前半パートなので後半は別にして投稿します
どうやら私は勘違いをしていたようだ。
旅のお供は元ヤンか、とウニ頭とのバトル風景をみて真面目にこれから先の旅路が心配になったのだが、今現在進行形では別の意味で頭を抱えることになってしまった。
まずは言い訳を言わせて欲しい。最初に森へ入ったところはまだよかったのだ。何故かは知らないが感極まったピカチュウが肩から飛び降り、一目散に走り去ったのだ。まるでなにか別の場所へ向かっているかのように。今ならわかる、
あれは───────
そのピカチュウはつい最近研究所に来たばかりの子だった。親から自立し、自分の居場所を探していた彼はやがて紆余曲折を経てトキワの森で暮らし始めることになった。それから程なくして、とある理由で彼はオニスズメとスピアーたちの群れに襲われてしまい大怪我を負うことになる。
森の入口付近で倒れていた彼は近くを通った人間によってポケモンセンターへ搬送され、その後無事その怪我を完治させることができた。
森へ帰るんだよ、元気になったんだから仲間たちのとこへちゃんともどるんだよと介抱した少年は頭を少しだけ撫でてバイバイと告げるとマサラへ向かって歩いていった。実はその後もそのピカチュウは少なくはない頻度でマサラに出没、あの時自分を助けてくれた少年を探すために街中を走り回っていた。
好機が訪れたのはどこからか話し声が聞こえた時。新しいポケモントレーナーになる子供二人のために連れていくポケモンをどれにするか、という内容。
「オーキド博士の伝手でイーブイを迎えることが出来たが、もう一人のための手持ちが見つからない」
「御三家のフシギダネやヒトカゲは生まれたばかりでレベルが低すぎるから連れていくのは危険では」
「このまま見つからないのなら一人だけ手持ちが到着するまでマサラから旅立たせることはできない」
たくさんの山積みの書類を抱えた一人の助手の手元からひらりと一枚の書類が風に飛ばされ、ピカチュウの近くへぱさり、と落ちた。なんとなく気になって覗いてみるとあの時助けてくれた少年の写真が貼っているではないか!
慌てて拾いに来た助手がピカチュウに気がつくと、こう話し出した
「この写真の子はね、近いうちに別の子と同じ日に旅に出るんだよ。でも連れていくポケモンが一人分しかいなくてね、よかったらきみが一緒に付いてってあげてくれないかな?……なーんてね、何言ってるかわかんないよねえ」
あっはっは野生の子に相談するのはさすがに疲れてきたからなのかなあとやけっぱちに笑いながら去っていく助手を見て、こっそり後をつけて研究所に迎えられるのはそのすぐあと。つまりこのピカチュウは生まれも育ちもトキワの森なのである。ちなみに少年は少女なのだが違いはよくわからなかった。
───────そう、彼はかつての仲間たちの元へ伝えに行ったのだ。ここには戻らない、このトレーナーと共に旅に出るのだと。
そして息を切らせながらやっとこさ追いつくことができたレッドが見たのはどう見ても「修羅場」であった。
次回後半パート
「なんの会話かわからないけど修羅場なのはわかった」