東方神聖魔   作:東来

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白狼天狗

「今日も異常なし」

 

木の上で少女はつぶやいた。

小女の名は、犬走椛。

妖怪の山の警備をしている白狼天狗だ。

椛は毎日、人間が山に入らないように監視している。もし人間が入ってきたら、忠告をし、。それでも山に入ろうとすると、攻撃をしかける。

 

「今日も平和で何よりです……、え?」

 

椛は驚いた。

今までいなかった人間が突然、姿を現したのだ。

さっきまでは見かけなかったのだが、目を離した瞬間、現れた。

しかし、そこが問題ではない。問題なのは、

『その人間が妖怪の山に侵入した』ということだ。

 

「まさか、この千里眼に見つからずに侵入できるなんて」

 

椛はいそいでその人間がいる場所へ向かった。

 

 

 

 

-----○●○-----

 

 

 

 

「絶対原因はあの人だよな……」

森の中で想雅は原因を考えていた。

ここに来る前、自室にでてきた金髪の女性が俺をここに連れてきた以外しか心当たりがないのだから。

あるアニメの猫型ロボットのどこでも○アでここに来たわけがないし、勇者として異世界から召喚されたなら、まず、「勇者様!勇者様!」と歓喜の声が自分の耳に届くはずだ。

え?なんでそんなに詳しいかって、休日やアルバイトがない日とかに、アニメは見ている。

俺は夢の世界の住人になったりはしないし、30歳超えて魔法使いにもならない。

 

「こんなところで一人で居たってなにもならないしな」

 

家の家宝である神刀「天牙」が近くに落ちていたので、それを拾い、歩き始めた。そして考えるのをやめた。

 

 

数分後

 

 

「歩いても、歩いても、森、森、森……」

 

「なにこれ、神様のいたずら!?」

 

想雅は空を仰ぎながら歩いていた。宛がないまま数分が経っていた。

 

「あぁ、女神様。自分に祝福を」

 

想雅は空に女神様が見えた。

今日の疲れと、昨日の疲れが残っているのだろうか。

しかし女神様は応援するのかのように、まんべんの笑みで微笑んでいた。いや……

爆笑している。

さすがにイラッてきたので空に向かって小石を投げた。

 

「幻覚を見るほど疲れがたまっているのかな」

 

想雅は考えるのをやめたはずなのに、また考えていた。

ガサッ

想雅は後ろの茂みから気配を感じた。

 

「だ、誰かいるのか」

 

想雅はおそるおそる訊いてみた。

茂みの中から、一人の少女が出てきた。

白髪の髪、赤い目、江戸時代のような服を着ており、頭の上でぴくぴくと動く獣耳、犬のように動く尻尾、人間ではないことがわかる。

椛は、想雅に話した。

 

「どうやって侵入したかわかりませんが、」

 

それより目に止まったのは、

片手に持っている、剣。もう片方は、紅葉が描かれている盾。

想雅は悟った。

 

『殺される』

 

「これより先、どうしても通ると言うなら……」

 

想雅は体を反転させ、そして……

 

「俺はまだ死にましぇん!」

 

全力でダッシュして、逃げた。

 

「え?…ちょっと…待ちなさい!」

 

想雅が逃げたほうに椛も走った。

 

 

数分後

 

 

想雅はまだ逃げていた。

何分走っただろうか。逃げるのが必死でわからない。

アルバイトでよく体力仕事のほうが多かったから、なかなか体力が切れなかった。

しかし、数分も走ったせいで体力も限界に近かった。

 

「ちょっと止まりなさい」

 

片手に剣……。やっぱり怖い。

 

「まだ死にたくないーーーーー!」

 

「え?勘違いしてない」

 

「勘違いも何も、片手に凶器持って、待てって言って待つ輩がどこにいるかぁぁぁぁぁ!」

 

想雅は忘れていた。神刀「天牙」のことを。

それがあるのにもかかわらず、逃げるので精いっぱいだった。

 

「そっちは危ないーーーーー!」

 

「凶器を持ったお前に言うと嘘にしか聞こえぇぇぇぇぇん!」

 

それでも想雅は止まらない。しかし注意した時はもう遅かった。

想雅はすでに滝の上。そして、

 

「なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」

 

想雅は真っ逆さまに落ちた。

落ちながら想雅は思った。

 

「そういえば刀あったんじゃん」

 

そして、想雅は滝へと消えてった。




え?主人公が死んだって。まさかww
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