紅霧異変が終わって1週間。サブタイトルのご察しの通り、想雅の乏しい霊力の修行です。
感想ありがとうございました。
では、ごゆっくり。
今更かよ!霊力の修行
紅霧異変が終わって、約1週間。まぁ、この1週間は紅魔館で過ごしたんだけどねぇ……
まず、朝起きがヤバかった。
朝起きたら、ベットの中にフランがいた、しかも右腕をガッチリと掴んでいた。ルーミアは左腕を枕にして寝ていたし、そのときは痛みも引いていたから痛くはなかったが、なんか柔らかいものが当たっていた。朝から心臓に悪いったらありゃしない。
何より凄かったのは咲夜だ。
紅魔館の一切を取り仕切る立場におり、家事一切をほぼ一手に引き受けている。館が広いため、時間を止めないとやっていけないらしい。咲夜の、『時間を操る程度の能力』があるからこそ、今の紅魔館は成り立っているのだろう。さすがメイド長。
パチュリーから借りた、神話の本を読んでいたが、専門用語が多く、あまり理解できていない。前もって図書館で調べていたが、全く分からなかった。結局、紅魔館の地下図書館で調べる羽目に……ってか、本が多すぎるんだよ。探すので疲れる。まぁ、詳しいことを調べられるからいいが。
そんな日常は早く終わったな。
「なんか早かったな……」
「なに、もっとそこに居たかったわけ」
ルーミアが目を細めて、想雅を見た。
「いや、楽しいと時間が立つのがあっという間だなと思ってな……ってお前、太陽が昇っている時でも平気なのかよ」
そういえば、紅魔館に居る時、太陽が苦ってって聞いたな。しかしなぜ普通に隣に歩いている。
「封印が解けたからよ。妖力も元に戻ったし、これぐらいの光なら、簡単にくたばらないわ」
そーなのかー。
っていうか、俺が目を覚ました時、普通に飛んできたな。もっと早く気がつけよ俺。
しかし、この湖の周りを歩くは初めてだな。結構小さいんだな、なぜ俺はこんな小さいのに迷った。別に方向音痴ってわけじゃない。
まぁ過ぎたことだしまいっか……
「なぁルーミア。この前言った、『俺が作った料理がいい』っていたな。紅魔館の食事もなかなかだぞ」
紅魔館の料理は一言で言うと、うまい。
和食ではなく、洋食が出てきた。館自体西洋の雰囲気がしていたからな。ほんと美味かった。
だが、肉料理に人肉が出るとは思わなかった。さすがに食べなかったが、ルーミアが人肉と言わなかったら食べていた。人間が人間を食べるって共食いだ。人肉はまずいと聞いていたが、妖怪と人間の味覚では何か違うのか?
「始めた食べた味がしたから、あと……想雅が作ったから」
ルーミアが想雅を見るなり、そっぽを向いてしまった。
えーと、訊いちゃいけなかったんか?
まぁ、おいしいと変わりがないということだな……ってかルーミア歩くの速くね。
「ルーミア、歩くの速くないか?」
「え?別にさっきと同じ速さなんだけ……ど」
ルーミアの視線が地面にいった。
地面に何かあるの……か……
「なぁぁぁぁぁ!」
はい。地面の中にボッシュートでございます。
「そーーーーーがーーーーーー!」
ルーミアの薄れていく声を聞きながら、目玉が無数にあるスキマへと落ちていった。
-----○●○-----
ある場所に、スキマが開いた。そこから想雅がダストシュートされるように落ちた。
「痛ッ~!」
想雅は落下時に背中を強く打ちつけた。やっと左腕の傷が癒えたのに、次は背中を強く打ちつけたとか、何この不幸っぷり、禁書目録の主人公じゃあるまいし……
まぁ、落ちた寸前に目玉が見えたから誰が犯人かわかるけどな。
「なぁ紫……スキマにご招待は、段取りっていうやつがあるだろ……」
スキマから想雅をスキマへご招待した張本人、紫が出てきた。
「あなたに会いたいからよ」
「それにも、段取りっていうやつがあるだろ……」
想雅はため息をついた。こいつには常識は通じないのか……
「っていうか、せっかく完治したのに扱い酷くね」
「それはそれよ。今はあなたに修行をつける予定なの。今回の異変で何か感じたことはない」
それはそれって……紫自体に常識という言葉がないのか?
今回の異変でねぇ……感じたというか失敗したというか……
「霊力が少ない」
「そうよ。あなたの今の霊力は、一般人と変わりないのよ。だから異変の時、『言霊』使うのを控えていたでしょ。まったく能力の事ばかりじゃなく基礎を組み立てないと」
はい。おっしゃる通りです。
異変のときに気がつきました。
「ここで使うわ。あなたは今から私の家で、1ヶ月間滞在しなさい。これは命令よ」
想雅が遅れたときに、紫が怒ってしまい、どうにもなれで言ってしまった約束だ。
「いいけど……」
「い、意外と簡単に了承してくれたわね……あと、けどって何?」
紫は、想雅が意外とすんなり了承たのが、予想外だった。
「今、俺の家ではある腹ペコ妖怪が居る。少し家を離れるぐらいならいいが、今回は1か月間だ。家を壊されそうで怖い」
前のような、無言で斬りにかかってくる姿を見て、殺されそうで怖い。
「で、その腹ペコ妖怪がどうにかなればいいのね。任せて頂戴、私に心当たりがあるから」
「なら、問題ないな」
「これで成立したわね。さぁこっちよ」
紫に手招きされ、それに想雅はついていた。
っていうか、ルーミアのこと紫に頼んでよかったのか?なんか胡散臭かったっけど……
紅魔館での1週間、フランとルーミアに抱き着かれて、なんて妬ましい。
次回、修行開始です。