受かると言ったな、アレはマジだ。
受験が終わったー。で、合格しました。テストは結果はまぁまぁだと思うが、面接が自分的にもよくできたと思う。全部答えられたから、( ・´ー・`) ドヤァ・・・ってしました。
これで何も心配なく投稿できるぜッ!
いきおいで書いちゃって、9000文字いっちゃった。(・ω<) てへぺろ
そうそう、この小説を、10000UR以上、見てくださってありがとうございます。それ言うのはもっと前だったんですけどね……
感想ありがとうございました。
では、ごゆっくり
魔理沙のスペカで黒騎士が光に飲み込まれた。そして、黒騎士はその場に立ったまま、甲冑が崩れていた。
「つ、ついにやったの……か?」
極太レーザーを打ち終わった魔理沙はその場に座り込み、「はぁ~」と息を漏らした。
「魔理沙、それフラグ」
霊夢が冗談を交えて言ってきた。たしかに、魔理沙が言った奴は完全にフラグだな。
まぁ、甲冑が崩れたことも確認したし、復活することはないだろう。うん、そう違いない。
兎に角、一件落着だな。ハハハッ!
想雅が心の中で笑っていると、服の裾をちょいちょい引っ張ってくる感触があった。
「ん?どうした、少年?」
想雅は少年の方を向き、少年は無言で、ある一点を指差した。そこには、
「なッ!」
想雅は思わず声を上げてしまった。だって、アレだぜ、アレアレ。まさかと思うけど……
「どうしたの?想雅……って、え?」
ルーミアが想雅に話しかけてきたが、想雅が見ている方向に自分も見てみると、先ほど倒した黒騎士から青白いオーラが出ていたのだ。
「おいおい、マジかよ……」
魔理沙は、「今度こそヤバいぜ……」と苦笑しながら言った。
黒騎士から出てきたオーラは、何かになろうと形を作っていた。下の方から、足、腰、腕、体、頭の順で作られていき、そして、一人の男性の姿になった。
ボサボサの金髪、着ているものは先ほどの甲冑ではなく、黒いロングスーツを着ていた。
想雅たちは、驚きながらも戦闘態勢を取った。しかし、そのことを見ていないのか、男性は近づいていき、ある距離まで来ると男性は立ち止った。
「そう、ピリピリするなよ。俺はもう戦闘する意思はないんだからよ」
想雅たちは、先ほどとは口調が違っていたためってきり別人だと思った。
「『誰だ?』って聞きたそうな
男性は自分の名前を憶えていないらしく、その場で考え込んでいた。
なんだこいつは……自分の名前も覚えていないって、どこかに頭ぶつけたのか?それともただのバカなのか?
「ねぇ、想雅?あいつはバカなの?」
「そんなこと知らん」
そして、男性は考えるのをやめたのか、頭を掻きはじめた。
「あぁ~、わっかんねぇ~。なぁ坊主。名乗らなくていいか?」
「……別にかまわん」
男性は、そうかと頷き、想雅たちに話しかけてきた。
「さっきはすまなかったな。急に攻撃してしまって」
「ホントだぜ。まったく」
魔理沙が偉そうに男性に向け言った。っていうより事態の発端はお前だからな。
「こっちらも、抑え込もう押したんだが、負の感情の方がよっぽど強すぎてな。お手上げ状態だったんだ。まぁ、それを止めてくれた君たちには感謝している」
男性は、想雅たちにお辞儀をした。
「ホント、止めれてよかった。そのまま、塔から出たら、幻想郷が大惨事になるところだったぞ。というより、聞いていいか?」
「俺に答えれる質問なら」
「なぁ、あんたは今の状態を見ている限りでは、負の感情なんて無いように見えるのだが……」
さっきから、あの黒騎士と似てつかない。さっきの狂乱ぷっりと、この気が抜けたような感じじゃ、まったく想像がつかん。
「見た感じそう思うだろ?違うねッ!人は見かけで判断しちゃあいけないね。これでも、自分の手を血に染めた者だよ」
男性は、顔を背き、強く否定した。
「俺は、一国の王に遣える騎士の1人だった。騎士だから、よく戦場の前線にたったもんだよ。初めは怖かったさ。痛いのも、死ぬのも、殺すのも……しかしよぉ、何回も戦場に赴き、過酷な戦火の中を駆けていくうちに、慣れちまったよ。痛みにも、死ぬのも、殺すのも……そこから俺はすでにおかしくなってきたんだ」
男性は、険しい表情になりながら、自分の唇を噛みしめた。
「殺戮に手を染め、残虐のことをした……だけど、そんなこと俺は知らない、殺らなきゃ殺られる、そんだけだったんだよ。そして自分を見失なった。その時に、この『勝利の塔』のことを聞いたんだ」
「これが勝利の塔」
勝利の塔……最上階まで上ると、涅槃に達することができる塔。
「そして、俺は、こんな嫌な自分から抜け出せられる。もうこんな思いは嫌だ。と思いながら、この塔まで来て、最上階まで出たどり着いた。だが、自分は涅槃に達しなかった。それに俺は絶望した。そして、涅槃に達する場所で、腰についていた剣で、自分の胸を貫いた……やっと死ねると、思ったら、気付いた時には、狂気を持つ騎士になっていた。『あー、俺もアイツと同じで、どうあがいてもこの感情から逃げられないという宿命を背負ったんだな』と思ったんだ」
男性は虚ろな目で、想雅たちに目線を戻した。
「そして、何百年の時が流れた。そのあいだに俺は塔にやってくるものを、次々殺していった。入り口付近にいたゴーレムたちも俺が作ったものだ。そして、人が全く来なくなり、『やっと、誰も殺さなくてすむ』と思ったときに、君たちが来て、俺の狂気を消滅してくれたんだ」
うーん、深い。それしか言えねぇ……昔の事なんか俺全く知らんからな。
たしかに、こいつが言った言葉はわかる。慣れたくないものなのに、慣れてしまう。俺も人間の慣れが怖い。いろんな意味で……
「なんか、すまなかったな。苦しいこと聞いて」
「いや、構わんよ。人に話すと気が楽になるっていうだろ?」
男性は、先ほどのうつろな表情から、笑顔に戻った。
「そういえば、お前はこの後どうするんだ?」
「ん?このあとねぇ……さぁな。このままほっつき歩くという手もあるにはあるのだがな。俺はもう静かに眠りたい」
「そうか、なら一緒に来るか?」
想雅の思いもよらない言葉に、男性は驚いた。
「もう一度言ったって同じさ。また涅槃に達することができない」
「どうだろうな?過去のお前は、死にに行くことだった。だが、心のどこかで、まだ死にたくないとか思っていなかったか?俺の予想だと、その意思が強すぎて、悟りが開けなかったんだと思うぞ。今のお前なら、涅槃に達することができるはずだ。もう満足しているだろう?」
男性は、想雅から目線を逸らし、「フフフ」と笑った。
「な、なんだよ。おかしいこと言ったか?」
おいおい、笑うな。こっちが恥ずかしくなるだろうがッ!
「すまん、すまん。なんか坊主に慰められている今の俺を見ていて、笑えてきたんだ。決して坊主に対して笑ったわけじゃない。むしろ、勇気をもらった感じだ」
男性は、どこか希望が見えたと思うような感じな雰囲気になった。
「で、どうするんだ?行くのか?行かないのか?」
「当然、行くに決まっている。速く寝たいッ!もう動きたくないッ!」
おいおい、こいつ、今さらっとニート発言しやがった。
まぁ、こいつの勝手だが、他人があーだこーだ言うことじゃない。
「決まったことだし、坊主ッ!」
「あ、ちょっと休憩させてくれ。お前と一緒に悟ってしまう」
そうだった、悟らない方法が、『言霊』を使うことだった。すっかり忘れていたよ。
-----○●-----
休憩が終わり、俺と、黒騎士だった男性、光る少年と、最上階へ行くべく階段を上っていた。
「なぁ、坊主。あのお嬢ちゃんたちはおいて言っていいのか?」
男性が不思議そうに言った。
「ん?あぁ、あの場で3人に『言霊』かけたら、俺が廃人になるぜ」
「お……おぅ……」
男性は、「なんか変なこと聞いて、すまなかったな」と言った。
「それよりも、少年がめっさ光っているんだが……」
そうだ。最上階へ近づくにつれ、少年の体が、肉眼では直視ができないぐらい凄く光っていた。
「そりゃぁ、そうだろ。もうそろそろ本来の姿になるんだからよ。せいッ!」
男性が、いきなり光り始めた。
「まぶッ!ちょ、やめろッ!そっち向いていなくても、めっさ眩しいんだよッ!」
「え?俺の顔が美しくて、直視することができないって?」
「お前の耳は腐ってるのかッ!」
「俺は幽霊。腐る以前に、それ自体無い」
「わかったから、発光するのをやめろッ!」
想雅は、男性の方を見ずに言った。男性は光ることをやめ、ご機嫌がいいのか鼻歌を歌っていた。
俺の顔が美しくてって、お前はペルセウスかッ!思えば、アイツと戦ったのって、5ヵ月前なんだよな……あの時は正直疲れた。あの戦い慣れた動きは黒騎士も同じだったな。俺は戦闘経験は無いに等しいし、基本的、俺は平和主義だしな。あと、ペルセウスの強敵曰く、友になったんだよなぁ。
「まぁ、からかうのはここまでにしてと……」
「お、オメェよ……」
うわっ、すげぇ腹立った。
「もうすぐで涅槃に着く。少し階段の雰囲気が変わってきたしな」
男性は、周りを見ながら言った。
たしかに、暗かった階段とは違うな。壁とかに、何やらかの彫刻が彫ってあるのがクッキリ見えるし、足元は、ドライアイスが水につかり白い気体を出しているように、白くなっていたし、いろいろと変わり映えしており、正直、「いきなりすぎるだろ……」と呟いてしまった。
「あと、もう少しだ」
男性が呟き、それから数秒後、少し開けた空間に出た。そこには大きな扉があり、その近くに全長2メートルぐらいある仏像が門の隣りに一体ずつ立っていた。
壁には、先ほどの彫刻と、数枚の絵が飾られていた。
「坊主、この扉の先は涅槃に達する空間だ。準備は出来ているか?」
「あぁ、悟らないように下の部屋で『言霊』は詠唱して置いた」
「そうか、では、開くぞッ!」
男性が扉を思いっきり開き、眩しい光が照らされながら、想雅たちは扉の中に消えていった。
-----○●○-----
扉の向こう側に行き、たどり着いた先は、何もない真っ白な空間に出た。
「ここは……」
想雅はこの空間に見覚えがある。よくここにチャラ神が俺の意識をこっちに移動させて、くだらない話を聞かされている場所だった。そうここは、アストラル界。チャラ神が言うには、もう少しで三途の川らしい、あと、たまに人が入ってくると言うが、すぐ消滅すると言っていた。まぁ、悟ったら即消滅だからな。
「さてと、さっきからアイツの姿が見えないな」
うん、一緒に入って行ったあの男性の姿がどこにも見当たらない。
「あの霊体なら、『名無しの俺は、クールに去るぜ』と言って消滅したよ」
「おう、ありがと……ん?」
ありゃ?今誰かの声が聴こえたような。あの男性は消滅したから、ここにはいないし、少年はもっと寂しいような、絹が擦れるような声だったし……
想雅は、あたりを見渡すが誰の姿も視界に入らない。その動作を続けていると、服の裾をちょいちょいと引っ張る感触があった。想雅は、視線を下に向けた。
「まったく人の子よ、これで何回目だと思っているんだよ」
服を引っ張った本人が、なんか怒っていた。俺の隣りには、光る少年がいたんだが、この少年は光っていないな。
「えーと、君は誰?」
とりあえず、名前を聞くことにした。
「何言ってんだよ、知らない仲じゃないだろ?僕だよ。ぼーく」
知らない仲じゃない?俺はこんな元気がいい少年なんか知らんぞ。俺が知っている少年は、体全体が発光していて、めっさ目立つ子供なんだがな……しかし、知らない仲じゃないと言う言葉に引っ掛かるな。もし、あの光る少年が、この元気がいい小学生低学年みたいな少年だったら、俺のそばにいることに確信がつく。
「もしや、あの光る少年か?」
「うん、正解。やっとわかってくれたんだ」
少年は、クルクル回転しながら想雅のそばから離れた。
白髪のショートヘアー、琥珀色の眼、服装は、少し汚れたローブを着ていた。
「そういえば、自己紹介がまだだったね。僕は、ア・バオ・ア・クゥーっていうんだ」
「俺は、天上想雅だ」
「天上想雅ね……いい名前だね」
なんか、初学生並の身長の少年に褒められた。なんか違和感がある。
「なんか失礼な事思っていない?」
「い、いや、お構いなく」
こいつ、人の心読めるのか?
「自己紹介も済んだことだし、本題に入ろうか」
ア・バオ・ア・クゥーが、想雅を見つめた。
「ありがとう、ここまで連れてきてくれて。本当に感謝しているよ」
「いいや、当然のことをしたまでだ。それよりどうだ?解放された感覚は?」
「うん、素晴らしいよ。明日を見せてくれてありがとう」
ア・バオ・ア・クゥーが想雅に向け、ぺこりとお辞儀をした。うん、やっぱり誰でも笑顔が一番だな。
「お礼としてはなんだけど、願いを叶えてあげるよ」
「ん?願い?」
ア・バオ・ア・クゥーから、願いを叶えてくれると言う言葉が出た。俺は願いを叶えてもらうためにここまで連れてきたわけじゃない。しかし、少し気になることがあった。『失くしたものは戻れぬが、道を決めたのならその姿は前に現さず、しかしそれ以上の境地へとは踏み出すな。己までもが失う形となるであろう』というおみくじの言葉だ。その言葉が、今その時を現しているように思えた。
「それって、死んだ人に会いたいという願いはどうなんだ?」
「可能だよ。だけど、蘇らせることはできないよ。そこまで僕は便利じゃないよ。あくまで会わせるだけだね」
そうか……なら、
「俺の願いは、父さんと母さんに会いたい」
「人の子の、父と母ねぇ……わかったよ。その前に名前ぐらい教えてくれるかな。そうしないと、呼び出すことができないから」
「わかった……」
父さんと母さんの名前を人に教えるのは何時振りだろうか……っていうより少年って人でいいのか?幻獣のはずだが……
「まず、父さんの名前から言うぞ。父さんの名前が、
「天上真雅さんと、クロエ・クロスウェルさんは結婚して、天上クロエさんね。わかったよ」
ア・バオ・ア・クゥーは、後ろを向き、何かを唱え始めた。しかし、言葉の意味も理解ができなく、何語を話しているのかわからなかった。少年が、想雅の方に振り向いた瞬間、少年の後ろから眩しい光が立ちこんだ。
「ま、眩しい……」
なんだろう、今日は眩しいイベントが多い気がする。光が収まり、想雅が少年に視線を戻そうとした瞬間、会いたかった人たちが視界に映った。
「久しぶりだな、想雅。見ないうちに大きくなったな」
「久しぶり、ソーガ。会えてうれしいワ」
想雅の成長した姿を見て、しみじみ感じていた男性。
黒髪のツーブロマッシュウルフ、日本人と言うことが分かる黒い眼、相変わらずあごに髭が生えていた。服装は、白いワイシャツを着ており、ズボンはジーパンという普通の姿だ。
話し言葉の最後が片言になっている女性。
黄色がかかったような茶髪、日本人ではないと思われる蒼い眼、見た目は、20代前半らへんの女性に見える。服装は、白いシャツの上に黒いカーディガンを羽織っており、ズボンは隣りにいる男性と同じジーンズを履いていた。
想雅は、その2人を見て、思わず声を出した。
「あ……あぁ……父さん、母さん……」
あぁ……久しぶりだ。何年振りだろう……なんだろう、なぜか目から熱いものが……
「おいおい、どうしたんだいきなり、目から涙を流して」
「シンガさん、それぐらい察してくださいネ」
「わかっているさ、俺だって今凄く涙が出そうなんだよ。あまり言うなよ……」
「我慢はダメですヨ。私だって……」
想雅の両親2人とも、目から涙が出てきた。なんだこれは、家族全員涙もろいのか?それはそれで、感情表現が豊かって思っていいのか?しかし、まさかこんなところでおみくじの力が発揮されるとはな。まったくもって予想できなかった。
そして、涙が止まるまで数分が立ち、3人は改めて会話を始めた。
「想雅のところに来たのはいいが、何をしればいいんだ?」
真雅が、その場で考え込んだ。
「父さん、いきなりそれは……っと言いたいんだが、確かに何をすればいいんだ?」
おいおい、これじゃ、感動の再開が全くもって、意味がないじゃないか……
「とりあえず、世間話をしましょうヨッ!」
クロエがなんかノリノリのテンションで、世間話という話題が出した。母さんはやっぱり昔と変わらず、明るくムードメイカーだな。
「確かに、クロエが言うことには賛成だ。特に今の想雅の事が凄く聞きたい」
「そうネ、ワタシも聞きたいワ」
親からの質問攻めか……変な事聞かれそうな気がしてきた。
「まず、一つ目だな。えーと、爺さんと婆さんまだ生きているか?」
おいおい、いきなり縁起が悪いこと聞くのか?しかも、俺の事を聞きたいとか言って、爺ちゃん婆ちゃんのこととか……まぁ、親が子を心配するように、子が親を心配する気持ちはわかる。
「俺はいたって真面目に聞いているんだぞ」
そうでしたね、父さんはいたって真面目です。しかし、日本語をちゃんと使うように。
「今んところは、問題ないかな」
「そうか」
真雅は、安心したのか、少し笑っていた。ホント今んところはな。近頃の爺さん、婆さんはポックリ逝きやすいからな。おっと、俺も縁起がない事言ってしまった。
「次は、ワタシネ」
クロエは一呼吸置き、想雅に訊いた。
「ソーガって今、彼女とかいるノ?」
はい、きました。これを予感していたんだよ。2回目の質問でこれだよ。まったく……
「……いない」
想雅は、小さな声で言った。すると、誠雅と、クロエはお互いの顔を見て、
「「ふーん……」」
少しにやけた表情になって、想雅を見た。
「な、なんだよ……」
「いや、なぁ……ねぇ……」
「そうよネェ……」
何だよ、どっちもなんか意外そうな顔してよぉ……
「ま、まぁ……俺の血を受けづいているから大丈夫だろう。この体質の血が……」
父さんの体質は、なぜかわからないんだけどモテやすい体質だ。それが俺に……っていうより、モテたことなんかないな。教室の扉から、女子たちがヒソヒソ話していたし、ぜってー俺がハーフだからだろ。
「そうでしたよネ……それでよく他の女性と遊んでいましたよネェ……」
クロエから、何かしらの黒いオーラが出てきた。
「ちょ、クロエ……おまっ、想雅がいるところで……」
「ソーガ、こんな女たらしのような人にならないようにネ」
「は、ははは……」
女たらしになんてなる気がありません。元からそんな気はないんだ。ペルセウスになれっと言ったら、舌を切るぐらい、女たらしになる気はない。
これが数年前までは、当たり前だったんだけどな……
想雅がそう思っていた時だった。2人の足が少し、薄くなってきているように見えた。
「そろそろ、向こうに戻る時間だね」
ア・バオ・ア・クゥーが、3人の間にひょいと現れた。
「もう時間か、速いな……ま、想雅の元気な姿が見れたし、別に悔いは無いな」
「そうネ。ソーガ、楽しい時間だったワ」
真雅とクロエが、後ろに振り向き歩き始めた。
「父さんッ!母さんッ!」
想雅は2人を追いかけようとした。しかし、ア・バオ・ア・クゥーは目の前に立ちふさがり、想雅に警告をした。
「ここから先は、人の子でも入ったら、決して元の世界に帰れなくなるよ。肉体はあるけど、三途の川を超えちゃったら、戻れないと言っておくよ」
こういうことか、おみくじに書いてあったものは……
想雅はおみくじに書かれていた言葉のことを思い出した。
「ソーガッ!」
とつぜん、母さんから、声がかかった。
「Vos pensées, ces fiers que quiconque. Veuillez vie que vous pensez de vous-même. La pensée serait sauver le peuple toujours.(あなたの想いは、誰よりも誇らしいものよ。自分の想うように生きなさい。その想いは、必ず人を救うでしょう。)」
クロエが言った言葉は、想雅にはわかったが、真雅にはわからなかった。
「なぁ、クロエ。それどういう意味だ?」
「まともにフランス語を勉強しないで、ワタシの国に来た人にはわからないことヨ」
その言葉を想雅に伝え終わった。クロエは、真雅といっしょにその場から消えた。
「なぁ、ア・バオ・ア・クゥー。この後お前はどうするんだ?」
「そうだねぇ……どこか遠いところにでも行ってくるかな?」
行ってくるって、この塔ごとかよ。どんだけ凄いものなんだよ。
「それじゃ、人の子よ。少ししゃがんで、目をつぶって」
「ん?こうか?」
想雅は、ア・バオ・ア・クゥーに言われた通り、少ししゃがみ、目をつぶった。次の瞬間に、想雅のでこに、ア・バオ・ア・クゥーの指が触れ、そして、想雅にこう告げた。
「今日はありがとう。この思いは、僕が消えても忘れないよ」
急にめまいがした。これって、チャラ神の話が終わった後によく来る痛みに似ていた。想雅は閉じていた眼を開けた。そこには、体が優しい光に包まれ、足から順に消えていくのが見えて言った。
そして、その瞬間だけを見て、想雅の意識は遠くに行った。
-----○●○-----
想雅の意識が戻った時には、どこかの部屋の布団の中で目を覚ました。
「知らない天井……いや、めっちゃ知っている天井だ」
ここは、自分の家の自室だ。意識が無い俺を誰かがここまで、運んでくれたのだろう。まぁ、だいたい察しはつくんだがな。時間的に言うと、夕方かな。真っ赤に燃える太陽が見える。
「あら、起きたのね」
自室にルーミアが入ってきた。
「お前が運んでくれたのか?」
「いいえ、霊夢と、魔理沙にも手伝ってもらったわ」
やっぱりね。
「しかし、いきなり床が光り出したと思ったら、知らないけど外に出ていたし、そこには想雅が倒れていたし、後ろ振り向いたら、もう塔が建っていなかったし……」
おいおい、俺って外で寝ていたのか?ア・バオ・ア・クゥーよもう少し考えて場所を選んでくれよ……まぁ、父さん、母さんに会えたし、久しぶりに話せたしよかったなぁ……
想雅は涅槃の空間で起きた出来事を思い出しながら、外の夕日を見ていた。
「Vos pensées, ces fiers que quiconque. Veuillez vie que vous pensez de vous-même. La pensée serait sauver le peuple toujours……」
母さんが最後言った言葉は、俺の名前の『想雅』に由来する言葉だった。
自分が想うことは、間違っていない。間違いだとしても、それを正すこともできる。自分の想うがままに生きなさい。決してあの人(父さん)みたいにはなってはいけません。あなたの想いが、誰かを救うこともあるでしょう……と
想雅は、自分の名前にしみじみ感じながら、太陽が沈むのを見た。
ふぅ~、出現せし謎の塔編は終わった。やっと春冬異変に入るぜぇ。
想雅の、父親と母親が登場しました。なんだろう……父親と、想雅の性格がまるっきり違う……
感想待っています!
次回もお楽しみに!