

 

宝纏がいなくなったのを確認してから、私は大タル爆弾を抱えて寝ているアホの場所へ。

 

そして呑気に鼻提灯を出しているアホの傍で、盛大な寝起きドッキリをかました。

 

 

 

 

 

 

「アァんッ! ウルスさんったら激ししゅぎぃ!

 

く、悔しい……。でも感じちゃう…!

 

ウルスさんになら…アタシ、体を預けても…

 

 

 

ってそんな展開になるわけねえだろボケがっ!

なに睡眠爆破を味方にかましとるんじゃ!」

 

「うるさいわよッ! いちいち耳に障るようなこと言っといてエライ口を叩くなッ!」

 

 

 

醜い言い合いが始まった。

 

アホの口からはやれアカム武器をバカにするなだの、諦めたらそこでクエスト終了ですよ?だのとアホらしい言葉が。

 

私の口からはアホのせいで今回のクエストが長引いてもう失敗確実だのと悪口が。

 

 

そんな言い合いをしていると、クエスト残り時間はいつのまにか残り5分に。

 

 

 

「……ふぅ、なんだか不毛だわ…。もうやめにしましょう。

 

あぁ…イライラする。」

 

 

「あぁ…、変なところで気があうな…。

 

このイライラを何かモンスターにぶつけれたらいいんだけどな…。」

 

 

 

そんな事を口走った途端。

 

 

背後からゴアーガキンガキン、と特徴的な音が。

 

 

私達は瞬時にそちらを向いて叫ぶ。

 

 

 

「「こんのクソモンスターがッ!みんなテメェのせいだッ!ぶっ潰してやる!!」」

 

 

 

私達はノコノコ戻ってきた宝纏に向かって駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フッ、まぁこの鈍器ーコングにかかれば二つ名主任なんざ敵じゃないってこった。」

 

「アンタ今回全然活躍してないでしょうが。

天眼片手の私が7割以上ダメージ稼いだと思うわよ?」

 

 

私達は残り時間30秒という状況で見事に宝纏狩猟を達成した。

 

 

あぁ…、このアホと一緒は本当に疲れる…。

 

 

なんで龍識船の集会酒場のマスターは私とコイツを組ませたんだろう…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「あら。今回は流石に厳しいんじゃないかと思ってたんだけど…。

こんな状況でも貴方達ならあっさりクリアしちゃうのね。」

 

「フッフッフ…。まぁこの鈍器ーコングにかかれば朝飯前ですね…。」

 

「アンタ今回活躍してないでしょうが…。罰として高級お食事券で奢りね。」

 

「うげっ…。まぁしゃあない…。んじゃあ先に行ってるぞー…。」

 

 

 

そう言ってカルムは食事テーブルの方へ向かって行った。

 

 

 

「……マスター。なんで私とあんなアホが一緒に組むことになったんですか?」

 

 

「あら。そんな事を聞いてくるなんて珍しいわね。

 

…………まぁ秘密にしておくわ。」

 

 

「……あんまりじゃないですかね。」

 

 

「ほら、『覇王』の彼も待っているわよ。

クエストクリア後のお食事デートでもしてきなさいな。」

 

 

「……んなッ!? ア、アイツとそんなわけ…」

 

 

私の言葉も聞かずにマスターは歩いて行ってしまった。

……腑に落ちないなぁ。

 

まぁいいや。お腹空いた。今日はキングターキーでも食べようかな。

 

私はアホが座っているテーブルへと歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『覇王』と『雪姫』…。

 

まるで対となる『黒き神』と『白き神』の様じゃない…。

実際、貴方達お似合いよ?ウフフ…。」

 

 

 

 

酒場のマスターは遠目に2人のハンターを見て微笑んでいた。

 

 




正直、アカム片手剣はなかなか使い所が見つからない…。

オススメはしません。作成にも覇導玉2つ使いますし。

あと、宝纏に無属性武器で行くのは見事に禿げ上がりますのでご注意を…。

大剣やハンマーじゃない限り、無難に水属性や毒属性で行くのが良さげです。
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